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この声をきみに#02
1 (孝)目を つぶったまま。 (奈緒)はい。 まだです。 はい。 <結び目には 不思議な力が あるのかもしれない。➡ かつて 僕と彼女が出会ったのも➡ 結び目の講義が きっかけだった> はい 目を開けて。 この2つのコードの どちらの結び目が すぐ ほどけ➡ どちらが ほどけないか➡ 僕は 数式を使って 答える事ができる。 えっ? どっちも 同じに見えるんだけど…。 ほどけるのは… こっち! あれ? 失敗…。 あっ すご~い! だろう? え~! 最近では たんぱく質にも 結び目がある事が分かってきて➡ DNAの組み換えの研究にも 応用されてるって。 あっ じゃ ひょっとして… これも ほどける? これは 難易度が高いですね。 <ここから10年あまり。➡ 子供も2人でき 多少 ケンカをしようとも➡ 僕らは ほどける事のない結び目で つながっていると➡ 勝手に思っていた。➡ しかし…> (龍太郎)ねえ 離婚するの? とにかく 理由が さっぱり分からない! 彼女が出ていった理由が! (京子)かわいそうな人。 あなたは そうやって 一生 ひねた目で他人を見ながら➡ 一人きりの世界を 楽しめばいいんだわ。 何で こんな事になる!? 朗読教室? (佐久良)「灯火親」と読みます。 「生きているということ 今生きているということ➡ あなたと手をつなぐこと」。 「まっしろい くもの」。 「くじら」。 <あんなに泣いたのは➡ 子供の時以来だ> ♬~ (佐久良)今度の朗読カフェライブか。 いいんじゃないですか? はい。 では こんなメニューで。 あと… 彼女 また来てるみたいです。 そろそろ 声をかけてみましょうか。 もう少し待ってあげた方が いいかもしれませんね。 まあ こういうのは 本人の心のタイミングが肝心だから。 はい。 あっ タイミングといえば➡ この間の ぽっかりの彼 失敗したなぁ。 ぽっかり? ああ…。 あの時 誘ってみたら よかったなと思って。 え~? あの~ ちょっと…。 ちょっと ちょっと…。 (実鈴)私? そうだ。 さっきから 僕と対象物の➡ 直線上に立つのは やめてくれ。 どうぞ。 まったく…。 あっ… いや… いいんだ。 別にいい。 えっ? いや いいんだ いいんだ いいんだ。 …ていうか そう 僕が帰ろう。 僕が帰ろう。 あっ あの…。 いや でも…。 えっと…。 いや いいんだ いいんだ。 こ こ… こんなの いい年した男がやる➡ 習い事じゃない。 ああ…。 ああ…。 こんな所に 足を踏み入れたところで➡ 人生が変えられる訳じゃない。 でも… でも でも どうしても気になる。 ここに来たら ここで学べば こんな私でも 何か…➡ 何か 人生を 変えられるんじゃないかって。 新しい人生が 始まるんじゃないかって! はっ? きみは 何を言って…。 私もなんです! 実は 私… 私も もしかしたら➡ 一歩 勇気を出して ここに入れば 何か変わるかもって…。 今日こそ… 今日こそ 自分を変えようって! ♬~ なるほど…。 変わる訳がない。 安易な発想だ。 学生に多い。 入学さえすれば 卒業でき 就職でき➡ それなりに 人生のレールに乗れると 思い込んでいる。 バカな。 楽観主義も大概にしろ! だって まさか… ハッ まさか➡ こんな教室に通うぐらいで 明日のスターにでも なるつもりか? たかが朗読教室だぞ! ハハッ…。 まあ そんな事いっても 人の事は言えない。 まあ 実は…。 意思の弱い若者め。 なぜです? なぜ 彼を誘いたいと? いや 彼 とっても いい顔で 朗読を聞いてたんだ。 言葉が 体に しみ込むみたいな 少年みたいな顔して。 彼には… いや 彼みたいな人にこそ➡ こういう場所が 必要なんじゃないかなってね。 そうでしょうか。 私には そうは思えません。 ああいう独り善がりな➡ 自分の事しか 考えられないような人➡ 今の時代 多いですけど そういう人に朗読は向きません。 そうですか 向きませんか。 あっ。 ♬~ じゃあ 彼は もう ここには来ないと。 来ません。 いつも冷静な京子先生が 彼には やけに厳しいなぁ。 そんな事ないです。 まあ 私には もう どちらでも かまいません。 二度と関わり合う事も ないでしょうし。 しかし 人生のタイミングは 思いもかけない時に やってくる。 えっ? (チャイム) は~い。 ♬~ 何か 忘れ物ですか? いや 朗… 朗読を知りたいんだ。 えっ? 朗読を知りたいんだ。 何度も言わせるな。 うそ…。 どうも。 いや~➡ そろそろ いらっしゃるころ じゃないかしらって➡ 今 京子先生が言ってたとこ だったんですよ。 ねっ?➡ どうぞ。 どうぞ! まず 初めての方には 僕が カウンセリングをしています。 カウンセリング? まるで メンタルクリニックだ。 はい。 知っておきたいんです。 穂波さんが ここに いらしたのは ただ朗読を楽しみたいのか➡ 朗読のスキルを上達させて 誰かに読んであげたいのか。 いろんな本を知りたいとか➡ 声に出して 本を読んでみたいと 感じている人なら➡ もう 誰でも ウェルカムです。 なるほど。 僕は…。 知りたいんです。 その… なんていうか…。 [ 心の声 ] あの日の 自分の涙の訳を。➡ …なんて 陳腐な歌謡曲みたいな事 こんなとこで言えるか。➡ 余談だが 僕は 今まで➡ カルチャーセンターのたぐいに 通った事がない。➡ 興味も持った事がない。 部活は数学研究会だし➡ 妻に無理やり誘われたテニスも 3回きり。 [ 心の声 ] この人… いつまで 黙ってる気? [ 心の声 ] そう あえて言えば 知恵の輪だ。➡ 特に ボタンの穴を使った知恵の輪 あれは最高だった。➡ ボタンのついたシャツを 知恵の輪の一部分と考える。➡ つまり トポロジー的には シャツ全体は穴3つの球面だが➡ ボタン穴5つを加えると 穴8つの球面になって…。 [ 心の声 ] 何? やだ… 何で 笑ってるの? この人。 [ 心の声 ] いや 知恵の輪は 今はいい。➡ それにしても…。 この人は さっきから➡ 一度も目をそらさない。 気が抜けない…。 失礼。 え~っと 何の話でしたっけ? えっ 何って… 何を考えてたんですか? 今の間。 うん なるほど。 穂波さんの事 大体 分かったような気がします。 へっ? よし。 では 簡単に➡ 教室のシステムを説明しましょう。 江崎くん。 あっ はい! へっ? 分かったって…。 目的や経験に合わせて 初心者コース 経験者コースに分かれています。 また その中で マンツーマンレッスンか グループレッスンかを選ぶ事ができます。 どうでしょうか。 穂波さんは まずは➡ 佐久良先生のマンツーマンレッスンを ご体験されてみては。 へっ? ああ… それでいい。 分かりました。 では 曜日は…。 いや せっかくなら➡ グループレッスンは いかがです? えっ? 金曜の夜のグループ まだ余裕がありましたよね。 金曜の夜って 私の? (佐久良)はい。 あの… 先生 穂波さんは グループレッスンには向いていません。 どうして? この間のビジネス講座でも そうでした。 彼は…。 そういう人ほど 本当は➡ グループレッスンで学んだ方が 勉強になるんです。 先生だって よくご存じじゃないですか。 それはそうですけど でも 彼は…。 まあ まあ まあ まあ… ここは ひとつ頼みます。 <ザイフェルト曲面か?> 金曜は… ほら この間 いらっしゃった夜➡ 谷川俊太郎の詩を読んでいた グループが 金曜のメンバーです。 ああ… どんな人間がいたのか 1人も覚えてない。 えっ? 1人も? ええ。 あなた以外は。 (佐久良)こちらは 江崎京子先生です。 では まずは グループレッスンを 体験してみて下さい。 <僕は… ひょっとしたら とんでもない所に➡ 足を踏み入れてしまったの かもしれない> 持ち物は 本と 自分用の飲み物だけです。 本? はい。 お好きな本を➡ 声に出して読みたいと思う本を お持ちになって下さい。 それでは 金曜日 お待ちしております。 この1週間 あなたの声が忘れられなかった。 あの… 本を読む あなたの声が…。 それで 今日 ここまで来てしまった。 なのに… なぜだろう? 今日の あなたの声は ひどく不安定で ゆがんでいる。 えっ… ゆがんでる? そうだ。 尖度が鋭いというか➡ むしろ微分不可能というか とげとげしい。 響きに やわらかさも 余裕もなければ 矛盾すら見える。 なぜ あの時は あんなに 心が震えたんだろう。 やっぱり 僕の勘違いだったのか…。 今から 金曜日が 不安でたまらない。 何よ 勝手に! そんなの こっちのセリフ! じゃなくて… さようなら。 それでは 金曜日に。 ♬~ 何なの あの人。 一瞬でも 褒められたと思った自分を➡ 蹴っ飛ばしたい気分。 ねえ お父さん見て! 今日ね 国語で お手紙の書き方 習ったよ。 そうか。 ところで 龍 お母さんの 携帯の番号 覚えてないか? えっ? 090とか 080で始まる 11桁の数字だ。 11? 僕 算数 苦手。 お前は 数学者の息子だ。 そんなはずがない。 国語がいいな。 僕 お父さんに お手紙 書く。 そんな事よりも 龍 お父さんは お母さんと一緒に話がしたい。 龍と また一緒に 暮らせるように…。 (淳子)龍太郎! 何やってるの もう! 先 行きなさい。 (舞花)行こう。 舞花 ちょっと待って… ちょっと…。 お母さん。 孝さん もう やめて下さいよ。 度々 校門で待ち伏せされちゃ 学校だって迷惑ですよ。 しかし 勝手に連れて いなくなったのは…。 分からないの? 奈緒が どんな気持ちで うちを出たか! 奈緒の言ってたとおりね。 あなたは 人の心が分からないって。 いいですか もう二度と 会いに来ないで下さいね! ♬~ <声に出して読みたい本か…> ♬~ すいません。 すいません。 いや~ 大丈夫…。 ♬~ 「ふらんすへ行きたしと思えども ふらんすはあまりに遠し」。 当然だろ。 ♬~ [ 回想 ] (龍太郎)国語がいいな。 僕 お父さんに お手紙 書く。 ♬~ バカか 俺は…。 (正規)俺の教え子に 法律関係のヤツがいてさ。 法律関係? ほんとか? ああ。 法学部に転部して 弁護士になったんだ。 昨日 たまたま 飲み会に現れたから➡ 試しに お前の事 話してみたら まあ 離婚は➡ 避けられないとしても…。 離婚? 僕は 離婚は するつもりはない。 別居を選択する時点で 女は リアルに離婚を考えております。 …だそうです。 ただ 今回の場合➡ お前には はっきりとした 落ち度がないとしたら➡ 子供に関しては ある程度 権利があるはずだと言ってた。 ほんとか? そう。 俺に任しとけ。 その教え子に 話を通しといてやる。 頼む! (由起夫)あぁ~! あっ すいません お代わり下さ~い。 こいつ ほんとに弁護士なのか? 見た目は変わってるが 間違いない。 もう 3年 やってるっす。 そんな風貌で よく 弁護士が 3年も務まったな。 だが 言っておくが 僕は寛容なタイプじゃない。 ほんとに こんなヤツに 任せていいのか? 相手に不足だって言いたいのか。 こう見えて優秀だ。 うわっ! 奥さん かわいい! これ 離婚すんの もったいないっすね。 