index
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| text
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|
---|---|
1,300 | 前)(次)
(国民年金法による年金たる給付等の額の計算に関する経過措置)
第7条
前項の場合においては、次の表の上欄に掲げる改正前の国民年金法等の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとするほか、必要な読替えは、政令で定める。
続く |
1,301 | 法学>民事法>民法>コンメンタール遺失物法
(費用及び報労金の請求権の期間の制限)
第29条
第27条第1項の費用及び前条第1項又は第2項の報労金は、物件が遺失者に返還された後1箇月を経過したときは、請求することができない。
この場合の請求は請求権の存在を告知する一種の形成権の行使であって、裁判上の請求であることを要しない。
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{{前後
|遺失物法
|第3章 費用及び報労金
|遺失物法第28条(報労金)
|遺失物法第30条(拾得者等の費用償還義務の免除)
29 |
1,302 | 表面付近の風や波で混ざり、鉛直方向の温度差が少ない層を混合層という。その下の水温が急激に下がる層を水温躍層という。海水には塩化ナトリウムや塩化マグネシウムなどの塩類が溶けており、海水あたりの塩類の割合を塩分濃度という。循環している海流のことを環流とよび、黒潮の流れが強いのは地球の自転による影響で、西岸強化という。
熱塩循環は、表面の熱および淡水の流入によって作られる密度勾配によって駆動される大規模な海洋循環の一部です。
風によって駆動される表層流(例えば、メキシコ湾海流)は、赤道付近の大西洋から極地方へ向かって移動し、途中で冷却され、最終的に高緯度で沈んで(北大西洋深層水を形成して)海洋盆地に流れ込む。
この密度の高い水は、南極海で大部分が上昇する一方で、最も古い水(推定輸送時間約1000年)は北太平洋で上昇する。
したがって、広範な混合が海洋盆地間で行われ、それらの差異を減らして、地球の海洋を一体的なシステムとている。
これらの循環の水は、熱エネルギーおよび物質(溶存した固体および気体)を世界中に運ぶ。
従って、循環の状態は地球の気候に大きな影響を与える。
エルニーニョ・南方振動(El Niño-Southern Oscillation; ENSO)とは、熱帯東太平洋上の風と海面温度の不規則な周期的変動であり、熱帯および亜熱帯の気候に影響を与える。海水温度の上昇期はエルニーニョ、下降期はラニーニャとして知られている。
海水温の変化と相まって、付随する大気成分として南方振動がある。エルニーニョは熱帯西太平洋で高気圧が伴い、ラニーニャはそこで低気圧が伴う。これら2つの期間はそれぞれ数ヶ月続き、数年ごとに発生し、期間ごとに異なる強度で発生する。
これら2つの期間は、20世紀初頭にギルバート・ウォーカーによって発見されたウォーカー循環に関係している。ウォーカー循環は、東太平洋上に高気圧があり、インドネシア上空に低気圧があることから生じる圧力勾配力によって引き起こされる。ウォーカー循環(貿易風を含む)の弱体化や逆転は、冷たい深海水の上昇を減少または停止させ、海面温度を平均より高くさせてエルニーニョを引き起こする。特に強いウォーカー循環はラニーニャを引き起こし、上昇が増加するため海水温度が下がる。
振動を引き起こすメカニズムは現在も研究中である。この気候パターンの極端な振動は、世界中の多くの地域で洪水や干ばつなどの極端な気象を引き起こする。特に太平洋に接する農業や漁業に依存する発展途上国が最も影響を受ける。
地球に入る太陽放射を日射といい、太陽光線に垂直な面が受ける日射量を太陽定数という。地球自身が外に出す電磁波を地球放射といい、地表からの赤外放射による温度低下を放射冷却という。大気中に存在する二酸化炭素やメタンなどの温室効果ガスが、太陽光線を大気中に入れながら、地球の表面に戻ってくる熱エネルギーを吸収する現象を温室効果という。
赤道付近の空気が上昇し、亜熱帯ジェット気流により緯度20~30度で下降する循環をハドレー循環という。中緯度の偏西風が常に吹き、特に強い流れをジェット気流という。偏西風の蛇行は偏西風波動と呼ばれる。季節ごとに交代する風のことを季節風といい、晴れた日中に海から吹く風を海風、夜間に陸から吹く風を陸風という。両者を合わせて海陸風といい、限定された地域に吹く風を局地風という。山谷風も1日が周期の局地風である。
気団とは、高気圧が停滞してできる巨大な空気の団塊である。接した気団の地表面には前線が形成され、温暖前線では暖気が寒気の斜面を這い上がり、寒冷前線では寒気が暖気を押し込み、急激な上昇により強いにわか雨が降る。寒冷前線が温暖前線に追いつき低気圧が閉じた部分の前線は閉塞前線と呼ばれる。
最大風速が約17m/sを超える熱帯低気圧を台風という。台風の中心で雲がほとんどない場所を台風の目という。
日本の冬において、シベリア高気圧から北西の季節風が吹く気圧配置を西高東低型という。海面から供給された潜熱でできた積雲が脊梁山脈にぶつかったあとの太平洋側ではからっ風が吹き降りる。春に日本の北側にある低気圧によって吹く強い南風を春一番という。温帯低気圧の間には移動性高気圧があり、偏西風帯に対応している。6・7月ごろには梅雨とよんでいる現象がある。寒気のオホーツク海高気圧と、暖気の北太平洋高気圧の間には梅雨前線と呼ばれる停滞前線がある。南西からは湿舌という暖湿気が伸び出てくる。ジェット気流の合流による下降流でできたオホーツク海高気圧は親潮で冷やされる。冷えて密度が高まると東日本の太平洋側にやませが吹き付け、長く続けば冷夏になる。このように偏西風の蛇行で切り離される高気圧をブロッキング高気圧という。夏型の気圧配置は南高北低型である。秋は北太平洋高気圧が弱まり、秋雨前線による秋雨がもたらされる。
都市気候において、排熱によるヒートアイランドがよく見られる。化石燃料の燃焼により硫酸や硝酸が雨に混じると酸性雨が降る。
単位面積当たりの大気の圧力のことを気圧という。1気圧は1013ヘクトパスカルである。高度が上がるに従って気温が下がっていく割合のことを気温減率といい、地表から高度11km前後までの上空ほど気温が下がる層のことを対流圏という。各圏同士の境界を圏界面といい、対流圏と成層圏の間は対流圏界面と呼ばれる。対流圏では高度が上がるほど気温が低くなるが、成層圏ではオゾン層での紫外線の吸収により、上に行くほど高くなる。中間圏では再び高度の上昇とともに低くなるが、熱圏では、また上のほうが高くなる。熱圏の高度100-300km前後には、分子が太陽の紫外線を吸収することによる電離が起きる電離層がある。
物質が、気体・液体・固体というように状態を変化させることを相変化という。相変化に使われる熱を潜熱という。飽和したときの水蒸気量を飽和水蒸気量といい、そのときの水蒸気圧を飽和水蒸気圧という。ある温度における飽和水蒸気量(圧)に対する水蒸気量(圧)の百分率を相対湿度という。水蒸気圧が飽和水蒸気圧になり、凝結し始めたときの温度を過飽和の状態である。雲をつくる非常に小さな水滴のことを雲粒という。
周囲と熱のやり取りがない空気塊の温度変化を断熱変化という。飽和していない空気塊が断熱的に上昇したときの温度が降下する割合を乾燥断熱減率という。空気塊が凝結高度に達したあとの上昇による温度の低下率はフェーン現象という。
空気塊の温度が周囲の気温より高いと、大気の状態は不安定である。空気塊の温度が周囲の気温より低ければ、大気の状態は安定である。飽和していない空気塊には安定だが、飽和している空気塊には不安定な状態のことを条件つき不安定という。高度が上がるつれにて気温も上がっていく部分を逆転層という。氷晶が含まれている雲からの雨を冷たい雨(または氷晶雨)、水滴だけの雲でできている雨を温かい雨という。
気圧差によって働く力のことを気圧傾度力という。地球の自転により運動の方向を曲げているように見える力のことを転向力(コリオリの力)という。気圧傾度力とコリオリ力がつり合った状態で吹く風を地衡風という。気圧傾度力と転向力と遠心力がつり合って吹く風は傾度風である。 |
1,303 | 前)(次)
第36条
法第二十三条第二項第二号の厚生労働省令で定める理由は、次のとおりとする。
労働契約の締結に際し明示された労働条件が事実と著しく相違したこと。
賃金(退職手当を除く。)の額を3で除して得た額を上回る額が支払期日までに支払われなかった月が引き続き2箇月以上となったこと。
次のいずれかに予期し得ず該当することとなったこと。
(同法第4条第3項第1号一月をこえない期間ごとに支払われる賃金以外の賃金で厚生労働省令で定めるもの及び第2号通常の労働時間又は労働日の賃金以外の賃金で厚生労働省令で定めるものに掲げる賃金並びに歩合によって支払われる賃金を除く。)をいう。以下この号において同じ。)の額が当該月の前6月のうちいずれかの月の賃金の額に100分の85を乗じて得た額を下回ると見込まれることとなったこと。
ロ離職の日の属する月の6月前から離職した日の属する月までのいずれかの月の賃金の額が当該月の前6月のうちいずれかの月の賃金の額に100分の85を乗じて得た額を下回ったこと。
次のいずれかに該当することとなったこと。
イ離職の日の属する月の前3月間において労働基準法第36条第1項の協定で定める労働時間の延長の限度等に関する基準(平成10年労働省告示第154号)(当該受給資格者が、育児・介護休業法第17条第1項の小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者であって同項各号のいずれにも該当しないものである場合にあっては同項、育児・介護休業法第18条第1項の要介護状態にある対象家族を介護する労働者であって同項において準用する育児・介護休業法第17条第1項各号のいずれにも該当しないものである場合にあっては同項)に規定する時間を超える時間外労働が行われたこと。
ロ事業主が危険又は健康障害の生ずるおそれがある旨を行政機関から指摘されたにもかかわらず、事業所において当該危険又は健康障害を防止するために必要な措置を講じなかったこと。
事業主が労働者の職種転換等に際して、当該労働者の職業生活の継続のために必要な配慮を行っていないこと。
期間の定めのある労働契約の更新により3年以上引き続き雇用されるに至った場合において当該労働契約が更新されないこととなったこと旧第35条7の2期間の定めのある労働契約の締結に際し当該労働契約が更新されることが明示された場合において当該労働契約が更新されないこととなったこと。。
事業主又は当該事業主に雇用される労働者から就業環境が著しく害されるような言動を受けたこと。
事業主から退職するよう勧奨を受けたこと。
事業所において使用者の責めに帰すべき事由により行われた休業が引き続き3箇月以上となったこと。
事業所の業務が法令に違反したこと。
法第二十三条第2項第2号に定める、特定受給資格者たる要件を定める「解雇その他の理由」。離職にいたる原因が、専ら離職者にない事例を列挙する。
解雇。但し、懲戒による解雇など被用者に責任があるものを除く(第1項)。
定時雇用条件との著しい相違(第2項)。
賃金の不払い(第3項、第4項)。
36協定違反(第5項イ)。
安全配慮義務違反(行政からの指摘に対する不対応第5項ロ)。
職種転換等に関する配慮不足(第6項)。
雇い止め(第7項)。
セクハラ、パワハラ(第8項)。
退職勧奨(第9項)。
レイオフ(第10項)。
業務上の法令違反(第11項)。
36 |
1,304 | 法学>民事法>民事訴訟法>コンメンタール民事訴訟法
(受継の通知)
第127条
訴訟手続の受継の申立てがあった場合には、裁判所は、相手方に通知しなければならない。
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{{前後
|民事訴訟法
|第1編総則
第5章 訴訟手続
第6節 訴訟手続の中断及び中止
|第126条(相手方による受継の申立て)
|第128条(受継についての裁判)
127 |
1,305 | 法学>コンメンタール>司法書士法
(職責)
第2条
----
{{前後
|司法書士法
|第1章 総則
|司法書士法第1条(目的)
|司法書士法第3条(業務)
02 |
1,306 | 毎日の事ではないですし、
朝だと、頭もボーッとしていて、ごみをだすことに気を取られがちになります。道路を横断する時、特に注意が必要です。
車の運転手も,(通勤途中毎日のように)普段通りに車をとばしていることもあります。
「違反シールの全国の市町村例」も参照。
違反シールの呼び方、絵柄は色々あります。ゆるキャラが表示してある事もある。
ごみの分別方法を理解して、ごみをだす。
ごみの分別方法を聞く。問い合わせる。
ごみ当番が監視する。
ごみ袋に名前を書く。
ごみステーションに監視カメラを設置する。
「ごみ分別時の注意事項と小技」も参照。市町村によって、対応が異なります。
新年度前後、転勤時期前後、家庭内ごみ捨て当番に変更があった時,気を付ける。
近年町内会の付き合いが薄くなると、ごみを置いて行く人が、同じ町内の人か他町内の人か、判断がつかなくなることがある。ごみを置いていく人だから、普通におはようございますと、あいさつする。
さらに悪い事に、他町内から持ってくるくらいだから、分別されていないごみの可能性が高い。
町内会の回覧板で警告しても、効果がない。
持ち込みに同じ。
車で来られると、ごみを下ろしているか、抜き去るため積んでいるのか?
ほんの一瞬を狙われている。
新聞だと、全部持ち去らず4割ほど残して、気付かれないようしていく。
ゴミの量を知る。
ゴミ出しまでの期間を知る。
ゴミの箱の数を知る(お住まいになる地域の分別の仕方を知る)。
家事動線をシミレーションする。
ゴミの量を知る。
ゴミ出しまでの期間を知る。
ゴミの箱の数を知る(お住まいになる地域の分別の仕方を知る)。
動線をシミレーションする。
コンビニエンスストア「セブン-イレブン」の「商品の単品管理」を参考に、ごみも「ごみ分別の単品管理」を検討する。
JANコードの後ろに、さらに枝番号(項目、商品分類コード)を設ける。
(例)横浜市の場合
(例1)「サントリー烏龍茶」 容量525mL JAN45191848
45191848-キャップ=> ○曜日 プラ
45191848-ラベル=> △曜日 プラ
45191848-本体=> □曜日 ペット1
(例2)「リプトン紅茶」 JAN4902203519807
4902203519807-包装紙=> ○曜日 プラ
4902203519807-ホチキスの針=> △曜日 燃えないごみ
4902203519807-ヒモ=> □曜日 燃えるごみ
4902203519807-濡れた紙=> □曜日 燃えるごみ
4902203519807-茶殻=> □曜日 燃えるごみ
(例3)草むしりの草(現在JANコードがない。20でもつける)
草 => ○曜日 燃えるごみ |
1,307 | sysopship: (0/3/2): Vote opens:
管理者に再び立候補いたします。理由は主に以下の3点です。
現在アクティブな編集者が決して多くはないとはいえ、3人の管理者のうちアクティブな管理者が1人であるのはあまりにも少ないと感じます。今後利用者が増えてくる可能性を考えますと、今の状況では絶対に管理者が不足していると思います。
管理者が少ないということにも絡みますが、荒らし行為等があった際に早急な対応が現状では不可能であると感じます。また、削除依頼・即時削除依頼の回り具合も若干鈍いと感じます。
システムメッセージの修正がおろそかであり、また1人でやるのは手間であると思います。本日(2006/9/1)から理事選挙の投票が始まりましたが、SitenoticeおよびBoardvote周りのシステムメッセージが一切手を付けられていませんでした。これも管理者不足によるものであると感じます。
こういった理由から立候補いたしました。管理者になることができましたら、管理活動(記事削除・ブロック・システムメッセージの修正)はもちろんですが、方針の整備や、また教科書の執筆活動もやっていきたいと考えております。--Ninomy-chat 2006年9月1日 (金) 14:40 (UTC)
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1,308 | 変化する副詞(declinable adverbs)は、さらに規則的変化と不規則的変化に分けられる。
規則的変化には、形容詞の語幹に語尾 -ē, -iter (-ter), -ō などを付したものなどがある。
語尾は、比較級では-ius に、最上級では-issimē に換えることが多い。
(1巻2節4項)
(1巻2節3項)
(1巻2節4項) |
1,309 | 語学に関する教科書が集められています。書き方等はウィキプロジェクト 語学を参照してください。
なお、語彙に関してはウィクショナリーをご覧ください。
(日本語を除く) |
1,310 | ロジバンの言葉は、その姿から3つの型に分けられる。brivla(内容語)、ma'ovla(機能語)、cmevla(名称語)である。これら3つの形態品詞は、それぞれに固有の音声構造すなわち子音(C)と母音(V)の並び方に特徴づけられており、混同されないようになっている。つまり、ロジバンにおいて或る語が発せられるとき、読み手・聞き手は、その語の意味を知らなくとも品詞は察知できる、ということである。この特質は、ロジバンに固有の言葉と外から借り入れる言葉とが同音異義語となるのを防ぐうえで有意義である。(例えば「近畿大学」という日本語名称を英語に持ち込むと「Kinki University」となるが、「kinki」の音は「kinky」と重複し、「近畿」本来の意味を知らない英語話者には「Kinky University」すなわち「変態大学」と解されかねない。ロジバンでは借入語をその音形から固有語と区別できるのでこのような問題が起こらない。)
母音で終わり、1対以上の連続子音を含むもの。いわゆる内容語で、自然言語の動詞・形容詞・副詞などに相当する。 brivla はさらに以下のように分化する。
異なる語派の自然言語から同じ意味の言葉を寄せ集め、特殊なアルゴリズムで融合させたものの一つ一つが、 gimvla (gismu valsi) である。一般には単に gismu と呼ばれている。5字2音節からなる。最後から2番目の音節を強勢とするロジバンの音韻論に従い、必然的に1音節目にアクセントが置かれる。形態素(rafsi)を有する。自然言語における語根や基本語彙に通ずるところがある。
形態素(rafsi)を合わせて1つの単語としたものが jvovla (lujvo valsi) である。一般には単に lujvo と呼ばれている。必然的に5字以上となる。
形態論上は jvovla でなくても特定の用法によって複数の語を1つの lujvo として扱うことができる。 zei を用いる。これは、 jvovla の原形(tanru)を説明したり、 rafsi を持たない語(cmevla やUI類 ma'ovla 等)との合成語を造るのに役立つ:
他言語の言葉を、その音声・綴りをロジバン化し、ロジバンの形態論上で使えるようにしたものが fu'ivla (fukpi valsi) である。元の形からの変化の度合にしたがって1から4までの段階に分けられる。「スパゲティ」と「おりがみ」を例に紹介する:
第1段: 外来語をそのままの綴りで cmene にし、これをさらに me でまとめる。
第2段: 外来語をロジバン化し、 cmene にし、これをさらに me でまとめる。
第3段: ロジバン化したものに、その概念の種類を表す適切な gismu の rafsi 形を加える。
第4段: ロジバン化したものを fu'ivla の形態に順応させる。
連続子音を含む「spa」は単独の語とはなれず、またこのとき「ge」にアクセントが置かれれば「ti」は分離できない。したがって「spa ge ti」のようにばらけない。「spageti」はそのままで fu'ivla として使える。一方、「origami」はそのままでは「o ri gami」等のようにばらける。正しい fu'ivla 形ではない。「orgami」とすると、開始子音となれない「rg」が「o」を抱え込むのでばらけない。
第4段 fu'ivla の造成は高度な知識を要するので上級者向けである。可能な第4の型は[http://www.lojban.com/tiki/tiki-index.php?page=Exhaustive+list+of+short+fu'ivla+forms こちら]に詳しい。
「larnxorigami」のように、外来語部分が母音で始まる場合はこれを子音で始まるように変える。「larnorigami」のままでは最初の5字が gimvla となって「larno ri ga mi」等のようにばらける。
それ自体は有効な fu'ivla でも、冠詞などを付けると全体が jvovla に化けてばらけてしまうことがある。 fu'ivla がそうならないように確かめることを slinku'i テストという。「slinku'i」それ自体は有効な fu'ivla だが、例えば冠詞「lo」を付けて「lo slinku'i」とすると、口頭で「los-lin-ku'i」という jvovla 型として解される余地が生まれる。
母音で終わり、連続子音を含まないもの。いわゆる機能語で、自然言語の前置詞・接続詞・冠詞・助詞などに相当する。
brivla や cmevla に属さない VVV や CVVV といった型も必然的に ma'ovla ではあるが、これらは実験用の型とされ、公式の辞書には掲載されないことになっている。
ma'ovla 同士は、繋がったり離れたりしても意味や構文に変化をもたらさない。常に連続子音を含まないので brivla の型にはならず、常に末尾が母音なので cmevla の型にもならない。例えば「u'u pu za ze'u」と「u'upuzaze'u」は、書き方が違うだけで、意味は同じである。
ma'ovla はどれも構文上の働き方にしたがって分類されている。類名(selma'o)は、その類の代表的な ma'ovla を大文字化(/'/ があればこれを小文字の /h/ に)したものから採られている。例えば「ze'i」「ze'a」「ze'u」の類名は ZEhA である。同じ分類に属する ma'ovla は同じ文法則理にしたがう。例えば「ze'u」の用法を習得するということは、 ZEhU に属する全ての ma'ovla の用法を習得することである。
子音で終わるもの。いわゆる名称語で、外部言語から取り込むもの(外来系)と、ロジバン内部の言葉から捻出するもの(内来系)とがある。
外来系は、音声をロジバンの音韻論に準じて調整されている。これを“ロジバン化”という。これによってロジバンの音韻論・形態論内で無理なく外来語を使えるようになる。
ロジバン化の手順:
ピリオドで区切った部分は複数個繋がって構成されていてもいい。あるいはそれらを1つの言葉としてまとめてもいい。よって /.natsumem.sosekik./ と /.natsumemsosekik./ は共に「夏目漱石」の正当なロジバン化である。また、カジュアルな用法としてピリオドを使わないロジバニストもいる。
ロジバン化をせずに外国語を用いるための処方がある:
「la'o」は非ロジバン系の言葉を挿入する冠詞。挿入する語句の境界を示すための文字列が別に必要。「gy」「py」「jy」「ry」「xy」はそれぞれ「glico/英語」「ponjo/日本語」「jungo/中国語」「xrabo/アラビア語」「xindo/ヒンディー語」に由来する。字詞の末端にはドットを付けるという原則に加え、他言語部分との区切を確実にするために2つ目の境界子の頭にもドットを付けて「.py.」とする。また、自然言語以外にもコンピュータ言語、例えばWEBアドレスの境界を、字詞系 ma'ovla の代わりに cmevla で次のように示せる:
しかしこのような分別は必須ではなく、他言語系全般を指す「zoi」で代用できる:
要は同じ2つの境界子で語句を囲むことで該当範囲が設定されるということ。また、字詞と違って「zoi」にはドットは不必要。
ロジバン化を回避するこの用法は、例えばリンネ式学名など、既に定着しているラテン語・ギリシャ語名称を学術的な理由からそのままの形で使い続けたい場合などに有用である。また、試験的な冠詞として「la'oi」がある:
このように境界子をドットで済ませられる。主にチャットでみかける用法である。
「主要」を意味する「ralju」からはその末尾母音を削って「la .ralj.」とすれば「おやぶん」、「一」を意味する「pa」からはその rafsi 形「pav」を使って「la .pav.」とすれば「トップ」のようなニュアンスになる。同じ要領で「太陽」の「solri」から「la .solr.」で「おてんとさま」、「高貴」の「nobli」から「la .nol.」で「お嬢さん」、「小」の「cmalu」からは「la .cmal.」で「おチビちゃん」などとできる。
語を合成する形態素は rafsi と呼ばれる。子音で始まり、母音で終わる。 rafsi は単体では機能せず、必ず組み合わさって用いられる。以下で太字の部分は rafsi である: |
1,311 | 編集にご参加いただき、ありがとうございます。新たに名前を書き加える時は最後に記載されている名前の一番下にお願いします。 |
1,312 | ここでは、サバイバルで生き抜く上で必要な事柄、特に積極的な行動を起こすにあたって必要な事柄についてまとめています。 |
1,313 | ]]) は、索引です。が、まだ完成していないため、小学校社会/6学年/歴史編/人物事典などを参照。編集も大歓迎です。
ここまで日本史の教科書を読んでいて、分からない、もしくは知らない単語に出くわしたことはありませんか。このページでは、そんな疑問を解決できるよう、出自を明確にして語彙の解説を行います。
すべて読み順に並んでいますので、行ごとの節を以下から選択してください。
以下の節から、目的の語彙がありそうなカテゴリーを選択してください。
その単語を見つけたページを、以下から選択してください。
で西軍の事実上の大将となる。
日中戦争期の日本の首相。日本軍の強さを過大評価し、戦争に協力的だった。
の開戦当時の名前。「戦争」と名付けた場合、他国から貿易などを制限されることがあるため。
を実行させた。 |
1,314 | マインクラフトでは、ワールドを作成する際に、シード値を入力できます。
シード値とは、マインクラフトのワールドを生成するための値(数値)のことです。ワールドを作成する際、シード値を入力すると、その値のワールドが生成されます。そのため、別のワールドを作成する際に、同じ値を使うことで、全く同じワールドを生成することができます。シード値を指定せずにワールドを作成した場合、シード値の値がランダムになります。 |
1,315 | 法学>民事法>不動産登記法>コンメンタール不動産登記法
(登記記録の作成)
第12条
登記記録は、表題部及び権利部に区分して作成する。
本条は、登記記録の意義について定めたものである。
表題部には表示に関する登記が記録され(不動産登記法第2条第7号)、権利部には権利に関する登記が記録される(同法第2条第8号)。
土地の登記記録の表題部が区分される欄及び各々の欄に記録される事項は以下のとおりである(不動産登記規則第4条第1項・[http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H17/H17F12001000018.html#3000000001000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000 同規則別表1])
区分建物でない建物の登記記録の表題部が区分される欄及び各々の欄に記録される事項は以下のとおりである([http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H17/H17F12001000018.html#1000000000000000000000000000000000000000000000000400000000002000000000000000000 不動産登記規則第4条第2項]・[http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H17/H17F12001000018.html#3000000002000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000 同規則別表2])
区分建物である建物の登記記録の表題部が区分される欄及び各々の欄に記録される事項は以下のとおりである([http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H17/H17F12001000018.html#1000000000000000000000000000000000000000000000000400000000003000000000000000000 不動産登記規則第4条第3項]・[http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H17/H17F12001000018.html#3000000003000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000 同規則別表3])
権利部は甲区及び乙区に区分され、甲区には所有権に関する登記の登記事項を記録することとされ、乙区には所有権以外の権利に関する登記の登記事項を記録することとされている([http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H17/H17F12001000018.html#1000000000000000000000000000000000000000000000000400000000004000000000000000000 不動産登記規則第4条第4項])。
登記官は、登記を移記し又は転写するときは、法令に別段の定めがある場合を除き、現に効力を有する登記のみを移記し、又は転写しなければならない([http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H17/H17F12001000018.html#1000000000000000000000000000000000000000000000000500000000000000000000000000000 不動産登記規則第5条第1項])。
そして、登記官は、登記を移記し又は転写したときは、その年月日を新たに記録した登記の末尾に記録しなければならず([http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H17/H17F12001000018.html#1000000000000000000000000000000000000000000000000500000000002000000000000000000 不動産登記規則第5条第2項])、登記を移記したときは、移記前の登記記録を閉鎖しなければならない([http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H17/H17F12001000018.html#1000000000000000000000000000000000000000000000000500000000003000000000000000000 同規則第5条第3項])。
例えば、登記簿のコンピュータ化による移記については、以下のように記録される。
また、登記官は、登記記録に記録されている事項が過多となったことその他の事由により取扱いが不便となったときは、登記を移記することができ、この場合、表示に関する登記及び所有権の登記であって現に効力を有しないものも移記することができるとされている([http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H17/H17F12001000018.html#1000000000000000000000000000000000000000000000000600000000000000000000000000000 不動産登記規則第6条])。
なお、登記官は、登記を移記し又は転写するときは、登記官の識別番号を記録しなければならない([http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H17/H17F12001000018.html#1000000000000000000000000000000000000000000000000700000000000000000000000000000 不動産登記規則第7条前段])。
登記記録のバックアップデータについては、法務大臣及び登記官を監督する法務局又は地方法務局の長は、副登記記録を調整することとされている([http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H17/H17F12001000018.html#10000000000000000000000000000000000000000000000009000000000000000000000000000000 不動産登記規則第9条])。
この副登記記録は、登記記録が滅失した場合の回復手続(不動産登記法第13条)に使用されるほか、一時的なシステム障害の場合においても使用される。具体的には、登記事項証明書又は登記事項要約書の作成の場合について、規定がある([http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H17/H17F12001000018.html#10000000000000000000000000000000000000000000000199000000000000000000000000000000 不動産登記規則第199条])
登記官は、登記記録を閉鎖するときは、閉鎖の事由及びその年月日を記録するほか、登記官の識別番号を記録しなければならず、登記記録の全部を閉鎖するときは、閉鎖する登記記録の不動産の表示(不動産登記法第27条第1号に掲げる登記事項を除く)を抹消する記号を記録しなければならない([http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H17/H17F12001000018.html#1000000000000000000000000000000000000000000000000800000000000000000000000000000 不動産登記規則第8条])。ただし、区分建物である建物の登記記録を閉鎖する場合で、当該登記記録の閉鎖後においても当該閉鎖建物が属する一棟の建物に他の建物(附属建物として登記されているものを除く)が存することとなるときは、閉鎖建物の登記記録に記録された、以下掲げる事項を抹消する記号を記録することを要しないとされている([http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H17/H17F12001000018.html#1000000000000000000000000000000000000000000000011700000000000000000000000000000 不動産登記規則第117条第1項柱書]及び各号)。
上記の場合には、登記官は、閉鎖建物が属する一棟の建物に属する他の建物の登記記録に記録されている当該閉鎖建物の家屋番号を抹消する記号を記録しなければならない([http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H17/H17F12001000018.html#1000000000000000000000000000000000000000000000011700000000002000000000000000000 不動産登記規則第117条第2項])。上記以外の場合において、区分建物である建物の登記記録を閉鎖するときは、登記官は、閉鎖建物の登記記録及び当該閉鎖建物が属する一棟の建物に属する他の建物の登記記録(閉鎖されたものも含む)の、上記に掲げる事項を抹消する記号を記録しなければならない([http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H17/H17F12001000018.html#1000000000000000000000000000000000000000000000011700000000003000000000000000000 同規則第117条第3項])。
登記記録が閉鎖される場合及びその登記記録で、[http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H17/H17F12001000018.html 不動産登記規則]に規定があるもの及び関連するものについては、上記の登記を移記した場合のほか、以下の場合である。
なお、土地に関する閉鎖登記記録の保存期間は、閉鎖した日から50年間であり([http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H17/H17F12001000018.html#1000000000000000000000000000000000000000000000002800000000001000000004000000000 不動産登記規則第28条第4号])、建物に関する閉鎖登記記録の保存期間は、閉鎖した日から30年間である([http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H17/H17F12001000018.html#1000000000000000000000000000000000000000000000002800000000001000000005000000000 同規則第28条第5号])。
登記所において閉鎖登記記録を廃棄するときは、法務局又は地方法務局の長の認可を受けなければならない([http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H17/H17F12001000018.html#1000000000000000000000000000000000000000000000002900000000000000000000000000000 不動産登記規則第29条])。そして、登記官は、この認可を受けようとするときは、不動産登記事務取扱手続準則(2005年(平成17年)2月25日民二第456号通達。以下「同準則」という。)別記第31号様式による認可申請書を提出しなければならない(同準則第23条第1号)。この申請書の様式は以下のとおりである。
不動産登記法第2条
----
{{前後
|不動産登記法
|第3章 登記記録等
|不動産登記法第11条(登記)
|不動産登記法第13条(登記記録の滅失と回復)
012 |
1,316 | 前)(次)
(併給の調整)
第20条
第2項の申請(前項の規定により第2項の申請があつたものとみなされた場合における当該申請を含む。)は、いつでも、将来に向かつて撤回することができる。
20 |
1,317 | 法学>民事法>コンメンタール不動産登記規則
(筆界特定申請情報)
第207条
----
{{前後
|不動産登記規則
|第5章 筆界特定
第2節 筆界特定の手続
第1款 筆界特定の申請
|不動産登記規則第206条(定義)
|不動産登記規則第208条(一の申請情報による複数の申請)
207 |
1,318 | 前)(次)
(賃金日額)
第17条
賃金日額は、算定対象期間において第14条(第1項ただし書を除く。)の規定により被保険者期間として計算された最後の六箇月間に支払われた賃金(臨時に支払われる賃金及び三箇月を超える期間ごとに支払われる賃金を除く。次項及び第六節において同じ。)の総額を百八十で除して得た額とする。
前項の規定による額が次の各号に掲げる額に満たないときは、賃金日額は、同項の規定にかかわらず、当該各号に掲げる額とする。
前2項の規定により賃金日額を算定することが困難であるとき、又はこれらの規定により算定した額を賃金日額とすることが適当でないと認められるときは、厚生労働大臣が定めるところにより算定した額を賃金日額とする。
前3項の規定にかかわらず、これらの規定により算定した賃金日額が、第一号に掲げる額を下るときはその額を、第二号に掲げる額を超えるときはその額を、それぞれ賃金日額とする。
17 |
1,319 | 線形定常常微分方程式
の解の t \to \infty における振舞を調べるのが目的である.ここでは係数は実数としておく.
式 (4.13) には x = 0 という解がある.
これを零解という.零解は時間の経過には無関係に一定値を取り続ける.そのような解を式 (4.13) の平衡点と呼ぶことがある.a_n \ne 0 ならば式 (4.13) の平衡点は零解だけである
p(D)x = 0…①で
p(D)x = \{ q(D) + a_n \}x とおく.
今,x \equiv C が①の解であるとき,
\{ q(D) + a_n \} C = 0
q(D)x = 0 より a_nC = 0
a_n \ne 0 より C = 0.
.
さて,零解以外の任意の解 x(t) が,零解に近づくかどうか,その条件はなにかというのが我々の問題である.
安定の定義
(i) 式 (4.13) の解 x(t) が
となるとき,x(t) は安定な解であるという.すべての解が安定な解となるとき,
式 (4.13) の零解は安定である,
あるいは微分方程式 (4.13) は安定であるという.
(ii)
となる解を不安定な解という.このような解が少なくとも一つ存在すれば,
式 (4.13) は不安定であるという.
(iii)
(i) でも (ii) でもないとき,すなわち t\to\infty で発散する解は存在しない.しかしすべての解が 0 に漸近するわけではないとき,
式 (4.13) は安定限界であるという.
\diamondsuit
例95\quad
(i) e^{-t}, t^3e^{-2t}\cos t \quad (安定な解)
(ii) t, e^{2t}, t\sin t \quad (不安定な解)
(iii) 1, \sin t \quad (安定限界となる解)
\diamondsuit
さて式 (4.13) の特性方程式を p(s) とし,
\alpha をその根とすると,
なる根がある.
であるから,
となる.上から e^{\alpha t} は安定,不安定,安定限界であることが分かる.一般の解は,
}
のような解の 1 次結合から成り立っている.したがって,この解の安定,不安定を調べればよい.
}
であるから a > 0 なら,この解は t \to \infty とともに発散する.また a < 0 なら,
なる負の実数 c が存在し,この c に対して,
{{制御と振動の数学/equation|e^{(c-a)t} \geqq \frac{ \{ |c-a| |t| \}^k}{k!} \quad (t>0).
であるから,
であるから,この解は発散する.よって不安定である.
\diamondsuit
この定理から,安定・不安定の判別は,p(s) の根の,複素平面 (s 平面)上における配置によって決まることが分かる.
安定\quad 根がすべて左半面にあるとき
不安定\quad 少なくとも 1 根が右半面に存在するか,あるいは右半面には存在しないが,虚軸上に重根があるとき
安定限界\quad 虚軸上の根は単根で、他はすべて左半面にあるとき
とまとめることができる. |
1,320 | 打楽器とは、叩く、振る、擦るなどして音を出す楽器のことです。たまに、スライドホイッスルやサンバホイッスルなどの楽器が打楽器とされる事がありますが、それは打楽器奏者が演奏するからであり、本質的には、打楽器ではありません。
打楽器の数はとても莫大で、ここに全て記すことは困難です。(実際、「新版打楽器辞典(綱代 景介/音楽之友社)」には、1000以上もの項目があります!)そのため、ここでは代表的な楽器を上げることにします。
この中で最も基本的な打楽器はスネアドラムです。ですから、初心者はまずスネアドラムから練習を始めたら良いでしょう。これから、それぞれの楽器の演奏方法について記していきます。 |
1,321 | /* 標準C言語の場合 */ なお、書籍『ゲームをテストする バグのないゲームを支える知識と手法』および書籍『ゼロからはじめるゲームテスト: 壁抜けしたら無限ガチャで最強モードな件? 』に状態遷移図および状態遷移表のことが書いてあります花房 輝鑑 著『ゲームをテストする バグのないゲームを支える知識と手法 』、翔泳社、『ゼロからはじめるゲームテスト』制作委員会 著、『ゼロからはじめるゲームテスト: 壁抜けしたら無限ガチャで最強モードな件? 』、オーム社、。 |
1,322 | (被拘禁者奪取)
第99条
法令により拘禁された者を奪取した者は、3月以上5年以下の拘禁刑に処する。
2022年、以下のとおり改正(施行日2025年6月1日)。
未遂は、罰する。
----
{{前後
|刑法
|第2編 罪
第6章 逃走の罪
|刑法第98条(加重逃走)
|刑法第100条(逃走援助) |
1,323 | (即時抗告期間)
第332条
即時抗告は、裁判の告知を受けた日から1週間の不変期間内にしなければならない。
----
{{前後
|民事訴訟法
|第3編上訴
第3章 抗告
|第331条(控訴又は上告の規定の準用)
|第333条(原裁判所等による更正)
332 |
1,324 | 第2編 株式会社>第3章 新株予約権
(金銭以外の財産の出資)
第284条
株式会社は、第236条第1項第3号に掲げる事項についての定めがある新株予約権が行使された場合には、第281条第2項の規定による給付があった後、遅滞なく、同号の財産(以下この節において「現物出資財産」という。)の価額を調査させるため、裁判所に対し、検査役の選任の申立てをしなければならない。
前項の申立てがあった場合には、裁判所は、これを不適法として却下する場合を除き、検査役を選任しなければならない。
裁判所は、前項の検査役を選任した場合には、株式会社が当該検査役に対して支払う報酬の額を定めることができる。
第2項の検査役は、必要な調査を行い、当該調査の結果を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録(法務省令で定めるものに限る。)を裁判所に提供して報告をしなければならない。
裁判所は、前項の報告について、その内容を明瞭にし、又はその根拠を確認するため必要があると認めるときは、第2項の検査役に対し、更に前項の報告を求めることができる。
第2項の検査役は、第4項の報告をしたときは、株式会社に対し、同項の書面の写しを交付し、又は同項の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により提供しなければならない。
裁判所は、第4項の報告を受けた場合において、現物出資財産について定められた第236条第1項第3号の価額(第2項の検査役の調査を経ていないものを除く。)を不当と認めたときは、これを変更する決定をしなければならない。
第1項の新株予約権の新株予約権者は、前項の決定により現物出資財産の価額の全部又は一部が変更された場合には、当該決定の確定後1週間以内に限り、その新株予約権の行使に係る意思表示を取り消すことができる。
前各項の規定は、次の各号に掲げる場合には、当該各号に定める事項については、適用しない。
次に掲げる者は、前項第4号に規定する証明をすることができない。
2020年改正、令和2年法律第33号により、第9項第3号及び第10項第4号を改正。
----
{{前後
|会社法
|第2編 株式会社
第3章 新株予約権
第7節 新株予約権の行使
第2款 金銭以外の財産の出資
|会社法第283条(一に満たない端数の処理)
|会社法第285条(不公正な払込金額で新株予約権を引き受けた者等の責任)
284
284 |
1,325 | 法学>民事法>コンメンタール著作権法
(継続的刊行物等の公表の時)
第56条
第52条第1項、第53条第1項及び第54条第1項の公表の時は、冊、号又は回を追つて公表する著作物については、毎冊、毎号又は毎回の公表の時によるものとし、一部分ずつを逐次公表して完成する著作物については、最終部分の公表の時によるものとする。
一部分ずつを逐次公表して完成する著作物については、継続すべき部分が直近の公表の時から三年を経過しても公表されないときは、すでに公表されたもののうちの最終の部分をもつて前項の最終部分とみなす。
----
{{前後
|著作権法
|第2章 著作者の権利
第4節 保護期間
|著作権法第54条(映画の著作物の保護期間)
|著作権法第57条(保護期間の計算方法)
056 |
1,326 | 第6編 外国会社
(日本における外国会社の財産についての清算)
第822条
第820条の規定は、外国会社が第一項の清算の開始を命じられた場合において、当該外国会社の日本における代表者(日本に住所を有するものに限る。)の全員が退任しようとするときは、適用しない。
----
{{前後
|会社法
|第6編 外国会社
|会社法第821条(擬似外国会社)
|会社法第823条(他の法律の適用関係)
822 |
1,327 | 法学>民事法>民事訴訟法
(特許権等に関する訴えに係る事件における合議体の構成)
第269条の2
第6条第1項各号に定める裁判所においては、特許権等に関する訴えに係る事件について、5人の裁判官の合議体で審理及び裁判をする旨の決定をその合議体ですることができる。ただし、第20条の2第1項の規定により移送された訴訟に係る事件については、この限りでない。
前条第2項の規定は、前項の場合について準用する。
----
{{前後
|民事訴訟法
|第2編第一審の訴訟手続
第7章 大規模訴訟等に関する特則
|第269条(大規模訴訟に係る事件における合議体の構成)
|第270条(手続の特色)
269の2 |
1,328 | 徳政令'''は、徳政令が出された時に借金をしている御家人の救済にはなりましたが、徳政令で借金が解消された後に借金をしないですむ生活になるわけではないので、御家人は、その後に借金ができなくなって、かえって困ることとなりましたし、借金をするとき、「徳政令が出ても、借金は返す/所領は返さない」などの約束をするようになり、のちには、効果がなくなってきました。)を出したりしました。
一方で御家人ではない武士でも、馬などを使った商品のやり取りを護衛するなどで経済力をつけ、力をつけるものなどがあらわれ、武士の世の中が乱れました。幕府は、有力な御家人は北条氏によって倒され、御家人ではない北条氏の直接の家臣などが力を持って、むかしからの御家人と対立するなど、これをうまくおさめられていませんでした。
鎌倉幕府の滅亡と建武の新政
thumb|200px|足利尊氏のものと伝えられる肖像
'''がほろぼします。
'''といいます。
後醍醐天皇は、御家人という考えをやめて、全ての武士を平等に取り扱いました鎌倉時代において御家人というのは、非常に狭い考え方で、鎌倉の将軍と直接の「御恩と奉公」の関係を結んだ者のみを言います。正式に御家人とされる人たちは非常に少なく500人位だったのではないかと言われています。その他、貴族や寺社が所有する荘園では、荘園の役人(荘官)として、武士が雇われていました。この武士は、将軍との間に関係はなく荘園の所有者のみとの関係(基本的には、「御恩と奉公」です)が結ばれています。この武士は「非御家人」と呼ばれていて、徳政令など幕府の保護の対象とはなっていませんでした。その他、将軍と「御恩と奉公」の関係を結んでいない武士も少なからずいました。御家人は、世襲制でしたので、幕府の保護に差があることに、御家人ではない武士に不満が高まっていました。。しかし、この新政は、恩賞や朝廷の官職などについて公家が優先されたことなどから、多くの武士の不満を生じさせました。
室町幕府の誕生と南北朝時代
時代'''」と言います。
'''」と言います。
'''が将軍のころ、南朝が降伏し、南北朝時代が終わりました。
室町幕府は仕組みの多くを鎌倉幕府からひきつぎましたが、いくつかの違いがあります。
も特に有力な四つの家(赤松氏、一色氏、京極氏、山名氏)から、交代で任命されました。
がおかれました。
'''として、自分の代理をつとめさせました。
'''と言います。
]]
室町幕府がもっとも力を持ったのは、義満が征夷大将軍であった時期までで、義満の死後は、守護大名どうしが勢力争いをするようになっていました。また、国の中でも国人どうしで争うようになってきていました。
』より]]
'''」のもともとの形です。
、戦い用の馬や馬具をそろえ、また、家来の武具などもそろえなければならなかったので、武士がそれほど増えることはなかったのですが、応仁の乱以降、戦い方も変わり、馬に乗らず、防具も身軽なものになるなどして、武士になるハードルがかなり下がりました。。
]]
'''を建国しました。
'''といいます。
'''と言われます。
氏がこれを引き継ぎやはり大きな利益をえました。
ださない」と言いますが、この「びた」です。。貨幣の量が増えたため、商品の取引はますますさかんとなりました。
室町時代になって、多くの武士が幕府のある京都に住むようになって、伝統的な公家の文化と、鎌倉時代の武家社会で誕生した武家文化の融合が見られるようになりました。また、各地での村の発達や商業の発展にともなう、庶民の文化が見られるようになりました。
守護大名が自分の領地に、寺などを建て、京都などから文化人をまねいたため、京都近辺だけでなく、全国にさまざまな文化がくりひろげられました。
で、本願寺は守護大名と同じくらいの勢力を持っていました。
建物
'''があります。
thumb|right|200px|金閣
という、当時の明の様式となっており、公家文化と武家文化の融合が見られます。
thumb|right|200px|銀閣
の特徴を数多く残しています。
thumb|200px|書院造
の特徴
書院造の特徴を、平安時代の様式である寝殿造とくらべてみましょう。
で部屋をわけました。
全面にしきました。
がつきました。
をもちいました。
といった、現在の和室でも見られるつくりが特徴になっています。
水墨画
left|thumb|200px|水墨画。秋冬山水図のうち秋景(東京国立博物館)
thumb|180px|雪舟
』]]
をつけたり、墨の黒色一色だけでも遠近をつけて表現を豊かにする技法です。
'''は、水墨画と仏教を分けて考え、仏教にとらわれずに、自然の風景などの水墨画をえがきました。この時代になると、京都だけでなく有力な守護大名が絵師などを支援するようになってきており、雪舟も中国地方の守護大名大内氏のもと、現在の山口市などで活躍しました。
という形になり、今でも受けつがれています。
として完成されました。
文学
物語などが武士に好まれました。
』といい、御伽草子には『浦島太郎』や『一寸法師』などもありました。
という形式のものです。これは、五七五の長句に、別の人が七七の短句をつけ、さらに別の人が、その短句に、五七五の長句をつけることをずっと続けるという形式のものです。連歌は、人々が集まってよみあう一種の遊びとして発展し、それを専門とする連歌師もうまれました。
以下は学習の参考ですので覚える必要はありません。
----
{{前後
|type=章
|小学校社会/6学年/歴史編
|日本の歴史の流れ
|武家社会の始まり-鎌倉時代
|戦乱の世の中と日本の統一-戦国時代・安土桃山時代 |
1,329 | ウィキブックスには現在この名前の項目はありません。
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を検索する]]
]] が存在するかもしれません。
----
もしこの項目を作成したばかりなのにこのメッセージがでる場合、データベースの更新が遅れているために表示できないのかもしれません。項目を書き直す前にしばらく待ってから、再読込してみてください。
)に全角英数字・半角カナ・ローマ数字・丸付数字が含まれている場合は、それらを半角英数字・全角カナ・半角英字による代替表記・半角数字に置き換えた名前で項目が存在するかもしれません。
上部に削除記録が表示されている場合、このページはいったん作成されたのち削除されています。即時削除の方針に削除された理由が記載されているかもしれません。 |
1,330 | 前)(次)
(公告等)
第10条
010 |
1,331 | 法学>民事法>商法>コンメンタール会社法>第2編 株式会社 (コンメンタール会社法)>第2編第4章 機関 (コンメンタール会社法)
(監査委員による執行役等の行為の差止め)
第407条
監査委員は、執行役又は取締役が指名委員会等設置会社の目的の範囲外の行為その他法令若しくは定款に違反する行為をし、又はこれらの行為をするおそれがある場合において、当該行為によって当該指名委員会等設置会社に著しい損害が生ずるおそれがあるときは、当該執行役又は取締役に対し、当該行為をやめることを請求することができる。
前項の場合において、裁判所が仮処分をもって同項の執行役又は取締役に対し、その行為をやめることを命ずるときは、担保を立てさせないものとする。
----
{{前後
|会社法
|第2編 株式会社
第4章 機関
第10節 指名委員会等及び執行役
|会社法第406条(取締役会への報告義務)
|会社法第408条(指名委員会等設置会社と執行役又は取締役との間の訴えにおける会社の代表等)
407 |
1,332 | ページの作成:「法学>民事法>商法>コンメンタール会社法>第2編 株式会社 (コンメンタール会社法)>第2編第9章 清算 (コンメンタール会社法)>会社法第529条 ==条文== (監督委員による調査等) ;第530条 # 監督委員は、いつでも、清算株式会社の清算人及び監査役並びに支配人その他の使用人に対し、事業の報告を求め、又は清算株式会社の…」 |
1,333 | 法学>民事法>民法>コンメンタール民法>第2編 物権 (コンメンタール民法)
(抵当権の消滅時効)
第396条
「その担保する債権と同時でなければ、時効によって消滅しない。」とは、被担保債権の時効消滅と同時に抵当権の消滅を主張することができるという意味であるが、この条文の趣旨は、
抵当不動産の第三取得者や後順位抵当権者の場合に消滅時効を認める説
本来、原則通りであれば抵当権は梅謙次郎がそう述べている。従って債務者または抵当権設定者以外の、抵当不動産の第三取得者や後順位抵当権者は抵当権の消滅時効を援用することができる。抵当不動産の第三取得者については被担保債権の消滅時効を援用することができるが、被担保債権の時効が更新(改正前:時効の中断)されても抵当権の消滅時効を援用することができる。これが判例(大判昭和15年11月26日民集19巻2100頁)である。
抵当権者は被担保債権も抵当権も時効を更新せざるを得ないが、抵当権の時効を更新する手段が抵当不動産の第三取得者や後順位抵当権者の(先順位)抵当権承認をまつぐらいしかない。
抵当権の時効更新の方法として民法第290条類推適用が提案されている。
債務者及び抵当権設定者のみに関する規定とする説
改正前フランス民法2180条は債務者が占有したままの場合についてしか述べておらず、その場合に附従性で消滅すると書かれている。396条はこのような趣旨でしかない。そもそも抵当不動産の第三取得者が抵当権の消滅時効を援用するのは396条ではなく397条によってであると解釈する。
397条は消滅時効ではなく取得時効による原始取得で反射的に抵当権が消滅することを定めていることに矛盾する。また、397条で第三取得者に取得時効の援用を認めないのが判例である。
物上保証人は、債務者の承認により被担保債権について生じた消滅時効中断の効力を否定することができない。
抵当権の被担保債権が免責許可の決定の効力を受ける場合には,民法396条は適用されず,債務者及び抵当権設定者に対する関係においても,当該抵当権自体が,(旧)同法167条2項所定の20年の消滅時効にかかる。
免責許可の決定の効力を受ける債権は,債権者において訴えをもって履行を請求しその強制的実現を図ることができなくなり,上記債権については,もはや民法166条1項(改正前「消滅時効は、権利を行使することができる時から進行する。」)に定める「権利を行使することができる時」を起算点とする消滅時効の進行を観念することができないというべきである(最高裁判決平成11年11月09日)。このことは,免責許可の決定の効力を受ける債権が抵当権の被担保債権である場合であっても異なるものではないと解される(※)。
民法396条は,抵当権は,債務者及び抵当権設定者に対しては,被担保債権と同時でなければ,時効によって消滅しない旨を規定しているところ,この規定は,その文理に照らすと,被担保債権が時効により消滅する余地があることを前提としているものと解するのが相当である。そのように解さないと,いかに長期間権利が行使されない状態が継続しても消滅することのない抵当権が存在することとなるが,民法が,そのような抵当権の存在を予定しているものとは考え難い。
抵当権は,(旧)民法167条2項(現・第166条)の「債権又は所有権以外の財産権」に当たるというべきである。
抵当権の被担保債権が免責許可の決定の効力を受ける場合の抵当権自体の消滅時効期間は被担保債権の種類に応じて5年(商法522条 注:廃止削除)や10年(民法167条項)である旨をいうが,そのように解することは,上記の場合にも被担保債権の消滅時効の進行を観念するに等しいものであって上記※と相いれず,また,法に規定のない消滅時効の制度を創設することになるものであるから,採用することができない。
----
{{前後
|民法
|第2編 物権
第10章 抵当権
第3節 抵当権の消滅
|民法第395条(抵当建物使用者の引渡しの猶予)
|民法第397条(抵当不動産の時効取得による抵当権の消滅)
396 |
1,334 | 法学>コンメンタール>コンメンタール刑事訴訟法=コンメンタール刑事訴訟法/改訂
(不出頭者と過料・費用賠償)
第133条
前条の規定により召喚を受けた者が正当な理由がなく出頭しないときは、決定で、10万円以下の過料に処し、かつ、出頭しないために生じた費用の賠償を命ずることができる。
前項の決定に対しては、即時抗告をすることができる。
----
{{前後
|刑事訴訟法
|第1編 総則
第9章 押収及び捜索
|第132条(身体検査のための召喚)
|第134条(不出頭罪)
133 |
1,335 | thumb|トロンボーンの種類
トロンボーンはスライドの長さを操作することによって音程を調節する楽器です。
中低音を担当することが多く、また現在のメジャーな楽器の中でスライドを用いる楽器はこれだけなので、特殊な奏法での活躍も多いです。
多くのトロンボーン楽譜はCスケールで書かれており、記号はヘ音記号で表されます。
テナーバストロンボーンにはFのキーを吹く用途のFロータリーが存在します。ポジション視点では、ロータリーを押しながら1ポジションを吹くと6ポジションと同様の音程が出ます。また、バストロンボーンにはさらにD♭ロータリーが存在し、こちらは5ポジションの働きをします。詳しくはトロンボーン/スライドポジションを参照してください。
トロンボーンのチューニングは通常B♭で行います。演奏する楽曲に応じて、どのオクターブでチューニングするかを決めます。
トロンボーンの音域はB♭1からB♭3です。しかし、管楽器の性質上音域外の音も出すことが可能であるため、一部楽曲では用いられることもあります。
thumb|トロンボーンの演奏 |
1,336 | 前)(次)
(行政区画の変更等)
第92条
登記官は、前項の場合には、速やかに、表題部に記録した行政区画若しくは字又はこれらの名称を変更しなければならない。
92 |
1,337 | 法学>環境法>自然公園法>コンメンタール自然公園法
(利用のための規制)
第37条
本条は、利用のための規制に関する規定である。特別地域、海域公園地区、集団施設地区内が対象となる。
)、利用を目的としていない自然環境保全法には、該当する条文がない。
。
自然公園法第20条、自然公園法第23条 - 特別地域、海域公園地区においてしてはならない行為に関する規定。
----
{{前後
|自然公園法
|[[コンメンタール自然公園法#36|第2章国立公園及び国定公園
]]
第四節保護及び利用
|自然公園法第36条(集団施設地区)
|自然公園法第38条(生態系維持回復事業計画) |
1,338 | 前)(次)
(保険医療機関又は保険薬局の責務)
第70条
70 |
1,339 | (取引時間)
第520条
法令又は慣習により商人の取引時間の定めがあるときは、その取引時間内に限り、債務の履行をし、又はその履行の請求をすることができる。
----
{{前後
|商法
|第2編 商行為
第1章 総則
|商法第519条(有価証券の譲渡方法及び善意取得)
|商法第521条(商人間の留置権)
520 |
1,340 | 法学>民事法>借地借家法>コンメンタール借地借家法
(造作買取請求権)
第33条
民法の考えでは、借家契約が終了するときは賃借人は造作を収去しなければならないことになるが(民法第616条で民法第598条を準用)、その不都合を除き、賃借人に投下資本の回収の手段を与える目的で規定されたものである。
判例では、造作買取請求権が行使された場合、売買契約が成立するのと同様の法律関係が生ずること(形成権の一種)から、造作引渡義務と代金支払い義務は同時履行の関係に立つとされる。しかし、建物に関しては、賃貸人が代金を支払わない間、造作引渡義務と建物引渡義務は同時履行の関係には立たないと解される。
借家法第5条による造作買取代金債権は、造作に関して生じた債権であつて、建物に関して生じた債権ではなので、建物を留置できない。
借家法第5条により造作の買収を請求した家屋の賃借人は、その代金の不払を理由として右家屋を留置し、または右代金の提供がないことを理由として同時履行の抗弁により右家屋の明渡を拒むことはできない。
借家法第5条は、賃借人の債務不履行ないしその背信行為のため賃貸借が解除されたごとき場合には、その適用がないものと解すべきである。
借家法第5条は、賃貸借が賃借人の債務不履行ないしその背信行為のため解除された場合には、その適用がないものと解すべきである。
借家法第5条にいう造作にあたらない事例。
外国人が日本式家屋の賃借にあたり監督官の許可を受けるため附加した設備で、建物の規模や一般日本人の生活の様式程度から考え、右建物用の設備として客観的に利便をもたらすものと認められないものは、借家法第5条にいう造作にあたらない。
借家法第5条を継承しており、判例を引き継ぐ。
----
{{前後
|借地借家法
|第3章 借家
第2節 建物賃貸借の効力
|借地借家法第32条(借賃増減請求権)
|借地借家法第34条(建物賃貸借終了の場合における転借人の保護)
33 |
1,341 | Juliaは、高性能なプログラミング言語であり、特に科学計算やデータ解析の分野で広く利用されています。2012年に開発され、その後急速に普及し、多くの研究者、データサイエンティスト、エンジニアによって支持されています。Juliaの設計目標は、高いパフォーマンスと柔軟性を両立させることであり、その結果、数値計算や並列処理などの高度なタスクに対して優れた性能を発揮します。
Juliaの設計にはいくつかの重要な哲学が取り入れられています。その中でも特筆すべきは、可読性と拡張性に対する強いコミットメントです。Juliaのコードは、高レベルの抽象化と同時に、低レベルの詳細まで明示的に制御できるため、初心者からエキスパートまで幅広いユーザーに適しています。また、Juliaは動的言語でありながら、静的言語のような型推論機能を持ち、コードの効率性を保ちつつ開発速度を向上させることができます。
Juliaを選択するメリットは多岐にわたります。まず、高速な実行速度が挙げられます。Juliaは、CやFortranに匹敵する性能を持ちながら、動的なスクリプト言語のような使いやすさも兼ね備えています。また、豊富なライブラリやパッケージエコシステムがあり、様々な用途に対応できます。さらに、PythonやMATLABとの親和性も高く、既存のコードやツールを再利用しながら移行することができます。
Juliaは、その優れた性能と柔軟性によって、科学技術計算の分野でますます重要な位置を占めています。このチュートリアルでは、Juliaの基本的な機能から応用まで幅広くカバーし、Juliaを使いこなすための知識を提供します。
初級編では、まず最初にJuliaのインストール方法を扱います。インストールは簡単で、公式のインストールスクリプトを使用することで数分で完了します。このステップをクリアすると、Juliaの環境が整い、プログラミング学習の準備が整います。Juliaのインストール後は、変数、データ型、制御構造など、プログラミングの基礎的な概念を学ぶことができます。Juliaのシンプルな構文と豊富な機能を活かして、プログラミングの世界に足を踏み入れましょう。
Juliaは、macOS、Windows、FreeBSD、Linuxのディストリビューションなどの主要なオペレーティングシステムで利用可能です。Juliaをインストールする手順は非常に簡単で、公式のインストールスクリプトを使用することで、数分でJuliaをセットアップできます。
以下のコマンドをターミナルに入力して、Juliaの最新バージョンをインストールします。
curl -fsSL https://install.julialang.org | sh
このコマンドは、UnixタイプのシステムでJuliaをインストールするための推奨される方法です。
Windowsの場合は、別途手順があります。
インストールが完了すると、julia コマンドを使用してJuliaのREPL(Read-Eval-Print Loop)を起動できます。ターミナルで以下のコマンドを入力し、JuliaのREPLを開始します。
$ julia
_
_ _ _(_)_ | Documentation: https://docs.julialang.org
(_) | (_) (_) |
_ _ _| |_ __ _ | Type "?" for help, "]?" for Pkg help.
| | | | | | |/ _` | |
| | |_| | | | (_| | | Version 1.10.0 (2023-12-25)
_/ |\__'_|_|_|\__'_| | Official https://julialang.org/ release
|__/ |
julia> 1+2*3
7
julia> typeof(3.14)
Float64
julia> a=12/34
0.35294117647058826
julia> typeof(a)
Float64
julia> exit()
$ _
JuliaのREPLが起動すると、インストールが正常に完了したことを確認できます。
Juliaは、インストール後に自動的にアップデートされるJuliaupインストールマネージャーを含んでいます。juliaup コマンドを使用して、Juliaのバージョンを管理およびアップデートすることができます。
juliaup --help
このコマンドは、利用可能なオプションを表示します。
Juliaは、Windows環境でも簡単にインストールできます。以下の手順に従って、Juliaをセットアップしましょう。
まず、Juliaのダウンロードページ( https://julialang.org/downloads/ )にアクセスして、Windows用のインストーラーをダウンロードします。
ダウンロードが完了したら、ダウンロードしたインストーラーをダブルクリックして実行します。セットアップウィザードが表示されるので、指示に従ってインストールを進めます。
インストールが完了すると、スタートメニューやデスクトップにJuliaのショートカットが作成されます。Juliaを起動するには、ショートカットをクリックするか、スタートメニューからJuliaを検索して開きます。
Juliaが正常に起動し、REPL(Read-Eval-Print Loop)が表示されれば、インストールが成功しています。
Juliaは、インストールされたバージョンの管理とアップデートを簡単に行うことができます。Juliaupインストールマネージャーを使用して、バージョンの管理やアップデートを行うことができます。詳細は、Juliaupのドキュメントを参照してください。
このセクションでは、プログラミングの基本的な概念を学びます。以下の内容に焦点を当てて、プログラミングの基盤を築いていきます。
変数: 代入によって値に付けられた名前です。再代入によって別の値を結びつけることができます。
データ型: 値の種類を表し、それぞれの操作方法が異なります。整数、浮動小数点数、文字列などがあります。
制御構造: プログラムの実行の流れを制御します。条件分岐(if文)、繰り返し(forループ)などが含まれます。
関数: 一連の処理をまとめて名前を付け、再利用可能にします。
これらの概念は、Juliaだけでなく他のプログラミング言語でも共通しています。
Juliaの構文や基本的な操作方法を理解します。JuliaのREPL(Read-Eval-Print Loop)の使用方法も学びます。REPLはJuliaを対話的に使うための強力なツールであり、効率的な学習と開発に役立ちます。
Juliaのコメントは単一行コメントと、複数行コメントがあります。
これは行コメントです。
これは
複数行の
コメントです。
=#
変数は型を持つことがありますが、明示的に型を指定する必要はありません。
変数に値が代入されるとき、その値から適切なデータ型を推論します。
x = 10 # xの型は整数(Int64)と推論される
y = 3.14 # yの型は浮動小数点数(Float64)と推論される
z = "Hello" # zの型は文字列(String)と推論される
型アノテーションを使用することで、変数の型を明示的に指定することもできます。
x::Int64 = 10 # xは整数型(Int64)であることを明示的に指定
y::Float64 = 3.14 # yは浮動小数点数型(Float64)であることを明示的に指定
z::String = "Hello" # zは文字列型(String)であることを明示的に指定
if x > 5
println("xは5より大きいです")
else
println("xは5以下です")
end
for i in 1:5
println("現在の値は$iです")
end
function greet(name)
println("こんにちは、$nameさん!")
end
greet("太郎")
array = [1, 2, 3, 4, 5] # 配列の定義
tuple = (1, "hello", 3.14) # タプルの定義
julia> x = 10
10
julia> x + 5
15
これらの構文要素はJuliaの基本的な機能であり、プログラミングの初心者から上級者まで幅広く活用されています。
変数は、値につけられた名前で、プログラム内でデータを一時的に保存したり、処理の途中結果を保持したりするために使用されます。Juliaの変数は宣言することなく使い始めることができます。
代入と参照
x = 10 # 代入
println(x) # => 10
このコードは、変数 x に整数値 10 を代入し、その後 println() 関数を使用して x の値を参照し出力しています。出力結果は 10 になります。
再代入による値の更新
x = 10 # 最初の代入
println(x) # => 10
x = 20 # 新しい値を代入
println(x) # => 20
このコードは、最初に変数 x に整数値 10 を代入し、その後 println() 関数を使用して x の値を出力します。次に、変数 x に新しい値である整数値 20 を再代入し、再び println() 関数を使用して x の値を出力します。
異なる型の値の再代入
x = 10 # 最初の代入
println(typeof(x)) # => Int64
println(x) # => 10
x = "Hello" # 新しい値を代入
println(typeof(x)) # => String
println(x) # => Hello
このコードでは、最初に変数 x に整数値 10 が代入されています。その後、typeof() 関数を使用して変数 x の型を出力し、println() 関数を使用して x の値を出力しています。その結果、x の型は Int64 であり、値は 10 になります。
次に、変数 x に文字列 "Hello" が再代入されています。再び、typeof() 関数を使用して x の型を出力し、println() 関数を使用して x の値を出力しています。その結果、x の型は String であり、値は "Hello" になります。
このように、同じ変数に異なる型の値を再代入することができます。
このことから、Juliaは動的型付けプログラミング言語と言えます。
Juliaにおいて、定数は変更不可能な値を表す変数です。定数は const キーワードを使って宣言されます。定数は、一度宣言されると、その後値を変更することはできません。定数は、関数内外で利用可能です。以下は、定数を宣言する例です。
const GRAVITY = 9.80665
この例では、GRAVITY という定数を宣言しています。この定数は、重力加速度を表す定数であり、値は 9.80665 であり、後から値を変更することはできません。
Juliaの変数のスコープは、他の多くのプログラミング言語と同様に、その変数がアクセス可能な範囲を指します。
Juliaでは、次のようなスコープがあります:
グローバルスコープでは、プログラム全体から変数にアクセスできます。
グローバルスコープで定義された変数は、どこからでもアクセス可能です。
ローカルスコープでは、変数が関数やブロック内で定義され、その中でのみアクセス可能です。
関数内で定義された変数は、その関数内でのみ利用できます。
モジュールスコープでは、モジュール内で定義された変数がアクセス可能です。
モジュール内で定義された変数は、そのモジュール内の関数やブロックからアクセスできますが、モジュールの外部からはドット表記を使用してアクセスする必要があります。
スコープ内での変数の振る舞いは、他のプログラミング言語と同様ですが、Juliaの場合、特に関数内での変数の振る舞いに関しては、ローカルスコープの規則が適用されます。たとえば、関数内で同じ名前の変数をグローバルスコープと同じ名前で定義すると、それは関数内でのみ有効なローカル変数となります。これは、Juliaの変数がデフォルトでローカルスコープを持つためです。
Juliaでは、関数内でグローバル変数を変更する場合、globalキーワードを使用する必要があります。これにより、関数内でグローバル変数の値を更新することができます。例えば:
x = 10 # グローバルスコープ
function update_global()
global x = 20 # グローバル変数 x の値を更新
end
update_global() # 関数を呼び出す
println(x) # 20 と出力される
このように、Juliaではスコープのルールに従って変数が振る舞いますが、グローバル変数の更新など特定のケースでは明示的なキーワードが必要になることがあります。
変数はプログラミングにおいて非常に重要な概念であり、さまざまなユースケースがあります。
以下は、変数の主なユースケースのいくつかです:
値の保持: 変数は値を一時的に格納するための仮想的なコンテナとして機能します。これにより、同じ値を何度も使用する場合や、値を後で変更する必要がある場合に便利です。
計算の中間結果: 複雑な計算を行う際には、計算の途中結果を変数に格納しておくことが便利です。これにより、コードの可読性が向上し、計算を追跡しやすくなります。
プログラムの状態管理: プログラムの実行中に変数を使用することで、プログラムの状態を管理することができます。例えば、ゲームのスコアやユーザーのログイン状態などを変数に格納しておくことができます。
反復処理の制御: ループ内で変数を使用して、反復処理の制御を行うことができます。変数を使用して反復回数をカウントしたり、リストや配列の要素にアクセスしたりすることができます。
関数の引数や戻り値: 関数の引数や戻り値として変数を使用することができます。関数は入力を受け取り、それに基づいて処理を行い、結果を変数として返すことができます。
これらのユースケースは、プログラムを効率的に記述し、管理するための基本的なツールとして変数がどれだけ重要であるかを示しています。
プログラミング言語では、データを扱う際に異なる種類のデータ型が使用されます。これらのデータ型には、整数、浮動小数点数、文字列、配列などがあります。Juliaは、これらのデータ型を使用してデータを格納し、処理します。
整数は、数値を表すための基本的なデータ型です。正の整数、負の整数、ゼロを表すことができます。Juliaでは、整数のサイズに応じて複数の型が提供されています。例えば、Int8、Int16、Int32、Int64などの符号付き整数型があります。
浮動小数点数は、小数点以下の数値を表すためのデータ型です。整数とは異なり、小数点以下の桁数を含めることができます。Juliaでは、Float32、Float64などの浮動小数点数型が提供されています。
文字列は、テキストデータを表すためのデータ型です。Juliaでは、ダブルクォーテーション (") で囲まれた文字列が使用されます。例えば、"Hello"や"Julia"などの文字列を表現することができます。
配列は、複数の要素を順序付けて格納するデータ構造です。Juliaでは、角かっこ [ ] 内にカンマで区切られた要素を並べて表現します。例えば、[1, 2, 3]や["a", "b", "c"]などの配列を表現することができます。
これらの基礎的なデータ型と変数に関するコード例を示します。
x = 10
println(typeof(x)) # => Int64
println(x) # => 10
y = 3.14
println(typeof(y)) # => Float64
println(y) # => 3.14
name = "Julia"
println(typeof(name)) # => String
println(name) # => Julia
numbers = [1, 2, 3, 4, 5]
println(typeof(numbers)) # => Array{Int64,1}
println(numbers) # => [1, 2, 3, 4, 5]
このコードでは、整数型の変数 x、浮動小数点数型の変数 y、文字列型の変数 name、配列型の変数 numbers を定義しています。それぞれの変数の型や値を typeof() 関数や println() 関数を使用して出力しています。
ここの紹介したデータ型は、ごく一部ですが最も頻繁に使用するものです。
型アノテーション(Type Annotation)とは、プログラミング言語において変数や関数などの要素に対して、明示的に型を指定することを指します。一般的に、動的型付けを採用する言語では、変数の型は実行時に値に基づいて推論されますが、静的型付けを採用する言語では、変数の型はコードの記述時点で明示的に指定する必要があります。
Juliaでは、動的型付けを採用していますが、型アノテーションを使用して明示的に型を指定することができます。これにより、コードの読みやすさやパフォーマンスの最適化が可能になります。型アノテーションは、関数の引数や戻り値、変数の宣言、配列や辞書の要素型などに適用されることがあります。Juliaでは、型アノテーションは :: を用いて表現されます。
以下は、型アノテーションの例です。
x::Int = 10
y::Float64 = 3.14
greeting::String = "Hello, Julia!"