多分な。 (泰代)すいません 急な伝票整理を頼まれ…。 あら? (雄一)泰代さん こっち こっち。 では 時間なので始めましょう。 今日は 体験の方も いらっしゃるので➡ まずは 改めて 自己紹介から してみましょうか。 (邦夫)おっ いいですね。 じゃあ まずは…。 いや ちょっと待ってくれ。 結構です。 結構。 いや 別に 僕は ただ その… 体験入学だ。 別に これを継続して通おうとは 思っていない。 (喜巳子)あら そう? でも…。 僕は 朗読が知りたいと思ったから 来ただけだ。 こんな事を 生きがいにするつもりも➡ 趣味にするつもりもない。 あなた方と 深く つきあっても 意味がない。 (絵里)何それ 感じ悪っ。 し~! ああ… そう。 残念ねぇ。 趣味にすると楽しいのにねぇ。 そうだよなぁ。 分かりました。 では 結構です。 皆さん いつものように 準備運動から始めましょうか。 (一同)はい。 準備運動? そのまま 鼻から一気に吸って そのまま…。 (一同)あ~! やらないんですか? 朗読の事が知りたいんでしょう? あ~。 肩が前に来ないように。 背中を ぐっと寄せるイメージで。 はい。 あ~! 両肩に 力を入れすぎずに すとんと落として。 あ~。 そう 背筋まっすぐに。 頭のてっぺんを 糸で引っ張られているイメージで➡ 声を出して。 あ~! はい いいですよ。 では 皆さん もう一度。 (一同)あ~! 「水馬赤いな アイウエオ。 浮藻に小蝦もおよいでる」。 「柿の木 栗の木 カキクケコ。 啄木鳥こつこつ 枯れけやき」。 (泰代)「大角豆に酢をかけ サシスセソ。 その魚浅瀬で刺しました」。 「立ちましょ喇叭で タチツテト。 トテトテタッタと飛び立った」。 穂波さんの番ですよ。 どうぞ。 な… な… 蛞蝓のろのろ…。 鼻から息を吸って 一気に読む! 「蛞蝓のろのろ ナニヌネノ」! にゃ… にゃ… にゃんど ぬめって なにねばる。 「鳩ポッポほろほろ ハヒフヘホ。 日向のお部屋にゃ笛を吹く」。 ♬~ はぁ~! ああ… なんて難易度だ! いけすかねえヤツだと思ったけど 悪いヤツでもなさそうだな。 そうよねぇ。 あんな事 言ってたわりには➡ 一生懸命だったわよねぇ。 京子先生 いつにもまして スパルタだったのに。 えっ 私が? そんな事ないですよ。 本当は好きなんじゃないかな 朗読。 (絵里)はぁ~ 雄一くん 甘いなぁ。➡ 一生懸命だろうが何だろうが 関係ないじゃない。➡ どうせ すぐ やめる気なんだから。 (雄一)そうですかねぇ。 それでは 最後に➡ 「ふたりは ともだち」が いいと思う人。 じゃあ 決定ね。 はっ? それを読むって? はい。 みんなで役割を分担して 読んでいきましょう。 ちょっと待ってくれ。 童話を読むなんて 勘弁してくれ。 勘弁って言われても 今 多数決で 決まったばかりじゃないですか。 いや 多数決は危険だ。 1人1票で決めるのは➡ 必ずしも 個々の意思を 正確に反映しない。 それなら 全員 順位付きのリストを提出し➡ シュルツ方式で やり直すべきだ。 何をおっしゃっているんだか さっぱり分かりません。 だから この本の中なら 「羅生門」か詩集。 それに 僕が持ってきた本だって あるだろう。 残念ですが この数学書は 穂波さん以外 誰にも読めません。 はい。 でも 大の大人が➡ わざわざ 子供向けの童話なんて…。 ここは あなただけの 教室ではありません! みんなの教室なんです。 これ以上 和を乱さないで。 和? 和を乱す? 和だって? 聞き捨てならないな。 自分勝手な言動は慎んで下さいと お願いしているんです。 だから 最初から マンツーマンに しとけって言ったのに…。 僕だって あの人と マンツーマンがよかったよ。 それに 構造的に安定してない 女に習うのは 嫌だったんだ。 構造的に安定していない? まあ まあ まあ まあ 落ち着いて。 2人とも落ち着いて。 すみません グループレッスンを勧めたのは僕だ。 僕が悪かった。 でもね 穂波さん。 童話を 子供向けの 簡単明快なものだと➡ 思っているのなら それは間違いです。 実は 童話は 深い。 深い? 試しに この童話 少しだけ聞いてみませんか? この本 持ってきてくれたのは…。 あっ 僕です。 京子先生に 童話をすすめられまして。 では 福島さん お願いします。 はい。 「ふたりは ともだち」。 「おてがみ。➡ がまくんは げんかんのまえに すわっていました」。 がまがえるが座る? ハッ 童話お得意の擬人化か。 穂波さん 朗読を聞いてる時は➡ どんな意見や感想を持っても かまいません。➡ ただ ひとつだけ 守らなければ ならない事があります。 朗読中は 朗読者以外は しゃべらない。 では どうぞ。 「がまくんは げんかんのまえに すわっていました。➡ かえるくんが やってきて いいました。➡ 『どうしたんだい がまがえるくん。 きみ かなしそうだね』。➡ 『うん そうなんだ』。 がまくんが いいました。➡ 『いま 一日のうちの かなしいときなんだ。➡ つまり おてがみを まつじかんなんだ』」。 そうなると いつも ぼく➡ とても ふしあわせな きもちに なるんだよ。 そりゃ どういうわけ? 「かえるくんが たずねました」。 だって ぼく おてがみ もらったことないんだもの。 一どもかい? ああ。 一ども。 だれも ぼくに おてがみなんて くれたことないんだ。 まいにち ぼくの ゆうびんうけは からっぽさ。 (邦夫)「『てがみを まっているときが➡ かなしいのは そのためなのさ』。➡ ふたりとも かなしいきぶんで➡ げんかんのまえに こしをおろしていました。➡ すると かえるくんが いいました」。 ぼく もう いえに かえらなくっちゃ がまくん。 しなくちゃいけないことが あるんだ。 (邦夫)「かえるくんは 大いそぎで いえへ かえりました」。 ♬~ (邦夫)「えんぴつと かみを みつけました。➡ かみに なにか かきました。➡ ふうとうに こう かきました。➡ 『がまかえるくんへ』➡ かえるくんは いえから とびだしました。➡ しりあいの かたつむりに あいました」。 かたつむりくん おねがいだけど➡ このてがみを がまくんの いえに もっていって➡ ゆうびんうけに いれてきてくれないかい。 (邦夫)「『まかせてくれよ。 すぐやるぜ』」。 何で…。 何で…! 「それから かえるくんは がまくんの いえへ➡ もどりました」。 (チャイム) あっ 先生 私が出ます。 続けて下さい。 はい。 (邦夫)「それから かえるくんは」。 (チャイム) あら しつこいわねぇ。 何かしら? ええ おかしいわね。 すみません。 一度 中断しましょう。 (雄一)え~ 誰? いいとこだったのに~。 あの… 今の続き あの手紙の続きは 一体…。 お願いします! お願いします! どうか…。➡ お願いします! ねえ お願いだから 顔をあげて。 私 声優になりたいんです!➡ でも… でも 親にも 友達にも なれるはずないって➡ 諦めろって言われて…。 でも 私 やっぱり 諦めきれなくて…。 あら そう。 それで ここに…。 とりあえず ここじゃなんだから 中に入って…。 そんな事 今 どっちでもいい。 あの手紙の続きは…。 あっ あなた!➡ この人に 私 言われたんです! 「楽観主義も大概にしろ。 明日の スターにでもなるつもりか!」って。 穂波さんに? いつの間に…。 いや 全然 覚えてない! それで 私… 「ああ 確かに そうかも。➡ やるなら本気で勉強しなきゃ」って そう思って…。 家出してきました! 家出? どうか… どうか 私に朗読を教えて下さい! <がまと かえるの話は➡ この事件で うやむやに終わってしまった> <それにしても 謎だ。 一体 なぜ かえるくんは➡ 大事な手紙を かたつむりという➡ 時速わずか6mの生物に 託してしまったのだ?➡ うっかりにも程がある> <それとも そこに 何か 深い意味でもあるのか?➡ あのあと 手紙は…> 手紙は どうなった!? えっ? て… 手紙…? えっ? あっ いや…。 も… も… も… 文字列は どうなった? 文字列…。 も… 文字列は? (女の子)ママ こっち こっち! うん? 何 何? これ これ! よかったね~。 あっ かえるさん お話してるね。 もしもし。 (正規)やったぞ 穂波。➡ 向こうの弁護士と 話がついたらしい。➡ 嫁さんにも 子供にも 面会できるってさ。 ほんとか? うん。 ♬~ 「『王様は はだかんぼだ。 なんにも着てないよ』。➡ すると そこにいた みんなも言いました。➡ 『王様は はだかだ はだかの王様だ』」。 ♬~ お父さん もう 学校 来なくなったよ。 だから 安心して。 龍太郎の事だって 私が ちゃんと見とくから。 ありがとう。 でも 舞は そんな事 心配しなくていいの! この この~! お姉ちゃんぶっちゃって。 甘ったれのくせに。 やめてってば! 私 ほんと うれしいんだから。 おばあちゃんち来てから お母さん ほんと優しいんだもん。 そう? うん。 さっ もう寝なさい。 明日 漢字テストでしょ。 (舞花)は~い。 ♬~ (泰代)あの若い女の子 あれから どうなったんです? ここに 1泊して 翌日 佐久良先生が➡ ご両親に お話に行ったそうです。 でも まだ 反対されているそうで。 でも 大変よね。 声優って 狭き門なんでしょう? 僕の友達にも 働きながら もう何年も➡ 養成所 行ってる子いますよ。 それにしても 最近 変な人ばっかり来るなぁ。 あの口の悪い男の人とか。 (笑い声) (チャイム) は~い。 えっ… 何? (喜巳子)あら やだ 来たわよ! 来た! ほんとだ! こんばんは。 絵本は 買おうと思えば 買う事ができた。 えっ? うん? うん…? 何の話かしら? がまくんだ。 でも なぜか➡ 黙読では こう… イメージが違うように思えたんだ。 がまくんのイメージが…。 はっ…? どうかしましたか? あの… もう一度 読んで頂けませんか? あの絵本の続きを。 ああ… いや いや これから教室だし 俺なんか…。➡ ねえ 先生。 いいですよ。 (2人)えっ? いいと思います。 福島さん もう一度 読んでもらえますか? はい。 そのかわり… 穂波さん➡ あなたも一緒に読んで下さい。 えっ? 僕が? (邦夫)「それから かえるくんは➡ がまくんの いえへ もどりました。➡ がまくんは ベッドで おひるねを していました。➡ 『がまくん きみ おきてさ おてがみが くるのを➡ もうちょっと まってみたら いいとおもうな」。 い…。 い…。 「『いやだよ』」。 「『ぼく もう まっているの あきあきしたよ』」。 (邦夫)「かえるくんは まどから ゆうびんうけを見ました。➡ かたつむりは まだ やってきません」。 がまくん。 ひょっとして だれかが きみに➡ てがみを くれるかもしれないだろう。 そんなこと あるものかい。 ぼくに てがみをくれる人なんて いるとは おもえないよ。 「『いままで だれも➡ おてがみ くれなかったんだぜ。➡ きょうだって おなじだろうよ』」。 かえるくん➡ どうして きみ ずっと まどのそとを見てるの。 だって いま ぼく➡ てがみを まってるんだもの。 でも きやしないよ。 きっと くるよ。 だって ぼくが きみに てがみ だしたんだもの。 きみが? てがみに なんて かいたの? ぼくは こう かいたんだ。 「しんあいなる がまがえるくん。➡ ぼくは きみが ぼくの しんゆうであることを➡ うれしく おもっています。➡ きみの しんゆう かえる」。 ああ。 とても いい てがみだ。 (邦夫)「それから ふたりは げんかんに でて➡ てがみが くるのを まっていました。➡ ふたりとも とても しあわせな きもちで➡ そこに すわっていました」。 (邦夫)「四日たって かたつむりが➡ がまくんのいえに つきました。➡ そして かえるくんからの てがみを➡ がまくんに わたしました」。 (邦夫)「てがみをもらって がまくんは➡ とても よろこびました」。 ♬~ おしまい。 (拍手) いいですね。 とても よかったです。 福島さん 間の取り方も よかったですし➡ 声のトーンも安定してきましたね。 ほんとですか? いや~ よかったな。 穂波さんも すごく よかったですよ。 穂波さんも よかったわよねぇ。 うん。 気持ちが伝わったし それに やっぱり声がいい。 いや… 現実には どこにも➡ こんな お人よしの 友達なんかいない。 がまがえるのもとに 永遠に 手紙なんか届く訳がないだろう。 そうかもしれませんね。 現実には こんな楽しい事 ちっとも ないかもしれません。 でも ないと分かっていても➡ それでも 人は どこかに きっと こんな気持ちが➡ こんな温かな絆が あるんじゃないかって➡ 考えずにいられないんです。 願わずにいられないんです。 信じたいんです。 人生は そんなに悪くないって。 ♬~ だから… 大人にこそ➡ こんな本が 必要なのかもしれません。 ♬~ ねえ お父さん これ読んで。 手をつないで ジャンプして 空を飛ぶ。 ハッ 重力無視にも程がある。 (邦夫)おう! さっきは どうも。 なに 一人で たそがれてんだよ。 あっ いや… かたつむりが歩いた 四日という長さについて➡ 考えてました。 (笑い声) 面白い人だね。 はい どうぞ。 どうも。 穂波さん… だっけ? はい。 あっ お子さん おいくつなんですか? お子さん? いや いねえよ。 あっ 女房ならいるけど。 いや… 絵本を選んでたんで。 おう… 女房に読んでやるんだよ。 今まで 藤沢周平とか 芥川とか➡ そのへん読んだの 送ってやってたんだけど➡ もっと気楽に聞けるのがいいって 言われちゃってさ。 よ… よ… 読んで 送る? おう 俺ぁ 船乗りなんだ。 1回 出港したら 3か月は 船の上だ。 先月 ちょうど 帰ってきたところでさ。 船乗り…。 おう! 船乗りのクニーって呼んでくれ! よろしく。 え~ 私は 柏原喜巳子と言います。 地域のボランティアで 朗読や読み聞かせをやっていて➡ もっと うまくなりたいと思って 入ったの。 もう2年の古株です。 柏原さんに 古株なんて言われたら困るよ。 熊川絵里です。 OLやってます。 はい 次。 河合雄一です。 えっと ここに入って➡ まだ3か月なんですけど。 まだ そんなもんだっけ? ずっと昔から いる気がするわよ。 ねえ? 佐久良先生の かっこよさと 京子先生の美しさに ほれて➡ 朗読に ハマっちゃってます。 またまた。 じゃあ 磯崎さん。 磯崎泰代と言います。 私は… と言いたいところだけど➡ 名前以外のプライバシーを 言う気はありません。 それより… どうぞ。 えっ? 自己紹介。➡ まだ みんな あなたの事を知らないわ。 ♬~ 穂波 孝…。 数学者です。 ♬~ 何度も言うが 僕は離婚をする気はない。 OK。 どうにか 元どおりの家族に 戻りたいと思ってる。 だから… 頼む。 そういうふうに話が進むように…。 (ノック) (北里)お待たせしました。 ♬~ お座り下さい。 お久しぶり。 久しぶりって…。 か~わいいなぁ。 (せきばらい) 舞花と龍太郎は どこだ? 子供たちなら来ないわよ。 来ない? さあ 早速 話を始めましょう。 ♬~ 一人でいるべきよ 一生。 あなたには 一生 人の気持ちなんか分かんない。 お前には失望してばっかりだ。 あんなに憎まれるなんて…。 怖くない! 雨にも負けず 風にも負けず。 誰かに伝えたいと思う気持ち。 それが大切なんです。 ♬「ありのままの言葉で あなたを愛したいの」 ♬「目を逸らせば幸せを 演じられるの?」 ♬「Ah ため息でごまかしても この胸は痛い」 ♬「うまく言えない感情を 持て余すほど」 ♬「Ah つよがり見透かすように 月が覗いてる」 ♬「心と言葉はいつも」 ♬「揺れて 離れて 絡んで 逃げて」 ♬「傷つけたのに 傷つく」 ♬「あなたのひと言だけで」 ♬「この一瞬も永遠になるのに」 ♬「聞きたいこと 聞けない」 ♬「愛してるなんて 先に言わせないで」 ♬「キスより あなたの声 聞かせて」 ♬「何を足しても引いても違った」 ♬「いいわけなんて いらないの今は」 ♬「'Cause I need your love」 ♬「愛してほしいって言うのは 虚しくて」 ♬「あなたへ言葉をただ探すの」 ♬「掛けちがってたセリフじゃ」 ♬「この夜さえ 満たせないの」 世の中には 足元を輝かせる事に 勝負を懸ける人たちがいる。 ハンチング帽に 蝶ネクタイ。 今や 珍しい光景となった 路上の靴磨き。 働く男たちが 多忙な合間を縫って 駆け込んでくる。
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37歳で医者になった僕~研修医純情物語~#10
1 (紺野祐太)佐伯先生にミスは なかったと おっしゃるんですか? (佐伯)やっかいな病気を しょい込んだ患者が→ 不運だったということだ。 僕とすずのことを…。 (森下)話したよ。 佐伯教授に。→ 彼女のことを盾に 君を黙らせるように提案もした。 (下田) 外来で佐伯教授が診断ミスして→ それに俺と新見先生が 気付かなくて→ 伊達さん死なせたってのが 事実っすよね? (沢村瑞希)すずさんが ここで望んでた普通は→ 特別な普通なんです! 自分とすずさんのことだけ 考えてください。 (下田) 渡したいものがあって来ました。 俺 医者 辞めます。 (森下) とりあえず これは 俺が預かる。→ 戻ってくるチャンスも 残しといてやらないとな。→ 研修医の一時的な混乱は よくあることだ。 (新見悟)そういう感じじゃ ありませんでしたけど。 今日だって 来ないようにって 言われてたのに。 研修で脱落者が出ると→ 指導医の評価にも つながるぞ 新見先生。 (中島) しかし 佐伯先生に報告は…。 必要なら 中島先生に任せる。 (森下)沢村先生 明日 葛城さんの心機能検査だから→ よろしく。 わかりました。 (森下)中島先生。 ≫(戸の開閉音) ♪♪~ ♪♪~ (回想 佐伯) ((君の婚約者も同じだ。)) ((状態は良くないねぇ。)) ((今からは他の病院を探すのも 心身共に さぞ負担だろう。)) ((それは 脅しってことですか?)) ♪♪~ ♪♪~ ♪♪~ (石浜)あぁ~あ→ まんまとやられちまったな 長谷川のやつ。→ なっ 俺の言ったとおりだろ?→ 学部長選が近いと スキャンダルが出てくるって。 (谷口) そんな うれしそうに言われても。 ノーコメントです。 何だよ そっけねぇ。 つうか 下田チャラ男 どうしたんだよ。→ 昨日から見ねぇけど 風邪か? ばかは風邪ひかねぇっていうけど。 下田先生は ちょっと。 昨日 辞めました。 ちょ… 沢村先生! 辞めたって 何で? スキャンダルに 首 突っ込んだんです。 ばかが! ピンポーン!ピンポーン! どうも。 (由美恵) わざわざ ご足労いただいて。 いえ。 どうぞ。 失礼します。 ♪♪~ (由香)大丈夫ですか? (すず) 今日は もう これで検査 終わりですから→ ゆっくり休んでください。 ≫コンコン!(ノックの音) (佐和子)祐太さん。 お疲れさまです。 調子どう? ♪♪~ 紺野先生 ちょっといいかな? はい。 ♪♪~ ≫(戸の開閉音) えっ? 森下先生 すずは? NYHA分類でⅢ度…。 日常生活に 支障を来すレベルまで→ 心機能は低下してる。 そろそろ 持続透析への切り替えも 考えたほうがいいな。 もう 退院は無理なんですか? ああ。 他の病院に移ることも。 この間も言ったが 今は余計なこと考えるな。 ((総合内科を 患者のための→ 本当の医療の場に 作り替えるつもりだ。)) ((総合内科を変えるために→ 伊達さんの件は目をつぶれ っていうんですか?)) ((そうだ。 それが今の君と すずさんのためでもある。)) ご忠告に従うべきだと? そうだ。 僕は それが正しいことだと思えません。 それに 森下先生ご自身も 正しいと思ってるとも思えません。 だとしても 俺に従ってほしい。 紺野先生 俺は 医者として自分が向かってるのは→ 君と同じ場所だと思ってる。 ♪♪~ あぁ 紺野先生…→ 今日は もう上がりですか? ええ まあ。 じゃあ 一緒に来てもらえませんか? 僕 今日 下田君と 会う約束してるんですけど。 あぁ… 沢村先生は? 仕事あるんで。 そうですか。 お願いします! やっぱり良くないですよ→ このまま本当に 辞めてしまうなんて。 うん でも…。 すず…。 DVD? 心配しなくていいよ。 ちゃんと やっとくから。 うん。 ♪♪~ カチ(クリックの音) カチ カチ ♪♪~ ♪♪~ (下田)心配してくれんのは うれしいすけど→ 俺 もう 決めてるから。 今日も 伊達さんち行ってきて→ 裁判の手伝いするって 約束したしな。 (谷口)裁判って。 (下田)証言すんだよ。 あれは佐伯教授の医療ミスだって。 (直美)ちょっと 声 大きいわよ。 訴える方針っていうのは 固まってるんですか? まだ弁護士さんと 相談してるらしいすけど。 やめたほうが いいんじゃない? ほんとに病院 戻れなくなるわよ。 (下田) だから 戻る気ないですって。 けりついたら とりあえず アルバイト探して→ これからのこと考えます。 (谷口)医者 続ける気ないの? ねぇよ。 あんな頑張ってたのに? 下田先生。 (下田)紺野先生は→ 応援してくれるんじゃ ないんすか?→ 自分も37で医者に なったんだし。 俺 かっこいいと思ってたんすよ。 上に にらまれても→ 自分が正しいと思ってること やってる紺野先生 見てて。 俺も やり直します。 まだ24すから。 ♪♪~ ♪♪~ ((DVD?)) ((心配しなくていいよ。 ちゃんと やっとくから。)) ♪♪~ ♪♪~ ドックン ドックン…(鼓動の音) ドックン ドックン… (中島)明日は いよいよ 医学部長選挙の日です。→ 投票権のない我々にできることは 祈ることだけですから→ 総合内科職員 一丸となって→ 佐伯先生の必勝を 祈願いたしましょう。 元気ないな みんな。 小菅先生 例のものを。 (小菅)はい。 どうぞ。 スモールも。 (小菅)どうぞ。 (中島)ありがとう。 それじゃあ 最後に えいえい おう!で…。 (直美)以上となりますので 本日も よろしくお願いします。 (一同)よろしくお願いします。 はぁ~。 朝から ため息ですか。 昨日 あまり寝れなくて。 寝癖 ついてますけど。 あっ…。 ちゃんとしてないと すずさんに笑われますよ。 すいません。 紺野先生。 はい。 