indices::Array{Int, 1} = [1, 2, 3, 4, 5]
matrix::Array{Float64, 2} = [1.0 2.0 3.0; 4.0 5.0 6.0; 7.0 8.0 9.0]
このコード例では、整数型 (Int)、浮動小数点数型 (Float64)、文字列型 (String) の変数と、それぞれの型を要素型とする配列が定義されています。これらの要素に対して型アノテーションが行われています。
型推論(type inference)は、プログラミング言語が変数や式の型をコードから推測し、静的に決定するプロセスです。Juliaでは、コンパイラが変数や関数の型を推論し、コンパイル時に型の整合性を確認します。
例えば、次のコードを見てみましょう。
x = 5
y = "hello"
z = x + 3.5
この場合、Juliaは次のように型を推論します。
x は整数型 (Int) と推論されます。
y は文字列型 (String) と推論されます。
z は浮動小数点数型 (Float64) と推論されます。
Juliaの型推論は非常に柔軟であり、静的型付け言語の利点と動的型付け言語の柔軟性を組み合わせています。これにより、コードが安全で高速に実行される一方で、冗長な型の明示が必要な場面を減らすことができます。
Juliaが採用している型推論のアルゴリズムは、静的型付けと動的型付けの特性を組み合わせたものです。Juliaの型推論は、静的解析を行いながらも、動的に型の推論を行うことができます。
具体的には、Juliaの型推論は以下の手順に基づいています。
変数の初期化: 変数が宣言され、初期化される際に、その値から型が推論されます。
関数の呼び出し: 関数が呼び出される際に、引数の型から関数の型を推論します。
演算子の適用: 演算子が適用される際に、そのオペランドの型から演算結果の型を推論します。
条件分岐: 条件分岐のブロック内での変数の型は、条件文による制約から推論されます。
ジェネリック関数の呼び出し: ジェネリック関数の型は、呼び出し時の引数の型に基づいて推論されます。
これらの手順により、Juliaは変数や関数の型を静的に推論し、コンパイル時に型の整合性を確認します。しかし、必要に応じて動的に型を追跡することもあります。この柔軟性により、Juliaは高速なコードの生成と柔軟なプログラミングを両立しています。
Juliaにおいて、プログラムは基本的に式と演算子の組み合わせで構成されます。式は値を生成し、演算子はそれらの値に対して特定の操作を行います。ここでは、Juliaで使われる主要な演算子と式について説明します。
式はプログラム内で値を生成するコードの断片です。式は変数、リテラル、関数呼び出し、演算子の組み合わせなどで構成されます。Juliaの式は他の式や演算子と組み合わせることでより複雑な式を作ることができます。
リテラルはプログラム内で固定された値を表現する方法です。例えば、整数や浮動小数点数、文字列、真偽値などがあります。以下は、いくつかのリテラルの例です:
演算子は式内で値に対する特定の操作を行います。Juliaにはさまざまな種類の演算子がありますが、以下は一般的な演算子の例です:
result_add = 10 + 5
result_subtract = 20 - 8
result_multiply = 6 * 4
result_divide = 100 / 10
result_integer_divide = 100 ÷ 10
result_integer_remainder = 17 % 5
equality_check = (result_add == result_subtract)
inequality_check = (result_multiply != result_divide)
less_than_check = (result_remainder < result_add)
greater_than_check = (result_divide > result_subtract)
less_than_or_equal_check = (result_multiply <= result_divide)
greater_than_or_equal_check = (result_add >= result_subtract)
logical_and = (result_add < 20) && (result_subtract > 0)
logical_or = (result_multiply == 24) || (result_divide != 0)
logical_not = !(result_remainder <= 4)
x = 10
x += 5 # x = x + 5
y = 20
y -= 8 # y = y - 8
z = 6
z *= 4 # z = z * 4
w = 100
w /= 10 # w = w / 10
v = 5
v ^= 3 # v = v ^ 3
これらの演算子は式内で使用され、値や式に対して特定の操作を実行します。
演算子には優先順位と結合性があります。優先順位は演算子が式内でどのような順序で評価されるかを示し、結合性は同じ優先順位の演算子がどのようにグループ化されるかを示します。Juliaには演算子の優先順位と結合性を定義する規則があります。
Juliaの式と演算子を理解することは、プログラムを作成し理解する上で重要なスキルです。
これらの概念をマスターすることで、より効率的で正確なコードを書くことができます。
さまざまな演算子:
7 ÷ 3 # => 2
7 % 3 # => 1
7 \ 3 # => 0.42857142857142855 == 3 / 7
2^3 # => 8
2 == 2 # => true
2 != 3 # => true
2 > 1 # => true
2 >= 2 # => true
1 < 2 # => true
2 <= 2 # => true
true && false # => false
true || false # => true
!true # => false
2 & 3 # => 2
2 | 3 # => 3
~2 # => -3
2 >> 1 # => 1
2 << 1 # => 4
true ? "Yes" : "No" # => "Yes"
Juliaの.演算子は、要素ごとの演算を行うためのベクトル化演算子です。これは、Julia言語において非常に重要な機能であり、ベクトルや行列などの要素ごとの演算を簡潔に行うことができます。
.演算子は、通常の演算子(加算、減算、乗算、除算など)の前に置くことで、ベクトルや行列の各要素にその演算を適用することができます。これにより、要素ごとの演算が非常に簡潔に記述でき、高速な処理が可能となります。
以下に、.演算子の使用例を示します。
a = [1, 2, 3]
b = [4, 5, 6]
result_add = a .+ b
println(result_add) # 出力: [5, 7, 9]
result_mul = a .* b
println(result_mul) # 出力: [4, 10, 18]
このように、.演算子を使用することで、ベクトルの要素ごとの演算をシンプルに実行できます。
Juliaの.演算子は、数値演算だけでなく、関数の適用や論理演算など、さまざまな操作に対しても使用することができます。以下に、.演算子を使った異なる操作のコード例を示します。
関数の適用:
f(x) = x^2
a = [1, 2, 3]
result_func = f.(a)
println(result_func) # 出力: [1, 4, 9]
これらの例では、.演算子を使用して、関数や演算子をベクトルの各要素に適用しています。これにより、要素ごとの操作を簡潔に記述でき、柔軟性が高まります。Juliaの.演算子は、さまざまなデータ型や演算に対して利用でき、プログラミングの効率を向上させます。
アダマール積は、配列の対応する要素同士の積を計算して、新しい配列を生成する演算です。Juliaでは、最も基本的なアダマール積の計算方法は、要素同士の掛け算演算子.を使用することです。例えば、次のように2つの配列を用意し、それらのアダマール積を計算することができます。
a = [1, 2, 3]
b = [4, 5, 6]
c = a .* b # アダマール積を計算
println(c) # [4, 10, 18] を表示
このコードでは、.*を使って、要素ごとの掛け算演算子を配列aと配列bに適用し、新しい配列cを生成しています。したがって、アダマール積は新しい配列を生成するため、元の2つの配列とは異なります。
また、行列のアダマール積を計算するには、同じように各要素に掛け算演算子を適用します。例えば、次のように複数の行列のアダマール積を計算することができます。
a = [1 2; 3 4]
b = [5 6; 7 8]
c = [9 10; 11 12]
d = a .* b .* c # アダマール積を計算
println(d) # [45 120 ;231 384] を表示
このコードでは、各行列に対して、掛け算演算子を適用し、新しい行列を生成しています。ここでも、元の行列とは異なる新しい行列が生成されます。
Juliaでは、乗算演算子を省略することができます。この機能を使うと、リテラルや変数と数値の間に乗算演算子 * を明示的に書かずに、数値と乗算することができます。
具体的な例を見てみましょう:
x = 3
println(10x) # 30
println(3.14x) # 9.42
println([1, 2, 3]x) # [3, 6, 9]
println([1 2 3; 4 5 6]x) # [3 6 9; 12 15 18]
上記の例では、10xは10 * xと同じですが、乗算演算子 * を省略して記述されています。これにより、より簡潔なコードを書くことができます。ただし、変数名と数値の間にスペースがないことに注意してください。スペースがあるとJuliaは別の構文と解釈し、エラーが発生します。
以下は、map関数とdoブロックを使用して乗算演算子を省略する例です:
result = map([1, 2, 3]) do x
2x # ここで乗算演算子 * が省略されている
end
println(result) # [2, 4, 6]
この例では、map関数を使用して配列 [1, 2, 3] の各要素を2倍にしています。doブロック内で乗算演算子 * を省略して記述していますが、この構文は正しく解釈されます。doブロック内の式は、通常のコードと同じように評価されます。
Juliaでは、パイプ演算子 |> を使用して、関数の出力を次の関数の入力に直接渡すことができます。
これにより、関数を連鎖させることができ、コードの読みやすさが向上します。
パイプ演算子の一般的な構文は次のとおりです:
result = input |> function1 |> function2 |> ... |> functionN
これは、input を function1 に適用し、その結果を function2 に適用し、その結果を function3 に適用し、そして最終的に functionN に適用するという意味です。
例えば、次のようなコードを考えてみましょう:
result = f(g(h(x)))
これをパイプ演算子を使用して書き直すと次のようになります:
result = x |> h |> g |> f
このようにパイプ演算子を使用することで、コードが左から右へと自然に読める形になり、ネストが深くなるのを防ぐことができます。
Juliaでは、新しい演算子を定義する事もできます。
ここでは、⊗という新しい演算子を定義して、ベクトルのテンソル積を計算する関数を実装してみましょう。
tp.jl:
"""
⊗(v::Vector{T}, w::Vector{T}) where T
ベクトル `v` と `w` のテンソル積を計算します。
"""
function ⊗(v::Vector{T}, w::Vector{T}) where T
[i * j for i in v for j in w]
end
v = [1, 2]
w = [3, 4]
result = v ⊗ w # テンソル積を計算する
println(result) # 出力: [3, 4, 6, 8]
このコードは、新しい演算子 ⊗ を定義し、その演算子を使用してベクトルのテンソル積を計算し、結果を出力しています。以下にそれぞれの部分の解説を提供します。
これは関数のドキュメンテーション文字列です。関数の機能や使い方を説明します。
この行は、新しい演算子 ⊗ の定義を示しています。関数のシグネチャ(型指定と引数)が定義されています。
v と w は、それぞれ Vector{T} 型の引数です。T は型パラメータで、Vector 内の要素の型を表します。
内包表記を使って、ベクトル v と w の各要素のペアごとに積を計算して、結果を一つのリストに集めます。
for i in v for j in w という構文は、v と w の要素の組み合わせを全て列挙するために使用されます。
テスト用のベクトル v と w を定義します。
定義した演算子 ⊗ を使って、ベクトル v と w のテンソル積を計算します。
計算されたテンソル積を出力します。
テンソル積
テンソル積(tensor product)は、線型代数や多変量解析などの数学分野で使用される概念です。テンソル積は、複数のベクトル空間やテンソル空間を組み合わせて新しい空間を生成する操作です。
ベクトル空間 ''V'' 上のベクトル v とベクトル空間 ''W'' 上のベクトル w のテンソル積 v⊗w は、新しいベクトル空間 ''V''⊗''W'' 上の要素となります。このテンソル積は、''V'' の基底と ''W'' の基底のすべての組み合わせを考えて生成される基底を持つベクトル空間です。
具体的には、ベクトル空間 ''V'' の基底を {e1,e2,…,e''n''} 、ベクトル空間 ''W'' の基底を {f1,f2,…,f''m''} とすると、''V''⊗''W'' の基底は {e''i''⊗f''j''} となります。
テンソル積は、多くの分野で使用されます。例えば、量子力学では、複数の量子系の状態を表現するためにテンソル積が使用されます。また、画像処理や機械学習のニューラルネットワークなどの分野でも、テンソル積が利用されることがあります。
制御構造(Control structures)とは、プログラムのフローを制御するための構造や機能のことです。プログラミング言語では、条件に応じて異なる操作を行ったり、同じ操作を繰り返したり、エラーを処理したりするために制御構造が使用されます。
複合式は、複数の式をまとめて一つの式として扱うための方法です。Juliaでは、begin キーワードを使用して複合式を開始し、end キーワードで終了します。また、; を使用して複数の式を1行にまとめることもできます。
begin
# 複合式の開始
statement1
statement2
statement3
end
または
statement1; statement2; statement3
条件付き評価は、特定の条件が満たされた場合に特定のコードブロックを実行するための方法です。Juliaでは、if-elseif-else 文や三項演算子 ?: を使用して条件付き評価を行います。
if 条件1
# 条件1が真の場合に実行されるコード
elseif 条件2
# 条件2が真の場合に実行されるコード
else
# どの条件も満たされない場合に実行されるコード
end
または
条件 ? 真だった時の値 : 偽だった時の値
短絡評価は、論理演算子 &&(論理積)と ||(論理和)が使用される条件式の評価方法です。Juliaでは、論理演算子が短絡評価を行います。左の条件式だけで結果が確定した場合、右の条件式は評価されません。
条件1 && 条件2
条件1 || 条件2
繰り返し評価は、ループ構造を使用して特定のコードブロックを複数回実行する方法です。Juliaでは、while ループと for ループが使用されます。
while:
while 条件
# 条件が真の場合に実行されるコード
end
for:
for element in iterable
# 各要素に対する処理
end
Juliaにおける例外処理は、予期しない状況やエラーが発生した場合にプログラムの正常な流れを中断し、エラーを処理する仕組みです。主な例外処理の構成要素は以下の通りです:
throw関数: 予期しない状況やエラーが発生したときに、明示的に例外を生成します。例えば、throw(DomainError("Invalid input"))とすることで、ドメインエラーが発生したことを示す例外を投げます。
try
# 例外が発生する可能性のあるコード
catch ex
# 例外が発生した場合の処理
println("Error occurred: $ex")
end
try
# 例外が発生する可能性のあるコード
finally
# クリーンアップ処理
end
例外処理を適切に使用することで、プログラムが予期せぬ状況やエラーに遭遇したときに、それに適切に対処できるようになります。
タスクは、プログラムの実行を一時停止し、後で再開するための機能です。Juliaでは、yieldto 関数を使用してタスクを定義します。
function mytask()
# タスクの処理
yieldto(main_task) # メインタスクに制御を戻す
end
条件式では真理値型(Boolean)が要求されます。
Juliaでは、整数値から真理値型への暗黙の変換は行われないので、条件式は明示的に真理値を提供する必要があります。
例えば、Juliaでは次のようなコードが考えられます:
x = 5
if x != 0
println("xは正の値です")
end
この場合、条件式 x > 0 は整数値 x の値が0でないかどうかを評価します。x の値が正の場合に条件が真となり、println 関数が実行されます。整数値がそのまま条件式に使用されることはなく、その値を評価するために比較演算子などの条件式を使用します。
x = 10
if x > 0
println("Positive") # xが正の場合に実行
elseif x < 0
println("Negative") # xが負の場合に実行
else
println("Zero") # どの条件にも該当しない場合に実行
end
i = 1
while i <= 5
println(i) # iの値を表示
i += 1 # iを1つ増やす
end
try
x = 1 / 0 # ゼロで割り算を試みる
catch
println("Error occurred") # エラーが発生した場合に実行
end
y = x > 0 ? "Positive" : "Non-positive" # xが正なら"Positive"、そうでなければ"Non-positive"をyに代入
z = false && (println("This won't be executed")) # 左側が偽なので右側は評価されない
このコード例では、条件分岐、繰り返し、例外処理、三項演算子、論理演算子の短絡評価の各制御構造が使用されています。それぞれのブロックにはコメントが付いており、各制御構造がどのように機能するかが説明されています。
Juliaには、ループの制御や例外処理の制御などを行うためのさまざまな制御文があります。以下にいくつかの主要なものを示します。
break: ループを途中で終了し、ループから抜け出すための制御文です。
continue: ループの現在の反復を終了し、次の反復を開始するための制御文です。
return: 関数の実行を終了し、関数から値を返すための制御文です。
throw: 例外を明示的に発生させ、例外処理ブロックでキャッチされるようにするための制御文です。
これらの制御文は、プログラムの実行フローを制御するために使用されます。例えば、break文はループ内の特定の条件下でループを終了するために使用され、return文は関数の実行を終了して値を返すために使用されます。throw文は、特定の条件下でエラーを発生させ、それを処理するための例外処理ブロックに制御を移すために使用されます。
コード例
以下は、制御文を網羅したJuliaのコード例です。コメントで各制御文の動作を説明しています。
function control_flow_example(x)
# if文の例
if x > 0
println("xは正の値です")
elseif x == 0
println("xはゼロです")
else
println("xは負の値です")
end
# whileループの例
println("カウントダウン開始:")
i = x
while i >= 0
println(i)
i -= 1
end
# forループの例
println("要素の表示:")
for element in ["apple", "banana", "cherry"]
println(element)
end
# break文の例
println("3以下の奇数の表示:")
for i in 1:10
if i > 3
break # ループを終了する
elseif iseven(i)
continue # 偶数の場合は次の反復に進む
end
println(i)
end
# return文の例
println("10以下の素数のカウント:")
function count_primes(n)
count = 0
for i in 2:n
if isprime(i)
count += 1
end
end
return count # 関数の実行を終了し、countの値を返す
end
println("10以下の素数の数:", count_primes(10))
# throw文の例
println("エラーチェック:")
function check_positive(x)
if x <= 0
throw(ArgumentError("xは正の値でなければなりません"))
end
println("xは正の値です")
end
try
check_positive(-5)
catch e
println("エラーが発生しました:", e)
end
end
control_flow_example(5)
このコード例では、各種の制御文(if文、whileループ、forループ、break文、return文、throw文)を使用しています。それぞれの制御構造が、適切にプログラムのフローを制御しています。
内包表記(comprehension)は、プログラミング言語において、コレクション(配列、リスト、セット、辞書など)を生成するための構文機能です。通常、内包表記は、ループや条件文を使用せずに、簡潔かつ効率的にコレクションを生成することができます。
配列(Array)の内包表記:
[式 for item in iterable if 条件]
これは、iterableから要素を取り出し、条件が真の場合に式を評価して新しい配列を生成するという意味です。
evens = [x for x in 0:9 if x % 2 == 0]
セット(Set)の内包表記:
{式 for item in iterable if 条件}
これは、iterableから要素を取り出し、条件が真の場合に式を評価して新しいセットを生成するという意味です。
even_set = {x for x in 0:9 if x % 2 == 0}
辞書(Dict)の内包表記:
{キー式 => 値式 for item in iterable if 条件}
これは、iterableから要素を取り出し、条件が真の場合にキー式と値式を評価して新しい辞書を生成するという意味です。
double_dict = {x => 2x for x in 1:5}
内包表記は、よりコンパクトで読みやすいコードを書くための便利な手段です。
行列(Matrix)を生成するためにも、内包表記は非常に便利です。
特に、2次元配列を効率的に生成する際に役立ちます。以下に、マトリックスを生成する内包表記の例を示します。
matrix = [[i * j for j in range(1, 4)] for i in range(1, 4)]
print(matrix)
この例では、3x3のマトリックスが生成されます。各要素は、その行番号と列番号の積になります。生成されるマトリックスは以下のようになります:
[[1, 2, 3],
[2, 4, 6],
[3, 6, 9]]
このように、内包表記を使用することで、ネストされたループを避けてマトリックスを効率的に生成することができます。また、内包表記を使用することで、コードが簡潔になり、可読性が向上します。
さらに、内包表記を活用して条件に基づいたマトリックスの生成も可能です。例えば、特定の条件を満たす要素のみを含むマトリックスを生成することができます。内包表記を利用することで、このような操作を簡潔に記述することができます。
配列、タプル、辞書などのデータ構造を学びます。これらの構造はデータを効果的に扱うための基本的なツールです。さらに、データのインデクシングやスライシングの方法も理解します。データ構造の選択と操作はプログラムの効率性に大きく影響するため、しっかりと理解しておきましょう。
Juliaには、様々なデータ型があります。主なデータ型は以下の通りです。
これらの組み込み型は、Juliaの基本的なデータ構造を構築するために使用されます。
Juliaには、型推論があるので、これらのデータ型を明示的に指定する必要はあまりありません。
JuliaのStringは、テキストデータを表す不変のデータ型です。文字列は一連の文字(Unicode文字)から構成され、ダブルクォーテーションで囲まれます。例えば、"Hello, world!"のような文字列は、文字H、e、l、l、o、,、スペース、w、o、r、l、d、!の連続したシーケンスです。
JuliaのStringは不変のため、一度作成された文字列は変更できません。これは、文字列を変更する代わりに、新しい文字列を生成することになります。Juliaの文字列はUTF-8でエンコードされており、Unicodeの全ての文字をサポートしています。
JuliaのString型には、様々なメソッドが用意されており、文字列の操作や処理を行うための機能が豊富に提供されています。また、文字列補間や正規表現などの機能も利用することができます。
文字列は、Juliaでのテキスト処理、データ操作、文字列操作などの多くの場面で広く使用されます。
以下にjuliaの文字列のメソッドの一部を示します。
str = "Hello, world!"
len = length(str) # 13
str1 = "Hello, "
str2 = "world!"
concatenated_str = str1 + str2 # "Hello, world!"
concatenated_str = string(str1, str2) # "Hello, world!"
str = "Hello, world!"
sub_str = str[1:5] # "Hello"
str = "Hello"
reversed_str = reverse(str) # "olleH"
str = "Hello, world!"
uppercase_str = uppercase(str) # "HELLO, WORLD!"
lowercase_str = lowercase(str) # "hello, world!"
str = "apple, banana, orange"
words = split(str, ", ") # ["apple", "banana", "orange"]
words = ["apple", "banana", "orange"]
sentence = join(words, ", ") # "apple, banana, orange"
str = "Hello, world!"
index = search(str, "world") # 8:12
これらは一部の基本的な文字列メソッドですが、Juliaにはさらに多くの文字列処理関数が用意されています。これらのメソッドを組み合わせて、さまざまな文字列操作を実行することができます。
{{コラム|コレクションと typeof|2=以下はJuliaのコード例です。各リテラル表現に対するtypeofを表示し、コレクションとファイル入出力に関する一部の操作も実行しています。
a = [1, 2, 3]
println("a: ", typeof(a))
println("a[2]: ", typeof(a[2]))
println("a[1:2]: ", typeof(a[1:2]))
println("push!(a, 4): ", typeof(push!(a, 4)))
t = (1, "hello", 3.14)
println("t: ", typeof(t))
println("t[2]: ", typeof(t[2]))
d = Dict("apple" => 1, "banana" => 2, "orange" => 3)
println("d: ", typeof(d))
println("d[\"apple\"]: ", typeof(d["apple"]))
s = Set([1, 2, 3])
println("s: ", typeof(s))
println("pop!(s): ", typeof(pop!(s)))
str = "hello world"
println("str: ", typeof(str))
println("str[2]: ", typeof(str[2]))
println("split(str): ", typeof(split(str)))
open("test.txt", "w") do file
write(file, "hello world")
end
f = open("test.txt", "r")
println("f: ", typeof(f))
println("readline(f): ", typeof(readline(f)))
実行結果は以下のようになります。
a: Array{Int64,1}
a[2]: Int64
a[1:2]: Array{Int64,1}
push!(a, 4): Array{Int64,1}
t: Tuple{Int64, String, Float64}
t[2]: String
d: Dict{String, Int64}
d["apple"]: Int64
s: Set{Int64}
pop!(s): Int64
str: String
str[2]: Char
split(str): Array{SubString{String},1}
f: IOStream
readline(f): String
Juliaのコレクション型は、複数の要素を一つのまとまりとして格納するデータ構造を指します。コレクション型は異なる要素の集まりを表現し、これらの要素にアクセスしたり操作したりするための方法を提供します。
Juliaの主要なコレクション型には以下のようなものがあります。
要素の並び順が保持される可変長のコレクション。
異なる型の要素を含むことができる。
要素の追加や削除が可能。
固定長の不変なコレクション。
複数の型の要素を含むことができる。
要素の変更や追加ができない。
キーと値のペアを関連付ける可変長のコレクション。
キーは一意でなければならない。
キーを使用して値にアクセスする。
一意な要素のコレクション。
要素の順序は保持されない。
和集合や積集合などの集合演算に使用される。
これらのコレクション型は、異なるデータ構造や操作方法を提供し、さまざまな問題やアルゴリズムに対して適した方法でデータを表現します。
配列(Array)は、同じ型の要素を順序付きで格納するデータ構造です。Juliaでは、配列は1次元から多次元までの次元を持つことができます。配列は非常に柔軟であり、数値、文字列、構造体など、さまざまな種類のデータを格納できます。
以下は、Juliaでの配列の例です:
array1 = [1, 2, 3, 4, 5]
array2 = [1.0 2.0 3.0; 4.0 5.0 6.0]
array3 = ["a" "b"; "c" "d"][:, :, ones(String, 2)]
empty_array = Int[]
配列の要素へのアクセスは、添字を使用して行います。例えば、array1の2番目の要素にアクセスする場合はarray1[2]とします。Juliaでは、添字は1から始まることに注意してください。
配列は可変長であり、要素の追加や削除、変更が可能です。例えば、push!()関数を使用して配列に要素を追加したり、pop!()関数を使用して配列から要素を削除したりすることができます。
配列のメソッド
Juliaの配列は、多くの便利なメソッドを提供しています。以下に、一部の主要な配列メソッドを示します。
push!(array, value): 配列の末尾に要素を追加します。
pop!(array): 配列の末尾の要素を削除して返します。
append!(array1, array2): 配列2を配列1の末尾に結合します。
sort(array): 配列の要素を昇順に並び替えます。
reverse(array): 配列の要素を逆順にします。
unique(array): 配列から重複した要素を削除します。
filter(predicate, array): 条件を満たす要素のみを抽出します。
findall(predicate, array): 条件を満たす要素のインデックスを返します。
in(element, array): 配列内に指定した要素が含まれているかどうかを確認します。
getindex(array, indices...): 指定されたインデックスに対応する配列の要素を取得します。
map(function, array): 配列の各要素に関数を適用します。
reduce(function, array): 配列の要素を減少させます。
reshape(array, dims): 配列の形状を変更します。
これらは一部の主要な配列メソッドですが、Juliaにはさらに多くの配列操作関数が用意されています。これらのメソッドを組み合わせて、さまざまな配列操作を実行できます。
これらのメソッドは、Juliaの配列に対する一般的な操作の例にすぎません。詳細については、公式ドキュメント を参照してください。
Juliaで配列を効果的に操作するためのいくつかのイディオム(慣用句)があります。これらのイディオムは、コードを簡潔に保ちながら効率的にデータを処理するのに役立ちます。以下にいくつかの一般的な配列のイディオムを示します。
zeros(Int, 5) # 整数型の配列 [0, 0, 0, 0, 0]
fill(0, 5) # 0で初期化された配列 [0, 0, 0, 0, 0]
range(1, stop=10, step=2) # [1, 3, 5, 7, 9]
array = [1, 2, 3, 4, 5]
doubled_array = map(x -> 2x, array) # [2, 4, 6, 8, 10]
array = [1, 2, 3, 4, 5]
even_numbers = filter(iseven, array) # [2, 4]
array = [1, 2, 3, 4, 5]
sum_of_array = reduce(+, array) # 15
これらのイディオムを使うことで、効率的で読みやすいJuliaコードを記述できます。それぞれの状況に応じて、最適なイディオムを選択し、活用してください。
Juliaの多次元配列は、1次元配列に似た形式で定義されますが、複数の次元を持つ配列であり、要素へのアクセスにはインデックスのタプルが使用されます。
こちらがJuliaで多次元配列を使用する代表的なコード例です。
A = [i+j for i in 1:3, j in 1:3]
println(A) # [2 3 4; 3 4 5; 4 5 6]
println(A[2,3]) # 5
println(A[2,:]) # [3, 4, 5]
println(A[:,1]) # [2, 3, 4]
println(A[:,:]) # [2 3 4; 3 4 5; 4 5 6]
println(A[1:2,2:3]) # [3 4; 4 5]
A[2,3] = 10
B = A * A
for i in 1:size(B,1), j in 1:size(B,2)
println(B[i,j])
end
このコードでは、[i+j for i in 1:3, j in 1:3]により3x3の多次元配列Aが生成され、println(A)によりその中身が表示されます。
次に、println(A[2,3])によりAの2行3列の要素が出力されます。そして、A[2,3] = 10によりこの要素の値が変更されます。
また、A * AによりA自身と同じ大きさの行列Bが生成され、この行列に演算が行われます。そして、forループを使用して、Bの全要素を出力することができます。
多次元配列のメソッド
多次元配列(行列など)を扱う際に、便利なメソッドがいくつかあります。以下に、Juliaの多次元配列に関連する主要なメソッドのいくつかを示します。
ndims(array): 配列の次元数を返します。
size(array): 配列の各次元のサイズをタプルで返します。
getindex(array, indices...)またはarray[indices...]: 指定されたインデックスに対応する要素を取得します。
setindex!(array, value, indices...)またはarray[indices...] = value: 指定されたインデックスに対応する要素に値を設定します。
reshape(array, dims): 配列の形状を変更します。
permutedims(array, perm): 配列の次元を入れ替えます。
minimum(array), maximum(array): 配列内の最小値、最大値を取得します。
sum(array), mean(array): 配列内の合計、平均を計算します。
map(f, array): 配列の各要素に関数を適用します。
filter(f, array): 条件を満たす要素のみを抽出します。
これらのメソッドは、多次元配列を効果的に操作するためのツールとして役立ちます。Juliaの多次元配列は、数値計算やデータ処理などの多くのアプリケーションで広く使用されています。
多次元配列を効果的に操作するためのいくつかのイディオム(慣用句)があります。これらのイディオムを使用することで、コードをより効率的に記述できます。以下に、多次元配列のイディオムのいくつかを示します。
rand(3, 3) # 3x3のランダムな値で初期化された配列
A = [1 2; 3 4]
transpose(A) # 転置された行列
A = [1 2 3; 4 5 6; 7 8 9]
A[:, 2] # 2列目の要素
A = [1 2; 3 4]
vec(A) # 多次元配列を1次元配列に変換
A = [1 2 3; 4 5 6; 7 8 9]
minimum(A) # 最小値
これらのイディオムは、多次元配列を操作する際に役立ちます。適切なイディオムを選択し、コードを効果的に記述してください。
タプル(Tuple)は、固定長の順序付きコレクションであり、異なる型の要素を格納できます。タプルはリストや配列と同様に要素を含みますが、一度作成されたタプルの要素は変更できません。つまり、タプルは不変(immutable)です。
タプルは丸括弧 () で囲まれ、カンマ , で区切られた要素のリストで表現されます。以下は、いくつかのタプルの例です。
tuple1 = (1, 2, 3, 4, 5)
tuple2 = ("apple", 3.14, "banana")
empty_tuple = ()
タプルは、関数の返り値や複数の値をまとめて扱いたい場合などに便利です。また、パターンマッチングや関数の引数の受け渡し、データのグループ化など、さまざまな用途で使用されます。
タプルの要素へのアクセスは、インデックスを使用して行います。インデックスは1から始まります。例えば、tuple1の3番目の要素にアクセスするには、tuple1[3]とします。
println(tuple1[3]) # 出力: 3
タプルはイミュータブルであるため、一度作成されると要素を変更することはできません。しかし、タプルを使用して新しいタプルを作成することはできます。
タプルのメソッド
タプルは不変(immutable)なので、タプル自体に変更を加えるメソッドはありません。しかし、タプルに関するいくつかの関数やメソッドが提供されています。以下にいくつかの例を示します。
getindex(tuple, index): 指定されたインデックスの要素を取得します。
iterate(tuple): イテレーションプロトコルの一部として、タプルのイテレータを返します。
length(tuple): タプルの要素数を返します。
これらのメソッドや関数を使用することで、タプルの内容を取得したり、操作したりすることができます。ただし、タプル自体は不変なので、要素の変更や追加、削除はできません。
まとめ:
t1 = (1, 2, 3)
t2 = (4,) # t2は (4,)というタプルを表します
t3 = ("apple", 3, true)
t4 = ((1, 2), "hello")
a = 5
b = "World"
t5 = (a, b)
t6 = t1..t2
a = [1, 2, 3]
t7 = tuple(a)
t8 = tuple(enumerate(a))
x, y, z = t1
t9 = t1[1:2]
s = sum(t1)
p = prod(t1)
max_val = maximum(t1)
min_val = minimum(t1)
for i in t1
println(i)
end
以上のように、Juliaでは、()で値をカンマで区切って囲んだり、タプル内に式を含めたり、コンストラクタを使用することでタプルを作成することができます。また、添え字を使用して単一の要素を取得するだけでなく、複数の要素を同時に取得するためにタプルを分解することもできます。さらに、タプルの要素を削除できないため、範囲を指定して新しいタプルを作成する必要があります。タプルを結合するには、..演算子を使用し、配列をタプルに変換することもできます。タプルは、sum、prod、maximum、minimum関数を使用して要素の和、積、最大値、最小値を見つけることができ、反復処理も行うことができます。
タプルを効果的に使用するためのいくつかのイディオム(慣用句)があります。タプルは不変(immutable)なので、要素を変更することはできませんが、その性質を活かしてさまざまな用途に利用できます。
以下に、タプルのイディオムの一部を示します。
タプルを使用して関数から複数の値を返すことができます。関数の返り値としてタプルを使用すると、複数の変数に値を同時に割り当てることができます。
function get_coordinates()
return (3, 4)
end
x, y = get_coordinates()
タプルの要素に個々の変数を割り当てることができます。これにより、タプルの要素を個別に操作できます。
coordinates = (3, 4)
x, y = coordinates
タプルはイテレータとして使用できます。これは、forループなどの反復処理に役立ちます。
coordinates = (3, 4)
for coord in coordinates
println(coord)
end
タプルの要素をパターンマッチングすることで、特定の構造を持つデータを抽出したり操作したりすることができます。
coordinates = (3, 4)
x, y = coordinates
これらのイディオムを使用することで、タプルを効果的に活用し、柔軟なコードを記述することができます。
辞書(Dict; Dictionary)は、キーと値のペアを関連付けるデータ構造です。他の言語では連想配列やハッシュマップとも呼ばれます。Juliaの辞書は非常に柔軟で、異なる型のキーと値を持つことができます。
辞書は波括弧 {} で囲まれ、キーと値のペアはコロン : で区切られます。以下は、いくつかの辞書の例です。
dict1 = Dict("apple" => 3, "banana" => 5, "orange" => 2)
dict2 = Dict(1 => "one", 2 => "two", 3 => "three")
empty_dict = Dict()
辞書は、キーを使用して値にアクセスすることができます。キーはユニークであり、同じキーに対して異なる値を関連付けることはできません。キーが存在しない場合、エラーが発生します。
println(dict1["apple"]) # 出力: 3
println(dict2[2]) # 出力: "two"
辞書の操作には、キーと値の追加、削除、変更、検索などが含まれます。辞書は、データを効率的に検索および更新するために広く使用されます。Juliaの辞書は、ハッシュテーブルとして実装されており、高速なキーの検索を提供します。
辞書のメソッド
Juliaの辞書(Dict)には、さまざまな便利なメソッドが用意されています。以下に、よく使われる辞書のメソッドの一部を示します。
get(dict, key, default): 指定されたキーに対応する値を取得します。キーが存在しない場合は、デフォルト値を返します。
setdefault!(dict, key, default): 指定されたキーが存在しない場合に、キーとデフォルト値を辞書に追加します。
push!(dict, key => value): 新しいキーと値のペアを辞書に追加します。
delete!(dict, key): 指定されたキーに対応する要素を辞書から削除します。
haskey(dict, key): 指定されたキーが辞書に存在するかどうかを確認します。
isempty(dict): 辞書が空であるかどうかを確認します。
keys(dict): 辞書内のすべてのキーを返します。
values(dict): 辞書内のすべての値を返します。
pairs(dict): 辞書内のすべてのキーと値のペアを返します。
これらのメソッドを使用することで、辞書を効果的に操作し、データを取得および更新することができます。Juliaの辞書は非常に柔軟であり、さまざまなデータ操作に役立ちます。
辞書を効果的に使用するためのいくつかのイディオム(慣用表現)があります。
これらのイディオムは、コードをより読みやすく、効率的にするために役立ちます。
以下に、よく使われる辞書のイディオムのいくつかを示します。
デフォルト値の設定: 辞書から値を取得する際に、キーが存在しない場合のデフォルト値を設定する方法です。
dict = Dict("apple" => 3, "banana" => 5)
value = get(dict, "orange", 0) # キーが存在しない場合はデフォルト値0を使用
キーの存在確認: 辞書内に特定のキーが存在するかどうかを確認する方法です。
dict = Dict("apple" => 3, "banana" => 5)
if haskey(dict, "apple")
println("辞書に'apple'のキーが存在します")
end
要素の追加と更新: 辞書に新しいキーと値のペアを追加したり、既存のキーの値を更新する方法です。
dict = Dict("apple" => 3, "banana" => 5)
dict["orange"] = 2 # 新しいキーと値のペアを追加
dict["banana"] = 6 # 既存のキーの値を更新
ループ処理: 辞書内のすべてのキーと値のペアに対してループ処理を行う方法です。
dict = Dict("apple" => 3, "banana" => 5)
for (key, value) in pairs(dict)
println("キー: $key, 値: $value")
end
これらのイディオムを使用することで、辞書を効果的に操作し、コードをより読みやすく、効率的にすることができます。Juliaの辞書は、データのマッピングや関連付けに広く使用され、多くのアプリケーションで重要な役割を果たしています。
集合は、重複しない要素を複数個保持することができるコレクションです。
以下はJuliaで集合を扱う典型的なコード例です:
set1 = Set([1, 2, 3, 4])
set2 = Set([3, 4, 5, 6])
set_union = union(set1, set2)
@show set_union # Set([4, 2, 3, 5, 6, 1])
set_intersection = intersection(set1, set2)
@show set_intersection # Set([4, 3])
set_difference = setdiff(set1, set2)
@show set_difference # Set([2, 1])
@show set_symmetric_difference # SymmetricDiff(Set([4, 2, 3, 1]), Set([5, 6, 3, 4]))
@show 2 in set1 # true
@show 5 in set1 # false
@show length(set1) # 4
上記のコードは、次のことを行います:
Set型の変数を宣言し、要素をセットアップします。
集合の和集合、積集合、差集合、合併差を計算します。
指定された要素が集合に含まれているかどうかを確認します。
集合の要素数を調べます。
以下はJuliaのSet型に含まれる典型的なメソッドとその引数、戻り値、および簡単な説明を表形式でまとめたものです。
注意:上記の表は、Set型が持つメソッドの一部のみを紹介したものです。また、実際のコードでこれらのメソッドを呼び出す際には、引数の型や数、戻り値の型も具体的な状況に応じて変える必要があります。
Juliaにおけるstructは、新しいデータ型を定義するためのキーワードです。structを使用して定義されたデータ型は、複数のフィールド(属性)を持つことができます。これらのフィールドは、データ型の構造を表現するために使用されます。
structの構文は次のようになります:
struct 構造体名
フィールド名1::型1
フィールド名2::型2
# 必要な数だけフィールドを追加
end
例えば、2次元の座標を表すデータ型を定義する場合、次のようにstructを使用します:
struct Point
x::Float64
y::Float64
end
この例では、Pointという名前の新しいデータ型が定義されています。このデータ型は、2つの浮動小数点数フィールドxとyを持ちます。
structで定義されたデータ型は、それぞれのインスタンスが固有の属性を持ちます。例えば、次のようにして新しいPointインスタンスを作成できます:
p = Point(3.0, 4.0)
このコードでは、Point型の新しいインスタンスpを作成し、そのx属性には3.0、y属性には4.0が格納されます。
structを使用することで、関連するデータをひとまとめにし、独自のデータ型を定義することができます。これにより、コードの構造がより明確になり、再利用性が向上します。
Juliaにおいて、structとメソッドは密接に関連しています。structで定義されたデータ型には、そのデータ型に関する操作を実行するためのメソッドを定義することができます。
たとえば、先ほどのPoint構造体を例に挙げると、この構造体には座標間の距離を計算するメソッドを定義できます。次のようにしてメソッドを定義します:
struct Point
x::Float64
y::Float64
end
function distance(p1::Point, p2::Point)
dx = p1.x - p2.x
dy = p1.y - p2.y
return sqrt(dx^2 + dy^2)
end
この例では、distanceという名前の関数を定義しています。この関数は、2つのPoint型のインスタンスを受け取り、それらの間の距離を計算します。このように、関数の引数に型を指定することで、その関数は指定された型のインスタンスに対してのみ動作します。
このメソッドを使用すると、例えば次のようにして2つの座標間の距離を計算できます:
p1 = Point(1.0, 2.0)
p2 = Point(4.0, 6.0)
println(distance(p1, p2)) # 出力: 5.0
この例では、2つのPoint型のインスタンスp1とp2を作成し、それらの間の距離をdistanceメソッドで計算しています。
structとメソッドを組み合わせることで、特定のデータ型に対する操作を容易に定義し、コードの再利用性を向上させることができます。
この節では、Juliaにおける関数とメソッドの基本的な概念について説明します。Juliaでは、関数は特定の処理を実行するための一連の命令をまとめたものであり、メソッドは関数の一種で、オブジェクトの型によって振る舞いが異なる関数のことです。Juliaの関数は多重ディスパッチをサポートしており、同じ関数名でも引数の型や数によって異なるメソッドが呼び出されます。これにより、柔軟性の高いプログラミングが可能になります。関数やメソッドの定義は簡潔で直感的であり、関数型プログラミングやオブジェクト指向プログラミングの両方の概念を組み合わせています。また、Juliaでは高階関数やクロージャなどの機能も豊富に備わっており、これらを組み合わせることで、より複雑な処理をシンプルな形で記述することが可能です。この節では、Juliaにおける関数とメソッドの使い方や定義方法、そして多重ディスパッチがどのように動作するかなどについて詳しく解説します。
{{コラム|オブジェクト指向言語のメソッドとJuliaのメソッド|2=オブジェクト指向言語のメソッドとJuliaのメソッドにはいくつかの重要な違いがあります。
静的型付け vs 動的型付け: 一般的なオブジェクト指向言語(例えば、JavaやC++)では、メソッドは特定のクラスに属し、そのクラスのインスタンスに対してのみ呼び出すことができます。これに対して、Juliaのメソッドは静的なクラスや型に結び付いておらず、引数の型に基づいて動的に呼び出されます。
多重ディスパッチ: Juliaのメソッドは多重ディスパッチをサポートしており、同じ名前の関数が異なる引数の型に対して複数の実装を持つことができます。これにより、異なる型に対して適切な振る舞いをするメソッドが呼び出されます。一方、多くのオブジェクト指向言語では、メソッドのオーバーロードは引数の数や型によってのみ行われ、動的ディスパッチが制限されています。
関数との統一性: Juliaでは、関数もメソッドも同じように定義されます。つまり、関数とメソッドの違いはほとんどありません。これにより、Juliaでは関数型プログラミングとオブジェクト指向プログラミングの両方の概念を自然に組み合わせることができます。
拡張性と柔軟性: Juliaのメソッドはオープンであり、既存の型やライブラリに新しいメソッドを追加することができます。これにより、外部ライブラリやプログラムを変更せずに新しい機能を追加することが容易になります。一方、多くのオブジェクト指向言語では、既存のクラスの拡張やメソッドの追加が制限される場合があります。
Juliaのメソッドは、これらの特性により、静的なオブジェクト指向言語とは異なる柔軟性と拡張性を提供しています。
関数は、入力値を受け取り、それらを処理し、結果を出力する手続きや操作を指します。プログラミングにおいて、関数は再利用可能で独立したコードブロックを表し、特定のタスクや計算を実行するために使用されます。関数は、プログラムの構造化や効率的なコードの記述、処理の分割と抽象化を可能にします。
関数は、次のような特性を持つことがあります:
入力 (引数): 関数は、1つ以上の入力を受け取ることができます。これらの入力は、関数が実行される際に処理されるデータや情報です。
処理: 関数は、受け取った入力を処理し、特定のアルゴリズムや手順に従って計算や操作を行います。
出力 (戻り値): 関数は、処理の結果として1つ以上の値を返すことがあります。これらの値は、関数が呼び出されたコードに返され、その後の処理に使用されることがあります。
再利用性: 関数は、複数の箇所で再利用することができます。同じ処理を複数の場所で実行する必要がある場合や、特定の機能を共通化する場合に便利です。
分割と抽象化: 関数は、プログラムを小さな部分に分割し、各部分を独立して扱うことができます。これにより、プログラム全体の複雑さを減らし、理解やメンテナンスを容易にします。
関数は、プログラム言語やフレームワークによって異なる構文や機能を持つことがありますが、基本的な概念と目的はほぼ同じです。
関数の定義と呼び出しは、Juliaにおいて非常にシンプルで直感的です。以下に、基本的な方法を示します。
Juliaでは、関数は function キーワードを使って定義されます。関数が1つの式で表される場合、短い形式の定義も可能です。
function greet(name)
println("Hello, $name!")
end
greet(name) = println("Hello, $name!")