今日の午後 すずさんのご両親と話すんだが…。 持続透析のこともですか。 ああ。 君は どうする? 同席します。 わかった。 じゃあ 後で。 ≫(戸の開閉音) (中島)患者も含め 皆→ 佐伯教授の勝利を 確信しております。 (佐伯)ははっ。 まっ 今となっては 勝負は見えてるがね。 (中島)あはははっ。 あっ 確か→ 長谷川派の先生方も何名か 佐伯教授の支持に回られたとか。 ふっふふっ。 利口だからね あの連中も。 (中島)あぁ~。 佐伯教授の ご人徳のたまものです。→ あの~ ただ…→ 例の伊達さんの件なんですが。 あぁ… そのことは もう済んでるよ。 はっ? だからさ→ 利口な人間は話が早いんだよ。 ふふふふっ。 ♪♪~ どういうことっすか? 裁判しないって。 今度のことは 示談にしました。 だから 何でなんすか? 昨日まで あんなに…。 ≪裁判になっても→ 長引く可能性が 高いんです。→ 先方から提示された示談金も 相応の額でしたから。 金の問題じゃないっすよ。 ご主人が…→ 伊達さんが亡くなったのに…。 (由美恵)ですから 裁判をしても しなくても→ 主人は帰ってこないんです。 これ以上 事を大きくしたくありませんから。 はっきりさせたいって 思わないんすか? このまま うやむやで終わらせたら…。 そう思うのは→ あなたが他人だからです 下田先生。 (由美恵)私は 主人を助けてほしかっただけです。 死んだ理由を→ 教えてほしかったわけじゃ ありませんから。 俺は…。 下田先生のお気持ちには 感謝しています。 でも もし 本当に 主人を悼んでくださるんなら→ 病院に戻ってください。→ 今のお気持ちを 他の患者さんのために→ 役立てていただきたいんです。 それから…。 (由美恵) もし お願いできるんなら→ これを佐伯先生に。 ♪♪~ ♪♪~ コンコン! すず? ≫(寛子)お疲れさまです。 葛城さんなら 散歩に行かれましたよ。 散歩? ええ。 沢村先生と一緒に。 ♪♪~ ええ まあ。 う~ん 嫌いなわけじゃないんですけど→ あんまり興味がないっていうか。 ずっと 勉強 勉強だったんで→ 花とか見ても あぁ 植物だなって感じなんです。 そうですかね。 えっ? 夜の声? すずさん? べつに。 転院ですか? あぁ… そんなことありません。 紺野先生は…。 私に? ((すずが沢村先生の分もって。)) ♪♪~ 普通ですよ。 それに…。 おいしかったから。 すごく おいしかったです。 ♪♪~ ♪♪~ ♪♪~ 医療ミスねぇ~。 (下田)はい。 こちらの雑誌で 取り上げてもらえればと思って。 (下田)この記事みたいに。 ≫でもさ それって証拠とかないでしょ? (下田)それは そうっすけど。 これは まあ→ 下世話な受け方は したけどさ。→ 医療ミスとか 硬いねただとさ→ ほら 何か こう もうちょっと こう 派手じゃないと。 派手? ≪例えば→ ミス連発で 2~3人 殺しちゃうとかね。 ははははっ!そういう話だったらさ うちは まあ…。 ふざけんじゃねぇよ。 わっ! (下田)人の命 何だと思ってんだ。 ♪♪~ 何だよ あいつ。 ♪♪~ (森下)持続透析に関する説明は 以上です。→ 何か ご質問がありましたら 伺いますが。 (博昭)持続透析を始めたら ずっと続ける必要があるんですね。 はい。 祐太さん…。 これ以上 悪化すると その方法しかありません。 (博昭)私どものほうは結構です。→ 後は すずと話を。 では 私も一緒に。 反対です。 ん? 沢村先生? 私は 反対です。 あの…。 すずさんは 転院を望んでいます。 (森下)何言ってんだ 沢村先生。 ご本人から聞きました。 もちろん→ 早く決めていただいたほうが いいとは思いますが→ 私は 転院も視野に入れて 検討すべきだと思います。 沢村先生! ♪♪~ 何を考えてるんだ 君は。 すずさんの心機能は→ エジェクション・フラクションが 30%以下になってる。 これが どれだけ危険な状態か わからないのか? 今の状態では 転院を 受け入れてくれる病院はない。 下手をしたら 搬送中に死ぬ可能性だってある。 たとえ 本人が希望したとしても→ 医者として最優先すべきは 患者の命だ。 今日中に反省文を提出しなさい。 君の意見は ご家族をただ混乱させただけだ。 医者なら 一時的な感情に流されるな。 ♪♪~ 沢村先生。 ふっ…。 医者を目指してから 反省文 書かされるの初めてです。 優秀でしたから 私。 今まで ずっと。 知ってますよ。 知らないですよ。 知ってるなんて 軽々しく言わないでください。 今まで→ 患者さんの命を最優先するのが 当たり前だと思ってました。 医者として 当然のことだって。 でも…→ 今は わからないんです。 紺野先生のせいで。 僕のせいですか。 そうですよ。 紺野先生と会わなかったら…→ 私は迷わなくて済んだのに。 ♪♪~ 私は すずさんを助けたいと 思ってます。 でも すずさんの気持ちを 無視して→ この病院で ただ命をつなぐことが 正しいのか→ 今は わかりません。 ♪♪~ ≫コンコン! うん。 うん。 聞いた? 透析のこと。 そっか。 今は あまり調子 良くないから。 ほんとは つらいんだろ? 手話だって。 だから…。 すず。 わからないよ。 けど…。 ♪♪~ ♪♪~ ♪♪~ (直美)来なさい。 早く。 下田先生。 あっ…。 (直美)ロビーで うろうろしてたから 捕獲したの。 ♪♪~ ≫(戸の開閉音) (谷口)おかえり 下田君。 (下田)おかえりじゃねぇよ。→ べつに戻ってきたわけじゃ ねぇんだから。 じゃあ 何で いたのよ。 ちょっと 時間 空いたんで。 強がんのやめなよ 下田君。 ちっ うるせぇなぁ。 紺野先生 この書類…。 あっ…。 戻ったんなら 白衣着ろ 研修医。 違うなら 部外者は出てけよ。 (谷口)新見先生。 これ お願いします。 (下田)新見先生は 何とも思わないんすか。 担当の患者さんが死んだのに… 今までだって。 俺がどうとか 関係ないだろ。 伊達さんのことも。 お前が 医者 辞めようとしてんのは→ 責任が どうとかじゃなくて ただ単純に怖いからだろ。 そうっすよ。 怖いに決まってるじゃないすか 他人の命 預かってんのに。 それは 当たり前のことだろ。 ♪♪~ ≫(戸の開閉音) (谷口)下田君。 ♪♪~ そっか。 やっぱ怖ぇんだな 新見先生も。 マジで怖ぇよ…。 このまま医者やってくの。 命の重さに押しつぶされたら→ 医者は続けられないでしょ。 僕も そう思います。 (谷口)紺野先生。 けど 命の重みを忘れたら→ 医者を続ける意味がないと 思います。 紺野先生…。 だから 下田先生は戻るべきです。 ♪♪~ 伊達さんのこと 僕も一緒に戦いますから。 ♪♪~ ううっ…。 ううっ…。 はい ハンカチ。 ううっ…。 (直美)もう めそめそしないの 男のくせに。 (谷口)はははっ 下田君。 ふふっ。 (谷口)下田君。 はははっ。 はははっ。 (谷口)はははっ らしくないな。 ははっ。 ねぇ。 ♪♪~ はぁ~。 (下田)おはようございます。 (瑞希・谷口)おはようございます。 あっ。 (下田)おはようございます。 今日から復帰するんだね。 はい。 ご迷惑おかけしました。 もう落ち着いたのかよ? 落ち着く気は ないっすよ。 医者なんで。 失礼します。 ♪♪~ おとなしくしててよ~ 医学部長選の当日なんだから。 (谷口)あっ そうだ 下田君 昨日のハンカチ。 (下田)あぁ~ 食べちゃった。 ははっ… そんな。 ♪♪~ また泊まり込み。 (谷口)ちょっと 紺野先生。 ちょっと 起きてくださいよ。 紺野先生。 あぁ… おはようございます。 (谷口)もう… はぁ~。 よだれ 付いてますよ。 ♪♪~ ♪♪~ (進行役) では 投票をお願いします。 ♪♪~ ♪♪~ 転院? はい。 患者である すず本人の希望ですから。 はぁ~ 冷静な判断とは思えないな。 受け入れ先は どうする? あの状態じゃ…。 帝都大学病院に打診します。 系列では ありませんが…。 必要なら また 反省文 書きますから。 沢村先生。 主治医として 責任は持てない。 ≫(戸の開閉音) (高木)森下先生。 (森下)ああ。 どうした? 実は お話 したいことが…。 (森下)京誠会病院? (高木)ええ。 佐伯先生の2期後輩の 塚原先生です。 (高木)((新薬の研究会の案内 こちらに置いておきますので。)) (塚原)((ああ。 いつも悪いね。)) ♪♪~ (森下)膵癌のステージⅣb っていうのは 間違いないんだな? そのようです。 この話 他の人間には? いえ。 まずは 森下先生にと思いまして。 わかった。 とりあえず このことは 他には漏らさないでくれ。 はい。 今 投票中ですよね 医学部長選の。 ああ。 もう 決まってる頃だ。 ♪♪~ (江上)おめでとうございます。 (尾藤)圧勝でしたね。 (佐伯)ありがとう。 ♪♪~ ≫(戸の開閉音) 紺野先生。 転院のこと→ すずさんには 紺野先生のほうから 説明してください。 でも…。 私は転院の手続き 進めますから。 わかりました。 はぁ… だから 寝癖。 コンコン! うん。 おめでとうございます。 佐伯教授。 いや~ ありがとう。 君たちのサポートのおかげだよ。 (中島)いやいや もったいないお言葉です。→ よろしければ 早速 私が 祝勝会を企画いたしますので。 あぁ そうだね。 はははっ。 ≫コンコン! はい どうぞ。 失礼します。 (佐伯)ん?→ あぁ 森下先生。 これから 忙しくなるよ。 そうですね。 佐伯教授 医学部長就任 おめでとうございます。 うん。 ♪♪~ うん。 具体的なことは これからだけど。 いいよ。 そのかわり すずには→ 体をゆっくり休めて 整えてもらわないと。 俺も すずの言うとおりだと思う。 すずと一緒に 俺も正しい今を生きたいから。 だから 約束。 これからも一緒に いられるように 早く元気になろう。 ♪♪~ 一緒に見れるように DVDも置いてあるから。 今日 払っとくよ。 じゃあ お父さんとお母さんに 連絡してくるから。 ♪♪~ (すず)寝癖。 すず 今のって…。 今 声 出たよな? うん…。 はっ… ははっ…。 出た。 出たよ 声。 はぁ はぁ… ううっ… ううっ…。 ♪♪「僕と花」 無理しなくていいよ。 少しずつ… 少しずつでいいから。 うん…。 ♪♪~ ううっ…。 はぁ~。 ♪♪~ ♪♪~ ≪(戸の開閉音) 沢村先生! どうしたんですか? 声 出せたんです。 すずが声を。 ほんとですか? はい。 僕 ご両親に 連絡してきますから。 ♪♪~ ♪♪~ はい。 待ってます。 今から 心療内科の先生に伝えてきます。 はい。 失礼します。 すずさん? すずさん? ♪♪~ 303号室です。 すぐ来てください! ピンポン ピンポン…(ナースコール) すずさん? すずさん。 すずさん! すずさん? すずさん! すずさん? (直美)森下先生 呼んで。 ≫はい。 (直美)永井さん モニター準備して。 (寛子)わかりました。 (直美)それと カートお願い。 はい。 どうしたんですか? (直美)あっ 紺野君。 すずさんが…。 ♪♪~ すず…。 (すず)祐太さん。 目の前にある命を 助けようと思わない時点で→ 森下先生も 佐伯先生と変わらないと思います。 37で医者になる人間も いるんですから。 (ナレーション)< このドラマが 今日からオンデマンドで配信開始。> <詳しくは 番組ホームページまで。>
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Marvel パニッシャー.S01E12.JA
1 〝フランク・ キャッスル〞 氏名を フランク・キャッスル この供述は強要でなく 引き換えに 刑事免責を― 与えるものでも… あんたの保身に 付き合えと? 答えて 何の取引も保証もない キャッスルさん 海兵隊の 武装偵察部隊に? いた でも最後は別組織に? CIAの極秘の 〝ケルベロス作戦〞に 参加した 目的は? アフガニスタンの 重要な標的を― 拘束して尋問し 殺すこと 公式記録はなし 知ってるのに なぜ聞く? 映像に残すの 作戦が違法だったからだ ヘロイン密輸で得た金で 作られた暗殺部隊だ 仕切ってたのは? スクーノヴァ大佐 ベネット大佐 お宅のウォルフ 皆 死んだ 殺したの? ベネットは違う 仲間に殺された 俺が仕向けたのかもな 仲間とは? 首謀者だ ウィリアム・ ローリンズ CIA秘密作戦の指揮官 全部 企んだ 他にも仲間が? ああ 戦友だった ビリー・ルッソだ あんたも知ってたよな 心配ない レオ もう安全だ ママとザックは? 何とかする きっと大丈夫 本当に? 任せろ 何があったの? 死んだと思ってた お葬式もしたよ ああ 皆がパパを… 分かってる 家族を守ろうとしたんだ 今は理解できないよな 実際 守れなかったし でも挽回する いいね? またいなくなるの? ピートも 何かする気でしょ やめて ママたちを助けに行く 行かなかったら? 氏名を 待ってくれ 教科書通りの 聴取を受ける気はない 俺たちは同じ奴らを 捕まえたいと思ってる だが家族を守る方が 俺には優先だ 妻と息子を取り戻せたら 望みの物をやる 望みの物? ローリンズがズバイルを 殺したことを示す映像 あんたがなくした映像だ 俺が殺される原因に 誰に? その映像を フランクに見せて― ローリンズを特定させ 正義を果たしたいんだろ 正義なんてものはないのに 信じてない? 信じてたよ あんたや司法が正義だとね だが違った 殉職者たちは 正義を信じてたわ 捕まえるには 汚い方法しかない そうは思わない 〝デビッド・ リーバーマン〞 〝デビッド・ リーバーマン〞 そう思うさ 〝デビッド・ リーバーマン〞 最後にはね 家族を取り戻す 力を貸してくれたら 必要な物を渡す 標的の1人はズバイル? そうだった 何をしたの? ローリンズの命令で 彼を見つけ出し― 家族から― 引きはがした 大勢に同じことをした 聞いて満足か? 彼は拷問された ああ そして殺害? 現場にいた? そうだ ローリンズの指示? ああ 全部 映像に残ってる 証拠は十分だ ルッソが引き金を? いや 違う 俺だ あなたが殺したの? そうだ 証拠は十分だと言ったろ NETFLIX オリジナルシリーズ Marvel パニッシャー 遅い いや もう来てる 俺たちを監視中だ なぜここで撃たない? 多分 奴らは― ザックとサラを… 俺たちを殺す気はない パソコンの仕掛けが効いた 俺の時と同じだ 連中はビビってる まるで死刑宣告だ 余計なことは考えるな ただ心を静めろ やらなくていい サラとザックを放っておけん 何があっても 計画通りに進めるんだぞ 分かった あんたに… 言っておきたい こんな俺だが… この恩は忘れない 来たぞ 2人を見ても取り乱すな 行こう クソ 慌てるな 落ち着け いいな 計画通りに ザック ママ パパだ! パパだよ あれは ただの脅しだ 2人を傷つけない 単なる見せかけだ デビッド… 何だ? 話は簡単だ お前たちは車に乗れ 従わないと 親子は火だるまだ 俺を撃たないってことは― パソコンの件で困ってるな お互いさまだろ さっさと済ませよう インチキなしだ 歩け 分かった 行け デビッド? 落ち着け 冷静に パパ? デビッド? 歩き続けるんだ デビッド そのまま行け 大丈夫だ デビッド クソ 警察だ! 車に乗せろ 急ぐんだ ダメだ! 逃げろ 走れ! リーバーマンも 来い 来るんだ 撤収だ 撃って あなた! 車に乗って 早く! クソ 伏せて! 撤収しろ デビッド! 嫌よ! おかえり いい所だな 手下の死体で飾っといた 手下は まだいる 稼ぎたい奴がな お前の稼ぐ才能も 大したもんだ あの頃 何人も つるし上げたよな だが一度も こう思ったことはなかった “明日は我が身かも” だが今のお前は… 時間がないぞ 話は? なぜマダニが? さあな 俺とは無関係だ 無関係? 俺が信じると? どうでもいい 俺は知らん リーバーマンが 陰で仕組んだのかも 奴に聞け 俺がお前とローリンズの 逮捕を望むと? ムショに? あり得ん お前を殺す 死ぬのを見届ける まったく お前は あきれた奴だな 俺たちを― 殺せると まだ思ってるのか? お前は勝てやしない 終わりだ どうやって死ぬか 決めさせてやる 約束は守ったぞ 女と子供は解放した 奴は? パソコンの ログイン方法を教えろ リーバーマンは? 残念だが お前の友達はもういない 殺したのか? マダニたちがな 3発 撃ちこんだ お互い 残念だな だから こうやって お前に聞くことが― 避けられなくなった 俺の家族のことは? 避けられなかった? お前が― 妻を撃ったのか? 俺の息子を? 俺の娘を? 教えよう 俺じゃない あの場にいなかった いたら お前は死んでた 嫌だと断ったんだ だが知ってた? 知ってたんだよな ああ 知ってた 妻は… あれは想定外だった 過去に戻って 変えたいが無理だ フランク 俺を見ろ 見るんだ こんなこと望んでなかった お前を殺す 無理だ 殺せない ラクに死ぬか苦しむか 決めるだけだ ふざけるな 死ぬより悲惨なことはある 俺は死にたい そうか? ああ お前も死にたいと思う時が 必ず来る 望み通り死なせてやるよ 分かった お前の勝ちだ ラクな死に方を選ぶ さあ 撃ってくれ どうした? 無理か? パソコンの件がある あの女の調子は? どうだ? ふざけるな 数字がゼロになったら? いいことが起きる めでたいことが 死体袋が必要? 念のためよ 本当に散々だ 家族は? 何とか元気 死ぬのを見た割に? あなたの案よ すぐ無事だと伝えた 家族に会わせてくれ 今すぐに! 案内する 先に着替えたら? やあ サイテー ろくでなし どういうこと? 死ぬのを見たわ 死ぬのを見たのよ この目で! 1年も信じてた やめて どういうこと? 1年も死んだと思ってた 子供たちだって… もういい 分かった 本当に悪かったよ すまない ごめん お前が大切なのは 洋服に車に女 いつもそれだけだ それが何を表すと? 何だ? 成功した自分さ 鏡を見ると― 勝者である自分が見える お前の場合は― 負け犬が見える 家族を失い― 信念も失った もうすぐ命も失う 俺は違う 違う? 分かってない お前はすでに名誉を失った 汚い金をもらった瞬間 最低の人間になったんだ 昔を思い出す場所だ 皆 最後は口を割る パスワードを言え それで終わる 言わないと痛い目に遭うぞ やっとお出ましか 飼い犬のリードを 引っ張りに来たんだろ ビリー 吠えたらどうだ? 芸をやればエサをくれるかも 嫌だとさ こいつを信じてるのか? ベネットはどうだった? ビリーと私は 相互利益の関係にある その関係が崩れたら? また手袋かよ 前と同じやつか? これは特別だ お前専用だよ 何する気だ? ヤワなパンチだな 全然 効かねえ 効かねえ 説明ならできる 何もかも ちゃんとね 考えがあってやった 全部に理由があって いろいろ重なって… それでアイデアが浮かんで 行動に移した なんていうか… 俺は… 状況に対処しようとしてきた 生きて― 家に帰りたくて 勝ちたかった 言い訳になるけど… すまなかった 地下で1年 バスローブで過ごした 確かに そんな見た目ね フランクはどこ? あいつは望むとこに行った どういう意味? バカなことをしにな 俺たちのために あいつを犠牲にした 彼は殺されるの? 先にフランクが奴らを殺す 成功を願う 奴らは地獄に落ちて当然よ フランクの方が 今頃 死んでそうね 居場所が分からないから 何もできない そうよね? これが車に 奴らが行く場所へ キャッスルが導く計画だった 一体どうして彼が 私をだましたのか説明して 発信器は偶然 落ちたのかも グル? フランクは 他人とツルまないし― 社交的でもないだろ ウソがヘタね 欲しい物は手に入れたろ 全部ある フランクの供述に ズバイルの映像 約束の半分は守った 言っとくが― あいつには借りがある 裏切れない そんなふうに 義理立てするけど― ズバイルを殺したのは 彼なのよ あれは殺人よ 彼も分かってるし 苦しんでる あれからずっと 生きる価値がないと 死を覚悟してる 残念だがね なら居場所を教えて “パスワード 網膜スキャン” ムダだぞ お前は負けた 任務は終わりだ お前は そこが 分かってないようだ 誰を守ってる? マリアか? 子供たち? 皆 死んだ グンナーもリーバーマンも 誰も残ってない 死んだんだ お前のせいでな 分かるよ かなりデカい重荷だったよな 下ろす時だ お前は― 死んだように さまよう亡霊だ 見たくない 悲しくなる 白状しろ ラクに死なせる 兵士のごとく行け ダメだ 待ってくれ 待つんだ マリア フランク フランク ビリー? そうだ ここにいる 覚悟ができた 分かった お前がやれ 終わらせろ あいつに やらせないでくれ 約束する ビリー おい 聞け 約束する 本当だ よし 分かった 向こうへ 網膜スキャンとパスワード 俺の目と右手が必要だ お前がやってくれ 運べ どけ 何事だ? 観念した デスクの下の銃は もうないぞ できた “認証完了” 終わりだ あっけなくて 少しがっかりしたよ お寝坊さん 何時? 10時半よ マジか 寝不足だったのね 家だから 休んで ああ 子供たちは? 遊んでる パパとは後で 今が一番 難しい 心ここにあらずね 向こうが長くなるほど 家はどこ? ここ? それとも向こう? ここだよ 君がいるここが家だ そうとは思えない ごめん いいんだ 聞いてくれ 今日は公園で メリーゴーラウンドに乗って 体に悪い物を食おう ええ 俺は… もう行かない ずっとここにいる 終わりだ 本当だよ 君といる 家にいるよ おいで プログラマーは すご腕よ システムに感心する 会いたいわ 死んだよ 口外すれば君もそうなる 消去は? やってる “処理中断” 私は国を守ってきた クズのお前と違って偉大だ お前のせいで… 年金を取り上げられたか? クソ お前ごときが 私を殺せるわけがない 許しを乞うさ 失血し… 弱っていく 恐怖を感じろ 肋骨がきっと折れてるぞ 息ができなくしてやる 苦しさに耐えられず 最後に声を絞り出して言う “頼む 助けてくれ” やめろ もういい 痕跡を消したら終わりだ その後 殺す 邪魔した奴を 簡単には死なせん 約束したんだ そんなこと知るか フランクが邪魔したと 言ったが― 何のことだ? どうぞ フランクに約束した 何の話? そのパソコンを貸してくれ あいつは だましたんじゃない 隠してただけだ パスワードを? 俺に感謝するさ 彼は連中を殺すために 生きてる だからチャンスをやった 連中をハメたんだ あの場所に行くしかない ひどい どこなの? 