Juliaにおける基本的な関数定義の構文は以下の通りです。
function 関数名(パラメータ1, パラメータ2, ...)
関数本体
end
または、短縮形として以下のように書くこともできます。
関数名(パラメータ1, パラメータ2, ...) = 関数本体
これらの構文について詳細に説明します。
function: 関数定義を開始するキーワードです。
関数名: 定義する関数の名前です。関数名はアルファベットで始まり、数字やアンダースコア _ を含むことができます。
(パラメータ1, パラメータ2, ...): 関数が受け取る引数のリストです。各パラメータは関数内で使用されます。パラメータの型を指定することもできますが、Juliaは動的型付け言語なので、通常は型の指定は不要です。
関数本体: 関数が実行する処理を記述したコードブロックです。この部分には、関数が行う計算や操作の詳細が含まれます。
end: 関数定義の終了を示すキーワードです。関数本体の終わりを示します。
戻り値: 関数が返す値です。return キーワードの後に指定します。
function キーワードと end キーワードを使用して関数を定義する場合、end の直前に return を使用して戻り値を指定します。短縮形の構文では、return キーワードは省略され、関数本体の最後の式の値が自動的に戻り値となります。
関数の戻り値は、関数が処理を実行した後に呼び出し元に返される値です。Juliaでは、関数が値を返す際に return キーワードを使用しますが、return を明示的に書かなくても、関数の最後に評価された式が自動的に戻り値となります。
以下に、関数の戻り値の定義方法と呼び出し方の例を示します。
function add(x, y)
return x + y # xとyの合計を返す
end
あるいは
add(x, y) = x + y # xとyの合計を返す
上記の例では、add 関数が x と y の合計を返します。
result = add(3, 5)
println(result) # 出力: 8
add(3, 5) を呼び出すと、関数内で x と y を合計した結果が戻り値となり、result 変数に代入されます。その後、println(result) を使って結果が出力されます。
Juliaでは、関数の最後に評価された式が自動的に戻り値となるため、return キーワードを省略しても問題ありません。
関数の呼び出しは、関数名に引数を渡すことで行います。引数はカンマで区切られます。
greet("Alice") # Hello, Alice!
Juliaでは、デフォルト引数を持つ関数を定義することができます。デフォルト引数を持つパラメータは、関数の呼び出し時に省略することができます。
function greet(name="World")
println("Hello, $name!")
end
greet() # Hello, World!
greet("Alice") # Hello, Alice!
また、キーワード引数を使って関数を定義することもできます。これにより、引数の意味を明確にすることができます。
function greet(; name="World")
println("Hello, $name!")
end
greet() # Hello, World!
greet(name="Alice") # Hello, Alice!
Juliaの関数は非常に柔軟であり、様々な引数の形式をサポートしています。これにより、関数をより効果的に使用することができます。
Juliaは動的型付け言語であり、関数の引数や戻り値の型を明示的に指定する必要はありません。代わりに、Juliaの型推論機能が関数の引数や戻り値の型を自動的に推論します。
以下は、型推論が行われる例です。
function add(x, y)
return x + y
end
result = add(3, 5)
println(result) # 出力: 8
この例では、add 関数の引数 x と y は明示的な型注釈が与えられていませんが、Juliaは与えられた引数が整数であることを推論します。また、add 関数の戻り値の型も整数として推論されます。
この例では、add 関数はジェネリック関数として定義されています。ジェネリック関数は、特定の型に依存せず、異なる型の引数に対して動作するように設計されています。Juliaの型推論機能が関数の引数や戻り値の型を自動的に推論することで、ジェネリック関数が異なる型の引数に対して適切に動作することが可能になります。
以下は、型推論が失敗する可能性のあるコード例です。
function my_func(x)
if x > 0
return "Positive"
else
return -1
end
end
result = my_func(5) # エラー:型の一貫性がないため、型推論が失敗する可能性があります
この例では、my_func関数は引数 x を受け取りますが、条件に応じて文字列または整数を返します。このような場合、型推論は失敗し、Juliaは適切な型を推論できません。その結果、my_func(5)を呼び出すと、型の一貫性がないためエラーが発生する可能性があります。この問題を解決するには、関数の戻り値の型を明示的に指定するか、関数を再設計して型の一貫性を確保する必要があります。
多重ディスパッチ(Multiple Dispatch)は、プログラミング言語において、関数の振る舞いを引数の型や個数によって動的に決定する機能です。通常のオブジェクト指向プログラミング言語では、メソッドの呼び出しは一般的にレシーバ(オブジェクト)の型に基づいて行われますが、多重ディスパッチでは、引数の型や個数に基づいてメソッドの呼び出しを解決します。
Juliaの多重ディスパッチは、関数が複数のシグネチャ(引数の型と個数の組み合わせ)を持ち、実行時に最適なシグネチャが選択されるという仕組みです。これにより、同じ関数名を使用して異なる引数型に対応した複数の実装を定義することができます。さらに、新しい型を定義するときに既存の関数に対して新しい実装を追加することも容易です。
多重ディスパッチは、静的な型付け言語や動的な型付け言語の両方で利用されますが、Juliaのような動的型付け言語では特に強力な機能として活用されています。多重ディスパッチにより、柔軟性と効率性を両立させながら、複雑なプログラムの記述や拡張が容易になります。
以下は、Juliaでの多重ディスパッチのコード例です。
function add(x::Int, y::Int)
println("Integers are being added.")
return x + y
end
function add(x::Float64, y::Float64)
println("Floats are being added.")
return x + y
end
function add(x::String, y::String)
println("Strings are being concatenated.")
return x * y
end
println(add(1, 2)) # Integers are being added. 3
println(add(3.5, 2.5)) # Floats are being added. 6.0
println(add("Hello, ", "world!")) # Strings are being concatenated. Hello, world!
この例では、add 関数が整数型、浮動小数点数型、文字列型の引数を受け取り、それぞれの型に対応する振る舞いを定義しています。関数を呼び出す際には、引数の型に応じて適切な実装が選択されます。
多重ディスパッチは他のプログラミング言語では、多重定義(Overloading)あるいは多態性(Polymorphism)とも言われます。
可変引数は、関数に可変長の引数を渡すための仕組みです。Juliaでは、関数の引数の最後に三点リーダー(...)を使って可変引数を指定します。これにより、関数呼び出し時に任意の数の引数を渡すことができます。
以下は、可変引数を持つ関数の例です。
function sum_values(x::Number, y::Number...)
total = x
for val in y
total += val
end
return total
end
println(sum_values(1, 2, 3, 4)) # 出力: 10
println(sum_values(1, 2, 3, 4, 5)) # 出力: 15
この例では、sum_values関数は最初の引数 x と可変長の引数 y を受け取り、これらの値を合計して返します。y の部分には任意の数の引数が渡されることができます。
多値返しは、関数が複数の値を返すことを意味します。Juliaでは、タプルを使用して複数の値をまとめて返すことができます。以下は、多値返しの例です。
function divide_remainder(x::Int, y::Int)
quotient = div(x, y) # 商を計算
remainder = rem(x, y) # 余りを計算
return quotient, remainder # タプルとして複数の値を返す
end
result = divide_remainder(10, 3)
println("Quotient:", result[1]) # 商を表示
println("Remainder:", result[2]) # 余りを表示
この例では、divide_remainder関数が2つの整数を受け取り、商と余りを計算してタプルとして返します。関数を呼び出した後、タプルの要素にはインデックスを使用してアクセスできます。
Juliaでは、関数呼び出し時に配列を展開して、複数の引数として渡すことができます。これにより、関数が可変数の引数を取る場合や、複数の要素をまとめて関数に渡す場合に便利です。以下は、配列展開を使用した関数呼び出しの例です。
function sum_of_three_numbers(a, b, c)
return a + b + c
end
args = [1, 2, 3]
result = sum_of_three_numbers(args...) # 配列を展開して関数に渡す
println("Sum of three numbers:", result) # 出力: 6
この例では、sum_of_three_numbers関数が3つの引数を取り、それらの値の合計を返します。argsという配列を定義し、その配列を...を使って関数呼び出し時に展開しています。これにより、配列の各要素が個別の引数として関数に渡されます。
無名関数(Anonymous Function)は、名前を持たない関数のことです。通常、関数を定義する際には名前が指定されますが、無名関数は名前がなく、その場で定義されます。無名関数は、一般的に他の関数の引数として渡されたり、高階関数内で使用されたりします。Juliaでは、無名関数はfunctionキーワードを使用せずに、簡潔に表現することができます。例えば、x -> x^2という式は、引数xに対してxの二乗を返す無名関数を表します。
以下は、Juliaで無名関数を使用したコード例です。
square = x -> x^2
cube = x -> x^3
println(square(5)) # 出力: 25
println(cube(3)) # 出力: 27
println(typeof(square)) # 出力: var"#1#2"
println(typeof(cube)) # 出力: var"#3#4"
function apply_function(f, value)
return f(value)
end
println(apply_function(x -> x * 2, 4)) # 出力: 8
*このコードでは、無名関数を定義して変数に代入し、また無名関数を直接呼び出して使用する方法が示されています。squareとcubeという変数にそれぞれ二乗を計算する関数と三乗を計算する関数が代入されています。
*次に、apply_functionという高階関数が定義され、その中で無名関数が使用されています。apply_functionは、与えられた関数 f を引数 value に適用してその結果を返します。
*それぞれの無名関数は var"#n#m" の形式の型を持っています。これは、Juliaが無名関数を内部的にユニークに識別するために使用される名前です。
このように、無名関数は関数を直接引数として渡したり、変数に代入したりする場合などに便利に使用されます。
Juliaでは、無名関数を定義してすぐに実行することができます。これを即時関数と呼びます。以下はその例です。
result = (x -> x^2)(5)
println(result) # 出力: 25
このコードでは、(x -> x^2)が無名関数であり、その後の(5)でその無名関数がすぐに実行されています。その結果、resultには5^2である25が代入されます。
Juliaでは、無名関数をラムダ式または匿名関数と呼びます。そのため、上記の例はラムダ式を使って無名関数を定義し、即時に実行しています。
Juliaにおけるdoブロックは、関数やマクロの呼び出し時に、その関数やマクロに対してブロックを渡すための構文です。通常、関数やマクロに対して1つ以上の式を渡す必要がある場合に使用されます。doブロックは、関数型プログラミングやコールバック関数の定義などの場面でよく使用されます。
具体的には、以下のような形式で使用されます:
function_with_do_block(args...) do
# ブロック内のコード
end
または、マクロの場合:
@macro_with_do_block(args...) do
# ブロック内のコード
end
doブロック内には、任意のコードが含まれることができます。このブロック内のコードは、関数やマクロの本体内で参照されることがあります。doブロックは、関数の引数として渡すことができる無名関数やクロージャを定義するのに便利です。
doブロックは、イテレータやジェネレータと組み合わせて使用されることがよくあります。
この場合、doブロック内のコードは、イテレーション中に実行される処理を定義します。
例えば、次のコードは配列の各要素を2倍にする例です。
arr = [1, 2, 3, 4, 5]
result = map(arr) do x
2 * x
end
この例では、map関数にdoブロックを使用して、各要素を2倍にする無名の関数を定義しています。この無名の関数は、xという引数を取り、その引数を2倍にして返します。map関数はこの無名の関数を配列の各要素に適用し、結果をresult変数に格納します。
doブロックを使用することで、コードがより簡潔で読みやすくなり、関数をより柔軟に使用することができます。
Juliaではdoブロックを使用して、柔軟で拡張可能なコードを書くことができます。
コードブロックは、プログラム内で複数の文をまとめて実行するための構造です。Juliaでは、beginキーワードとendキーワードで囲んだ部分がコードブロックとなります。これにより、複数の文を1つのまとまりとして扱うことができます。コードブロックの最後の式の値が、そのブロック全体の値となります。コードブロックは、関数の中でのみ使用するのではなく、任意のスコープ内で使用することができます。
以下は、Juliaでのコードブロックの使用例です。
result = begin
x = 10
y = 20
x + y
end
println(result) # 出力: 30
result = (x = 10; y = 20; x + y)
println(result) # 出力: 30
これらの例では、beginキーワードとendキーワード、またはカッコでくくった部分がコードブロックとして機能し、その中に複数の文が含まれています。最後の式であるx + yの結果がそれぞれのコードブロック全体の値となります。
高階関数とは、他の関数を引数として受け取るか、または関数を戻り値として返す関数のことです。具体的には、map、reduce、filter などの関数がその代表的な例です。
map
map 関数は、与えられた関数をリストの各要素に適用し、その結果を新しいリストとして返します。
array = [1, 2, 3, 4, 5]
doubled_array = map(x -> x * 2, array)
println(doubled_array) # 出力: [2, 4, 6, 8, 10]
filter
filter 関数は、与えられた述語関数(条件を満たすかどうかを返す関数)によって評価される条件を満たす要素のみを含む新しいリストを返します。
even_array = filter(x -> x % 2 == 0, array)
println(even_array) # 出力: [2, 4]
reduce
reduce 関数は、与えられた関数を使用してリストの各要素を結合し、単一の値を生成します。
sum_array = reduce(+, array)
println(sum_array) # 出力: 15
これらの関数は、コードの簡潔さと可読性を向上させ、同じような操作を繰り返し実行する必要性を軽減します。
内包表記を使用して同じロジックを表現することができます。以下に、map、filter、reduce をそれぞれ内包表記で実装した例を示します。
map相当の内包表記
array = [1, 2, 3, 4, 5]
doubled_array = [x * 2 for x in array]
println(doubled_array) # 出力: [2, 4, 6, 8, 10]
filter相当の内包表記
even_array = [x for x in array if x % 2 == 0]
println(even_array) # 出力: [2, 4]
reduce相当の内包表記
sum_array = sum([x for x in array])
println(sum_array) # 出力: 15
内包表記は、関数の呼び出しを減らし、コードをより簡潔にするのに役立ちます。このような機能は、Juliaの柔軟性と表現力の一部であり、より簡潔なコードを書くための強力なツールとなります。
内包表記については、項を改めて執筆予定です。
再帰的呼び出しは、関数が自分自身を呼び出すことを指します。これは問題を解くのに非常に強力な手法であり、特に問題が再帰的な性質を持つ場合に有用です。Juliaでは、再帰的呼び出しは通常の関数呼び出しと同じように行われますが、適切な終了条件を設定することが重要です。典型的な例としては、階乗の計算や再帰的なデータ構造の操作があります。
function factorial(n)
if n == 0 || n == 1
return 1
else
return n * factorial(n - 1)
end
end
println(factorial(5)) # 120
この例では、factorial関数が自分自身を呼び出しています。終了条件として、nが0または1の場合には1を返し、それ以外の場合にはnとfactorial(n - 1)の積を返します。これにより、5の階乗が計算されます。
末尾再帰(tail recursion)は、再帰関数が自己呼び出しの最後の操作として再帰を行う形式を指します。末尾再帰の特徴は、再帰呼び出しが関数の最後に位置するため、新しいスタックフレームが生成されることなく、再帰の効率が向上することです。これにより、再帰が深くなってもスタックオーバーフローのリスクが軽減されます。
Juliaでは、末尾再帰最適化が可能であり、再帰関数が末尾再帰の形式であれば、最適化が自動的に適用されます。つまり、末尾再帰を使った関数は、非常に大きな入力に対しても効率的に動作します。
function factorial(n, acc=1)
if n == 0
return acc
else
return factorial(n - 1, n * acc)
end
end
println(factorial(5)) # 120
この例では、factorial関数が末尾再帰の形式で実装されています。再帰呼び出しが関数の最後の操作として行われており、最適化されたバージョンの末尾再帰として実行されます。
クロージャは、関数とその関数が参照する環境(変数や関数など)を包み込んだものです。これにより、外部変数や外部関数を内部の関数が利用できるようになります。クロージャは、特定の状態を保持し、それを利用して動作する関数を定義する場合に便利です。
function make_multiplier(x)
return y -> x * y
end
mul_by_5 = make_multiplier(5)
println(mul_by_5(3)) # 15
この例では、make_multiplier関数がクロージャを生成します。make_multiplier関数は、xを引数として受け取り、無名関数y -> x * yを返します。この無名関数は外部の変数xを参照しており、その値を保持しています。make_multiplier(5)が返す関数をmul_by_5に割り当てて呼び出すことで、外部変数xの値が5であるクロージャが作成され、引数に渡された値との乗算が行われます。
カリー化(currying)は、複数の引数を持つ関数を、1つの引数を受け取る関数の連鎖に変換するプロセスです。具体的には、複数の引数を持つ関数を部分適用して新しい関数を生成することで、1つの引数を受け取る関数に変換します。
function add(x, y)
return x + y
end
curried_add = x -> y -> add(x, y)
add_five = curried_add(5)
println(add_five(3)) # 8
この例では、add関数が2つの引数を受け取る関数です。curried_add関数は、add関数をカリー化して1つの引数を受け取る関数を返します。このカリー化された関数を使って、新しい関数add_fiveを生成し、それに引数3を与えて呼び出すことで、最終的な結果を得ます。
ジェネリック関数は、複数のデータ型に対して同じ名前の関数を定義し、それぞれのデータ型に応じた動作を行う仕組みです。これにより、型に依存しない汎用的な関数を作成することができます。Juliaでは、関数の多重ディスパッチを利用してジェネリック関数を定義します。
function myfunc(x::Int)
println("This is an integer:", x)
end
function myfunc(x::Float64)
println("This is a float:", x)
end
myfunc(5) # This is an integer: 5
myfunc(3.14) # This is a float: 3.14
この例では、myfuncという名前のジェネリック関数が定義されています。この関数は、整数型と浮動小数点数型の引数を取る2つのバージョンがあります。引数の型に応じて、適切な関数が呼び出されます。
Juliaの場合、型アノテーションを明示的に行うことが少ないので、無自覚にジェネリック関数を定義していることが多いです。
ジェネレータ(Generators)は、遅延評価を利用して要素を動的に生成するための機能です。ジェネレータは、通常の関数と同様に定義されますが、yieldキーワードを使用して要素を生成します。ジェネレータは、一度にすべての要素を生成せず、必要に応じて要素を生成します。これにより、大規模なデータセットを効率的に処理することができます。
以下は、ジェネレータの基本的な例です:
function mygenerator()
for i in 1:5
yield(i)
end
end
gen = mygenerator()
for x in gen
println(x)
end
この例では、mygenerator関数がジェネレータを定義し、1から5までの数値を順番に返します。ジェネレータは、forループなどのイテレーション構造で使用されることが一般的です。ジェネレータは遅延評価を行うため、大規模なデータセットを扱う際に非常に便利です。
Juliaのイテレータ(Iterators)は、データのシーケンスを反復処理するための機能です。イテレータは、特定のデータ構造(配列、範囲、コレクションなど)の要素に順番にアクセスする方法を提供します。これにより、大きなデータセットや無限のシーケンスを効率的に扱うことができます。
Juliaのイテレータは、遅延評価(Lazy evaluation)の概念を利用しており、イテレーションが必要な時点でのみ要素が計算されます。これにより、メモリや計算リソースを節約しつつ、必要な要素に順番にアクセスできます。
さまざまなイテレータ関数が提供されており、これらを組み合わせることで、データのフィルタリング、写像、集約、結合などの操作を柔軟に実行できます。イテレータは、Juliaのコードをより効率的かつ簡潔にするための重要な要素です。
ユーザー定義のイテレータの例
function is_prime(n::Int)
if n <= 1
return false
elseif n <= 3
return true
elseif n % 2 == 0 || n % 3 == 0
return false
else
i = 5
while i * i <= n
if n % i == 0 || n % (i + 2) == 0
return false
end
i += 6
end
return true
end
end
struct PrimeIter
current::Int
end
function Base.iterate(iter::PrimeIter, state=2)
while true
if is_prime(state)
return (state, state + 1)
end
state += 1
end
end
for prime in PrimeIter(2)
if prime > 10
break
end
println(prime)
end
このコードは、Juliaで素数を判定する関数 is_prime と、素数を返すイテレータ PrimeIter を定義しています。以下に、それぞれの部分の解説を行います。
is_prime
is_prime(n::Int) 関数は、与えられた整数 n が素数かどうかを判定します。
最初の条件文では、n が1以下の場合は素数ではないとして false を返します。
次の条件文では、n が3以下の場合は素数であるとして true を返します。
その後の条件文では、n が2または3で割り切れる場合は素数ではないとして false を返します。
これらの条件に該当しない場合、n が素数であるかどうかを確認するためのループが行われます。
ループでは、6k±1 (ただし、kは自然数) の形を持つ数値に対して素数かどうかを判定します。
i を初期値5で始め、i * i が n より大きくなるまでループします。
ループ内で、n が i または i + 2 で割り切れる場合は素数ではないとして false を返します。
ループを抜けた場合、n は素数であると判断され、true を返します。
PrimeIter
PrimeIter は、素数を返すイテレータを定義するための型です。current フィールドは、現在の値を保持します。
Base.iterate(iter::PrimeIter, state=2) 関数は、PrimeIter 型のオブジェクトに対して呼び出され、イテレーションを行います。
ループ内では、state を素数判定関数 is_prime に渡して、素数かどうかを確認します。
is_prime(state) が true を返す場合、その state を次の素数として返します。
素数でない場合は state をインクリメントして次の数に移ります。
使用例
for ループを使用して、PrimeIter で2から始まる素数を取得します。
ループ内で、取得した素数が10を超える場合はループを終了します。
ループ内で素数を出力します。
このコードを実行すると、2から7までの素数が順番に出力されます。
ファイルの読み書きやモジュールの作成・使用方法を学びます。外部ファイルからデータを読み込んだり、結果をファイルに書き出したりすることは、実際のプログラミングで非常に重要です。また、モジュールを使用することで、関連する関数や型をまとめて効果的に管理し、再利用可能なコードを作成することができます。
Juliaでファイルの入出力を行うためには、標準のファイル操作関数やパッケージを使用します。以下に、基本的なファイルの読み書き操作の方法を示します。
file = open("input.txt", "r")
for line in eachline(file)
println(line)
end
close(file)
file = open("output.txt", "w")
println(file, "Hello, world!")
println(file, "This is a new line.")
close(file)
using CSV
data = CSV.read("data.csv")
CSV.write("output.csv", data)
using JSON
data = JSON.parsefile("data.json")
JSON.print(data, "output.json")
これらは、Juliaでファイルの入出力を行う基本的な方法の一部です。
ファイルの読み込みや書き込み操作を行う際には、適切なエラーハンドリングを行うことも重要です。
JuliaのファイルI/Oは、さまざまなユースケースで活用されます。以下に、一般的なユースケースの例を示します。
データの読み込みと解析:
テキストファイルやCSVファイルからデータを読み込み、それを解析してデータ処理や分析を行います。たとえば、統計データやログファイルからデータを読み取り、集計や可視化を行うことがあります。
データの書き込み:
プログラムの出力や結果をファイルに書き込むことがあります。たとえば、シミュレーションの結果や処理のログをファイルに保存します。
設定ファイルの読み書き:
アプリケーションの設定や構成をファイルに保存し、プログラムの実行時にそれを読み込むことがあります。設定ファイルは、プログラムの振る舞いや動作をカスタマイズするために使用されます。
外部データのインポートとエクスポート:
外部のデータや他のアプリケーションで生成されたデータを読み込み、Juliaのプログラムで使用することがあります。また、Juliaで処理したデータを他の形式にエクスポートすることもあります。
ファイルの操作と管理:
ファイルやディレクトリの作成、コピー、移動、削除など、ファイルシステムの操作を行うことがあります。これにより、プログラムがファイルシステム上でのデータの管理を行うことができます。
大規模データの処理:
大規模なデータセットをファイルから読み込み、分割処理や並列処理を行って効率的に処理することがあります。Juliaの並列処理機能を活用して、大規模なデータセットを効率的に処理することができます。
これらのユースケースは、JuliaのファイルI/O機能が広く活用されている例です。Juliaの柔軟なファイルI/O機能を活用することで、さまざまなデータ処理やファイル操作を効率的に行うことができます。
Juliaでファイルの入出力(I/O)を行う際のベストプラクティスには、以下のようなものがあります。
エラーハンドリング: ファイルの読み込みや書き込み時には、エラーハンドリングを適切に行うことが重要です。ファイルが存在しない、アクセス権限がない、またはファイルが壊れている場合など、さまざまなエラーが発生する可能性があります。try-catchブロックを使用してエラーをキャッチし、適切に処理することが推奨されます。
ファイルの自動クローズ: ファイルを使用したら必ずクローズするようにしましょう。ファイルを開いた後は、作業が完了したらclose()関数を使用してファイルを明示的に閉じることが重要です。ファイルを閉じないままにしておくと、リソースがリークする可能性があります。
ファイルパスの管理: ファイルパスの管理には注意が必要です。ファイルパスはプラットフォームに依存することがありますので、joinpath()関数を使用してプラットフォームに依存しない方法でファイルパスを構築することをお勧めします。
テキストファイルとバイナリファイルの区別: テキストファイルとバイナリファイルでは、データの扱い方が異なります。テキストファイルの場合は、readline()やreadlines()関数を使用して行ごとに読み込みます。バイナリファイルの場合は、read()関数を使用してバイト単位で読み込みます。
高レベルなファイル操作関数の使用: 高レベルなファイル操作関数を使用すると、簡潔で効率的なコードを記述することができます。例えば、CSV.jlやJSON.jlなどのパッケージを使用すると、CSVファイルやJSONファイルの読み書きを簡単に行うことができます。
これらのベストプラクティスに従うことで、Juliaでのファイルの入出力操作をより安全で効率的に行うことができます。
Juliaのモジュールは、コードをまとめて管理するための機構です。以下は、Juliaのモジュールに関する主なポイントです:
名前空間の導入: 各モジュールは新しいグローバルスコープを導入し、モジュール内の名前が外部と競合しないようにします。これにより、異なるモジュール間で同じ名前を使用することができます。
名前空間の管理: モジュールは、詳細な名前空間の管理を可能にします。モジュールはエクスポートする名前のセットを定義し、他のモジュールから名前をインポートできます。
プリコンパイル: モジュールはプリコンパイルして高速な読み込みを可能にし、実行時の初期化コードを含めることができます。
ファイルの組織化: モジュールは通常、ファイルにまとめて管理されますが、ファイル名とモジュール名は一般的には関連付けられていません。1つのモジュールに複数のファイルが含まれる場合や、逆もあります。
慣例: モジュールの本体をインデントしないことが推奨されています。モジュール名にはUpperCamelCaseが使用され、モジュールが類似の名前を含む場合は名前の衝突を避けるために複数形が使用されることがあります。
Juliaの名前空間管理には、修飾名、エクスポートリスト、特定の識別子のインポートやエクスポートなどの概念が含まれます:
修飾名: グローバルスコープの関数、変数、型の名前はすべてモジュールに属します。修飾名を使用すると、親モジュールの外部でこれらの名前を参照できます。
エクスポートリスト: 名前は、exportを使用してモジュールのエクスポートリストに追加できます。これらの名前は、モジュールを使用する際にインポートされます。エクスポートリストはAPIを整理するのに役立ちますが、Juliaはモジュールの内部を完全に隠す機能を提供していません。
単独の using と import: using ModuleName は、モジュールに関連するコードを読み込み、モジュール名とエクスポートされた要素をグローバル名前空間に導入します。 import .ModuleName は、モジュール名だけをスコープに導入します。複数の using と import 文をカンマ区切りの式で組み合わせることができます。
as を使った名前の変更: import や using で導入された識別子は、 as キーワードを使用して名前を変更できます。これは、名前の競合を回避したり、名前を短縮したりするために役立ちます。
名前の競合の処理: 同じ名前をエクスポートする複数のパッケージが存在する場合、競合が発生する可能性があります。解決策には、修飾名を使用する、識別子の名前を変更する、あるいは一つのモジュールから別のモジュールへの識別子のインポートなどがあります。
Juliaのモジュールシステムは、柔軟性があり、効果的な名前空間管理機能を提供しています。
Juliaでのモジュールの定義と使用の例を示します。
module MyModule
# エクスポートする関数
export my_function
# 関数の定義
function my_function(x)
return x^2
end
end
using .MyModule
result = MyModule.my_function(3)
println(result) # 出力: 9
この例では、MyModule という名前のモジュールを定義し、その中で my_function という関数を定義しています。その後、using .MyModule を使ってモジュールをロードし、MyModule.my_function を呼び出しています。
Juliaでは、関数やモジュールのドキュメントを記述するために、ドキュメント文字列(docstrings)を使用します。
これらのdocstringsは、関数やモジュールの先頭に配置され、関数の機能や引数、返り値、使用例などを説明します。
以下は、Juliaのドキュメントの例です。
"""
add(x, y)
`x`と`y`の和を計算する関数。
- `x`: 加算する値の1つ。
- `y`: 加算する値のもう1つ。
和の値を返す。
"""
function add(x, y)
return x + y
end
この例では、MyModule という名前のモジュールを定義し、その中で my_function という関数を定義しています。その後、using .MyModule を使ってモジュールをロードし、このようにして、関数の定義の直前に、3連のダブルクォートで囲まれたドキュメント文字列を記述します。これにより、関数addの使い方や機能が明確に説明されます。
ドキュメント文字列は、MarkdownやLaTeXの一部の書式をサポートし、より見やすく、読みやすいドキュメントを提供します。JuliaのREPLやヘルプシステムは、これらのドキュメント文字列を使用して関数やモジュールのドキュメントを表示します。
Documenter.jlは、Juliaのドキュメント作成のためのツールです。MarkdownファイルとJuliaのインラインdocstringsを組み合わせて、1つの相互にリンクされたドキュメントにまとめます。
Juliaのパッケージマネージャーを使用してDocumenter.jlをインストールします。
using Pkg
Pkg.add("Documenter")
Documenterが期待する基本構造を生成するために、DocumenterToolsパッケージのDocumenterTools.generate関数を使用できます。
まず、ドキュメント化するJuliaモジュールが必要です。これは、PkgDev.generateで生成されたパッケージまたはJuliaのLOAD_PATHでアクセス可能な単一の.jlスクリプトである必要があります。このガイドでは、次のディレクトリレイアウトを持つExample.jlというパッケージを使用します。
Example/
└ src/
└ Example.jl
ドキュメントを格納する場所を決定する必要があります。このパッケージのトップレベルにdocs/という名前のフォルダーを使用することが推奨されます。
Example/
├ src/
│└ Example.jl
└ docs/
└ ...
docs/フォルダー内には、2つの要素を追加する必要があります。Markdownファイルが含まれ、完成したドキュメントの構築に使用されるJuliaスクリプトです。
Example/
├ src/
│└ Example.jl
├ docs/
│└ ...
└ make.jl
docs/ディレクトリがセットアップされたので、最初のドキュメントをビルドします。この時点では単一の空のファイルですが、後で追加していきます。
make.jlファイルに以下を追加します。
using Documenter, Example
makedocs(sitename="My Documentation")
これにより、Documenterがインストールされていることと、Example.jlパッケージがJuliaによって見つかることが前提となります。
次に、src/ディレクトリにindex.mdファイルを追加します。
その後、docs/ディレクトリから次のコマンドを実行します。
$ julia --project make.jl
これにより、build/ディレクトリが生成されます。
次に、Exampleモジュールで定義されたドキュメント文字列をindex.mdファイルに組み込みます。
module Example
export func
"""
func(x)
数値 `x` の2倍に1を加えたものを返します。
"""
func(x) = 2x + 1
src/index.mdファイルに次を追加します。
```@docs
func(x)
make.jlファイルを再実行すると、build/index.mdにExample.func(x)のドキュメント文字列が表示されるはずです。
DataFrames.jlやPlots.jlなどのパッケージを使ってデータ解析や可視化を行う方法を学びます。データ解析と可視化はJuliaの強力な機能の一つであり、これらのパッケージを使用することでデータを効果的に分析し、可視化することができます。データのパターンやトレンドを発見し、洞察を得るために必要なスキルを身につけましょう。
Juliaのパッケージは、Juliaプログラミング言語の機能や機能拡張を提供するためのコードやリソースの集合体です。これらのパッケージは、Juliaの機能を拡張し、特定のタスクやアプリケーションの開発を支援します。Juliaのパッケージは、関数、型、モジュール、データセット、プログラム、およびその他のリソースを提供することがあります。
一般的な用途には、データ解析、機械学習、科学計算、グラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)、ウェブアプリケーション開発などが含まれます。これらのパッケージは、Juliaの豊富なエコシステムの一部であり、コミュニティによって開発、管理されています。
Juliaのパッケージ管理システムであるPkgを使用することで、Juliaの機能を拡張するためのパッケージのインストールや管理を行うことができます。パッケージは、さまざまなタスクやアプリケーションの開発に役立ちます。このセクションでは、Pkgを使用してパッケージを効果的に管理する方法について説明します。
新しいパッケージをインストールするには、以下の手順に従います。
JuliaのREPL(Read-Eval-Print Loop)を開きます。
] を入力して、Pkgモードに切り替えます。
(@v1.10) pkg> _
add PackageName を入力して、必要なパッケージをインストールします。
たとえば、DataFramesパッケージをインストールするには、以下のように入力します。
(@v1.10) pkg> add DataFrames
インストールされているパッケージを最新のバージョンにアップデートするには、以下の手順に従います。
update コマンドを入力して、すべてのパッケージをアップデートします。
(@v1.10) pkg> update
不要なパッケージを削除するには、以下の手順に従います。
rm PackageName を入力して、削除したいパッケージを指定します。
(@v1.10) pkg> rm PackageName
利用可能なパッケージを検索するには、以下の手順に従います。
search Keyword を入力して、キーワードに一致するパッケージを検索します。
(@v1.10) pkg> search Keyword
インストールされているパッケージの情報を表示するには、以下の手順に従います。
status コマンドを入力して、インストールされているパッケージの一覧とそれぞれのバージョンを表示します。
(@v1.10) pkg> status
これらの操作を通じて、Juliaのパッケージを効果的に管理し、プロジェクトの開発を円滑に進めることができます。
Juliaのパッケージエコシステムは非常に豊富であり、さまざまなニーズに対応できるパッケージが提供されています。
Juliaのパッケージ管理システムであるPkgは、REPL(Read-Eval-Print Loop)モードを提供しています。このモードでは、パッケージのインストール、更新、削除などの操作が行えます。以下に、Pkgの主なコマンドとその機能を示します。
activate: パッケージマネージャが操作するプライマリ環境を設定します。
add: プロジェクトにパッケージを追加します。
build: パッケージのビルドスクリプトを実行します。
compat: 現在のプロジェクトのcompatエントリを編集し、再度解決します。
developまたはdev: 開発用にパッケージの完全なリポジトリをローカルにクローンします。
free: ピン、develop、またはリポジトリの追跡を停止します。
gc: 一定時間使用されていないパッケージをガベージコレクトします。
generate: 新しいプロジェクトのファイルを生成します。
helpまたは?: ヘルプメッセージを表示します。
instantiate: プロジェクトの依存関係をすべてダウンロードします。
pin: パッケージのバージョンをピン留めします。
precompile: プロジェクトのすべての依存関係を事前コンパイルします。
redo: アクティブなプロジェクトの最新の変更をやり直します。
removeまたはrm: プロジェクトまたはマニフェストからパッケージを削除します。
resolve: 開発中のパッケージの依存関係の変更からマニフェストを更新します。
statusまたはst: 環境の内容と変更の要約を表示します。
test: パッケージのテストを実行します。
undo: アクティブなプロジェクトの最新の変更を元に戻します。
updateまたはup: マニフェスト内のパッケージを更新します。
why: パッケージがマニフェストに含まれる理由を表示します。
さらに、パッケージレジストリに関連するコマンドもあります。
registry add: パッケージレジストリを追加します。
registry removeまたはrm: パッケージレジストリを削除します。
registry statusまたはst: インストールされているパッケージレジストリに関する情報を表示します。
registry updateまたはup: パッケージレジストリを更新します。
これらのコマンドを使用して、Juliaのパッケージを効果的に管理できます。
?またはhelpコマンドは、利用可能なコマンドとそれぞれの簡単な説明を表示します。これは、Pkgのコマンドを理解するための便利な方法です。
以下に、?またはhelpコマンドの使用方法を示します。
?またはhelpを入力すると、利用可能なすべてのコマンドとそれぞれの簡単な説明が表示されます。
(@v1.10) pkg> ?
(@v1.10) pkg> help
特定のコマンドに関する詳細なヘルプを表示するには、?またはhelpの後にコマンド名を入力します。
(@v1.10) pkg> ? add
(@v1.10) pkg> help add
このようにして、?またはhelpコマンドを使用することで、Pkgのコマンドを効果的に理解し、利用できます。
高度なデータ構造とアルゴリズムは、複雑な問題を解決するための不可欠なツールです。グラフ、木構造、ヒープなどのデータ構造は、データの組織化と効率的な操作を可能にし、様々なアプリケーションや分野で広く活用されています。Juliaの柔軟な言語機能を活用して、これらのデータ構造とアルゴリズムを実装し、問題を効率的に解決する方法を学びましょう。
グラフは、頂点(ノード)とそれらを接続する辺(エッジ)から構成されるデータ構造です。グラフは、現実世界のさまざまなネットワークや関係性をモデル化するために広く使用されています。ソーシャルネットワーク、経路計画、交通ネットワーク、通信ネットワークなど、多くの問題がグラフとして表現されます。
グラフの種類
エッジに向きがあるグラフで、頂点間の接続が一方向です。
例えば、Twitterのフォローグラフは有向グラフとしてモデル化できます。
無向グラフ(Undirected Graph)
エッジに向きがないグラフで、頂点間の接続が双方向です。
例えば、Facebookの友人関係は無向グラフとして表現できます。
重み付きグラフ(Weighted Graph)
エッジに重みが付いているグラフで、頂点間の接続にコストや距離が関連付けられます。
交通ネットワークや物流ネットワークをモデル化するのに使用されます。
グラフアルゴリズム
グラフの構造を理解し、効率的な問題解決のために以下の基本的なアルゴリズムを実装することが重要です。
幅優先探索(Breadth-First Search, BFS): グラフ内のノードをレベルごとに探索して、最短経路を見つけるアルゴリズムです。キューを使用して実装されます。
深さ優先探索(Depth-First Search, DFS): グラフの最深部まで掘り下げてから戻ることで探索するアルゴリズムです。再帰またはスタックを使用して実装されます。
最短経路アルゴリズム(Shortest Path Algorithms): 与えられたグラフ内の最短経路を見つけるアルゴリズムです。代表的なものとしてダイクストラ法やベルマンフォード法があります。
最小全域木(Minimum Spanning Tree, MST): グラフ内の全ての頂点を含み、全ての辺の重みの合計が最小になる木を見つけるアルゴリズムです。プリム法やクラスカル法があります。
これらのアルゴリズムを理解し、適切な問題に適用することで、効率的なグラフの操作や解析が可能になります。
木構造は、階層的なデータを表現するためのデータ構造であり、ルートノードから始まり、子ノードが枝分かれしていく形をしています。木構造は、多くの分野で使用され、階層的な関係性や再帰的なデータの表現に適しています。代表的な用途としては、ファイルシステム、データベースの索引、再帰的なアルゴリズムの実装などが挙げられます。
木構造の特徴
ルートノード(Root Node): 木構造の最上位に位置するノードで、他のすべてのノードへの経路が存在します。
親ノードと子ノード(Parent and Child Nodes): 親ノードは、直下に1つ以上の子ノードを持つノードです。子ノードは、親ノードの下に配置され、その親ノードに関連付けられます。
枝分かれ(Branching): 子ノードが複数ある場合、それぞれの子ノードへの経路が枝分かれします。これにより、複数のパスが可能となります。
葉ノード(Leaf Node): 子を持たない末端のノードであり、枝分かれしないノードです。
代表的な木構造
二分木(Binary Tree): 各ノードが最大2つの子ノードを持つ木構造です。二分探索木(Binary Search Tree)は、二分木の一種で、左の子ノードの値が親ノードより小さく、右の子ノードの値が親ノードより大きいという条件を満たします。
赤黒木(Red-Black Tree): 二分探索木の一種で、特定の条件(赤黒の色付けとバランス条件)を満たすことで、操作の効率性を保つことができるデータ構造です。挿入や削除の操作が比較的高速であることが特徴です。
AVL木: 二分探索木の一種で、高さのバランスを保つための条件が厳密に定義されています。挿入や削除の際に回転操作を行うことで、常にバランスが保たれます。
木構造の操作
木構造を操作する際には、以下のような基本的な操作が必要です。
これらの操作を理解し、適切に実装することで、木構造を効果的に活用することができます。
ヒープは、優先度付きキューを実装するためのデータ構造であり、最小値や最大値を高速に取得することができます。ヒープは、優先度付きキューの操作を効率的に行うために設計されており、ダイクストラ法やヒープソートなどのアルゴリズムで広く使用されています。
完全二分木の性質: ヒープは、完全二分木として表現されます。完全二分木とは、すべてのノードが左から右へと埋まっており、最後のレベルを除いてすべてのレベルが完全に埋まっている木構造です。
最小ヒープと最大ヒープ: ヒープは、最小値を持つノードがルートに配置される場合を最小ヒープ、最大値を持つノードがルートに配置される場合を最大ヒープと呼びます。
親ノードと子ノードの関係: ヒープの各ノードは、その親ノードよりも優先度が高いか低いかに応じて配置されます。最小ヒープでは、親ノードの値が子ノードの値よりも小さいことが保証されます。最大ヒープではその逆です。
ヒープは、以下の操作をサポートします。
挿入(Insertion): ヒープに新しい要素を追加する操作です。新しい要素は、ヒープの末尾に追加され、適切な位置に再配置されます。
削除(Deletion): ヒープから最小値(または最大値)を取り出す操作です。取り出された要素は、ヒープの最後の要素と交換され、適切な位置に再配置されます。
最小値(最大値)の取得: ヒープから最小値(または最大値)を取得する操作です。最小値(または最大値)は常にヒープのルートに配置されているため、ヒープのルート要素を取得することで行われます。
ヒープの構築: 与えられた要素の集合からヒープを構築する操作です。これにより、ランダムな要素の集合をヒープとして扱うことができます。
ヒープは、通常、配列を使用して実装されます。配列のインデックスを使用してノード間の親子関係を表現し、要素の挿入や削除が効率的に行われます。最小ヒープの場合、親ノードのインデックスを i とすると、左の子ノードのインデックスは 2i + 1、右の子ノードのインデックスは 2i + 2 となります。
ヒープは、効率的な優先度付きキューの実装として広く使用され、多くのアルゴリズムやデータ構造において重要な役割を果たしています。
これらのデータ構造を理解したら、それらを使用したさまざまなアルゴリズムを実装することができます。例えば、グラフ探索アルゴリズム、最短経路探索アルゴリズム、ソートアルゴリズムなどがあります。これらのアルゴリズムは、問題の性質に応じて適切に選択され、実装される必要があります。
プログラム例
以下は、Juliaで二分木を実装する例です。
struct TreeNode{T}
value::T
left::Union{TreeNode{T}, Nothing}
right::Union{TreeNode{T}, Nothing}
end
function insert!(node::Union{TreeNode{T}, Nothing}, value::T) where T
if node === nothing
return TreeNode(value, nothing, nothing)
elseif value < node.value
node.left = insert!(node.left, value)
else
node.right = insert!(node.right, value)
end
return node
end
function search(node::Union{TreeNode{T}, Nothing}, value::T) where T
if node === nothing
return false
elseif value == node.value
return true
elseif value < node.value
return search(node.left, value)
else
return search(node.right, value)
end
end
root = nothing
root = insert!(root, 5)
root = insert!(root, 3)
root = insert!(root, 8)
println(search(root, 3)) # true
println(search(root, 7)) # false
これは、基本的な二分木の実装と、ノードの挿入と検索の方法を示しています。これらの基本的なデータ構造とアルゴリズムを理解することで、さまざまな問題を解決するための基盤を築くことができます。
Juliaの並列処理機能を活用して、処理を並列化する方法を学びます。並列処理は、計算を高速化し、大規模な問題を効率的に解決するための重要な手法です。また、分散処理を通じて複数の計算資源を効果的に活用する方法も学びます。
数値計算や最適化問題を解くためのパッケージを使用して、数値計算と最適化の技術を学びます。数値計算は科学技術計算やエンジニアリングなどのさまざまな分野で重要な役割を果たします。また、最適化は問題の最適な解を見つけるための重要な手法です。
Flux.jlやMLJ.jlなどの機械学習ライブラリを使用して、機械学習モデルを実装し、データに対して学習させる方法を学びます。機械学習はデータ解析や予測モデリングなどの様々なタスクで利用され、現代の技術やビジネスにおいて重要な役割を果たしています。Juliaの豊富なパッケージを活用して、機械学習のスキルを磨きましょう。
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JuliaのLinearAlgebraモジュールは、線形代数の基本的な機能を提供しています。具体的には、ベクトルや行列の演算、固有値や固有ベクトルの計算、疎行列の操作、LU分解やQR分解などが利用可能です。
JuliaのLinearAlgebraモジュールで定義されている主な関数と演算子は以下の通りです。
dot: ベクトルのドット積を計算します。
norm: ベクトルのノルムを計算します。
cross: 3次元ベクトルの外積を計算します。
det: 行列の行列式を計算します。
inv: 行列の逆行列を計算します。
transpose: 行列の転置行列を計算します。
adjoint: 行列の随伴行列を計算します。
eigvals: 行列の固有値を計算します。
eigvecs: 行列の固有ベクトルを計算します。
lu: 行列のLU分解を取得します。
qr: 行列のQR分解を取得します。
svd: 行列の特異値分解を取得します。
*: 行列の積を計算します。
': 行列の転置行列を計算します。
以下は、JuliaのLinearAlgebraモジュールを使った基本的な操作例です。
$ julia
_
_ _ _(_)_ | Documentation: https://docs.julialang.org
(_) | (_) (_) |
_ _ _| |_ __ _ | Type "?" for help, "]?" for Pkg help.
| | | | | | |/ _` | |
| | |_| | | | (_| | | Version 1.10.0 (2023-12-25)
_/ |\__'_|_|_|\__'_| | Official https://julialang.org/ release
|__/ |
julia> using LinearAlgebra
julia> v1 = [1, 2, 3]
3-element Vector{Int64}:
1
2
3
julia> v2 = [4, 5, 6]
3-element Vector{Int64}:
4
5
6
julia> 2v1
3-element Vector{Int64}:
2
4
6
julia> v1 + v2
3-element Vector{Int64}:
5
7
9
julia> v1 - v2
3-element Vector{Int64}:
-3
-3
-3
julia> dot(v1, v2)
32
julia> norm(v1)
3.7416573867739413
julia> A = [1 2 3;0 1 4;5 6 0]
3×3 Matrix{Int64}:
1 2 3
0 1 4
5 6 0
julia> transpose(A)
3×3 transpose(::Matrix{Int64}) with eltype Int64:
1 0 5
2 1 6
3 4 0
julia> inv(A)
3×3 Matrix{Float64}:
-24.0 18.0 5.0
20.0 -15.0 -4.0
-5.0 4.0 1.0
julia> det(A)
0.9999999999999964
julia> A * v1
3-element Vector{Int64}:
14
14
17
julia> A * A
3×3 Matrix{Int64}:
16 22 11
20 25 4
5 16 39
julia> D = Diagonal([1, 2, 3])
1 ⋅ ⋅
⋅ 2 ⋅
⋅ ⋅ 3
julia> S = Symmetric(A)
1 2 3
2 1 4
3 4 0
julia> eigen(S)
values:
3-element Vector{Float64}:
-3.78840762859157
-0.9067918580419407
6.695199486633532
vectors:
3×3 Matrix{Float64}:
-0.266182 0.807132 -0.526959
-0.55006 -0.576121 -0.604582
0.791569 -0.12893 -0.597324
julia> b = [1, 2, 3]
3-element Vector{Int64}:
1
2
3
julia> x = A \ b
3-element Vector{Float64}:
27.000000000000096
-22.00000000000008
6.00000000000002
julia>
このコードでは、まずベクトル v1 と v2 を定義しています。その後、ベクトルのスカラー倍、加法、減法、内積、ノルムを計算し、結果を表示しています。
次に、行列 A を定義しています。この行列は 3x3 の整数行列であり、転置、逆行列、行列式、ベクトルとの積、行列との積を計算しています。また、対角行列 D も定義しています。
さらに、対称行列 S を定義し、その固有値と固有ベクトルを計算しています。
最後に、最小二乗法の演算を行っています。これは連立方程式 Ax = b の解 x を求める操作です。
このように、LinearAlgebraモジュールは、数値計算において基本的かつ重要な要素であるベクトルや行列の様々な操作を提供しています。
まず、内積(ドット積)を計算する方法は以下の通りです。
LinearAlgebraモジュール(線形代数演算モジュール)の読み込み
using LinearAlgebra
内積はベクトルの要素同士を掛け合わせたものを足し合わせた値となります。 Juliaでの内積の計算は以下のように行えます。
v1 = [1, 2, 3]
v2 = [4, 5, 6]
dot(v1, v2) # 32
次に、外積を計算する方法は以下の通りです。
外積は2つのベクトルから、そのベクトルが張る平行四辺形の面積を求めることで計算できます。 Juliaでの外積の計算は以下のように行えます。
v1 = [1, 0, 0]
v2 = [0, 1, 0]
cross(v1, v2) # [0, 0, 1]
ただし、外積の結果はベクトルですが、そのベクトルが張る平行四辺形の面積になっているわけではありません。外積の結果に絶対値を取ることで平行四辺形の面積を求めることができます。
v1 = [1, 0, 0]
v2 = [0, 1, 0]
norm(cross(v1, v2)) # 1.0
以上が、Juliaを使って内積と外積を求める方法の簡単な解説です。
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コードのパフォーマンスを向上させるためのテクニックや最適化手法を学びます。Juliaは高速な言語ですが、さらなるパフォーマンスの向上が求められる場合があります。効率的なアルゴリズムの選択、メモリ管理の最適化、並列処理の活用など、様々な方法を学びます。
Juliaのメタプログラミング機能を使用して、コード生成やDSL(Domain Specific Language)の構築などを行う方法を学びます。メタプログラミングは、コードの自動生成や柔軟な言語拡張を可能にし、効率的なプログラムの作成に役立ちます。
Flux.jlやKnet.jlなどの深層学習フレームワークを使用して、ニューラルネットワークモデルを構築し、トレーニングする方法を学びます。深層学習は、画像認識、自然言語処理、音声認識などの分野で広く利用されており、Juliaを使った効果的な実装方法を習得します。
Juliaを使用して、高性能な計算を実行するためのテクニックやツールを学びます。並列処理、GPUプログラミング、分散コンピューティングなど、さまざまなアプローチを通じて、大規模な計算問題に対処するスキルを磨きます。
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「高度なトピックス」の章では、Julia言語でより高度なトピックスを扱います。この章では、メタプログラミング、並列処理と分散処理、プログラミングの最適化、GPUプログラミングの4つのセクションに分かれます。
メタプログラミングとは、プログラムがプログラムを生成することを指します。Julia言語は、メタプログラミングに非常に適しているため、コード生成、コンパイル時のコード評価、マクロなどの機能を提供しています。このセクションでは、これらの機能について詳しく説明し、具体的な使用例を示します。
Julia言語は、マルチスレッド、マルチプロセス、そして分散コンピューティングを含む並列処理と分散処理に対して強力なサポートを提供しています。このセクションでは、これらの機能について詳しく説明し、具体的な使用例を示します。
Julia言語は、数値計算、科学技術計算など、高性能が必要なアプリケーションで使用されることが多いため、プログラミングの最適化が重要な課題です。このセクションでは、Juliaコードの最適化についての基本的な考え方を説明し、プロファイリング、コード生成、LLVMの最適化などの技術について詳しく説明します。
GPUプログラミングは、グラフィックス処理以外にも、データ処理、科学技術計算などの分野でも広く使用されるようになっています。Julia言語は、GPUプログラミングに対しても強力なサポートを提供しています。このセクションでは、GPUプログラミングについての基本的な考え方を説明し、Julia言語のGPUプログラミングのサポートについて説明します。
この節では、Juliaのメタプログラミングについて説明します。メタプログラミングは、プログラムが自分自身を操作したり、自分自身を変更したりすることを指します。Juliaは、非常に強力なメタプログラミング機能を提供しており、これにより、高度なプログラムを書くことができます。
Juliaにおけるマクロは、プログラムの最終的な本体に生成されたコードを含めるメカニズムを提供します。マクロは、引数のタプルを返される式にマップし、その結果の式は実行時の eval 呼び出しを必要とせずに直接コンパイルされます。マクロの引数には、式、リテラル値、およびシンボルを含めることができます。
Juliaのマクロは、いくつかの特徴を持っています:
コードの生成と挿入: マクロは、プログラムの実行前にコードを生成し、そのコードをプログラムの本体に挿入することができます。これにより、繰り返しのパターンや共通の構造を自動的に生成し、効率的にコードを記述することができます。
パーサーレベルの実行: マクロはコードが解析される時点で実行されます。これにより、マクロは式の構造を調査し、必要に応じて変更することができます。これは、実行時ではなくパース時にコードを操作する能力を提供します。
式、リテラル、シンボルの引数: マクロは式、リテラル値、およびシンボルを引数として受け取ることができます。これにより、マクロはさまざまなタイプの引数を受け入れ、適切な処理を行うことができます。
名前空間の操作: マクロは、ローカルなスコープ内で変数を導入するために名前空間を操作することができます。これにより、マクロが生成する変数が衝突することなく、コードを安全に展開することができます。
ハイジーン: Juliaのマクロは、変数名やスコープの衝突を防ぐためにハイジーン機構を持っています。これにより、マクロが生成するコードが周囲のコンテキストと衝突することがなくなります。
ジェネリックな性質: マクロはジェネリックな性質を持ち、複数のメソッド定義を持つことができます。これにより、マクロは異なる引数に対して異なる振る舞いをすることができます。
AST(Abstract Syntax Tree)の操作: マクロは抽象構文木(AST)を操作する能力を持っています。これにより、マクロはコードの構造を調査し、必要に応じて変更することができます。
これらの特徴により、Juliaのマクロは非常に柔軟で強力なプログラミングツールとなっています。
Juliaのマクロは、@(アットマーク)に続くユニークな名前で宣言されたブロック内で定義されます。以下は非常にシンプルなマクロの例です:
julia> macro sayhello()
return :( println("Hello, world!") )
end
@sayhello (macro with 1 method)
この例では、コンパイラは@sayhelloのすべてのインスタンスを以下のように置き換えます:
@sayhelloがREPLに入力されると、式がすぐに実行されるため、評価結果のみが表示されます:
julia> @sayhello()
Hello, world!
さらに少し複雑なマクロを考えてみましょう:
julia> macro sayhello(name)
return :( println("Hello, ", $name) )
end
@sayhello (macro with 1 method)
このマクロは1つの引数、つまりnameを取ります。@sayhelloが出会われると、クォートされた式は最終式に引数の値を展開します:
julia> @sayhello("human")
Hello, human
マクロを展開した戻り値の引用式を表示するには、関数macroexpandを使用できます(重要な注意:これはマクロのデバッグに非常に便利なツールです):
julia> ex = macroexpand(Main, :(@sayhello("human")) )
julia> typeof(ex)
Expr
ここで、"human"リテラルが式に展開されていることがわかります。
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マトリックスを使ったアルゴリズム例
マクロを使用して、Juliaで簡単な行列操作を行うアルゴリズムの例を示します。この例では、2つの行列の積を計算する関数をマクロで定義します。
macro matrix_multiply(A, B)
quote
if size($A, 2) != size($B, 1)
error("Matrix dimensions do not match: ", size($A), " and ", size($B))
else
C = zeros(eltype($A), size($A, 1), size($B, 2))
for i in 1:size($A, 1)
for j in 1:size($B, 2)
for k in 1:size($A, 2)
C[i, j] += $A[i, k] * $B[k, j]
end
end
end
C
end
end
end
このマクロでは、2つの行列AとBを引数として受け取り、それらの積を計算します。まず、行列の次元をチェックし、次元が一致しない場合はエラーを返します。次に、結果の行列Cを初期化し、3重のループを使用して積を計算します。最後に、結果の行列Cを返します。
このマクロを使用すると、次のように2つの行列の積を計算できます。
A = [1 2; 3 4]
B = [5 6; 7 8]
@matrix_multiply(A, B)
この例では、行列AとBを定義し、@matrix_multiplyマクロを使用してそれらの積を計算しています。
Juliaのマクロは、いくつかの一般的なユースケースで役立ちます:
ドメイン固有言語(DSL)の作成: マクロを使用して、特定のドメインや問題領域に適した独自の言語を作成することができます。これにより、特定の問題を解決するための簡潔で明確な構文を提供し、コードの可読性を向上させることができます。
コードの自動生成: マクロを使用して、繰り返しのパターンや共通の構造を自動的に生成することができます。これにより、冗長なコードの記述を減らし、効率的なプログラミングを実現することができます。
メタプログラミング: マクロを使用して、実行時ではなくパース時にコードを操作することができます。これにより、プログラムをより動的に制御し、柔軟性を高めることができます。
最適化: マクロを使用して、コードを最適化することができます。特定のコンテキストや条件に基づいて、コードを変更し、パフォーマンスを向上させることができます。
デバッグ: マクロを使用して、デバッグ情報をコードに埋め込むことができます。これにより、実行時のエラーや問題のトラブルシューティングが容易になります。
リフレクション: マクロを使用して、実行時の情報をコードに埋め込むことができます。これにより、実行時にコードを動的に制御することができます。
外部ライブラリの拡張: マクロを使用して、外部ライブラリを拡張することができます。これにより、既存のライブラリに機能を追加したり、カスタマイズしたりすることができます。
これらのユースケースを活用することで、Juliaのマクロはコードの柔軟性、効率性、および保守性を向上させることができます。
Juliaのマクロを使用する際のベストプラクティスには、以下のようなものがあります:
ドキュメントの提供: マクロを定義するときに、適切なドキュメントを提供することが重要です。マクロの目的、使用方法、および引数の意味を明確に説明し、他の開発者が理解しやすくします。
名前の衝突を避ける: マクロで導入される変数や関数の名前は、他の部分と衝突しないように注意する必要があります。一般的な命名規則に従い、名前の選択に注意を払います。
ハイジーンを守る: マクロが導入する変数や関数が周囲のコンテキストと衝突しないように、ハイジーンルールを遵守します。必要に応じて、gensym関数を使用して一意のシンボルを生成します。
効率性を考慮する: マクロは、コードの生成と展開の段階で実行されるため、効率的なコードを生成することが重要です。不要な計算や繰り返しを避け、コードのパフォーマンスを最適化します。
単純さを重視する: マクロは強力なツールであり、複雑な処理を行うことができますが、できるだけ単純な実装を心がけるべきです。複雑なマクロは理解が難しくなり、保守性が低下する可能性があります。
テストを実施する: マクロが正しく機能することを確認するために、適切なテストを実施します。異なるケースや境界条件をカバーし、予期しない挙動がないことを確認します。
デバッグ情報の提供: マクロが生成するコードには、デバッグ情報を埋め込むことが重要です。エラーメッセージやデバッグ用の情報を適切に設定し、トラブルシューティングを容易にします。
リファクタリングの検討: マクロを使用するとコードが複雑になる可能性があるため、適切なタイミングでコードをリファクタリングすることを検討します。複雑なマクロをより単純で理解しやすい形に変更することで、コードの保守性を向上させることができます。
これらのベストプラクティスに従うことで、Juliaのマクロを効果的に使用し、コードの品質と保守性を向上させることができます。
Juliaのマクロを使用する際によく見られるイディオム(慣用句)には次のようなものがあります:
式のクオート: マクロの中でコードを生成する際には、式をクオートすることが一般的です。これにより、式が評価されるのではなく、そのままコードの一部として扱われます。例えば、:(x + y)のような形式がよく使われます。
式のスプライス: マクロ内で変数や式を展開する際には、$を使用して式をスプライスします。これにより、変数の値や式の結果をマクロの中に挿入することができます。
gensym関数の使用: マクロで一意のシンボルを生成する場合には、gensym関数を使用します。これにより、名前の衝突を回避し、安全にマクロを定義することができます。
エスケープ: マクロの引数をそのまま挿入する場合には、esc関数を使用してエスケープします。これにより、マクロが引数を変更せずにそのまま展開することができます。
ドキュメントの提供: マクロを定義する際には、適切なコメントやドキュメントを提供することが重要です。マクロの目的、使用方法、および引数の意味を明確に説明し、他の開発者が理解しやすくします。
ハイジーンを守る: マクロが導入する変数や関数が周囲のコンテキストと衝突しないように、ハイジーンルールを遵守します。必要に応じて、gensym関数を使用して一意のシンボルを生成します。
マクロの使用例を提供: マクロを定義する際には、適切な使用例を提供することが重要です。他の開発者がマクロの意図と使用方法を理解しやすくなります。
これらのイディオムを使用することで、Juliaのマクロを効果的に定義し、他の開発者が理解しやすいコードを書くことができます。
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Juliaのメタプログラミングには、マクロと呼ばれる特殊な関数が使用されます。マクロは、実行時ではなく、コンパイル時に評価されます。つまり、コンパイル前にマクロが実行され、マクロが生成したコードが実行されます。マクロは、特別な構文を使用して定義されます。例えば、以下のように定義されます。
macro mymacro(x)
# do something with x
return quote
# generated code
end
end
マクロの引数は、通常の関数と同じように扱われますが、コンパイル時に評価されます。マクロの戻り値は、実行時ではなく、コンパイル時に評価されるJuliaの式でなければなりません。そのため、マクロは、動的な式を生成するために使用されます。
マクロを呼び出すには、@マクロ名のように@を付けます。例えば、先ほど定義したマクロを呼び出すには、以下のようにします。
@mymacro(x)
Juliaのメタプログラミングには、様々な応用例があります。以下にいくつか例を挙げます。
コード生成:メタプログラミングを使用して、特定の型やデータ構造に対する高度な最適化を行うことができます。例えば、特定の型のために最適化された専用の関数を生成することができます。
ドメイン特化言語(DSL):Juliaのメタプログラミングを使用して、特定の問題に対する独自のドメイン特化言語を作成することができます。これにより、問題の表現力を向上させ、実行時間を短縮することができます。
クエリエンジン:Juliaのメタプログラミングを使用して、高速なクエリエンジンを作成することができます。
「並列処理」とは、コンピューター上で同時に複数の処理を実行することを指します。一方、「分散処理」とは、複数のコンピューターで処理を分散し、協調して処理を行うことを指します。Juliaは、並列処理と分散処理に対応しており、それぞれに適した方法でプログラミングすることができます。
Juliaは、マルチスレッド処理をサポートしています。マルチスレッド処理を使用することで、複数のタスクを同時に実行することができます。Juliaのマルチスレッド処理は、スレッド間通信のためのチャンネルを提供しています。
以下は、マルチスレッド処理を使用して、1から10までの数字の合計を計算する例です。
function sum_range(start::Int, stop::Int, ch::Channel)
s = 0
for i = start:stop
s += i
end
put!(ch, s)
end
function parallel_sum(n::Int, num_threads::Int)
ch = Channel{Int}(num_threads)
chunk_size = ceil(Int, n / num_threads)
for i = 1:num_threads
start = (i - 1) * chunk_size + 1
stop = min(i * chunk_size, n)
@async sum_range(start, stop, ch)
end
s = 0
for i = 1:num_threads
s += take!(ch)
end
return s
end
@time parallel_sum(10, 2) # 55
この例では、sum_range関数が、指定された範囲の数字の合計を計算して、Channelに結果を送信します。parallel_sum関数では、指定された範囲を複数のチャンクに分割し、それぞれのチャンクを別々のスレッドで処理します。各スレッドの結果は、Channelに送信され、parallel_sum関数は各スレッドからの結果を収集して、最終的な結果を返します。
プログラムの実行速度は、多くの場合、最適化の対象となります。プログラムの高速化には、様々な方法がありますが、本書では、次のようなアプローチに焦点をあてます。
アルゴリズムの最適化は、そのアルゴリズムが処理する問題に適したアルゴリズムを選択することによって実現できます。適切なアルゴリズムを選択することで、プログラムの実行速度を大幅に向上させることができます。
例えば、リスト内の要素を検索する場合、線形探索アルゴリズムよりも二分探索アルゴリズムの方が効率的です。また、ソートアルゴリズムを選択する際にも、問題によって最適なアルゴリズムが異なります。
データ構造の最適化は、プログラムの実行速度に大きな影響を与えます。データ構造を適切に設計することによって、メモリ使用量を削減し、データアクセスの処理時間を短縮することができます。
例えば、多くの場合、配列の使用よりも、連結リストの使用の方が効率的です。また、ハッシュテーブルは、大量のデータを効率的に検索する場合に有効です。
最適なアルゴリズムと最適なデータ構造を選択しても、プログラムの実行時間を大幅に上げることができます。コードの最適化は、アルゴリズムやデータ構造を実現するためのコードを最適化することによって実現できます。
例えば、繰り返し処理内で同じ計算を何度も実行する場合、計算を多用しないようにコードを書くことで、プログラムの実行速度を上げることができます。また、高速なループ記法を使用することも、プログラムの速度を向上させることができます。
プログラムの最適化には、アルゴリズムの最適化、データ構造の最適化、コードの最適化の3つのアプローチがあります。これらのアプローチを駆使して、プログラムの実行速度を高速化することができます。
GPU(Graphics Processing Unit)は、グラフィックス処理のために開発されたプロセッサですが、数値計算や科学技術計算の分野でも利用されるようになっています。GPUはSIMD(Single Instruction Multiple Data)アーキテクチャを採用しており、同時に多数の演算を行うことができます。この特性を活かすことで、CPUに比べて高速な数値計算が可能になります。
juliaはGPUプログラミングをサポートしており、CuArraysと呼ばれるライブラリを介してCUDA APIを利用することができます。CUDAはNVIDIAが開発しているGPU向けの並列コンピューティングプラットフォームであり、GPUのパフォーマンスを最大限引き出すことができます。