助けないと 録画を? ああ 連中を殺せなかったら せめてあんたが証拠を― 握れるように 手遅れになる前に助けないと 頼む ダメだ まだ死ぬな 死なせん 命乞いしろ こんなのムダだ ボスは私だぞ お前は道具だ 奴と同じさ 異常だ こうなったのは あんたが フランクを追ったせいだ 俺を泥沼に引き戻した 引っ張り上げてやったんだ 勘違いするなよ 頭を使うのが私 お前は手先だ 捜査官たちを 殺したのは誰だ? 私はお前の除隊証明書も 送金記録も持ってる 犯罪者に見えないのは 私のお陰だ バカな下っ端め 見殺しにすべきだった だが助けた 確かに そうだな やめろ タダじゃおかないぞ そいつから離れろ 逆らうなど許さん イカれてる 目の借りを返す 時間よ 選んで そんなこと… させないでくれ 帰ってきて しっかりしろ 目は開けといてくれよ アドレナリンだ 元気が出る いいぞ 復活したな 鼓動が強くなった 大した奴だ 血まみれね 何だ? 全部 消去した 金をやって追い出せ 最後は私とお前の勝負だ 仕返しの時間だ 家に帰って 帰りましょう ほら ほら もう死んでる 心臓は動いててもな ここが家だ バカめ 思い出したか 死ね 最高だ フランク いい仕事っぷりだ ビリー お前の顔が見たかった 何の話だ 気づいた時の… 何にだ? 終わりだ お前は大事にしてきたものを すべて失う 俺の銃じゃない 痕跡はない 国土安全保障省だ! 生意気なマネを 行って! 散らばって 封鎖して ルッソは武装してる おい! 俺を見ろ 息をしてる 彼を外へ 救急車を 病院はダメだ 警官がいる 正義は果たされた 恩を返せ フランク 俺はあんたを裏切った あんたを裏切って 皆を連れてきたんだ クソだろ クズって言えよ ろくでなしって 言えよ さあ 早く! クソ野郎って言えよ 死ぬな 頼むよ 頼む マリア… よし いいぞ それでいいんだ ビビらせやがって 大丈夫だぞ 家だ 日本語字幕 岡田 多美江
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刑事7人1st#06
1 ♬~ (笑い声) あ~ いいね! きれいだねえ。 ♬~ (風鈴の音) ♬~ (高堂隼人)おう…! 今日 仕事は? (高堂愛理)えっ 水曜は 夜勤になったって言ったでしょ。 (高堂)ああ そうか。 じゃあ 遅れるなよ。 (高堂)じゃあ いってきます。 (高堂由美子)終わったら→ 連絡ちょうだい。 (高堂)はい。 (由美子・愛理)いってらっしゃい! (高堂)はい。 ♬~ (高堂)おはようございます。 ♬~ (スタッフ)高堂さん 入ります。 よろしくお願い致します。 ♬~ (三輪友里)昨日は どうも。 ♬~ 「いくらだと思いますか?」 「1500円」 「1500円! えっ 1500円の杏仁豆腐だったら…」 (店員)ありがとうございました。 (永沢圭太)今夜は 天樹さんの歓迎会なんだから→ 軽めにしておいたほうが いいんじゃないですか? 食べたい時に 食べたいものを食べる。 それが僕の生き方なんだよ。 生き方 問うてるわけじゃ ないんですよ。 大体 よくそんな寝不足で カツ丼なんか食えますね。 取り調べしてるとさ カツ丼食べたくならない? ならないです まったく。 ああ… 眠たい…。 シャワー浴びたい…。 ああ お肌ボロボロ…。 (沙村康介)何 ごちゃごちゃ ごちゃごちゃ言ってるんだよ! 今夜は ようやく 天樹の歓迎会なんだぞ。 1人として欠ける事は許されねえ。 なんで あんなに暑苦しいの? なんか言ったか? 係長! そもそも 今頃になって歓迎会って 必要あります? ある。 まあ いいか 美味しいもの食べられるなら。 (ガラスが割れる音) (愛理)お母さん ホットケーキ出来た? お母さん!? (友里)「高堂さんは 裁判官になった時に→ ご自分の決断を後悔された事は ないんですか?」 (高堂)「僕は引きずらないですね」 「バーボンを一杯飲んで うちに帰る前には→ 仕事の事は全部忘れてますね」 「すごいバーボンですね」 このネタ 他の番組でも言ってましたよ。 ウケるから何度も言うんだよ。 ぬるい笑いだよな。 で どんな店なんです? おい 山下! 山下~! (山下 巧)あっ あっ ああ~! この山下とした事が 三日三晩の徹夜で→ 幹事としての責務を すっかり忘れてました。 えっ!? あ~! 懲戒ものだ~! おおげさな…。 山ちゃん! そんな顔するなって。 まだ大丈夫だよ! また暑苦しい。 ああ そうだね サム。 あ~。 あ~。 皆さんのお好みを お聞かせください。 (片桐)俺は 酒と あぶったイカがあればいいぜ。 私は日本酒よりワイン希望。 俺 たんぱく質。 低脂肪 高たんぱくね。 ああ。 それ 料理じゃなくて 栄養素でしょ? まあまあ ご安心を。 この山下が 皆さんの 自己中心的な意見を集約し→ 最高の店をリサーチしますからね。 うん! よろしく。 (山下)ええ! 永沢くんは バツつけたの? バツ? なんですか? それ。 最高裁判事は 選挙の時 国民審査するじゃん。 ああ…。 誰にも バツつけなかったんじゃ ないですかね。 判事が どんな人かなんて わからないし。 高堂さんは 史上最年少で 最高裁判事になったんだよね。 へえ…。 天樹さんは バツつけたんですか? どっちだと思う? どっちでもいいです。 「また明日。 さようなら」 「また明日」 (スタッフ)はい オッケーです! お疲れさまでした! (一同)お疲れさまでした! どうもありがとうございました。 (友里)高堂さん。 お疲れさまです。 あの また今度 いいですか? ええ いつでも。 ♬~ (高堂)お疲れさま。 どうもありがとう。 (田中優奈)お疲れさまです。 (高堂)お疲れさまでした。 奥さんですか? え? ああ…。 本当 愛妻家ですね。 まあね。 フフ…。 ♬~ (通知音) ♬~ それにしても遅えな あいつら。 何ゆえ腕立て伏せ? え? たんぱく質 摂取する前に→ 筋肉に負荷をかける必要が あるだろうがよ。 そんな事も わかんねえのかよ。 あ~! トイレ行ってくるわ。 暑苦しい…。 あ~ あ~! うるさい! (通知音) 飲み会 楽しみですよね。 言っておくけど 今日は僕の歓迎会で→ 永沢くんの歓迎会じゃないんだよ。 わかってますよ。 ♬~(鼻歌) あっ びっくりした! 止まらん! どうした? ああ~! (衝突音) あら? ありゃ~。 ちょっ ちょっ… 行こうか! 放っておきましょうよ→ 自転車の事故ぐらい。 やだ! 子どもかよ もう! (高堂)ああ…! 大丈夫ですか? (西沢淳一)うっ… あっ…。 うっ…。 (高堂)すいません! 警察の者ですけど… たまたま 通りかかったものですから。 ああ そうですか。 お手数をおかけします。 やっちゃいましたねえ。 (高堂)すいません あの… 弁償させて頂きますので。 いや でも これ…→ タイヤ替えれば 大丈夫じゃないかな。 あれ? 時計止まってますよ。 あっ これね すぐ止まっちゃうんですよ。 腕時計は しない派ですか? ええ 携帯で十分。 壊れないし。 あの… 無駄話してないで そこの交番行きましょうか。 ああ 行きましょう 行きましょう。 ね! (永沢)まあ というわけなんで あとは よろしくお願いします。 (亀井)はい! お任せください! うわ… 元気だね。 もうね 俺 敬礼する元気ないんだよ。 ついてませんでしたね 高堂さん。 あ… ブレーキが 利かなくなったもので。 ついてなかったです。 バーボン一杯飲んで→ 忘れちゃってください。 さっき ワイドショー見ました。 あっ そうですか。 ああ 俺も見た事ありますよ。 彼ね 高堂さんの笑いがゆるいって 言ってましたよ。 ゆるい? ええ。 あ… もう余計な事 言ってないで 僕ら 行きましょう! 言ってたでしょ? だって。 じゃあ あと よろしく! (永沢)言ってません! (高堂)お手数かけました。 お気をつけて! どうも。 じゃあ お二人は交番の中へ。 弁償は致します。 治療代も 十分出させて頂きますので→ この事は…。 テレビの人ですもんね。 いえ テレビではなく 法曹界の人間なんです。 テレビの「放送」でしょ? いや あの…。 まあ まずは当事者同士で 話し合ってという事に→ なると思いますが…。 (西沢)時間かかる? そうですね 多少は。 ああ…。 7時までに帰るって かみさんに連絡したのに→ 間に合わないな。 私も1時間で帰ると約束してます。 別々に話を伺うので… どちらからにします? どうぞ。 (亀井)じゃあ 奥へどうぞ。 高堂さんは ここでお待ちください。 はい。 はあ…。 ふう…。 (亀井)ケガがなかったのが 不幸中の幸いですね。 ホントだよね。 女房 相手のほう心配してるよ。 ひでえな。 ハハハ。 (通知音) フフ…。 ♬~ はい これで終わりです。 交代しましょうか。 はいよ。 (亀井)あれ? (西沢)いないね。 ちょっと待って。 高堂さん! あれ? 交番の自転車がない。 ♬~ (クラクション) (永沢)寄り道しちゃったから→ 渋滞になっちゃった じゃないですか。 仕事終わったんだし 急ぐ事ないよ。 天樹さんの歓迎会のために 12係で みんな待ってるんですよ。 そういえばさ 永沢くんの時は 歓迎会やったの? ないですよ。 へえ…。 フフフ…。 えっ なんですか? その…→ 僕が好かれてなくて 同情する的な…。 (携帯電話) あっ。 (携帯電話) もしもし。 高堂さんが いなくなってしまいました。 え!? 交番の自転車も盗まれてます。 自転車盗んだ? わかりました。 ちょっと交番戻ってくれる? ええ~? バーボンひっかけに行ったんじゃ ないですかね。 それはないね。 冗談ですよ。 不思議だなあ。 元最高裁判事が聴取の途中で 自転車盗んで逃げるかなあ…。 ご苦労さま。 (亀井)お疲れさまです。 高堂さん 何か用事あるって 言ってました? (亀井)1時間で帰るって 約束してたみたいですけど→ 特に焦ってる様子は なかったですし…。 1時間で帰宅するって 言ってたんですよね? はい。 住所あります? はい! 自転車の防犯登録で調べました。 ああ… 警視庁のほうが近いな。 沙村さんたちに応援頼もうか。 ああ じゃあ 僕がかけます。 いいですか? いいよ。 じゃあ 環様に電話しよっと。 様!? あのさ 寝不足なのに→ 歓迎会のために 待ってあげてるんでしょ? これから 自転車事故に駆り出されるの→ ごめんなんだけど。 とっとと帰ってきなさい。 (舌打ち) はあ…。 (不通話音) 環さんに怒られてしまいました。 さっきさ 様って言ってなかった? 言ってないです。 言ってたでしょ? 言ってないです。 言ってたよね? 気のせいです。 早く行きましょうよ。 あれ? 元最高裁判事? でも ただの自転車事故だし 交通課の仕事ですよ。 ああ 片桐だ。 状況を聞かせてくれ。 状況は とても不思議なんです。 事件性があるって事か? 高堂さんの自転車は 最新モデルです。 しかも よくメンテナンスされているので→ ブレーキの故障は不自然です。 ブレーキの ワイヤの切れ方を見ると→ 工具で意図的に切断された 可能性が高い。 切断面の状態から 数時間以内に細工されています。 わかった。 すぐ高堂の家へ向かわせる。 (片桐)高堂の家へ行ってくれ。 