CuArraysを使用するには、以下のようにしてインストールする必要があります。
import Pkg
Pkg.add("CuArrays")
なお、CuArraysを利用するためにはCUDAがインストールされている必要があります。
CuArraysは、juliaの標準的な配列と同じように扱うことができます。以下はCuArraysでベクトルを作成する例です。
using CuArrays
a = CuArray([1, 2, 3])
このようにすることで、ホスト側のメモリ内にある配列から、GPU側のメモリ内に配列をコピーすることができます。
CuArraysを使った計算は、通常のjuliaの配列と同じように行えます。ただし、計算を行う関数には、GPU側のメモリ上にある配列を引数とする必要があります。以下はCuArraysでベクトルの和を計算する例です。
using CuArrays
a = CuArray([1, 2, 3])
b = CuArray([4, 5, 6])
c = a + b
このようにすることで、ベクトルaとベクトルbの要素ごとの和を、ホスト側のメモリからGPU側のメモリに転送し、計算を行い、結果をGPU側のメモリからホスト側のメモリに転送します。
カスタムカーネルは、GPU上で並列に実行できる関数のことです。CuArraysは、CuKernelマクロを用いてカスタムカーネルを定義することができます。以下は、CuKernelマクロを用いて、ベクトルの和を計算するカスタムカーネルを定義する例です。
using CuArrays
@cuda function vector_add!(c::CuDeviceArray{T,1}, a::CuDeviceArray{T,1}, b::CuDeviceArray{T,1}) where {T}
i = threadIdx().x
if i <= length(a)
c[i] = a[i] + b[i]
end
return
end
このカスタムカーネルでは、各スレッドが配列の要素の合計値を計算し、結果をそれぞれのスレッドに返します。CuKernelが返す値は、並列処理されるスレッド数と同じです。
CuArraysには、CuKernelを実行するための関数が用意されています。以下は、CuArraysでベクトルの和を計算する例です。
using CuArrays
a = CuArray([1, 2, 3])
b = CuArray([4, 5, 6])
c = similar(a)
CuArrays.@cuda threads=128 vector_add!(c, a, b)
この例では、カスタムカーネルを128個のスレッドで並列に実行しています。並列処理のため、スレッド数はGPUのコア数に比例するように決定されます。また、結果を格納するために、CuArrays.@cudaマクロでsimialar()関数を使用して、ホストメモリ上にある変数cと同じ型の変数をGPUメモリ内で作成しています。
CuArraysを用いることで、juliaでGPUプログラミングを簡単に行うことができます。カスタムカーネルを利用することで、GPUの性能を最大限に引き出すことができ、数値計算や科学技術計算において高速な処理を実現することができます。
エラトステネスの篩を、若干 Julia らしく書いてみました。
エラトステネスの篩:
function eratosthenes(n)
is_prime = trues(n) # 全ての数を素数と仮定する
is_prime[1] = false # 1は素数ではない
# 篩い落とす
for i in 2:isqrt(n)
if is_prime[i]
is_prime[i*i:i:n] .= false
end
end
# 素数を抽出
return [i for i in 2:n if is_prime[i]]
end
println(eratosthenes(100))
実行結果:
[2, 3, 5, 7, 11, 13, 17, 19, 23, 29, 31, 37, 41, 43, 47, 53, 59, 61, 67, 71, 73, 79, 83, 89, 97]
クイックソートを、若干 Julia らしく書いてみました。
クイックソート:
function quicksort(ary, low, high)
if low >= high
return
end
pivot = ary[(low + high) ÷ 2]
i = low
j = high
while i <= j
while ary[i] < pivot
i += 1
end
while ary[j] > pivot
j -= 1
end
if i <= j
ary[i], ary[j] = ary[j], ary[i]
i += 1
j -= 1
end
end
quicksort(ary, low, j)
quicksort(ary, i, high)
end
ary = [9, 5, 7, 2, 4, 1, 8, 3, 10, 6]
println("Original Array:\t", ary)
quicksort(ary, 1, length(ary))
println("Sorted Array:\t", ary)
実行結果:
Original Array:[9, 5, 7, 2, 4, 1, 8, 3, 10, 6]
Sorted Array: [1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10]
最大公約数と最小公倍数を、若干 Julia らしく書いてみました。
最大公約数と最小公倍数:
gcd2は2つの整数mとnの最大公約数を計算します。
n == 0の場合はmを返し、それ以外の場合はユークリッドの互除法に基づいて最大公約数を計算します。
gcd2(m, n) = n == 0 ? m : gcd2(n, m % n)
gcdは任意の長さの整数の引数の最大公約数を計算します。
gcd(ints...) = reduce(gcd2, ints)
lcm2は2つの整数mとnの最小公倍数を計算します。
m * n ÷ gcd2(m, n) は最小公倍数を計算しています。
lcm2(m, n) = m * n ÷ gcd2(m, n)
lcmは任意の長さの整数の引数の最小公倍数を計算します。
lcm(ints...) = reduce(lcm2, ints)
gcd2、gcd、lcm2、lcmの各関数を呼び出します。
println("gcd2(30, 45) => ", gcd2(30, 45))
println("gcd(30, 72, 12) => ", gcd(30, 72, 12))
println("lcm2(30, 72) => ", lcm2(30, 72))
println("lcm(30, 42, 72) => ", lcm(30, 42, 72))
実行結果:
gcd2(30, 45) => 15
gcd(30, 72, 12) => 6
lcm2(30, 72) => 360
lcm(30, 42, 72) => 2520
二分法を、若干 Julia らしく書いてみました。
二分法:
bisectionは関数fが0に等しくなる実数xを二分法で検索します。
lowとhighは関数fの値が0より小さい範囲の下限と上限です。
xは現在の中点です。
fxは関数fのxの値です。
function bisection(low, high, f)
x = (low + high) / 2
fx = f(x)
if abs(fx) < 1.0e-10
return x
end
if fx < 0.0
low = x
else
high = x
end
return bisection(low, high, f)
end
println(bisection(0, 3, (x) -> x - 1))
println(bisection(0, 3, (x) -> x * x - 1))
実行結果:
0.9999999999417923
1.0000000000291038
旧課程(-2012年度)高等学校数学B/数値計算とコンピューター#2分法の例を Julia に移植しました。
以下は、Julia言語で使用される用語の説明です。
関数(Function): 特定の処理を行うための一連のプログラムのことを指します。Juliaでは、関数はfunctionキーワードで定義されます。
引数(Argument): 関数に渡される値のことを指します。引数は、関数の実行に必要な情報を提供します。
パラメータ(Parameter): 関数の定義において、関数に渡される引数の型を指定するために使用される変数のことを指します。
戻り値(Return value): 関数の実行結果として、関数から返される値のことを指します。
データ型(Data type): データの種類を表すために使用される型のことを指します。Juliaでは、Int、Float64、Stringなどのデータ型があります。
変数(Variable): データを格納するための場所のことを指します。Juliaでは、変数は、=演算子を使用して値を代入することができます。
代入(Assignment): 変数に値を格納するための演算子のことを指します。Juliaでは、=演算子が代入演算子として使用されます。
配列(Array): 複数の要素を格納するためのデータ型のことを指します。Juliaでは、Array{T, N}型があります。
要素(Element): 配列内に格納されている値のことを指します。
インデックス(Index): 配列内の要素にアクセスするために使用される番号のことを指します。
スライス(Slice): 配列から一部の要素を取り出すための操作のことを指します。
ループ(Loop): 繰り返し処理を実行するための構文のことを指します。Juliaでは、for文やwhile文があります。
条件分岐(Conditional branching): 条件によって処理を分岐するための構文のことを指します。Juliaでは、if文があります。
以下は、Julia言語でよく使われる構文の一覧です。
function square(x)
return x^2
end
x = 3
if x > 0
println("x is positive")
elseif x < 0
println("x is negative")
else
println("x is zero")
end
for i in 1:5
println(i)
end
i = 1
while i <= 5
println(i)
i += 1
end
array = [1, 2, 3, 4, 5]
println(array[3])
println(array[2:4])
x = 5
y = x + 2
println(y)
x = 5
y = 3
println(x > y) |
1,342 | おもな作曲家とその著作権の状態をソータブルな表にまとめました。
日現在)。
25px は、没後70年が満了していることを示します。
25px は、一部の作品に著作権保護が残っていて注意を要することを示します。
25px は、没後100年を過ぎて、著作権が完全に切れていることを示します。
25px は、Wikimedia Commons へのリンクを示します。
40px は、映画音楽を中心とする作曲家を示します。
40px は、ロック音楽を中心とする作曲家を示します。
40px は、ジャズ音楽を中心とする作曲家を示します。
40px は、ブルースを中心とする作曲家を示します。
|
|
| style="font-size:9pt;"| style="font-size:9pt;"| style="font-size:9pt;"| style="font-size:9pt;"|
| style="font-size:9pt;"|
--> |
1,343 | 第3編 持分会社
(退社に伴う定款のみなし変更)
第610条
----
{{前後
|会社法
|第3編 持分会社
第4章 社員の加入及び退社
第2節 社員の退社
|会社法第609条(持分の差押債権者による退社)
|会社法第611条(退社に伴う持分の払戻し)
610 |
1,344 | 法学>民事法>商法>コンメンタール会社法>第2編第1章 設立 (コンメンタール会社法)
(設立時取締役等による調査)
第93条
現物出資等変態設立事項に関して以下の場合は資本充実の危惧が限定的であるとして検査役調査を要さないとされているが(第33条第10項)、募集設立の場合、相当性について設立時取締役又は設立時監査役は、選任後調査を行い創立総会においてその結果を報告しなければならない。
市場価格の判定は、会社法施行規則第6条による。
----
{{前後
|会社法
|第2編 株式会社
第1章 設立
第9節 募集による設立
|会社法第92条(設立時取締役等の解任)
|会社法第94条(設立時取締役等が発起人である場合の特則)
093 |
1,345 | 前)(次)
(傷病手当金の併給調整の対象となる者の要件)
第37条
37 |
1,346 | 認知心理学が発展する前は行動主義心理学が全盛であった。
行動主義心理学は刺激と反応によって生物の行動を捉える心理学である。
コンピュータの情報処理の考え方が心理学に取り入れられて、認知心理学という分野が成立した。
記憶は感覚記憶、短期記憶、長期記憶の3つに大きく分類される。
感覚記憶は感覚器官に保存される。スパーリングの実験によって明らかにされた。
短期記憶の容量は7±2しかないということがジョージ・ミラーによって発見された。この発見は認知心理学の先駆けとなった。短期記憶は放っておくとすぐに忘却してしまう。
記憶したい項目を何度も口に出して反復することをリハーサルという。
リハーサルは維持リハーサルと精緻化リハーサルに分類される。
短期記憶の記憶は維持リハーサルによって維持される。
短期記憶の記憶は精緻化リハーサルによって長期記憶に転送される。
長期記憶は宣言的記憶と手続き記憶に分類される。
宣言的記憶は「何がどうあるか What is」についての記憶である。
宣言的記憶は意味記憶とエピソード記憶に分類される。
歴史の年号などの勉強して身に付く知識を意味記憶という。
個人的な思い出や出来事についての記憶をエピソード記憶という。
手続き記憶は「どうするかHow to」についての記憶である。いわゆる体で覚える記憶がこれにあたる。手続き記憶は宣言的記憶に比べて忘却しにくい。10年間水泳をしなくても泳げることなどが例として挙げられる。
最近では短期記憶に代わって、注意なども含めた作業記憶という概念が提唱されている。作業記憶は作動記憶ともいう。
作業記憶は視空間スケッチパッドと音韻ループと中央処理系に分類される。
視空間スケッチパッドは視覚的な情報を保存し、心の目といえる。
音韻ループは聴覚的な情報を保存し、心の耳といえる。
中央処理系は作業記憶内部の視空間スケッチパッド、音韻ループと長期記憶の間で情報のやりとりを行う。
最近では処理水準説という説も提唱されている。
ρUniversal Production Group |
1,347 | 法学>特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律 |
1,348 | 法学>コンメンタール行政機関の保有する情報の公開に関する法律
(第三者からの不服申立てを棄却する場合等における手続)
第20条
第13条第3項の規定は、次の各号のいずれかに該当する裁決又は決定をする場合について準用する。
----
{{前後
|行政機関の保有する情報の公開に関する法律
|第3章 不服申立て等
|第19条(諮問をした旨の通知)
|第21条(訴訟の移送の特例)
20 |
1,349 | コンメンタール>コンメンタール教育>コンメンタール図書館法>図書館法第4条
第四条(司書及び司書補)
図書館に置かれる専門的職員を司書及び司書補と称する。
2 司書は、図書館の専門的事務に従事する。
3 司書補は、司書の職務を助ける。
{{前後
|図書館法
|図書館法第4条(司書及び司書補)
|図書館法第3条(図書館奉仕)
|図書館法第5条(司書及び司書補の資格)
04 |
1,350 | 法学>コンメンタール>コンメンタール刑事訴訟法=コンメンタール刑事訴訟法/改訂
(通常抗告と執行停止)
第424条
抗告は、即時抗告を除いては、裁判の執行を停止する効力を有しない。但し、原裁判所は、決定で、抗告の裁判があるまで執行を停止することができる。
抗告裁判所は、決定で裁判の執行を停止することができる。
----
{{前後
|刑事訴訟法
|第3編 上訴
第4章 抗告
|第423条(抗告の手続き)
|第425条(即時抗告と執行停止)
424 |
1,351 | right
16族に属する酸素(O)、硫黄(S)はともに価電子を6つ持ち、2価の陰イオンになる。ともに単体は同素体を持つ。
酸素の単体には、原子2個で1つの分子を作っている酸素(O2)と、原子3個で1つの分子を作っているオゾン(O3)がある。いずれも常温では気体であるが、大きく異なった性質を示す。
酸素は空気中で約21%ふくまれる。また、酸素は地殻を構成する主な元素でもあり、およそ半分は酸素である。
right|100px|thumb| 酸素 O2 分子
酸素(O2)は常温で無色無臭の気体である。
工業的な製法は、液体空気の分留によって酸素を得る。
実験室で酸素を得るには、過酸化水素水に酸化マンガン(IV)を加えればよい。この反応で酸化マンガン(IV)は触媒として働き、過酸化水素が分解して酸素を発生する。
また、塩素酸カリウムと酸化マンガン(IV)を混合して加熱してもよい。この反応でもやはり酸化マンガン(IV)は触媒として働く。
right|100px|thumb|オゾン O3 分子
オゾン(O3)は、酸素中で無声放電を行うか、強い紫外線を当てることで生成する。
オゾン O3 は分解しやすく、分解のさいに強い酸化作用を示す。オゾンは淡青色・特異臭の気体で、人体には有害である。オゾンの分子は、酸素原子が3つ結合して1つの分子を作っている。
また、オゾンの酸化作用は、ヨウ化カリウムデンプン紙を青変する。
このためオゾンの検出法は、水で湿らせたヨウ化カリウムデンプン紙でオゾンを検出できる。
大気中には上空25000mほどにオゾンが豊富に含まれる層があり、オゾン層と呼ばれる。オゾン層は人体に有害な紫外線を吸収する働きがあるが、近年このオゾン層が南極付近で局所的に薄くなっており(オゾンホール)、環境問題として取り上げられることが多くなっている。
酸素の化合物は一般に酸化物と呼ばれる。酸素はあらゆる物質と化合することができ、一般に金属元素とはイオン結合、非金属元素とは共有結合による酸化物を作る。
酸化物は、酸や塩基との反応のしかたから3通りに分類される。
酸性酸化物 : 水に溶けて酸性を示したり、塩基と反応して塩を生じる酸化物を、酸性酸化物という。
塩基性酸化物 : 水に溶けて塩基性を示したり、酸と反応して塩を生じる酸化物を、塩基性酸化物という。
両性酸化物: 酸・塩基のどちらとも反応して塩を生じる酸化物を、両性酸化物という。
一般に、非金属元素の酸化物は酸性酸化物であり、金属元素の酸化物は塩基性酸化物である。
酸性酸化物の例
二酸化炭素や二酸化硫黄など、非金属元素の酸化物の多くは、酸性酸化物である。
酸性酸化物の定義により、酸性酸化物は水に溶けると、酸性を示す。
※ H2SO4は酸。
また、酸性酸化物は塩基と反応すると、塩をつくる。
※ Na2SO3は塩。
二酸化炭素(CO2)は塩基と反応して塩を生じる。
※ CaCO3は塩。
二酸化窒素(NO2)は水に溶けて硝酸(HNO3)となる。
塩基性酸化物の例
水に溶けて塩基性を示したり、酸と反応して塩を生じる酸化物を、塩基性酸化物という。
※ NaOHは塩基。
金属元素の酸化物の多くは、塩基性酸化物である。酸化カルシウムや酸化ナトリウムなどが、塩基性酸化物である。
酸化カルシウム(CaO)は水に溶けて水酸化カルシウム(Ca(OH)2)となる。
また、これは酸と反応して塩を生じる。
両性酸化物の例
酸・塩基のどちらとも反応して塩を生じる酸化物を、両性酸化物という。
酸化アルミニウム(Al2O3)や酸化亜鉛は、酸とも塩基とも反応して塩を生じる。
塩素の酸性酸化物を水に溶かすと、水と反応して酸を生じる。
塩素の酸化物には、いくつかの種類があるが、一例として酸を生じる反応として、下記の化学反応がある。
リンの酸性酸化物も、水と反応し、酸を生じる。
また、このように酸性酸化物を水と反応させて得られた酸は、分子中に酸素原子と水素原子を含む場合が多い。
塩素の場合は、過塩素酸 HClO4 などが得られるし、窒素の場合は、亜硝酸(HNO2)と硝酸(HNO3)などが得られるし、分子式を見ればわかるように酸素原子と原子が分子中に含まれてる。
一般に、分子中に酸素分子のある構造の酸のことをオキソ酸(oxoacid)という。(「オキソ酸」といった場合、水素原子は、なくても構わない。 ※ 東京書籍と実教出版の見解。 いっぽう、啓林館などが、「オキソ酸」の定義に水素原子を含ませる定義である。)
オキソ酸の分子構造についての議論のさいには、塩素原子や窒素原子など、由来となった酸性酸化物の元素を「中心原子」と設定して議論するのが一般的である。(つまり、酸素原子や水素原子は、中心ではない。)
中心元素が同じであれば、結合している酸素の数が多いほど、オキソ酸の酸性は強くなる。
たとえば窒素のオキソ酸として亜硝酸(HNO2)と硝酸(HNO3)があるが、硝酸の方が強い酸である。
また、中心元素が第3周期のリン、硫黄、塩素であるようなオキソ酸は、この順に酸性が強くなる。リン酸(H3PO4)は弱酸であるが、硫酸(H2SO4)は強酸であり、過塩素酸(HClO4)はさらに強い酸性を示す。
塩素のオキソ酸の酸性の順は、
名称は
HClO4 過塩素酸。 HClO3 塩素酸。 HClO2 亜鉛素酸。HClO 次亜鉛素酸。
である。
硫黄(S)の単体には、斜方硫黄、単斜硫黄、ゴム状硫黄などの同素体がある。単体は火山地帯から多く産出され、また重油の精製過程のひとつである脱硫(だつりゅう)の工程において多く得られる。
斜方硫黄(S8)
100px
斜方硫黄は常温で安定な黄色・塊状の結晶である。硫黄原子が8つ環状に結合して1つの分子を形成している。
単斜硫黄(S8)
100px
単斜硫黄は高温で安定な黄色・針状の結晶である。硫黄原子が8つ環状に結合して1つの分子を形成している。斜方硫黄を加熱することで得られる。
ゴム状硫黄(Sx)
ゴム状硫黄は褐色の無定形固体である。ただし、純粋なものは黄色を示すものがある。数十万の硫黄原子がジグザグに結合しているため、引っ張ると結合角が変わり弾力性がある。
斜方硫黄を加熱するとコハク色の液体となる。これを加熱し続けると次第に暗褐色となり、粘性が増してくる。さらに加熱すると濃青色の液体となり、これを水中に入れ急冷するとゴム状硫黄となる。
硫黄は、高温で反応性が高い。
right|150px|thumb|硫黄の燃焼
硫黄は高温では多くの元素と化合して硫化物となる。たとえば鉄粉と硫黄の粉末を混合して加熱すると、硫化鉄(II) FeS が生じる。
また、空気中で青白い炎をあげて燃焼し、二酸化硫黄となる。
S)は無色腐卵臭の気体である。人体に有毒であるため、使用時には十分な換気に注意しなければならない。硫化水素は水に溶け、弱酸性を示す。
火山ガスや温泉に豊富に含まれるが、実験室では硫化鉄(II)に強酸を加えることで得られる。
S↑
S↑
硫化水素は、おおくの場合に還元剤として働き、二酸化硫黄を還元して硫黄の単体を生じる。
O + 3S↓
多くの金属イオンと反応して硫化物の沈殿を作るため、金属イオンの分離や検出に多く用いられる。
+ FeS↓
二酸化硫黄(SO2)は腐卵臭をもつ無色の有毒な気体で、刺激臭がある。また、火山ガスや温泉などに含まれる。
酸性酸化物であり、水に溶けて弱酸性を示す。
実験室では、銅を濃硫酸に加えて加熱するか、亜硫酸塩を希硫酸と反応させることにより得られ、下方置換で得る。
工業的には、硫黄の燃焼により製造される。
二酸化硫黄は還元性があり、漂白作用がある。ただし、硫化水素のような強い還元剤がある場合は、酸化剤として作用する。
硫黄を含む物質は燃焼により二酸化硫黄を生じる。二酸化硫黄の水溶液は、弱い酸性を示す。
硫黄は石油や石炭に多く含まれているため、このような化石燃料を大量に燃焼させると、大気中に多量の二酸化硫黄が放出され、雨水に溶け込み、酸性雨の原因となる。
)は工業的に接触法(contact process)により、酸化バナジウムを主成分として触媒をもちいて、次のような工程で製造されている。
硫黄を燃焼させ、二酸化硫黄を作る。
)を触媒として反応させて三酸化硫黄を作る。
三酸化硫黄を濃硫酸に吸収させ、発煙硫酸とする。
発煙硫酸を希釈し、濃硫酸とする。
の水溶液を硫酸と呼ぶ。硫酸は無色透明で粘性があり、密度の大きい重い液体である。濃度により性質が異なり、濃度の90%以上程度の濃いものを濃硫酸(concentrated sulfuric acid)といい、薄いものを希硫酸(diluted sulfuric acid)と呼ぶ。
濃硫酸を水で希釈することで希硫酸が得られる。希釈する際は水を入れたビーカーを水を張った水槽中に入れ、冷却しながら濃硫酸を静かに加えるようにする。これは、硫酸の水への溶解熱が非常に大きいためである。けっして、これを逆にしてはならない。もし、濃硫酸に水を加えるようにすると、溶解熱によって水が蒸発し濃硫酸が跳ねることがあり、たいへん危険である。
硫酸は沸点が高い、不揮発性の酸である。したがって、塩酸や硝酸のような揮発性の酸の塩と反応して塩を作り、揮発性酸が遊離する。
+ HCl↑
right|200px|thumb|
濃硫酸には次のような性質がある。
酸化作用: 金属を加え加熱すると、銅などのイオン化傾向の小さい金属を酸化するようになる。加熱した濃硫酸を熱濃硫酸と呼ぶこともある。
↑
Oとして奪う。たとえば紙に濃硫酸を垂らすと、その部分から酸素と水素が奪われ、炭化する。
吸湿作用: 強い吸湿作用があり、乾燥剤として用いられる。
希硫酸は強酸であり、多くの金属と反応して水素を発生する。一方濃硫酸は水をほとんど含まないため電離度が小さく、ほとんど酸性を示さない。
と反応して白色沈殿を生じる。そのため、これらのイオンの検出・分離に用いられる。また日常生活においても、硫酸はカーバッテリーや非常用電源などとして使われる鉛蓄電池の電解液として用いられている。 |
1,352 | 次の〔資料I〕〜〔資料V〕に基づき,以下の 問題23 ~ 問題28 に答えなさい。
〔資料I〕留意事項
1.P社およびS社の会計期間は1年,決算日は毎年3月31日であり,当期はX3年4月1日からX4年3月31日までである。
2.のれんは,発生した期の翌期から5年間で定額法により償却する。
3.税効果会計については考慮しないものとする。
4.計算結果に端数が生じる場合には,千円未満を四捨五入すること。
〔資料II〕P社が保有する株式
〔資料III〕支配獲得日(X1 年3 月31 日)におけるS社の純資産の金額
〔資料IV〕財務諸表
(注)P社の諸資産の金額には,〔資料II〕のS社株式の金額7,000,000 千円が含まれ
ている。
(3)P社およびS社はいずれも,当期中に剰余金の配当を行っていない。
〔資料V〕その他
〔資料IV〕(1)の要約貸借対照表の諸資産に含まれる土地については,次の表に示されるように貸借対照表価額と時価との間に重要な差異がある。なお,P社およびS社のいずれにおいても,X1 年3 月31 日からX4 年3 月31 日までの間,土地の貸借対照表価額に変化はない。
〔資料IV〕(1)の要約貸借対照表の諸資産に含まれる投資有価証券はその他有価証券であり,その取得価額と時価は次のとおりである。
S社の投資有価証券のうちA社株式は,X1 年4 月1 日に取得したものであり,A社株式以外の投資有価証券は支配獲得日以前から保有しているものである。S社は,当期中にA社株式を308,000 千円で連結集団外部に売却している。〔資料IV〕(2)の要約損益計算書の特別利益は,当該投資有価証券に係る売却益20,000 千円である。
①〔資料IV〕(1)の要約貸借対照表の諸資産に含まれる商品の金額は次のとおりである。
②S社は,商品の一部をP社から仕入れている。〔資料IV〕(2)の要約損益計算書に示されているP社の売上高のうち8,640,000 千円はS社に対するものであった。
③P社からS社への商品販売において原価に対して20 %の利益を加算している(前期および当期において同じ。)。
④S社の商品棚卸高に含まれているP社からの仕入分は次のとおりである。
①〔資料IV〕(1)の要約貸借対照表の諸資産に含まれる建物の金額(減価償却累計額控除後の金額)は次のとおりである。
②S社は,X2 年4 月1 日にP社に建物(S社の帳簿価額124,000 千円,減価償却累計額控除後)を131,200 千円で売却した。P社は,同日から当該建物を事業の用に供し,定額法(取得原価131,200 千円,耐用年数30 年,残存価額ゼロ)により減価償却を行っている。
問題23当期の連結損益計算書における売上原価の金額として最も適切なものの番号を一つ選びなさい。(4点)
問題24当期の連結貸借対照表における建物の金額(減価償却累計額控除後の金額)として最も適切なものの番号を一つ選びなさい。(4点)
問題25当期の連結株主資本等変動計算書における利益剰余金当期首残高の金額として最も適切なものの番号を一つ選びなさい。(4点)
問題26当期の連結貸借対照表における非支配株主持分の金額として最も適切なものの番号を一つ選びなさい。(4点)
問題27当期の連結損益計算書における親会社株主に帰属する当期純利益の金額として最も適切なものの番号を一つ選びなさい。(4点)
問題28当期の連結包括利益計算書におけるその他の包括利益の金額として最も適切なものの番号を一つ選びなさい。(4点)
問題23
問題24
問題25
問題26
問題27
問題28
問題23(売上原価)
問題24(建物)
問題25(期首利益剰余金)
問題26(非支配株主持分)
問題27(親会社株主に帰属する当期純利益)
問題28(その他の包括利益) |
1,353 | スマートフォンの使い方の教科書である。
初期設定
ボタン操作
文字入力
電話
メール
連絡先
写真を撮る
インターネット
メッセージ交換アプリを使う
SNSを使う
スマホに外付けすると便利なもの
デフォルトのアプリを使う
アプリをダウンロードして使う
ストリーミングサービスを使う
ファイルをダウンロードして使う
テレビに映す
課金する
売買する
クラウドストレージを使う
データの引き継ぎ
ファイル圧縮とは
拡張子とは
apkファイル(androidのみ)
イースターエッグ
エミュレーション
root化
各部名称
設定変更
コンピューターウイルス
違法サイト・違法アプリ
不具合・壊れた
人間関係のトラブル
お金のトラブル |
1,354 | コンメンタール>コンメンタール行政組織>コンメンタール内閣府設置法
(設置)
第49条
内閣府には、その外局として、委員会及び庁を置くことができる。
法律で国務大臣をもってその長に充てることと定められている前項の委員会には、特に必要がある場合においては、委員会又は庁を置くことができる。
前二項の委員会及び庁(以下それぞれ「委員会」及び「庁」という。)の設置及び廃止は、法律で定める。
----
{{前後
|内閣府設置法
|第3章 組織
第5節 委員会及び庁
|第48条(不作為についての審査請求)
|第50条(委員会及び庁の長)
49 |
1,355 | コンメンタール>コンメンタール国税>コンメンタール租税特別措置法
租税特別措置法(昭和32年3月31日法律第26号、最終改正:令和2年3月31日法律第8号)の逐条解説書。 |
1,356 | ※ 美術家・画家を目指す人のなかには幼稚な人もいて、勝手に「芸術」を代表したりして理念を主張したりする場合もありますが、しかし実際には音楽などでは通用しない考え方を主張している場合もあります。
下記、音楽や書道などの趣味レベルの人たちの簡単な実情を紹介します。
心理学や教育学などで知られている法則的なノウハウなのですが、テスト問題を作る際、子どものやる気が出る正答率は約80%である、という事が知られています。小学校のテストの得点率とか思い出してください。だいたい、そんな感じだったでしょう。
世間の人の多くは、あまり自分の知らない事の多すぎる話題には、興味を抱かないのです。世間の人がたとえ口先で「私は好奇心あります」とか言おうが、世間の多くに人には、そこまでの好奇心はありません。だからターゲット層がおおむね8割ほど知っている情報を前提に、娯楽などの作品をつくる際はデザインする必要があります。
これは別に絵画に限ったことではありません。音楽コンサートなどの演目もそうです。吹奏楽部とかの校外コンサートとかそうです。
たとえば、保育園の幼児など子ども向けのコンサートでは、演目の楽曲は子どもでも知っている童謡や国民的アニメソング(ドラエモンやアンパンマンやちびまる子の類の主題歌、ほかジブリやディズニーなど)とかです。
一方、老人ホームなど高齢者むけのコンサートでは、時代劇テーマソングや唱歌や数十年前の流行曲とかが、演目の楽曲だったりします。なお、ジジババに受けるような懐かしい(なつかしい)曲のメロディのことを俗に「懐メロ」(なつめろ)と言います。
吹奏楽部による地域の保育園や老人ホームの慰問(いもん)の演目とか、だいたいこうです。そういう日常のなかの美に気づくのが観察力です。
いちいち「ターゲット層」とかの広告業界の企画マンみたいな言葉を吹奏楽美や合唱部や管弦楽部の人は使ったりしませんが、彼らの部活動ではターゲット層に合わせまくりです。
幸(こう)か不幸か、あいにく世間の人の多くは、知らない曲ばかりが続くコンサートを聴きたがらないのです。
絵や演劇や映画なども同じです。
難しい言葉ばかりが続く小説も、世間の人は読みたがりません。難しい会話ばかりが続く演劇も、世間の人は鑑賞したがりません。
8割くらいは、客層が頑張れば内容を理解できそうな内容に、設計するのが定石(じょうせき)です。
小説家や絵描きなどのクリエイターの中には「自己表現」とか言う人もいますが、少なくとも吹奏楽部も合唱部も演劇部もライブなどの披露はチーム作業なのが現実です。軽音楽部のバンドですら、チーム作業です。人間の腕は2本しかないので、どうあがいても一人の人間だけではギターもドラムもキーボードも同時には軽音楽バンドでは演奏できません。
美術の一部は自己表現かもしれませんが、それは決して芸術の共通の常識ではありません。
そもそも音楽で新規の表現を開拓するなどの自己表現しているのは、作曲家やボーカル担当などといった一部の職種だけです。演奏家は、基本的には楽譜どおりに演奏するのが役目です(若干のパフォーマンスはある)。
「だからこそ美術では、音楽では困難な自己表現をリスクをとって追求したい」と思うなら、それはそれで一つの信念でしょう。とにかく、少なくとも「音楽も美術も自己表現」みたいな、音楽に関するかぎり現実に反する妄想は抱かないようにしましょう。
音楽の演奏家のパフォーマンスのように、各地の高校の文化祭とかで普通に見れるものに気づかないで、芸術表現のパフォーマンス演技を追求したりするのは、とっても時間の無駄です。たとえるなら、演劇の背景画の「書き割り」にも気づかずに「演劇と美術を組み合わせたら斬新なんじゃないか?」とか考えるのが時間の無駄なのと同様です。その程度の発想しかできないなら、芸術家ヅラをしないほうが安全だと思います。
書道の分かりづらさ
なお、決して「大衆に分かりやすくないと芸術でない」と言うわけではなく、実際に書道では、観衆に学力が無いと理解できない作品もよくあります。たとえば、崩し字とかで書かれていて、そもそも観衆が素人だと文字そのものが読めない書道作品も良くあります。書道では「釈文」(しゃくぶん)といって、作品の下などに別の紙で印字の楷書(かいしょ)で書かれた文字を説明するのですが、もし書かれた文字の内容がマニアックな漢詩だったりすると、たとえ釈文を見ても漢詩の教養が無いと理解できない場合もあります。
なお、高校レベルだと、展示スペースの限りがあるので、釈文が無い書道作品もよくあると思います。添削する先生も残業とかで忙しいし。
このように、芸術と言うのは、ジャンルそれぞれで多様であり、異なるジャンルとの共通性というのは少ない面もあるのです。あまり「芸術全体をつらぬく共通テクニック」みたいなものは無いか、仮にあったとしても普通に小学校で習う程度のものでしょうか。
欧米の大学で、専攻にかかわらず学ぶべきとされるリベラルアーツ liberal arts は、古代ギリシアの知識人などが学ぶべきとされた「自由七科」に起源を持ちます。自由七科とは、基礎的な学芸として「文法学」「論理学」「修辞学」の3学と、「算術」「幾何学」「天文学」「音楽」から成る4科です。音楽が含まれていることに注目してください。
ただし、実際の現代の大学における、学科に関わらず学ぶ共通科目群などは、さすがに自由七科にはそのままでは対応しません。一般の大学の共通科目は、日本では、文学、歴史学、心理学などの人文科目のグループ(心理学は日本の大学では人文科目グループに入れられることが多い)、経済学や法学や政治学などの社会科学のグループ、数学や物理学や生物学や化学や地学といった自然科学のグループ、といった3大グループと、ほか体育(実技)や20世紀後半あたりからコンピュータの科目などがあります。
なお、日本の一般の大学の共通科目群に、音楽や美術の実習もありません。なお、美術史や音楽史の座学なら、大学によっては科目があるかもしれません。
ともかく、古代ギリシアのliberal arts に「音楽」が含まれている以上、音楽を無視して美術ばかりをアートの代表者ヅラする発想は、美術家のなかでしか通用していません。
よって、日本の大学で美術だけをアートの代表者ヅラしている大学教授は、学問的にもデタラメな、ひどい無能だと言わざるを得ません。
それともまさか、アート art とアーツ arts を、日本語のカタカナだけ見て別物だと思ってる、もはや英語力が小学生レベルで三人称単数形現在のsすら知らないほどのヒドい馬鹿なのでしょうか。そういう馬鹿をターゲット層としているのが大卒の美術家だなんて、思いたくもありません。憂鬱でしょう。
なお、日本の大学の「教養課程」といわれる学科に関わらず共通で学ぶとされる科目群は、さすがに古代ギリシアの自由七科とは対応しません。
あるいは、もし自由七科を「古臭い」として否定する革新派の立場だとしたら、だったら同様に古臭い時代の美術も否定しないと辻褄が合わないダブルスタンダードなだけのウソつき人間です。 |
1,357 | 組込み関数( ''Builtin Functions'' )はコンパイラによって提供され、接頭辞に @ が付けられます。
パラメーターについての comptime キーワードは、そのパラメーターがコンパイル時に既知である必要があることを意味します[https://ziglang.org/documentation/master/#Builtin-Functions Builtin Functions]。 |
1,358 | 代名詞 > 指示代名詞
指示代名詞というと「近称 (questo/questa, dieser/diese/dieses, this, これ)/ 遠称 (quel/quella, jener/jene/jenes, that, あれ)」と思いがちであるが、ラテン語ではやや異なる。律儀なことに、ラテン語には、指示代名詞にも一人称、二人称、三人称がある。そもそも人称(persōna)とは何かを考えてみると、発言のテーマとしているのが、一人称では話し手、二人称では話し相手、三人称では話し手でも話し相手でもない何者か、ということである。そう考えると、指示代名詞にも一人称、二人称、三人称があってもおかしくはない。つまり、一人称の指示代名詞は話し手の身近にあるもの、二人称は話し相手の身近にあるもの、三人称は話し手にとっても話し相手にとっても身近でないものを、それぞれ指し示すのである(直接にその人を指すわけではないので、一人称「的」などという)。このような指示代名詞のあり方は、現代ではスペイン語に残っている(一人称:este/esta、二人称:ese/esa、三人称:aquel/aquella)。
その他、同一性を示す指示代名詞と指示形容詞がある。これは、「īdem」(同じ)と「ipse」(自身)である。ドイツ語に訳せば、それぞれ「derselbe」と「selbst」になり、要するに同一性を表すのだと分かる。 īdem については、三人称の人称代名詞に -dem をつけたような格変化をする。 ipse については、二人称・三人称の指示代名詞の格変化の型と同じである。 |
1,359 | 法学>コンメンタール>コンメンタール刑事訴訟法=コンメンタール刑事訴訟法/改訂
(任意的国選弁護)
第290条
第37条各号の場合に弁護人が出頭しないときは、裁判所は、職権で弁護人を附することができる。
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{{前後
|刑事訴訟法
|第2編 第一審
第3章 公判
第1節 公判準備及び公判手続き
|第289条(必要的弁護)
|第290条の2(公開の法廷での被害者特定事項の秘匿)
290 |
1,360 | 法学>民事法>民法>コンメンタール民法>第1編 総則 (コンメンタール民法)
(不在者の財産の管理)
第25条
前項の規定による命令後、本人が管理人を置いたときは、家庭裁判所は、その管理人、利害関係人又は検察官の請求により、その命令を取り消さなければならない。
不在者の財産管理人についての規定である。請求により処分を命ずるのであって、家庭裁判所の職権で処分や管理人の選任を行うことはできない。
----
{{前後
|民法
|第1編 総則
第2章 人
第5節 不在者の財産の管理及び失踪の宣告
|民法第24条(仮住所)
|民法第26条(管理人の改任)
025 |
1,361 | 法学>民事法>商法>コンメンタール商法>第3編 海商 (コンメンタール商法)>商法第741条
(荷受人の運送賃支払義務等)
第767条
荷受人は、運送品を受け取ったときは、個品運送契約又は船荷証券の趣旨に従い、運送人に対し、次に掲げる金額の合計額(以下この節において「運送賃等」という。)を支払う義務を負う。
運送人は、運送賃等の支払を受けるまで、運送品を留置することができる。
2018年改正により、文言現代化の上、商法第753条より移動。なお、滞船料(碇泊料)については、適用しないものとした。
2018年改正前には、本条には以下の条項があったが、文言現代化の上、商法第748条(運送品の船積み)に移動。
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{{前後
|商法
|第3編 海商
第3章 海上物品運送に関する特則
第1節 個品運送
|商法第740条(違法な船積品の陸揚げ等)
|商法第742条(運送品の競売)
741
741
741 |
1,362 | 法学>民事法>商法>コンメンタール会社法>第2編 株式会社 (コンメンタール会社法)>第2編第4章 機関 (コンメンタール会社法)
(監査役会の決議)
第393条
監査役会の決議は、監査役の過半数をもって行う。
監査役会の議事については、法務省令で定めるところにより、議事録を作成し、議事録が書面をもって作成されているときは、出席した監査役は、これに署名し、又は記名押印しなければならない。
前項の議事録が電磁的記録をもって作成されている場合における当該電磁的記録に記録された事項については、法務省令で定める署名又は記名押印に代わる措置をとらなければならない。
監査役会の決議に参加した監査役であって第2項の議事録に異議をとどめないものは、その決議に賛成したものと推定する。
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{{前後
|会社法
|第2編 株式会社
第4章 機関
第8節 監査役会
|会社法第392条(招集手続)
|会社法第394条(議事録)
393 |
1,363 | 前)(次)
(法第131条に規定する政令で定める年金給付等)
第40条
040 |
1,364 | そもそも銀行(英:bank)は、どうやってお金をかせいでいるのでしょうか?
銀行は、企業などにお金を貸して利子(りし)と元金(がんきん)を返してもらうことで収入を得ています。
お金を貸した際の利息によって収入を得ているのです。預金者が預けたお金の一部が、企業に貸し出されます。
貸すときの利息は、預金の利息よりも高いので、このしくみで、銀行は利益をかせげるのです。(くわしくは、後述の、銀行の仕事についての節で説明します。)
銀行のように、お金の貸し借りをする業務を、金融(きんゆう、英:finance『ビジネス基礎』、実教出版、令和2年12月25日検定、令和4年1月25日発行、P108 ファイナンス)といいます。お金の融通(ゆうづう)をする、という意味です。銀行以外にも証券会社や保険会社の業務も金融になります。
※ 範囲外: 銀行や証券会社などは、カネを必要としている人に、カネを貸すなどして、カネを融通(ゆうずう)する業界なので、「金融」というわけです。
※ 保険の場合も、事故や病気などで大金が必要になった人のために、加入者どうしで積み立てておいてカネを融通しあうわけですから、そういう意味では「金融」でしょう。
そして金融を業務に行っている会社を金融機関(きんゆう きかん、英:financial institution ファイナンシャル・インスティチューション)と言います。銀行や証券会社や保険会社は、金融機関です。
銀行は、企業などにお金を貸して利子(りし、英:interest インタレスト)と元金(もときん、がんきん 、英:principal)を返してもらうことで収入を得ています。借り手はお金を返す必要がありますが、さらに利子(りし)を借り手は銀行に払わなければなりません。そもそも利子(りし)によって、銀行は収入を得ているからです。
預金者が銀行に預けたお金の一部は、お金を借りたい企業や個人などに貸し出されています。
銀行が貸すときの利子率は、預金の利息率よりも高いので、銀行は利益をかせげます。銀行の利子収入と預金者への利息支出との差額が、銀行の利潤になります。
{{コラム|※ 範囲外: 銀行がもうける仕組みの計算例|
たとえば、ある銀行にあずけた預金につく利子が1年あたり0.001%だとします。その銀行が企業に貸し出す時の利息が、例として、1年あたり2.000%の利息で貸し出しをしたりするわけです。
すると銀行の貸し出しによる利益は、単純計算で、さしひき、1年あたり1.999%(=2.000ー0.001)の利益があります。(実際の数字ではなく、原理の説明のためのイメージですので、数字を覚える必要はありません。)
銀行からすれば、貸し出すお金が高いほど、リスクも大きいので、一般に貸し出す金額に 利子率(りしりつ、英:interest rate インタレスト・レイト) を掛けた金額が利子になります。
なお、銀行は、企業にだけカネを貸すのではありません。個人にも、銀行はカネを貸します。銀行が個人にお金を貸す例は、たとえば住宅ローンなどです。
必ずしも、お金を借りたい企業や個人が、返せるという保証は無いので、銀行は、その人や会社が本当に金をかえせるだけの能力があるかどうか、審査(しんさ)をします。会社が借りようとするする場合は、会社の事業計画や過去の実績や売り上げなどが審査されます。個人が借りようとする場合も、借りようとするお金の利用法や、その人の所得などを参考に審査をします。
銀行では、預けたお金の全てが貸しだされるわけではありません。預金をおろす利用者のために、お金のいくらかは、貸しださずに残しています。(※ 範囲外: なお、これを「預金準備」とか「準備預金」などと言います。)
{{コラム|※ 範囲外: 銀行の預金準備|
預金者から見れば、預金者の預けたお金が銀行を通して間接的に企業などに貸し出されているので、銀行のように預金者と貸し手の異なる金融の仕組みを 間接金融(かんせつ きんゆう、英:indirect finance) と言います。
これに対して、株取引などの証券取引などは、購入者が直接、出資者や貸し手になっているので、証券取引などの金融を 直接金融(ちょくせつ きんゆう、英:direct finance) と言います。
銀行とは別に、貸金業(かしきんぎょう)には、消費者金融(しょうひしゃ きんゆう)のように預金業務を行わずに、お金を貸すことで利息を得ている会社もあります。ですが中高生には消費者金融の利用の機会は無いので、この節では、銀行などの預金業を行っている金融機関のしくみについて説明します。なお、消費者金融は、銀行からお金をかりて、元手の資金を調達していることが多いです。
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為替(かわせ)
銀行の仕事の、もうひとつは、いわゆる「振り込み」(ふりこみ、英:transfer )などの、銀行口座を用いた送金の仕事です。口座取引のたびに、けっして 直接 お金を送るのではなく、振込額を引き落とした口座から振込額の分だけ口座の預金額を引き落として、相手の振込先の口座のある銀行が振り込まれた分の金額だけ口座の預金額を増やします。
こうすることで、直接、お金を運ぶ必要がなくなるので、取引が円滑になります。このように、直接、現金を移動しなくても取引が行えるようにしている仕組みのことを 為替(かわせ、英:exchange) と言います。
銀行は、このように、口座を用いた取引の仲介(ちゅうかい)をして、手数料を取ることで利益を得ています。会社どうしの銀行を仲介にした支払いでは、「手形」(てがた)や「小切手」(こぎって)を使う場合もあるのですが、中学の範囲を超えるので、ここでは説明しません。
一般の人から預金をするのは、銀行の他にも、信用金庫も、預金業務をします。また、郵便局でも、郵便貯金(ゆうびんちょきん)として、預金業務をしています。信用金庫が預金から利益をえる手法は、銀行と同様で、企業にお金を貸して利息収入で、信用金庫は利益を得ます。
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thumb|250px|日本銀行 本店。東京都 中央区 日本橋 本石町にある。設計は辰野金吾。1896年 竣工
thumb|日本銀行本店空撮国土航空写真
銀行には、一般の銀行の他に、銀行にお金を貸すことを業務にしている、言わば「銀行にとっての銀行」も あります。
それは、日本の国が運営している日本銀行(にほん ぎんこう)という銀行です。略して日銀(にちぎん)と言われる場合もあります。
日本銀行は、個人や会社には、お金を貸しません。
thumb|left|240px|日本銀行券。壱万円券。
日本銀行に口座を持てるのは銀行と政府のみです。
日本銀行が、貸し借りをする目的は、お金の価値の安定のためや、物価の安定のためなどです。
日本銀行のように、銀行や政府に対してのみお金を貸し出す銀行を 中央銀行(ちゅうおう ぎんこう) と言います。日本にかぎらず、ある国において、自国の政府に対してのみお金を貸し出す銀行のことが中央銀行です。
つまり日本国の中央銀行は、日本銀行です。
日本銀行がお金を貸すときの利息の割合を、公定歩合(こうてい ぶあい)といいます。この公定歩合と、貸出すお金の量を調整することで、経済が安定するようにさせています。
thumb|220px|right|東京証券取引所の内部。
証券会社や証券取引所は、株取引(かぶ とりひき)や国債(こくさい、英: Government bond)・社債(しゃさい、英: corporate bond)などの債券(さいけん)の売買や取引を仲立ちしています。
株取引などの証券取引などでは、購入者が直接、出資者や貸し手になっているので、証券取引などの金融を 直接金融(ちょくせつ きんゆう) と言います。
ある会社が規模が大きく、業績も とても良い会社は、証券取引所(しょうけん とりひきじょ、英:securities exchange『ビジネス基礎』、東京法令出版、令和2年12月25日文部省検定済、2022年1月20日 発行、P83)での株の売り出しが認められます。証券取引所に株の売り出しを登録することを 上場(じょうじょう、英:Initial public offering 、略:IPO ) といいます。上場した会社は、資金調達の手段として、証券市場による株の売買を利用します。証券市場から調達する必要のない会社の場合、上場できるほどの業績を持っていても、上場しない場合もあります。
かならずしも、会社は、証券市場などに上場しているとは、限らない。
むしろ、日本にある多くの中小企業は、証券市場には上場していません。上場している会社は、ごく一部の大企業です。
株取引の投資家は、証券市場で、上場している会社の株を買うことが出来ます。株主は、株を持ち続ける義務はなく、株を売ることも出来ます。また、株を買える人は、原則的に大人なら、金さえ出せば、誰でも株を買うことが出来ます。たとえば、日本人でなくても日本の会社の株は買えます。
上場している会社の株価(かぶか、英:share price)は、つねに変わります。一定の価格では、ありません。普通は、業績の良い企業の株価が上がります。原則的に株取引は、株を売りたい人と買いたい人との条件が合えば取引が成立するので、買いたい人たちの1株あたりに払ってもいいと考える金額と、株を売りたい株主たちが希望する売り値とで、株価は決まります。なので、ある会社の株が高くても、その会社の株を買いたいという人が多ければ、その会社の株価が高くなります。つまり需要と供給で決まります。
ある会社の株が値上がりしそうだと株の投資家が思った時、投資家は その株が安い時に購入して、高くなった時に売り払えれば、その投資家は、もうけることが出来ます。これを「利ざや」と言います。
投資家が値上がりしそうだと思っても、かならずしも予想通りに値上がりするとは限りません。買った株価が値下がりする場合もあります。値下がりした場合でも売ることは出来ますが、売っても儲け(もうけ)が出ません。
このように、株を買うことには、「株価が下がるかもしれない」というリスクもあります。
東京証券取引所などの証券取引所と、たとえば野村證券(のむらしょうけん)や大和証券(だいわしょうけん)などの証券会社とは、別の会社です。証券会社は、単なる仲介業者です。証券取引所と、株の購入者との間を仲介します。一般の株式購入者は、証券取引所からの直接の購入は出きません。上場企業の株を購入したい場合は、証券会社を仲介して、証券取引所から購入する必要があります。
現代の株券は、電子的に管理されています。紙による株券の管理は廃止されました。日本の証券取引所は、東京や大阪など、合わせて日本には6ヶ所、ある。
株主に、会社の利潤の中から、利益が支給される場合があります。そのような株主への利益支給を 配当(はいとう、英:dividend ディビデンド) と言います。
このような配当を支給するかどうかを決めるのも、株主の権限です。
配当は義務ではありません。たとえば上場してない中小企業などで、株主が社長の一人だけという場合は、配当を支払う必要がないので、配当は行われないことが、ふつうです。
会社が倒産(とうさん、英:bankrupt バンクラプト)しても、株主の保有する、その会社の株式の資産価値が無くなりゼロになるだけであり、株主は それ以上の責任は 負いません。このような出資額を失うリスクを超えた責任を、投資家が追わないようにしている仕組みを 有限責任(ゆうげん せきにん) という。
こうすることで、出資者は、出資額以上のリスクは負うことがなくなるので、安心して出資できるようになる。また、会社側は、出資者を安心させることで、出資者を増やすことができるので、株式公開による資金調達で安定して資金調達をすることが出来る。
会社の資金調達の方法は、なにも株式の発行により出資者をつのるだけには限りません。銀行から金を借りるという 借り入れ(かりいれ 、英:borrowing) の方法もあるし、社債(しゃさい、英: corporate bond)と言って社債の出資者から金を借りる債権を発行する方法もあります。
{{コラム|「リスク」と「リターン」|
※ 一部の検定教科書で、リスクとリターンの概念をコラムで説明しているらしい(※現物は未確認)。
銀行にかぎらず、金融商品の売買の投資において、どんな投資であっても、必ずしも期待された値上がりが起きるとは限りません。値上がりを期待して購入した金融商品が、もしかしたら購入したときよりも値下がりしてしまい、売るときに購入時よりも低い値段でしか売れずに、結果的に損をしてしまうというリスクもあります。
一方で、もしかしたら購入時より値上がりするかもしれません。投資において、売値から購入金額を差し引いて結果的に得られた利益のことをリターンと言います。
このように金融商品には、リスクとリターンの可能性があります。
リスクの大小
なお、よく「リスクが大きい」とか「リスクが少ない」「リスクが小さい」などの表現をする場合があります。
一般に、「リスクが大きい」とは、予想できる利益の金額のふれ幅が大きいことです。つまり、もしその投資が成功すれば莫大な利益が出る可能性が高いが、しかしもし失敗すれば損失が莫大になってしまう可能性が高いような場合、「リスクが大きい」のように表現します。
いっぽう、「リスクが小さい」「リスクが少ない」とは、予想の利益のふれ幅が小さいことであり、つまり成功時の利益が小さい可能性が高いが、しかし失敗時の損失も小さい可能性が高い、のような意味に使われる表現です。
リスクとリターンの関係
リターンが比較的に大きいと予想される商品は、リスクも大きいのが通常です(株式など)。
一方、リターンが比較的に小さいと予想される商品は、リスクも小さいのが通常です(投資信託など)。
このように、リスクとリターンは比例的な関係にあります。
だから確実にお金を大きく増やせる投資なんて無いのです(※ 日本文教出版の見解)。
(※範囲外: )日本に証券取引所は4か所(東京、名古屋、福岡、札幌)です『ビジネス基礎』、実教出版、令和2年12月25日検定、令和4年1月25日発行、P106。(ときどき世間には「東京だけ」だと誤解している人がいる。)
企業などが、じっさいに銀行から大金を借りる時などに、銀行が条件として「(カネを貸してあげたあと、あなたの返済の際に)もし借金を返せなくなった場合に、あなたの会社のこの土地を差し出してほしい」などのように、借り手の持っている土地や建物などの高額な財産を、もし返済できなかったときに銀行にゆずりわたすという条件で、銀行がお金を貸す場合があります。
このように、物を貸す時に、もし返せなかった場合に、ある物を提供することを、担保(たんぽ)といいます。
「銀行に融資してもらおうと交渉したら、銀行が担保を求めたので、土地を担保にして、銀行からお金を借りた」などのように、担保という言葉をつかいます。
担保とは、いわゆる「借金のカタにする」という言葉に、意味が近いです。なお、借金が返せなかった相手から、担保にしていた土地などを回収することを、世間では「借金のカタを取る」などと言います。
法律用語では、「抵当」(ていとう)という用語が、担保に意味が近いです。(※ 高校の世界史科目などでも、「抵当」という用語が出てくる場合があります。たとえば「古代ギリシアでは債務の抵当として、奴隷が売買された。しかしアテネでは改革により紀元前7世紀以降、アテネでは人間を抵当することを禁止した」のような表現で、使われます。)
銀行に預金口座をつくるとき、普通預金(ふつうよきん)のほかに、定期預金(ていきよきん)という種類の口座があります。
※ あなたがた読者のなかには、中学卒業後などに一人暮らしをする人もいて、銀行口座をつくることになる人もいるでしょう。その場合、預金口座として、まずは普通預金をつくる事になります。普段の買い物などのためのカネを預けておく口座は、「普通預金」口座です。
定期預金とは、利子は普通預金よりも高いのですが、しかし定期預金では預け始めてから一定期間(たとえば6ヵ月以上)が経過しないと定期預金は引出しできません。
どの程度の期間、引出しをできないかは、その口座の契約時などに定めます。
一定期間が経過する前に定期預金を引出しするためには、契約違反として解約手数料を預金者が払う必要があるので、預金者はカネが減ってしまいます。
預金をあずけている利用者にとっては、定期預金はメンドウですが、しかし銀行からすれば、定期預金のほうが、預金長期に安定して貸し出しをしやすいので、利率は定期預金のほうが高めになっているわけです。 |
1,365 | 法学>民事法>民法>コンメンタール民法>第2編 物権 (コンメンタール民法)
(所有者不明土地管理人の報酬等)
第264条の7
所有者不明土地管理人は、所有者不明土地等から裁判所が定める額の費用の前払及び報酬を受けることができる。
所有者不明土地管理人による所有者不明土地等の管理に必要な費用及び報酬は、所有者不明土地等の所有者(その共有持分を有する者を含む。)の負担とする。
2021年改正において新設。
----
{{前後
|民法
|第2編 物権
第3章 所有権
第4節 所有者不明土地管理命令及び所有者不明建物管理命令
|民法第264条の6(所有者不明土地管理人の解任及び辞任)
|民法第264条の8(所有者不明建物管理命令)
264の07
264の07 |
1,366 | 法学>民事法>商法>コンメンタール商法>第2編 商行為 (コンメンタール商法)
(荷受人の権利義務等)
第581条
荷受人は、運送品が到達地に到着し、又は運送品の全部が滅失したときは、物品運送契約によって生じた荷送人の権利と同一の権利を取得する。
前項の場合において、荷受人が運送品の引渡し又はその損害賠償の請求をしたときは、荷送人は、その権利を行使することができない。
荷受人は、運送品を受け取ったときは、運送人に対し、運送賃等を支払う義務を負う。
----
{{前後
|商法
|第2編 商行為
第8章 運送取扱営業
第2節物品運送
|商法第580条(荷送人による運送の中止等の請求)
|商法第582条(運送品の供託及び競売)
581 |
1,367 | 理科には化学反応式や計算式などもあり、これらの分野は公式を丸暗記するだけでは解けないので、ワークブックなどでいいので、問題練習をしましょうみおりん 著『やる気も成績もぐんぐんアップ!中学生のおうち勉強法入門』、2022年2月15日 初版 第1刷 発行、P163。
学校で配布される問題集がまず優先で、自分で問題集を手に入れるのなら、標準的、易しめの問題集が推奨です。
理科には、暗記しなければいけない部分もありますみおりん 著『やる気も成績もぐんぐんアップ!中学生のおうち勉強法入門』、2022年2月15日 初版 第1刷 発行、P162理科には、理解しないところもありますが、暗記しなければいけないところもありますラオ 著『中学生のためのすごい勉強法』、2023年3月25日 初版 第1刷発行、P146。
理科といえども、用語などは暗記するしかありませんみおりん 著『中学生のおうち高校受験勉強法』、2023年2月25日 初版 第1刷 発行、P109。
また、見落としがちな暗記分野として、化学反応式は理解も必要ですが、しかし化学式や元素記号は書き取り練習するなどして暗記するしかありませんみおりん 著『中学生のおうち高校受験勉強法』、2023年2月25日 初版 第1刷 発行、P109。
もし化学反応式と化学式とを学校で習った範囲なのに区別がついてないなら、今すぐ復習をしてください。
暗記しないといけないところ、計算しないといけないところ、図などから導出しないといけないところなど、方法を使い分けられるようになりましょう。
学校教科書、そして学校配布の理科資料集には、非常にわかりやすく端的な、基礎理科に関するスタンダードな写真や図版が掲載されているので、内容の理解を深め明確化するために、有効に活用するといいでしょう。
いっぽう、市販の参考書は、解説は詳しいですし、基本的にはこの本だけで完結したつくりにはなっていますが、写真や図版に関してはやや少ないので、初心者は学校教科書や学校資料集も読んでください。
理科に限らない事ですが、中学での学校配布の教科書をはじめとする教材は、非常に有用です。もしなくした場合は、教師・保護者に相談したうえで、新しいものを手に入れるようにするのがよいと思います。
家庭での学習用に、まずは、参考書として、入門的な、基礎解説のわかりやすい参考書を読むことを推奨します。
理科にかぎったことではないのですが、学校教科書は基本、家庭での自習用には作られていません。
それに学校教科書は授業の導入の意味合いが大きいので、詳しい解説がなされないまま、それを授業での教師の解説にゆだねているところがあります。
このため、ともかく予習・復習用に理科の参考書を持っておくと安全です。
ただ、(別の節でも述べると思いますが、)中学理科の学校教科書は、学習のための図版や写真が大きくて豊富ですので、教科書も使いましょう。
あと、難関高校受験用の参考書というものがあるようですが、初学者はむしろ、基礎的な理解を目指す入門的な参考書を読むほうがいいでしょう。学習が進んで自分自身で行けると思うなら、基礎の理解の後にそれらの難関受験の本を学習するのもいいですが、しかし、そこまで至らなくても、基礎的な学習が充実していれば、それだけで難関校合格を果たせる場合も多いでしょう。
参考書は、まずは入門的・平均的な難度のものが良いでしょう。
なぜなら、もしそうせずにいきなり分厚い入試対策の難関校入試用の参考書を買うと、どこが頻出事項で、どこが補足的な知識かが、はっきりしません。また、どこが中学レベルの必須知識で、どこが高校レベルの先取り学習なのかも、難関用の参考書では、はっきりしづらいです。また、分厚い参考書を先に買ってしまうと、全体像をつかむのに時間が掛かってしまいます。
具体的な書名を挙げると、入門レベルとしてのおすすめは、たとえば学研の「ニューコース」参考書、そしてそれよりやや詳しく内容豊富な、文英堂の「くわしい理科」、これらは学年別の冊子になっています。
あるいは、旺文社「中学総合的研究 理科」は、全学年の理科の四分野(物理・化学・地学・生物)を1冊で説明しています。
いっぽう、入門者には不適切なものとして、文英堂「中学理科の発展的学習」です。様々な学習資料でも話題になる、おそらく中学校の参考書で一番詳しいものの一つです。これは1冊目としては購入してはいけません。(ただし2冊目以降ならアリです)
編集者Hの考えでは、基本的に学校で教育を受ける以上、学校での勉強が一番の主流で、それを基盤に学習生活を作っていくのがよいと思うので、参考書としては教科書ガイドを薦めます。
別の編集者Sは、将来の高校入試を踏まえたうえで、特定の教科書に準拠しない学習をしたほうが良いという視点で、一般参考書の活用を薦めていました。
教科書ガイドの記述は学校採用の教科書と整合性があるので、教科書併用の学習がしやすいという利点はありますが、参考書はその辺の扱いで少し手間取りますが、使っている教科書とは少し別の視点、別の発想で記述されている面がありますので、その部分で複眼的な学習にはなります。
ですからそのことに関しては、それぞれの生徒さんに判断と選択をゆだねます。
図鑑を読みたければ自己責任で読んでもいいですが、ただし入試範囲とあってないことは承知してください。
中学生用の事典は、範囲が入試にあってません。
事典の範囲が、入試にあってないとは、どういうことかというと、たとえば受験研究社の中学生用の理科の教科事典は、小学生~高校1年用に合わせています。つまり、中学生の高校入試だけには範囲があっていないのです。
中学生になってから、いまさら小学校の内容を復習しても非効率です。なので、なるべく中学生用の参考書で、勉強するのが安全でしょう。
図書室などにあってヒマ潰しに読む以外は、わざわざ参照する必要は低いでしょう。
一般に、どこの出版社の教科事典でも、事典という特性のため範囲が広いので、入試対策には合わないのです。学研の図鑑も受験研究社のむかしあった図鑑も、同じような傾向があります。
そもそも図鑑出版社の学研が、中学生向けの参考書も出してるので、理科の事典を買おうとするなら、参考書のほうを買うほうが効率的です。学研の小学生むけの図鑑の内容が、同社の中学生むけ参考書にもある程度は含まれています。(ほか、受験研究社も昭和の昔は図鑑を出していて、その内容の一部は同・受験研究社の小学生むけの参考書にあります。)
写真やイラストなど、図鑑と参考書で同じものが使いまわしもされています。
もしかしたら図鑑には参考書に無い情報もあるかもしれないので、図書館にあってタダで読めるなら、時間に余裕があれば読んでもいいでしょう。一概に読むなとは書きません。しかし一般的には中学生はまず参考書類を読むのが推奨、という事です。
学研の高校生用の教科事典の物理事典や化学事典などは、中学~高校3年用(高校の定期テストくらいまでかな?)に合わせています。科目ごとに分かれているので、理科4分野をそろえるだけでも、値段が数万円を越えますし、分厚くなります。もし5教科全科目をそろえると、値段も15万円を越えます。中古だと少し安いでしょうが(それでも並の参考書よりも高くなる)、中古だと最新情報には対応してないので不都合でしょう。
高校用の事典は、とても分厚すぎるし理科が分野ごとに分かれてしまってるので、中学生には、不便です。学研も、中学生向けの参考書を出していますから、参考書を信用して使いましょう。
中学理科の資料集は、一般の書店では売っていません。学校などで既に副教材として配布されている場合もあり、わざわざ買い足す必要は少ないです。
なお高校用の資料集は、一般書店での入手こそはしやすいですが(大学受験対策の参考書コ-ナーなどに高校理科の資料集も置いてある場合がある)、しかし科目ごとに生物・物理・化学の資料集が別冊で分かれてることもあり、中学生には使いづらいです。しかも、地学分野の資料集が、高校の資料集では、まず入手が困難だったり、そもそも出版社によっては高校地学の資料集が出されていません。なので、高校の資料集を中学生が用いることは非効率です。
実験分野については、
の3点を関連づけて、理解も交えつつ葉一(はいち) 著『自宅学習の教科書』、2021年3月16日 8刷発行、P.72、暗記も覚えましょうみおりん 著『やる気も成績もぐんぐんアップ!中学生のおうち勉強法入門』、2022年2月15日 初版 第1刷 発行、P163。
実験は、言葉の暗記だけでは歯が立ちません葉一(はいち) 著『自宅学習の教科書』、2021年3月16日 8刷発行、P.72。
また、実験における安全上の注意点、実験器具の使い方や名前、手順、など、そういうのもテストに出ます葉一(はいち) 著『自宅学習の教科書』、2021年3月16日 8刷発行、P.72。
いきなり手順などを覚えようとしても暗記できないでしょうから、なぜそういう手順にしてあるのか、教科書ガイドや参考書などを見れば解説が書いてあるでしょうから、そういうのも参考にすると良いかもしれません。
そもそも実験の目的として、何か結果を知りたいことがあって実験をするわけですから、なぜその実験器具が必要なのかとか、その仮説を検証するためには実験手順がこれこれこういう手順である必要があるよねとか、そういうのも自分で頭の中で授業後の復習の時にでも考えておきましょう。
まあ、普通にマジメに授業と復習を勉強していれば大丈夫だとは思います。 |
1,368 | 食(しょく)は天文学において天体が別の天体により隠されることである。有名なものは日食と月食で日常でもよく耳にすることは多い。本項目では食について詳しく解説する。
250px|thumb|3種類の日食。左から部分日食、金環日食、皆既日食である。画像の言語はスペイン語。Aは月の中心、Bは太陽の中心であり、A≠Bのとき部分日食、A=Bで太陽視直径>月視直径のとき金環日食、太陽視直径<月視直径のとき皆既日食であると説明する。
太陽が月により隠される現象を日食(にっしょく)という。日食には3種類あり、一部だけ隠れた部分日食(ぶぶんにっしょく)、完全に全部隠れた皆既日食(かいきにっしょく)、月が太陽より小さく見える時に月が完全に中に入り、輪っかがみえる金環日食(きんかんにっしょく)がある。
日食は太陽と月の大きさ、地球との距離により起こる珍しい現象である。ふつうは天体と天体の距離、大きさの比が異なるため、輪っかが見えるような食はないが、太陽地球間の距離と月地球間の距離の比と、太陽の大きさと月の大きさの比が偶然同じなのである。つまり、太陽地球間の距離dS、月地球間の距離dM、太陽半径RS、月半径RMとすると、
となる。
250px|thumb|アポロ12号で撮影された日食のときに見られたダイヤモンドリング。
日食のうち、特に皆既日食では月にあるクレーターによって一部だけ太陽の光が来ることにより、宝石のように見えることがある。これをダイヤモンドリングと言われる。
250px|thumb|2015年9月28日に観測された月食。
月が地球の影に入り、起こる食現象を月食という。月食も日食と同様に、部分月食(ぶぶんげっしょく)、皆既月食(かいきげっしょく)がある。金環月食というものはない。
ふつう、皆既月食のときは、月が赤く見える。これは太陽光に含まれる光の波長のうち、短い方(可視光線では紫側)が散乱して、赤い方はそのまま月へ向かうため、赤く見えるのである。
食は天体が別の天体により隠される現象であると上述したが、厳密に言えばこれは誤りである。[https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/BFA9A1A2B1E6CAC3A1A2B7D0B2E1.html 国立天文台が管理する暦wikiにある図]をみていただけると分かりやすいが、食は影に入ることで生じる現象を指す。そのため、月食がこれに該当するが、日食は月が太陽を隠しているだけで影によるものではないため、厳密には食とは言わないが、慣用的に食と言われている。そして、厳密には掩蔽(えんぺい)と言われる。
掩蔽は天体が別の天体を隠す現象で、隠す天体をA、隠される天体をBとすると、「AによるBの掩蔽」と普通言われる。例えば月が金星を隠す時は月による金星の掩蔽という。なお、このように月が惑星を隠す時は、普通惑星食(わくせいしょく)、または星食(せいしょく)ということも多い。
日食は掩蔽に該当すると前述したが、実はこれは皆既日食のときだけである。そもそも、掩蔽は普通、完全に隠す現象を指すので、部分日食や金環日食ではこれに該当しない。このように、天体がそれより手前の天体により一部が隠される現象を通過という。高性能な望遠鏡を使わない限り、地球からは太陽の前を通過する現象しか観測できないので、太陽面通過が一般的である。
日食は昼に見られるので新月のとき、月食は夜に見られるので満月の時に見られるが、新月のとき、毎回日食が起こるわけでもなく、満月のとき、毎回月食が起こるわけでもない。地球と月は公転面が5°傾いているので、一直線になることが少ないのである。
また、日食と月食を比較すると月食の方が比較的観測は多い。しかし、実際には日食の方が起こりやすい。これは日食は場所が限定されるのに対し、月食は広範囲で見えるからである。 |
1,369 | 法学>コンメンタール>コンメンタール刑事訴訟法=コンメンタール刑事訴訟法/改訂
(鑑定に関する規定の準用)
第178条
前章の規定は、通訳及び翻訳についてこれを準用する。
----
{{前後
|刑事訴訟法
|第1編 総則
第13章 通訳及び翻訳
|第177条(翻訳)
|第179条(証拠保全の請求)
178 |
1,370 | 法学>民事法>商業登記法>コンメンタール商業登記法
(株式交換の登記)
第89条
----
{{前後
|商業登記法
|第3章 登記手続
第5節 株式会社の登記
|商業登記法第88条(会社分割の登記)
|商業登記法第90条(株式移転の登記)
089 |
1,371 | 法学>民事法>コンメンタール一般社団法人及び一般財団法人に関する法律
(定款の記載又は記録事項)
第153条
----
{{前後
|一般社団法人及び一般財団法人に関する法律
|第3章 一般財団法人
第1節 設立
第1款 定款の作成
|第152条(定款の作成)
|第154条(定款の記載又は記録事項)
153 |
1,372 | 法学>民事法>商法>コンメンタール会社法>第2編第1章 設立 (コンメンタール会社法)>会社法第96条
(創立総会における定款の変更)
第96条
公証人の認証を受けた定款について、株式会社の成立前であっても、創立総会の決議により変更できるとしたもの。全株主に意思表示の機会を与えた株主総会による意思決定に基づく当然の規定であり、少数株主の保護は、その他、株主総会にかかる一般規定によるものとなる。
改正前商法185条1項は「創立総会ニ於テ第168条第1項ニ掲グル事項ヲ不当ト認メタルトキハ之ヲ変更スルコトヲ得」としていたのを、会社法96条は「創立総会においては、その決議によって、定款の変更をすることができる。」として「不当」の文言が消滅した。
創立総会の定款変更で変態設立事項を追加することができるかという論点がある。改正前商法の解釈について判例は変態設立事項に関する「厳重な法の規制は、これらの事項が、発起人の濫用の対象となり、発起人その他の第三者の利益のために会社の財産的基礎が害される危険が多いため、会社資本の充実を期して会社債権者を保護し、併せて他の株主の利益が害されることを防止する目的に出たものであることは明らかである」として認めていない。
創立総会において決議することができるいわゆる変態設立事項の変更は、その縮小または削除に限られ、あらたに変態設立事項に関する定めを追加し、または既存の規定を拡張することは許されない。
----
{{前後
|会社法
|第2編 株式会社
第1章 設立
第9節 募集による設立
|会社法第95条(発起人による定款の変更の禁止)
|会社法第97条(設立時発行株式の引受けの取消し)
096 |
1,373 | マクロ経済学とは何か?マクロ経済学が「(国民)所得理論」と呼ばれるのに対して、ミクロ経済学は「価格理論」とも呼ばれる。マクロ経済学の本質は、財の価値とその決定を考えることである。
次のウィキペディアでの解説を読んでください。
(以上、ウィキペディアへのリンク。) |
1,374 | 前)(次)
(関係請負人の講ずべき措置についての指導)
第638条の4
法第30条第1項第5号に規定する特定元方事業者は、同号の関係請負人の講ずべき措置についての指導については、次に定めるところによらなければならない。
車両系建設機械のうち令別表第7各号に掲げるもの(同表第5号に掲げるもの以外のものにあっては、機体重量が3トン以上のものに限る。)を使用する作業に関し第155条第1項の規定に基づき関係請負人が定める作業計画が、法第30条第1項第5号の計画に適合するよう指導すること。
つり上げ荷重が3トン以上の移動式クレーンを使用する作業に関しクレーン則第66条の2第1項の規定に基づき関係請負人が定める同項各号に掲げる事項が、法第30条第1項第5号の計画に適合するよう指導すること。
関係請負人の講ずべき措置についての指導(第638条の4関係)
本条は、特定元方事業者が車両系建設機械又は移動式クレーンを用いて作業を行う関係請負人の作成する作業計画等について、周囲の請負人の労働者に危害を及ぼさないよう第638条の3の計画に基づき必要な指導を行わなければならない趣旨であり、具体的な指導の内容としては、機械の種類及び能力、運行経路、作業方法、設置位置等についての指導があること。
安全衛生責任者の職務(第19条関係)
第155条の作業計画、第380条の施工計画、第517条の6の作業計画、第517条の20の作業計画及びクレーン等安全規則第66条の2第1項の作業の方法等の事項があること。 |
1,375 | 法学>民事法>コンメンタール民法>第1編 総則 (コンメンタール民法)>民法第54条
(理事の代理権の制限)
第54条
理事の代理権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。
理事は法人の根本規則や総会の決議に反さない限り自分に代わり、一定の行為をすることができる。但し、法律の不知は54条では保護されない。
054
民054 |
1,376 | 法学>民事法>商業登記法>コンメンタール商業登記法
(行政機関の保有する情報の公開に関する法律の適用除外)
第140条
登記簿及びその附属書類については、行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成11年法律第42号)の規定は、適用しない。
----
{{前後
|商業登記法
|第4章 雑則
|商業登記法第139条(行政手続法の適用除外)
|商業登記法第141条(行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律の適用除外)
140 |
1,377 | コンメンタール>労働基準法
障害補償及び遺族補償については、6年にわたって分割して支払うことができる。
使用者は、支払能力のあることを証明し、補償を受けるべき者の同意を得た場合においては、第77条又は第79条の規定による補償に替え、平均賃金に別表第3に定める日数を乗じて得た金額を、6年にわたり毎年補償することができる。
使用者は、法第82条の規定によつて分割補償を開始した後、補償を受けるべき者の同意を得た場合には、別表第3によつて残余の補償金額を一時に支払うことができる。
----
{{前後
|労働基準法
|別表
|別表第2
|-
別表第3 |
1,378 | 法学>民事法>コンメンタール著作権法
(付随対象著作物の利用)
第30条の2
写真の撮影、録音、録画、放送その他これらと同様に事物の影像又は音を複製し、又は複製を伴うことなく伝達する行為(以下この項において「複製伝達行為」という。)を行うに当たつて、その対象とする事物又は音(以下この項において「複製伝達対象事物等」という。)に付随して対象となる事物又は音(複製伝達対象事物等の一部を構成するものとして対象となる事物又は音を含む。以下この項において「付随対象事物等」という。)に係る著作物(当該複製伝達行為により作成され、又は伝達されるもの(以下この条において「作成伝達物」という。)のうち当該著作物の占める割合、当該作成伝達物における当該著作物の再製の精度その他の要素に照らし当該作成伝達物において当該著作物が軽微な構成部分となる場合における当該著作物に限る。以下この条において「付随対象著作物」という。)は、当該付随対象著作物の利用により利益を得る目的の有無、当該付随対象事物等の当該複製伝達対象事物等からの分離の困難性の程度、当該作成伝達物において当該付随対象著作物が果たす役割その他の要素に照らし正当な範囲内において、当該複製伝達行為に伴つて、いずれの方法によるかを問わず、利用することができる。ただし、当該付随対象著作物の種類及び用途並びに当該利用の態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。
前項の規定により利用された付随対象著作物は、当該付随対象著作物に係る作成伝達物の利用に伴つて、いずれの方法によるかを問わず、利用することができる。ただし、当該付随対象著作物の種類及び用途並びに当該利用の態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。
2020年改正により現行の条文に改正。
2012年改正において、以下の文言にて新設。
写真の撮影、録音又は録画(以下この項において「写真の撮影等」という。)の方法によつて著作物を創作するに当たつて、当該著作物(以下この条において「写真等著作物」という。)に係る写真の撮影等の対象とする事物又は音から分離することが困難であるため付随して対象となる事物又は音に係る他の著作物(当該写真等著作物における軽微な構成部分となるものに限る。以下この条において「付随対象著作物」という。)は、当該創作に伴つて複製又は翻案することができる。ただし、当該付随対象著作物の種類及び用途並びに当該複製又は翻案の態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。
前項の規定により複製又は翻案された付随対象著作物は、同項に規定する写真等著作物の利用に伴つて利用することができる。ただし、当該付随対象著作物の種類及び用途並びに当該利用の態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。 |
1,379 | 前)(次)
(清算金)
第3条
債権者は、清算期間が経過した時の土地等の価額がその時の債権等の額を超えるときは、その超える額に相当する金銭(以下「清算金」という。)を債務者等に支払わなければならない。
民法 (明治二十九年法律第八十九号)第533条 の規定は、清算金の支払の債務と土地等の所有権移転の登記及び引渡しの債務の履行について準用する。
03 |
1,380 | エスペラントでは、名詞は-o、形容詞は-aという風に、品詞によって語尾が変わりましたね。そのため、品詞転換をするのが簡単であります。
それぞれの品詞についていた語尾が何だったか、おさらいしましょう
これらの語尾を取り換えることによって、その単語の意味を変えることができます。終わりfinoの例で考えてみましょう。
名詞語尾-oを、形容詞語尾-aにしてみます。すると、fina終わりのという意味になります。
また、副詞語尾-eにしてみるとどうでしょう。こんどは、fine終わりにという意味になりました。
動詞であればどうでしょう。語尾を-iにすると、fini終えるになります。
ここから派生して、finas終える,finis終えた,finos終えるだろう,finu終えろ,finus終えたとしたら、といった単語ができます。
このように、品詞の語尾を取り換えると、意味が変わるのです。 |
1,381 | ここでは、OpenOffice Writerの使い方を説明します。Writerは基本的な文書を作成するためのソフトウェアで、その使用範囲はビジネス上、家庭内を問わず広くにわたっています。
Writerはワープロ(ワードプロセッサ)ソフトの1つです。ワープロソフトのことをワードと呼ぶことがありますが、ワードはマイクロソフトのワープロソフトの名称であり商品名です。
この文書は、Microsoft Office Specialist(以降MOS)という資格の試験範囲に従って書かれています。これは、MOSが、オフィスソフトに関する資格のうちで最もポピュラーな資格であることを念頭に置いた選択です。また、資格試験の範囲に従うことで、基本的な文書を扱う上でWriterが十分な機能を持っていることの証明にもなります。
特にこの文書はMOS Word 2000を元にして書かれています。対象のWordの版が古いのは、この版の試験範囲は、他の版の試験範囲と比べて、記述が最も明瞭だったことによります。
MOSに準拠した形式で書かれているとはいえ、この文書はMOS対策の文書ではありません。MOS取得を目指す人は対応する書籍等で対策をして下さい。
http://documentation.openoffice.org/manuals/
http://ja.openoffice.org/
http://officespecialist.odyssey-com.co.jp/index.html |
1,382 | 法学>民事法>民法>コンメンタール民法>第2編 物権 (コンメンタール民法)
(一般の先取特権の対抗力)
第336条
一般先取特権の対抗力について定めた規定である。
特別担保(不動産先取特権、抵当権 等)を有しない債権者には、登記なくして対抗できる。
登記をした第三者(不動産先取特権者、抵当権者 等)には対抗できない。
----
{{前後
|民法
|第2編 物権
第8章 先取特権
第4節 先取特権の効力
|民法第335条(一般の先取特権の効力)
|民法第337条(不動産保存の先取特権の登記)
336 |
1,383 | アラビア文字は右から左に書かれ、左右の文字と繋げるために形が変わります。
日本語でいうフリガナのようなもので、母音や読み方を表します。
子供や外国人向けの書籍などで使われるものなので、一般の書籍などでは書かれないことが多いです。
また、アラビア語には母音が3種類しかありません。
ハラカは、短母音を表す記号とスクーンのことです。
短母音aを表します。
例:أَب('ab/父)
短母音iを表します。
例:مِــنْ(min/から)
短母音uを表します。
例:خُــبْز(khubz/パン)
無母音、つまり子音のみの発音になります。
例:أُخْــت('ukht/姉妹)
短母音とn音を追加します。
語末にのみ使用されます。
この記号がついた子音の後ろにanを追加します。
この記号が付いた文字の後ろにはアリフ(ا)が添えられます語尾が特定の文字のときはアリフが添えられません。
例:كِتَابًا(kitāban/本〈非限定・対格〉)
この記号がついた子音の後ろにinを追加します。
例:كِتَابٍ(kitābin/本〈非限定・属格〉)
この記号がついた子音の後ろにunを追加します。
例:كِتَابٌ(kitābun/本〈非限定・主格〉)
この記号がついた子音は重子音になります。
例:جَــدّ(jadd/祖父)
シャッダとカスラが重なるとカスラは文字の下ではなくシャッダの下に書かれます。
例:مُدَرِّس(mudarris/先生)
長母音āを表す。
例:هٰــذَا(hādhā/これは)
特定の母音のあとに特定の文字が来ると、長母音や二重母音を表します。
母音がaの子音の後ろにアリフ(ا)を置くと長母音āを表します。
例:كِــتَاب(kitāb/本)
母音がiの子音の後ろにヤー(ي)を置くと長母音īを表します。
例:سَــرِيــر(sarīr/ベッド)
母音がuの子音の後ろにワーウ(و)を置くと長母音ūを表します。
例:سُور(sūr/柵)
母音がaの子音の後ろにヤー(ي)を置くと二重母音ayを表します。
例:بَيــت(bayt/家)
母音がaの子音の後ろにワーウ(و)を置くと二重母音awを表します。
例:زَوج(zawj/夫)
Glottal stop.ogg
ア行が語頭に来たときの子音、つまり、喉が閉じる音です。
ローマ字転写は[']とします。
例:أَنْتَ('anta/あなた〈男〉)
母音がiになるとハムザ(ء)が下に移動します。
例:إِنْسَان('insān/人間)
Voiced bilabial plosive.ogg
バ行の子音です。
ローマ字転写は[b]とします。
例:بَــاب(bāb/扉)
Voiceless alveolar plosive.ogg
タ行の子音です。
ローマ字転写は[t]とします。
ただし、[ti]、[tu]は「ティ」、「トゥ」と発音します。
例:تَــكْــتُــبُ(taktub/彼女は書く)
この場合は「タクトゥブ」と発音します。
Voiced palato-alveolar affricate.ogg
ジャ行の子音とほぼ同じです。
ローマ字転写は[j]とします
ただし、破裂音なので「ジャ行」ではなく「ヂャ行」を意識して発音しましょう。
例:جَــدِيد(jadīd/新しい)
Voiced alveolar plosive.ogg
ダ行の子音です。
ローマ字転写は[d]とします。
ただし、[di]、[du]は「ディ」、「ドゥ」と発音します。
例:دَرَسَ(darasa/彼は学習した)
Alveolar tap.ogg
ラ行の子音です。
ローマ字転写は[r]とします。
ただし、この子音は「はじき音」と呼ばれる音で、母音に挟まれたラ行の子音になります。
例:رَجُل(rajul/男性)
また、重子音化すると巻き舌のラ行の音に変化します。
Alveolar trill.ogg
例:مُدَرِّس(mudarris/先生)
Voiced alveolar sibilant.ogg
ザ行の子音です。
ローマ字転写は[z]とします。
ただし、[zi]は「ズィ」と発音します。
例:زَرَافَة(zarāfah/キリン)
Voiceless alveolar sibilant.ogg
サ行の子音です。
ローマ字転写は[s]とします。
ただし、[si]は「スィ」と発音します。
例:سِــتَّة(sittah/六)
Voiceless palato-alveolar sibilant.ogg
シャ行の子音とほぼ同じです。
ローマ字転写は[sh]とします。
例:شَــمْس(shams/太陽)
Voiceless velar plosive.ogg
カ行の子音です。
ローマ字転写は[k]とします。
例:كَــلْب(kalb/犬)
Bilabial nasal.ogg
マ行の子音です。
ローマ字転写は[m]とします。
例:مَــدِينَة(madīnah/都市)
Alveolar nasal.ogg
ナ行の子音です。
ローマ字転写は[n]とします。
例:نَــجْم(najm/星)
Voiceless glottal fricative.ogg
日本語のハ行とほぼ同じです。
ローマ字転写は[h]とします。
ただし、[hi]、[hu]は日本語の「ヒ」、「フ」とは違い、舌を持ち上げたり、唇を狭めたりはしません。(ヘ、ホを意識して発音してみましょう。)
例:هِــيَ(hiya/彼女は)
Voiced labio-velar approximant.ogg
日本語のワ行の子音です。
ローマ字転写は[w]とします。([u]の長母音を表すときは[ū]と表記します。)
ただし、唇を丸めて発音することを意識しましょう。[https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%89%E5%A3%B0%E4%B8%A1%E5%94%87%E8%BB%9F%E5%8F%A3%E8%93%8B%E6%8E%A5%E8%BF%91%E9%9F%B3 ja.wikipedia.org/wiki/有声両唇軟口蓋接近音]
例:وَلَد(walad/子供)
Palatal approximant.ogg
日本語のヤ行の子音です。
ローマ字転写は[y]とします。([i]の長母音を表すときは[ī]と表記します。)
例:يَــأْتِي(ya'tī/彼は来る)
Voiceless dental fricative.ogg
舌先を前歯で挟むサ行の子音(英語bathのthの音)です。
ローマ字転写は[th]とします。
例:شَــلَاشَة(thalāthah/三)
Voiceless pharyngeal fricative.ogg
舌を奥に引いて出すハ行の子音です。
母音を発音するときに舌の位置は元に戻ります。
「寒いとき手に息を吐く音」と表現されることがあります。
ローマ字転写は[H]とします。
境界|212x212ピクセル
例:حَــاسُوب(Hāsūb/コンピュータ)
Voiceless velar fricative.ogg
舌の奥で空気の通り道を狭くして発音するハ行の子音です。
母音を発音するときに舌の位置が戻ります。
「痰を吐く音」と表現されることがあります。
ローマ字転写は[kh]とします。
212x212ピクセル|境界
例:خُــفَّاش(khuffāsh/コウモリ)
Voiced dental fricative.ogg
舌先を前歯で挟むザ行(サー〈ث〉とは違う音です。)の子音(英語thisのthの音)です。
ローマ字転写は[dh]とします。
例:ذَهَبَ(dhahaba/彼は行った)
Voiceless pharyngealized alveolar sibilant.ogg
この文字とダード(ض)、ター(ط)、ザー(ظ)は「強勢音」と呼ばれており、舌の根元を盛り上げ、喉に力を入れて発音します。
صはスィーン(س)を強勢音化した子音で、「ソァ」行のような音になります。
ローマ字転写は[S]とします。
例:صَــدِيق(Sadīq/友人)
Voiced pharyngealized alveolar stop.ogg
ダール(د)を強勢音化した子音で、「ドァ」行のような音になります。
ローマ字転写は[D]とします。
例:ضِــفْدِع(Difdi3/カエル)
Voiceless pharyngealized alveolar stop.ogg
ター(ت)を強勢音化した子音で、「トァ」行のような音になります。
ローマ字転写は[T]とします。
例:طَــالِب(Tālib/学生)
Voiced pharyngealized dental fricative.ogg
ザール(ذ)を強勢音化した子音で、「ゾァ」行のような音になります。
ローマ字転写は[DH]とします。
例:ظَــبِي(DHabī/カモシカ)
Voiced pharyngeal fricative.ogg
舌を奥に引いて発音するア行(ハー〈ح〉とは違う音です。)の子音で、「エァ」行のような音になります。
母音を発音するときに舌の位置が戻ります。
ローマ字転写は[3]とします。
例:عَــشَرَة(3asharah/十)
Voiced velar fricative.ogg
舌の奥で空気の通り道を狭くして発音するガ行(ハー〈خ〉とは違う音です。)の子音です。
母音を発音するときに舌の位置が戻ります。
「うがいの音」と表現されることがあります。
ローマ字転写は[gh]とします。
例:غَــيم(ghaym/雲)
Voiceless labio-dental fricative.ogg
上唇に歯を当てるファ行の子音(英語favoriteのfの音)です。
ローマ字転写は[f]とします。
例:فِــي(fī/で、の中に)
Voiceless uvular plosive.ogg
舌の奥を使って発音するカ行の音で、「コァ」行のような音になります。
母音を発音するときに舌の位置が戻ります。
ローマ字転写は[q]とします。
212x212ピクセル|境界
例:قِــطّ(qiTT/猫)
Alveolar lateral approximant.ogg
英語のLの音(ンの後のラ行の子音)です。
ローマ字転写は[l]とします。
例:لَــوْن(lawn/色)
正則アラビア語/اを参照
声門破裂音(語頭にア行が来たときに喉が閉じる子音)を表す文字です。
他の文字を台にすることがあります。(أ、ئ、ؤ)
ローマ字表記は[']とします。
語尾にしか置かれず、名詞や形容詞の女性形に置かれることが多いです。
直前の文字の母音をaに変えて、ター・マルブータ自体は「h」または「t」(イダーファ構文文法編で説明する予定です。の場合)と発音します。
例h:اِبْنَــة('ibnah/娘)
例t:اِبْنَــةُ الْخَال('ibnatu lkhāl/〈母方の〉叔父の娘=いとこ)
「أَ」が長母音化(أَا)するとこの形になります。
発音は「'ā」です。
例:آسِفٌ('āsifun/すみません)
ラーム(ل)の後ろにアリフ(ا)が置かれたとき、形が変わります。
例:لَا(lā/いいえ)
また、ラーム(ل)の後ろにハムザがついたアリフ(أ)が置かれた場合も合字(لأ)になります(発音は「l'a」) |
1,384 | 前)(次)
(一時所得)
第34条
一時所得とは、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得及び譲渡所得以外の所得のうち、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の一時の所得で労務その他の役務又は資産の譲渡の対価としての性質を有しないものをいう。
一時所得の金額は、その年中の一時所得に係る総収入金額からその収入を得るために支出した金額(その収入を生じた行為をするため、又はその収入を生じた原因の発生に伴い直接要した金額に限る。)の合計額を控除し、その残額から一時所得の特別控除額を控除した金額とする。
前項に規定する一時所得の特別控除額は、五十万円(同項に規定する残額が五十万円に満たない場合には、当該残額)とする。
34 |
1,385 | コンメンタール>コンメンタール最低賃金審議会令
最低賃金審議会令(最終改正:平成二〇年四月二五日政令第一五一号)の逐条解説書。 |
1,386 | 法学>民事法>コンメンタール民事訴訟法
(申立ての却下)
第385条
支払督促の申立てが第382条若しくは第383条の規定に違反するとき、又は申立ての趣旨から請求に理由がないことが明らかなときは、その申立てを却下しなければならない。請求の一部につき支払督促を発することができない場合におけるその一部についても、同様とする。
前項の異議の申立てについての裁判に対しては、不服を申し立てることができない。
----
{{前後
|民事訴訟法
|第7編督促手続
第1章 総則
|第384条(訴えに関する規定の準用)
|第386条(支払督促の発付等)
385 |
1,387 | 対応ページ* 中学校社会 公民/現代社会をとらえる見方や考え方
1まとめ
(①)…家族や地域、職場、学校などの集団のこと。
私たち人間はそれぞれ(②)[漢字5文字]である。ある問題をめぐって(③)をすることがあるが、最終的には(④)をする。
そのためのルールづくりのために無駄を省く(⑤)と公平である(⑥)が重要である。
例)体育館や校庭での限られた場所の使い方マンションのごみの分別
ルールの決め方や物事を進める上にも決め方が多くある。
・多数決(メリット大半の意見が反映されやすく、短時間で議論ができる。)(デメリット少数意見が反映されにくい。)
・全会一致(メリット議論に参加している全員の意見を反映させることができる。)(デメリット議論に時間がかかってしまう。)
答え①社会集団②社会的存在③対立④合意⑤効率⑥公正
2入試問題にチャレンジ
クラスの話し合いで、十分に議論をし終えた後に多数決をとることができる。その時に配慮すべきことを簡潔に答えなさい。
答え少数意見を尊重すること。 |
1,388 | 前)(次)
(代表者の代理行為の委任)
第12条の4
法人である労働組合の管理については、代表者は、規約又は総会の決議によって禁止されていないときに限り、特定の行為の代理を他人に委任することができる。
12の4 |
1,389 | }
|-
|-
|-
|
|}
朝鮮語(ちょうせんご)は膠着語に分類され、主に朝鮮半島で使用されている言語です。 |
1,390 | 法学>民事法>商法>コンメンタール商法>第1編 総則 (コンメンタール商法)
(未成年者登記)
第5条
未成年者が前条の営業を行うときは、その登記をしなければならない。
登記は未成年者登記簿においてなされる。
----
{{前後
|商法
|第1編 総則
第2章商人
|商法第4条(定義)
|商法第6条(後見人登記)
005 |
1,391 | Maximaでは、複素数を扱うことができる。
Maximaの文字変数はすべて実数とみなされている。特に宣言を変えない限りは、虚数単位%iを含むもの、負の数の平方根を含むものが複素数として扱われる。
(%i1) sqrt(-5);
(%o1) sqrt(5) %i
(%i2) a+%i*b+c+%i*d;
(%o2) %i d + c + %i b + a
のように、多項式形式で複素数を表している。
declare(文字, 属性,文字, 属性, ...)を用いると、その文字単独に、複素数、純虚数、実数といった属性をつけることができる。詳しくはMaxima/変数と定数を参照。
(%i1) declare(z, complex, i, imaginary, r , real);
(%o1) done
変数の属性が違うといくらかの関数で挙動が変わってくる。ただ、すべての関数が正しく対応しているわけではないので注意が必要である。以下の節に出てくるz,i,rは上記の宣言を受けたものとして、例を紹介する。(ちなみにこれらを試したバージョンは5.10.0と5.11.0)
realpart(式)は複素数の実部拾い出す。またimagpart(式)は式の虚部を実数としてとりだす。
(%i2) c:a+b*%i;
(%o2) %i b + a
(%i3) realpart(c);
(%o3) a
(%i4) realpart(z);
(%o4) realpart(z)
(%i5) realpart(r);
(%o5) r
(%i6) realpart(i);
(%o6) realpart(i)
(%i7) imagpart(c);
(%o7) b
(%i8) imagpart(z);
(%o8) imagpart(z)
(%i9) imagpart(r);
(%o9) 0
(%i10) imagpart(i);
(%o10) imagpart(i)
(%i11) realpart(c+z+i);
(%o11) realpart(z) + realpart(i) + a
(%i12) imagpart(c+z+i);
(%o12) imagpart(z) + imagpart(i) + b
この例を見てもわかるとおり、現在はあまりimaginary宣言された変数の対応が悪く、複素数と同じ扱いである。
conjugate(式)は式の複素共役を求める。
(%i2) c:a+b*%i;
(%o2) %i b + a
(%i3) conjugate(c);
(%o3) a - %i b
(%i4) conjugate(z);
(%o4) conjugate(z)
(%i5) conjugate(i);
(%o5) - i
(%i6) conjugate(c+z+i);
(%o6) conjugate(z) - i - %i b + a
(%i7) conjugate(z)+z;
(%o7) conjugate(z) + z
(%i8) conjugate(z)*z;
(%o8) z conjugate(z)
imaginary宣言された変数の対応はconjugate()においては完璧であるが、共役との和・積をrealpart(),imagpart(),abs()には残念ながら変えてくれない。この後にrectform(%)としても、かなり奇妙な式が出てくる。
abs(式)は複素数の絶対値を求める。
(%i3) abs(c);
2 2
(%o3) sqrt(b + a )
(%i4) abs(z);
(%o4) abs(z)
(%i5) abs(i);
(%o5) abs(i)
(%i6) abs(c+z+i);
2 2
(%o6) sqrt((realpart(z) + realpart(i) + a) + (imagpart(z) + imagpart(i) + b) )
実際は多項式に対して、abs(z)=sqrt(realpart(z)^2+imagpart(z)^2)を実行しているだけのようだ。
carg(式)は複素数式を極形式にしたときの偏角を返す。
(%i1) y:a+b*%i;
(%o1) %i b + a
(%i2) carg(y);
(%o2) atan2(b, a)
(%i3) carg(r);
Is r positive, negative, or zero?
positive;
(%o3) 0
(%i4) carg(r);
Is r positive, negative, or zero?
negative;
(%o4) %pi
(%i5) carg(b*%i);
Is b positive, negative, or zero?
positive;
%pi
(%o5) ---
2
(%i6) carg(3*exp(%i*2));
(%o6) 2
この関数は(実数)と%i*(実数)にはうまく働いているが、
(%i7) carg(i);
Is i positive, negative, or zero?
negative;
(%o7) %pi
(%i8) carg(z);
Is z positive, negative, or zero?
positive;
(%o8) 0
のように、複素数宣言された変数にまったく未対応でとんでもない答えを返す。ちなみにこれらの仕様は公式マニュアルにもバグであると書かれている。atan2(b,a)は、偏角を求めるための拡張された逆接弦関数である。詳しくは../三角関数・双曲線関数を参照しよう。
(実数)+(純虚数)の形にまとめるには、rectform(式)を使う。
(%i1) y:a+%i*b+c+%i*d;
(%o1) %i d + c + %i b + a
(%i2) rectform(y);
(%o2) %i (d + b) + c + a
(%i3) rectform(y+i+z);
(%o3) realpart(z) + %i (imagpart(z) + imagpart(i) + d + b) + realpart(i) + c
+ a
(%i4) rectform(y*z);
(%o4) %i ((d + b) realpart(z) + (c + a) imagpart(z)) + (c + a) realpart(z)
- (d + b) imagpart(z)
(絶対値)*%e^(%i*(偏角))の極形式にまとめるには、polarform(式)を使う。多項式をひとつの項であらわそうとするので、よく考えて使わないと式がむしろ複雑になる。
(%i1) y:a+b*%i;
(%o1) %i b + a
(%i2) polarform(y);
2 2 %i atan2(b, a)
(%o2) sqrt(b + a ) %e
(%i3) polarform(z);
Is z positive, negative, or zero?
positive;
(%o3) z
(%i4) polarform(y*z);
2 2
(%o4) sqrt((b realpart(z) + a imagpart(z)) + (a realpart(z) - b imagpart(z)) )
%i atan2(b realpart(z) + a imagpart(z), a realpart(z) - b imagpart(z))
%e
この極形式化は、結局直交形式で計算された後に実行される。(%o4)など、sqrt(a^2+b^2)*abs(z)*%e^(%i*(atan2(b,a)+carg(z))のほうが良い気がするのだが、そもそもcargの挙動がおかしいのでその期待もできない。そのため(%i3)など奇妙なことに、複素数zが正か負か?などと聞いてきたうえ、ぜんぜん極形式になってないないのは、おそらくcargの複素数宣言に対する対応のおかしさにあるのだろう。
今のところ、そのような行列を作ってくれる手段はないようだ。
正則な複素関数の特異点を回る経路を積分すると2*%i*%pi*(留数)になり、含まない閉じた経路の積分は0である。
(%i1) f(z):=A/(z-%i);
A
(%o1) f(z) := ------
z - %i
(%i2) integrate(f(%i+exp(%i*theta))*%i*exp(%i*theta),theta,0,2*%pi);
(%o2) 2 %i %pi A
(%i3) integrate(f(-%i+exp(%i*theta))*%i*exp(%i*theta),theta,0,2*%pi);
(%o3) 0
(%i4) integrate(f(1+exp(%i*theta))*%i*exp(%i*theta),theta,0,2*%pi);
(%o4) 0
(%i5) integrate(f(-1+exp(%i*theta))*%i*exp(%i*theta),theta,0,2*%pi);
(%o5) 0
これはz=%iに留数Aを持つ関数f(x)を、%i, -%i, 1, -1を囲む単位円周回上を積分する例である。確かに留数が出てくる。
z_{1}=5+6i, z_{2}=3+2iと置く。この時、曲線|z-\alpha|=rがz_{1}, z_{2}およびiを通るように複素数\alphaと実数rを定めよ。 |
1,392 | 小学校・中学校・高等学校の学習>高等学校の学習>高等学校地理歴史>高等学校歴史総合>冷戦下の東アジア
アメリカとソ連の戦争は、第二次世界大戦後の東アジアの情勢を大きく変えました。中華人民共和国と台湾に中華民国政府、朝鮮半島に大韓民国と朝鮮民主主義人民共和国を建国させました。第二次世界大戦後、東アジアの秩序はどのように変化したのでしょうか。
1945年に日本が敗戦すると、国民党の蒋介石と共産党の毛沢東は双十協定を結びました。その時、新しい国家をつくるために政治協商会議の開催に合意しました。1946年に本格的な国共内戦が始まると、3年後に中華人民共和国が誕生しました。中国共産党の毛沢東が中央人民政府主席、周恩来が総理になりました。その結果、社会主義陣営はさらに力をつけました。中ソ友好同盟相互援助条約によって、中華人民共和国とソビエト連邦の間に提携関係が生まれました。また、中華人民共和国の工業化を進めるため、人材交流も活発化しました。一方、蒋介石の国民党政府は台湾に中華民国を建国して、アメリカの支援を受けながら大陸に反撃したため、中国が分断されました。
毛沢東主導の中華人民共和国は、大躍進運動で食糧や鉄鋼の増産を図りましたが、失敗しました。1960年代になると、ソ連と問題を起こし、国境問題でインドと縁を切りました。そのため、1970年代になるとアメリカに接近するようになりました。
朝鮮半島は日本の植民地支配から解放されても、北緯38度線に沿って、北はソ連軍、南はアメリカ軍に分割占領されました。南北の戦争は激しくなり、朝鮮半島は冷戦の最前線となりました。1948年、南部に大韓民国(李承晩大統領)がアメリカの支援を受けて建国しました。一方、北部に朝鮮民主主義人民共和国(金日成首相)がソビエト連邦の支援を受けて建国しました。こうして、朝鮮半島は完全に分断されました。1950年に北朝鮮が韓国に侵攻して朝鮮戦争が始まると、朝鮮半島のほぼ全域が朝鮮民主主義人民共和国の支配下に置かれました。しかし、アメリカは軍隊を送り込み、アメリカ軍を中心とした国連軍を立ち上げました。一方、中国も義勇軍を送りました。その結果、板門店で休戦協定が結ばれ、朝鮮戦争は終わりました。しかし、北朝鮮と韓国間の線引きはそのままでした。朝鮮戦争では、民間の日本人も輸送軍務に協力するようになり、犠牲になりました。
大韓民国は、休戦協定以降の1960年代に軍人朴正熙がクーデタで政権を握りました。朴正熙は工業化も進めました。大韓民国と中華民国(台湾)は、アメリカの支援を受けながら資本主義的な経済成長を遂げ、1980年代には民主化も進みました。一方、朝鮮民主主義人民共和国では、金一族による軍部優先の独裁体制が続きます。
日本は敗戦すると、台湾統治を放棄しました。やがて国民党が政権をとった時、戦前から暮らしていた人達に、国民党の思い通りになるように強要しました。本省人は煙草の密売を取り締まったら怒ったので、二・二八事件に発展しました。機関銃で次々と人が殺され、本省人エリートは警察に検挙されて、処刑されました。1947年の二・二八事件以降、戒厳令が敷かれ、独裁者が統治するようになりました。戒厳令は、30年後の1987年に廃止されました。 |
1,393 | 第二次世界大戦後の世界では、アメリカを中心とする資本主義諸国とソ連を中心とする社会主義諸国の関係が悪化し、激しく対立するようになりました。この対立のことを冷戦、または冷たい戦争と言います。アメリカのジャーナリスト、リップマンによって最初に使われたこの言葉が表すとおり、アメリカとソ連は直接戦争で戦うことはありませんでしたが、自陣営の勢力拡大を狙って激しい駆け引きを展開し、時には熱戦とよばれる代理戦争を引き起こしました。 |
1,394 | 第2条
前条の罪を犯した者に対しては、情状に因り、その刑を免除し、又は拘留及び科料を併科することができる。
軽犯罪法第1条では、その罪に対して拘留または科料に処すると規定しているが、本条は、その罪を犯した者に対し、事情により、その刑を(1)免除し、または、(2)拘留および科料を併科することができることを定めている。
これは、第1条が罪の種類により刑の区別を設けておらず、拘留・科料には執行猶予の言い渡しもできないことから、具体的事案に対して適正な量刑を科すために、ある程度の量刑の幅を持たせることが望ましいとされるためである。また、成立当時の手続面から見ても、軽犯罪法は刑事訴訟法所定の手続きにより、裁判所において処理することとされたため、量刑に当たって裁量の幅を拡張しても被告人の人権を不当に侵害するおそれがないと考えられたためである。
情状に照らし、その罪に対して科料または科料のいずれかの最下限を科すとしても刑が重いと判断される場合には、裁判官はその刑を免除することができる。
なお、「免除」は犯罪の証明があったこと、すなわち有罪であることが前提となり、判決でその旨が言い渡される。
情状に照らし、その罪に対して拘留または科料のいずれかの最上限を科すとしても刑が不十分と判断される場合には、裁判官は拘留および科料の両方を科することができる。
なお、第1条各号のうち2つの号にわたって違反行為があり、一方の罪に対して拘留を科し、もう一方の罪に対して科料を科した場合の併科は、本条の規定ではなく、刑法第53条に規定する併科となる。 |
1,395 | リンク先: wikipedia |
1,396 | 原文テキストについてはガリア戦記/注解編#原文テキストを参照。 51.
1Postridie eius diei Caesar praesidium utrisque castris quod satis esse visum est reliquit; omnis alarios in conspectu hostium pro castris minoribus constituit, quod minus multitudine militum legionariorum pro hostium numero valebat, ut ad speciem alariis uteretur; ipse triplici instructa acie usque ad castra hostium accessit. 2Tum demum necessario Germani suas copias castris eduxerunt generatimque constituerunt paribus intervallis, Harudes, Marcomanos, Triboces, Vangiones, Nemetes, Sedusios, Suebos, omnemque aciem suam raedis et carris circumdederunt, ne qua spes in fuga relinqueretur. 3Eo mulieres imposuerunt, quae in proelium proficiscentes militis passis manibus flentes implorabant ne se in servitutem Romanis traderent.
----
テキスト引用についての注記
整形テキストについてはガリア戦記/注解編#凡例を参照。 LI.
① Postrīdiē ēius diēī Caesar praesidiō utrīsque castrīs, quod satis esse vīsum est, relīquit, ālāriōs omnēs in cōnspectū hostium prō castrīs minōribus cōnstituit, quo<d> minus multitūdine mīlitum legiōnāriōrum prō hostium numerō valēbat, ut ad speciem ālāriīs ūterētur; ipse triplicī īnstrūctā aciē usque ad castra hostium accessit. ②Tum dēmum necessāriō Germānī suās cōpiās castrīs ēdūxērunt generātimque cōnstituērunt paribus intervallīs, ──Harūdēs, Marcomanōs, Tribocōs, Vangionēs, Nemetēs, Sedusiōs, Suēbōs──, omnemque aciem suam r<a>edīs et carrīs circumdedērunt, nē qua spēs in fugā relinquerētur. ③Eō mulierēs imposuērunt, quae ad proelium proficīscentēs (militēs) passīs manibus flentēs implōrābant, nē sē in servitūtem Rōmānīs trāderent.
----
注記
原文の omnīs, proficīscentīs などは、それぞれ omnēs, proficīscentēs などとした。
praesidiō : β系写本の記述で、Klotz, Seel, Hering らは、こちらを支持する。
praesidium : α系写本の記述で、Pontet, Constans らは、こちらを支持する。
ālāriōs omnēs : β系写本の語順と表記で、Klotz, Seel, Hering らは、こちらを採る。
omnīs ālāriōs : α系写本の語順と表記で、Pontet, Constans らは、こちらを採る。
quo<d> : Manutius の印刷本による修正で、主要写本ω では、quo となっている。
paribus : α系写本の記述で、Pontet, Constans, Klotz, Seel らは、これを支持する。
paribusque : β系写本の記述で、Hering は、こちらを採る。
Tribocōs : β系写本などの表記で、Constans, Klotz, Seel, Hering らは、こちらを採る。
Tribocēs : α系写本の表記で、Pontet ら、PONS[https://en.pons.com/translate/latin-german/Triboces Triboces - Translation from Latin into German | PONS]などの辞書はこちらを採る。
Sedusiōs : 主要写本ωの記述で、Pontet, Constans, Seel らは、こちらを支持する。
Eudusiōs : Zeuß による修正で、Klotz, Hering らは、こちらを支持する。
r<a>edīs : 写本の表記 redis に a を挿入したもので、Pontet, Klotz, Seel, Hering らはこちらを採る。
redīs : α系・π系写本の表記で、Constans は、こちらの表記を採る。
rhedis : ρ系写本では、この記述になっている。
ad : β系写本の記述で、Klotz, Seel, Hering らは、こちらを支持する。
in : α系写本の記述で、Pontet, Constans らは、こちらを支持する。
militēs : ρ系・T写本にある記述で、Hering は、これを支持する。
α系・V写本では militēs を欠き、Pontet, Constans, Klotz, See らは、こちらを支持する。
implōrābant : Constans は inplōrābant と表記する。
語釈 |
1,397 | 前)(次)
(計画の作成)
第638条の3
法第30条第1項第5号に規定する特定元方事業者は、同号の計画の作成については、工程表等の当該仕事の工程に関する計画並びに当該作業場所における主要な機械、設備及び作業用の仮設の建設物の配置に関する計画を作成しなければならない。
計画の作成(第638条の3関係)
本条の規定により作成される計画については、施工計画書において示されていれば足りるものであること。
「工程表等」の「等」には、機械等の搬入、搬出の予定についての計画があること。
「主要な機械、設備及び作業用の仮設の建設物」には、クレーン、工事用エレベーター、主要な移動式クレーン、建設機械等の工事用の機械、足場、型枠支保工、土止め支保工、架設通路、作業構台、軌道装置、仮設電気設備等の工事用の設備及び事務所、寄宿舎等の作業用の仮設の建設物があること。 |
1,398 | 第2編 株式会社>第2章 株式
(株主の責任)
第104条
株主の責任は、その有する株式の引受価額を限度とする。
株主の責任は、株式が発行される際に払い込まれる引受価格を限度とする有限責任であることを規定する。
古く、「株式分割払込制度」があった時代は、未払い残高の払込に関して株主は義務を負うこともあったが、現在では全額払込のみにより株式は有効となるため、事実上、株主には責任がないと言われる。
また、本条項は強行規定であるので、株主総会や定款において株主に増資などの引受義務を課しても無効である。
----
{{前後
|会社法
|第2編 株式会社
第2章 株式
第1節 総則
|会社法第103条(発起人の責任等)
|会社法第105条(株主の権利)
104 |
1,399 | 10.4 前置詞、前置詞句
前置詞は名詞句の前に置かれて、その名詞句と文中の他の名詞句または動詞句との意味的関係を表す語である。
日本語の格助詞(ガ、ハ、ノ、ヲ、ニ、ヘ、ト、ヨリ、カラ、デ等)にほぼ該当するが、ヘブライ語では、既に見たように、ガ、ハに当たる形式はなく、ノは前置詞で示される場合もあるが、多くは連語句によって表される。なお、いうまでもないことだが、ヘブライ語の前置詞が日本語の格助詞と一対一に対応するわけではない。
前置詞とそれに支配された名詞句とによって構成された句を前置詞と呼ぶ。これは便宜的な名称であって、名詞句が名詞と同じ働きを持つ句であるようにして前置詞句全体が前置詞と同じ働きをするわけではない。文1 の לְיהוה 、
文2 の לְךָ (代名詞も名詞句に属する)、文3 の בַּמִּקְנֶה בַּכֶּ֫סֶף וּבַזָּהָב 、
文4 の בְּתוֹךְ הַגָּן 、
文5 の מִבְּשָׂרִי 、
文6 の מִמֶּנִּי はいずれも前置詞句である。
前置詞句は、文1 、
文3 、
文5 、
文6 では他の名詞句を修飾しつつそれと統合されて、もう一つ上位の名詞句を構成している。
文2 、
文4 では前置詞句が他の名詞句と〈主―述〉の関係で統合されている。このような機能は、既に学んだように、名詞句の機能そのものである。従って前置詞句は名詞句の一種であり、前置詞は名詞の一種だと見ることができる。ただし、これは性・数の標識を持たず、連語形として用いられる名詞であり、意味的には、上述のように、それ自体では存在しない、関係概念を表す点が特徴的である。例えば
文2 の לְ を仮に《所有》という名詞と考えると、 כֹּחַ לְךָ という文は《力は汝の所有》→《力は汝のもの》=《力が汝にある》となり、 כֹּחַ לְךָ という名詞句は《汝の所有なる力》=《汝の力》となる。
聖書ヘブライ語における各前置詞の意味を一義的に定義することはできない。
לְ を ニ としたように、一応それに近い日本語の助詞を引き当てるならば、
בְּ は「存在の場」を表す ニ、 מִן は「原点、出発点」を表す ヨリ、カラ ということになろう。 |