はーい。 沙村 お前も行くか? いや… 俺が出るほどの 事件じゃないでしょ。 お前 声掛けられるの 待ってたじゃねえかよ! いや 俺は別に。 (山下)皆さん 今夜の店が決まりましたよ。 あらゆるグルメサイトの情報を 集約し→ 12係にとって最高の店を 見つけました…。 さっさと片付けましょう。 (山下)あれ? あっ ちょっ…。 (片桐)山下。 (山下)え? 店 一回キャンセルしろ。 あっ… 了解…。 (永沢)えっ 歩いて行くんですか? だって 渋滞中だよ? こっちのほうが早いでしょ。 マジかよ。 俺が高堂の家に行ってやる。 ありがとうございます! 天樹 なんで俺に電話してこない? だって 永沢さんが→ 環様にかけたいって 言うもんですから。 ちょっと! 環様? 「僕の妄想によると 永沢さんは→ 年下の環さんに叱咤される事に 喜びを覚え…」 擬似的な主従関係を1人で 楽しんでいるものと思われます。 天樹さん! くだらん! リーダーは俺だ。 今度から俺にかけろ。 わかったな? ったく! バカばっかりだ。 ホント くだらない。 あ? なんかさあ 妙な胸騒ぎがするんだよね…。 僕らは他に行くべきところが あるのかも。 え? もしもし 山下さん? ちょっと調べてほしい事が あるんだけど…。 なんでしょう? 高堂さんに恨みを持つ人間を リストアップ出来ますか? 恨みを持つ? そのような あいまいなキーワードで→ この山下検索エンジンを 稼働させるおつもりか? 高堂さんが判事時代に関わった 事件関係者に絞ってください。 (山下)「判事が常に抱えている 平均的な裁判件数を ご存じか?」 全ての人間をリストアップすると 膨大な人数になりますが→ それでもよろしいか? では 地裁の判決が→ 高堂さんが担当した 高裁判決で覆った例に→ 絞ってみてください。 可能ですか? 可能ですかと? この山下を侮っておられるのか? 瞬殺で お調べしましょう。 おい 高堂の家と 方向違うじゃねえか。 交番から逃げ出して→ おとなしく家に帰るって 考えられます? 何かトラブったんでしょう。 あてがあるのか? 男がテンパるのは女性関係。 家庭とは正反対。 ケッ… お前 幸せになれそうもねえな。 高堂は 女性キャスターと 噂があるんです。 そこに週刊誌ありますよ。 ♬~ へえ~ なるほどね。 Got it? サンキュー。 高堂さんが いなくなった? あなたなら 居場所を ご存じじゃないかと思って。 どうして? かわいい顔。 えっ? (机を叩く音) (友里)ごめん 優奈。 怒らないの。 (優奈)だって…。 私が高堂さんの 愛人じゃないかって→ 噂を聞いたんでしょ? ええ。 密会してるって。 フフ… 密会ね。 相談に乗ってもらってただけよ。 ねえ? (優奈)はい。 なんの相談ですか? 同性婚。 私と優奈ちゃんの。 高堂さんには→ 法律的なアドバイスを もらっていただけです。 あの… 高堂さんは 浮気なんてしませんよ。 愛妻家で 仕事が終わると 必ず1時間で家に帰るんです。 奥さんも娘さんも 帰るまで夕食待ってる。 あ…。 (2人)ありがとうございました。 空振りだったな 環様。 行きましょう。 あの… お幸せに。 (山下)高堂は 戦後最年少で 最高裁判事になりましたが…。 「その判決は革新的どころか 失点を恐れて保守的」 「如才のなさで上り詰めた男と 言われています」 地裁での画期的な判決を何件か 高堂がひっくり返しています。 判決に不服を持つ事件の被害者に→ 帰宅時間の約束に こだわりを持つ人物はいるか→ 調べられますか? 無知なお方だ。 そのような情報は→ 裁判の陳述書でなければ 得られません。 「すぐに調べられるとお思いか?」 なんだ やっぱり無理か? ご安心を。 この山下 重大事件の陳述書を データベース化してあります。 さすが。 じゃあ 1時間というキーワードで お願い出来ますか? (亀井)1時間で帰るって 約束してたみたいですけど…。 1時間ですね。 ♬~ ビンゴ ビンゴ! 「該当する人物がいます」 8年前 自宅に侵入した男に 妻と娘を殺された→ 西沢淳一という男性です。 (受信音) あの人じゃないですか。 (山下)「陳述書によると→ 1時間で帰ると約束をしていた 西沢氏が…」 夕食の時間に遅れて帰宅すると…。 (西沢)おーい カギ開いてたよ…。 (山下)妻子が 強姦殺人されていた後だった。 (山下)「被疑者は すぐに逮捕」 成瀬博之という若い男ですが 厄介な問題が1つ。 成瀬は覚せい剤を使用していて 心神喪失状態。 判断能力がなかった。 刑法39条によって 罪に問えない。 (山下)「そのとおり」 「ですが 地裁の判決では→ 成瀬は責任能力ありと 判断された」 「西沢氏は 少しでも妻子の無念が 晴らせると思った事でしょう」 それを高裁で 高堂さんが覆したんですね。 (高堂)被告人には 責任能力がなかったと判断し→ 刑法39条に従って→ 無罪…。 無罪とする。 (傍聴者たちのざわめき) (山下)高堂は 被害者感情を無視して→ 前例主義で 39条を適用したんでしょう。 ちなみに判決の日付は 今日 8月19日。 (山下)「どうですか?」 でも それだけで高堂さんに 恨みの矛先が向くでしょうか? そこですよ! これは運命的な事件なんですよ! 西沢が高堂を恨むには 理由があるんです。 (山下)成瀬は 西沢妻子殺害事件の3年前に→ 別の強姦事件を起こしています。 (山下)その裁判を担当したのも 高堂だった。 (山下)基本的に 同じ被告人を 同じ裁判官が再度担当する事は→ まずありません。 しかし なんの運命のいたずらか 高堂は二度にわたり→ 成瀬に無罪判決を言い渡した。 (山下)一度目の判決で→ 高堂が成瀬の罪を問うていれば…。 (チャイム) (西沢真菜)お父さんかな? (西沢涼子)はーい。 ♬~ 西沢さんの奥さんと娘さんが 殺される事はなかった。 西沢氏が そう考えても 不思議ではない。 西沢さんと成瀬のデータを 送ってください。 了解。 他に何かあれば この山下に ご用命を。 水田さんから連絡は? まだですけど…。 なんか イライラしてませんか? そんな事ないよ。 ったく 何やってんだろ? やっぱ いらだってるよ。 もしもし? 高堂さんの家は どうでしたか? すまん もうすぐ着くとこだ。 「まだ着いてないんですか?」 環様が寄り道してな。 沙村さん リーダーなんでしょ? しっかりしてくださいよ! おお おお おお… わかった。 なんか 天樹に怒られた。 僕は西沢淳一を追います。 成瀬を探してください! 成瀬を… わかりました! すいません! 警視庁の者ですが 自転車 貸してください! ちゃんと返すから! いやいや ちょっと! ちょっと…。 ちきしょう… いい家に 住んでいやがるんだな おい。 (チャイム) (チャイム) 留守か? あっ。 開いてるぞ。 ごめんくださーい。 普段 高堂の帰りを待ってるって 話からすると→ おかしくないですか? 入るか? いや 元判事の家に 令状なしで入るなんて…。 緊急事態だ。 いや もう… あ~あ。 ごめんくださいよ…。 沙村さん。 あれ? なんだ? これ。 ♬~ 一体 何が起きてるんだ? もしもし。 (新垣)成瀬くん 昨日までは 真面目に出勤してたのに→ 今朝 珍しく無断欠勤しましてね。 (永沢)ああ そうですか。 連絡もつかなくて。 ここなんですが…。 ♬~ 成瀬もいません。 拉致の可能性あり。 わかった。 (風鈴の音) ♬~ (高堂)無罪…。 無罪…。 無罪とする。 ♬~ 携帯で十分。 十分…。 壊れないし。 ♬~ 繋がった。 ♬~ 西沢さんは 昔 家族で暮らしていた団地→ 奥さんと お子さんが 殺された現場に向かっています。 西沢さんは事件後→ 現在のアパートに暮らしながらも→ かつての家の家賃を 払い続けていました。 しかし 経済的に 限界がきていたのかと思われます。 (片桐)追い詰められてたんだな。 西沢さんは 死のうとしています。 道連れに復讐か…。 で 何をする気なんだ? 西沢さんは 高堂さんに 同じ痛みを→ 与えようとしているのかも しれません。 全員 西沢が住んでた団地に向かえ! 了解。 ♬~ ♬~ (携帯電話) 由美子…! 由美子か? タイムアップです。 誰なんだ? あなたは 1時間で帰ると約束したのに→ 間に合わなかった。 あ… なんで そんな事にこだわるんだ! おい! (不通話音) (不通話音) 「留守番電話サービスに…」 おい…! うう… はあ はあ はあ…。 はあ はあ はあ…。 ♬~ 大丈夫ですか? 大丈夫です。 あ… あなた さっきの…。 まさか…。 本当に忘れてやがるんだな。 来い。 どこへ? 帰るんだよ 家に。 (片桐)西沢淳一は若い頃 だいぶ やんちゃをしていたらしい。 更生したきっかけは→ 亡くなった奥さんの 妊娠だったそうだ。 結婚して娘を持った西沢は 二度と悪さはしないと誓った。 そして 人が変わったように 真面目に働いて→ 小さな運送会社を立ち上げた。 (男性)これも よろしく。 (西沢)わかりました! また お願いします! (男性)うん。 お父さん お誕生日おめでとう! わあ~ ありがとう! イエーイ! (片桐)だが 西沢がつかんだ ささやかな幸せは→ 成瀬の凶行によって壊された。 西沢は 「あの日に戻れるなら 約束どおりに帰宅したい」→ 「2人を守れるなら 自分が死んでもいい」…。 (西沢)もう一度だけでいいから 2人に会いたい。 もう一度だけでいいから 2人に会いたい…。 「もう一度だけでいいから 2人に会いたい」→ そう繰り返し繰り返し 繰り返し繰り返し述べている。 「奴は死にもの狂いだ」 最悪の事態を止めろ! (携帯電話を机に叩きつける音) ♬~ ♬~ あんたが野放しにした成瀬に 俺の家族は殺された。 にもかかわらず あんたは 成瀬を裁かず 再び野放しにした。 私は 法律的な判断をしただけだ。 そしてバーボンを飲んで 忘れたわけか? お前がテレビで へらへら喋っているのを→ 俺が どんな気持ちで 見ていたと思う? 違うんだ。 それは あえて…→ 面白おかしく 言っただけなんだよ。 実際 俺の顔を 覚えていなかったろ? 裁判で 俺は 懸命に あんたに訴えた。 大きな判決を下す プレッシャーから逃れるために→ 私は 関係者の顔や名前を→ 意識的に忘れようと 訓練をしてたんだ。 だからなんだよ。 じゃあ これから起こる事も忘れろ。 ♬~ (西沢)ここで2人は殺されたんだ。 あんたが野放しにした成瀬にな。 ある場所に 成瀬と→ あんたの愛する 奥さん 娘さんを入れておいた。 成瀬には あんたが帰ると約束した 19時を過ぎたら→ 2人に暴行して殺せと 伝えておいた。 貴様…! (スタンガンの音) (高堂)ううっ! ♬~ (西沢)おい。 成瀬から連絡が来たよ。 2人…! 2人は? 写真は見ないほうがいい。 (嗚咽) 成瀬の事は殺しておいた。 私も殺すのか? 逆だ。 あんたが俺を殺す。 ♬~ 殺したいだろう? 気持ちは痛いほどわかる。 俺が警察に捕まれば 復讐の機会は二度と来ない。 俺は1人しか殺していないし→ 家族を殺された過去から 情状酌量もあるだろう。 (撃鉄を起こす音) 死刑にはならない。 ♬~ (ドアを叩く音) 西沢さん! (ドアを叩く音) 西沢さん! ≪(消火器でドアを叩く音) 警察だ。 時間がないぞ。 ≪(消火器でドアを叩く音) ≪(消火器でドアを叩く音) 今やらなきゃ→ お前は一生 家族の敵を取れなかった男として→ 生きていく事になる。 ♬~ ≪(ドアが壊れる音) ≪西沢さん! すいません…。 ドア 壊しちゃいました。 来るな! 高堂さん… 奥さんと娘さんは? 成瀬が犯して殺したんだよな? 高堂。 全ては俺の計画だ。 西沢さん…。 あなたは… 成瀬を無罪にした→ 高堂さんのジャッジが 許せなかった。 だから 高堂さんに→ 復讐というジャッジを 下させようとしてるんですね。 そう。 今や この復讐の主役は 俺じゃなく 高堂だ。 やれ 高堂! 高堂さん…→ 銃を下ろしてください。 やれーっ! やめてください! あっ お前に謝らないとな。 2人を誘拐する時に つい 力が入った。 ハッ… 騒ぐもんだから→ 1発ずつ殴って 鼻を潰しちまったよ。 えらい不細工になってたけど まあ 死んじまったら関係ないか。 ♬~ うわああーっ! (銃声) それが お前の答えだ。 ううっ…。 (高堂の嗚咽) (ため息) (笑い声) どうだろうね。 フフフ…。 おっ 真菜の すごい大きくなった。 (涼子)ホントだ。 ♬~ 西沢さん!! ♬~ よし! 大丈夫ですか? おい 水田! はい! 大丈夫ですか? 大丈夫ですか? もう大丈夫ですからね! ああ 沙村だ! 生きてる! 高堂さんの家族は無事だ! ケガはないですか? ♬~ おい! おい…! おい! よし! 成瀬も生きてます! (山下)使用されたのは模造銃で 発弾する機能はありません。 ただ 本物そっくりの銃声が出ます。 初めから 殺すつもりはなかったんですね。 復讐するなら なんで 成瀬を殺さなかったんだろうな。 (片桐)亡くなった奥さんと娘に→ 二度と悪さはしないと 誓ったそうだからな。 自殺を決意した西沢が考えた ギリギリの復讐が→ 高堂に引き金を引かせる事 だったわけだ。 (永沢)なんですかねえ このモヤモヤ。 やりきれねえなあ。 あれ? 天樹くんは? (片桐)西沢に ついていった。 ♬~ ♬~ (堂本俊太郎)即死だ。 苦しむ間もなかったはずだ。 西沢さんの時計→ 奥さんからの プレゼントだったそうです。 とっても大事にされていて→ 運送の仕事の時も 壊れないように→ こまめに外したり つけたり… していたそうです。 事件のあと→ 時計が故障しても 修理せずに→ ずっと 腕にはめ続けていました。 西沢も→ 時間が止まった男だったんだなあ。 西沢さん 自転車でぶつかった時 時計をしていませんでした。 きっと 壊れるのが 嫌だったんでしょうねえ。 ♬~ 帰ります。 うん。 これ… お願い出来ますか? では。 ♬~ 今夜はボンゴレ・ビアンコ なんだけどなあ…。 まあ いいか。 ♬~ ♬~ 犯人が自首した。 自首するまでの約2時間半→ 何をしていたんだ? まだ そこにこだわってるのかよ。 パティシエ界の神様って 言われてるの。 ふざけるな この野郎! (木島義男)なんで 罪を認めてくれないんだ。 前にも人を殺してるんです。 繋がった。 当番組は同時入力の為、誤字脱字 が発生する場合があります。 ≫こんばんは。 ≫早速、今日のコメンテーターを ご紹介いたします。 おなじみの政治学がご専門の 中島岳志先生です。 どうぞ、よろしくお願いします。
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モブサイコ100.S01E02.JA
1 (鳥のさえずり) (モブ)いってきます あっ… うっ (律(りつ))兄さん 早いね (モブ)あっ (律)筋肉痛 大丈夫? (モブ)大丈夫だよ 律は生徒会のミーティング? (律)うん 兄さんって なんで肉体改造部なんか 入ろうと思ったの? (モブ)言っただろ 男の魅力を身につけたいって (律) 兄さんには 別の力があるじゃないか (モブ)えっ? 超能力だよ ああ なんで もっと ふだんから使おうとしないの? 使う機会がないから 兄さんには欲がないんだね あるよ でも 超能力 使っても 手に入らないし 超能力 使っても 手に入らないものって? 筋肉 えっ? それから… ツボミちゃん (ツボミ)あっ 律君 おはよう (モブ)あっ (ツボミ)あ〜? 何か急に倒れたよね あの 大丈夫ですか? (男)大丈夫じゃねえよ! あっ す… すみません (男)なんでお前が謝んだよ? (ツボミ)ああ〜 (郷田(ごうだ)) よ〜し! 肉改(にくかい)〜! (郷田たち) ファイッ オー! ファイッ オー! ファイッ オー! ファイッ オー! オオ〜! (郷田)肉改〜! (郷田)ファイッ (山村(やまむら))オー! (郷田)ファイッ (山村)オオ〜! (志村(しむら)) 影山(かげやま)! パワーだぞ パワー! (モブ)男の魅力は 超能力にあらず 男の魅力は… 筋肉 あっ 影山! おい 部長! (山村)お〜い 大丈夫か? マズい 貧血か えっ? 貧血? 起こしましょう! せ〜の ゆっくり! 大丈夫か? 影山 (トメ)“新興宗教団体(笑)(カッコワライ)は” “設立されたばかりだが” “多くの信者を集めており” “教祖はどんな人間も” “たちどころに 笑顔にしてしまうという” これは 感じる 感じる (アラーム) きてる きてる 電波ってるわ〜! 間違いない! ああ〜 気になる〜! ああ〜! (郷田)お〜い! 脳電部いるか? あっ 郷田部長! 部室を使わせていただき 誠にありがとうございます いや だから うちは 筋トレ道具を置ければいいんだ あっ? その肩にあるのは? ああ 影山が また倒れた 下ろすぞ はい ゆっくりな! はい すまないが 見てやってくれるか? 俺たちは トレーニングに戻るから〜! (志村)しばらく ここで休んでろ (山村) 体が慣れたら きつくなくなるからな! (郷田) よ〜し! ゴーゴー ゴーゴー! 山村! 開けたら閉める! (山村)筋肉で頭がいっぱいだ〜! (トメ)チッ ったく はい あの 届かないんですけど ちょっと! あんたには あれがあるじゃない (トメ)いや〜 モノホンだわ すっごいわ おいしい やっぱりあなた 脳感電波部に入るべきよ! あっ 僕 肉体改造部に入ったんで あのね あんたは肉改部のお荷物なの み〜んな辞めてほしいって 思ってるの分からない? 空気 読め! 確かに 僕 空気 読めないんです でも 辞めません 筋肉がつくまでは 筋肉をつけても あんたはモテない ど… どどどっ どうして 僕がモテたいってこと 知ってるんですか? そりゃあ 感じたのよ さすが脳感電波部 自分で言ってたろうが あの じゃあどうすれば? モテるかって? 簡単よ 女心を読むのよ! でも 空気も読めない僕が 女心なんて読めるんですか? 読めるわ テレパシーだったらね “マジ お尻 かゆい” 私の心を読むんじゃないわよ (鬼瓦(おにがわら))おいおい どうした? おら (山崎(やまざき)) 天牙(てんが)さん やっちゃってくださいよ おい どうした? 立てよ おいおい… (鬼瓦)おい どうした? (殴る音) (山崎)天牙さん! おし! (鬼瓦)おい 立てよ (山崎) おいおい こんなもんかよ? 黒酢(くろず)中番長が泣くぜ? 枝野(えだの)よ (枝野)さすが塩(しお)中 鬼の天牙 覚えてろよ! そのうち泣くほど 酸っぱい目に遭わせてやっかんな! (笑い声) あの“酸っぱい”じゃなくて “痛い”なんじゃ? はあ? 俺たちは黒酢中だから “酸っぱい”でいいんだよ! ああ〜! (ツボミ)痛っ! (モブ)ツボミちゃん 最近さ 塩中と黒酢中の抗争が 膨張してるんだって あの それ“勃発”じゃ? 何か拡大してんだから 膨張でもいいじゃない ツボミちゃんのためにも 間違いは訂正しないと すればいいってもんじゃ ないでしょ! 空気 読んでよ! 行こう (おやじ)あいよ ありがとう 今日は いつもに増して元気ないよ いろいろ悩みがあって まあ 誰にだってあるよ おじさんにもですか? うん なかなかね いいタコが手に入らなくってね 知ってる? タコの体の8割は筋肉でね だから すごいパワーが出るんだよ (モブ)そっか やっぱり大事なのは筋肉ですよね (おやじ)うん! (井上)予約してた井上(いのうえ)ですけど 何か悪霊に 取りつかれてるみたいなんで 除霊してください (霊幻(れいげん))ほほう 症状は どういったもので? (井上)俺 モテないんです 生まれて このかた 彼女が出来たことないんです これ 絶対 悪霊のせいだなって ああ〜 それ 絶対 悪霊のせいですね 除霊しますので こちらの椅子にどうぞ まず 霊の宿りやすい 髪や眉をカットします 首や顔に指圧を加え リンパの流れを良くし むくみと霊を押し出します 最後に除霊用のワックスと 霊が嫌がる聖水をかけて 除霊完了です 明日から努力しないで 彼女も出来ます 除霊代 2800円になります (モブ)お釣りの200円です (井上)ありがとうございます ありがとうございました (モブ)ありがとうございました (霊幻) そんなことやっても お前 モテないぞ (モブ) じゃあ やっぱりテレパシーですかね テレパシー? 遠くの誰かと交信したり 人の心の声を聞くってやつか? なんで急に? ふふ〜ん お前 心をのぞきたい相手がいるのか 女だな おやおや モブ君 分かりやすいね 筋トレの部活 始めたってのも それか! ああ〜! あ〜 すっ すいません! わっ わざとじゃ… 分かってる あのとき 約束したもんな 人に向かって その力は使わないって (霊幻のため息) ああ〜 今月の売り上げ こんだけか もう やめるか いらっしゃいませ! って ガキかよ (モブ)あっ あの “霊とか相談所”って 超能力の相談もできますか? 超能力? 僕 超能力者なんですけど はあ? ガキが何 言ってんだ もう 帰れ 帰れ! あっ! (モブ)あっ… ごめんなさい つい 僕 自分の力が怖いんです 時々 うまくコントロール できないときがあるっていうか 制御できないときがあって ここの看板を見て もしかしたら お兄さんも同じかもって 見ようとすれば 霊とかも見えるし いいか 人にない能力を 持ってるからといって 俺たちが1人の人間であることに 変わりはない 顔がいい 勉強ができる 足が臭い それと 一緒で 超能力も特徴の1つにすぎない 自分の個性として受け入れて 前向きに生きていくしかないんだ だから そんな能力があっても ひけらかすな 人に向けるな つまり いいヤツになれ! 以上 はい 約束します 能力をひけらかしたり 人に向けたりしません いいヤツになります (モブ) そっ それで女心を読むには? お前 しんみり思い出してんのに 空気 読めよ! 空気が読めないんじゃ 女心を読むのも 絶対… 無理だよな (亀田(かめだ))もし? ちょっと そこの少年 悩んでますね あなた 悩んでる だって 笑顔がないもの 別に悩んでないですけど (亀田)うんうんうん… 悩みを解決したいなら 私についてきてください いや 今から帰ろうかなと (亀田)あなたの悩みは 家庭? う〜ん 勉強? それとも… 恋の悩み? なんで分かったんですか? (亀田)じゃあ 行きましょう いや でも今から帰ろうかなと (亀田)モテますよ 行きます! (律)兄さん! (モブ)あっ 律 (律)どこに行くの? ちょっと悩みを解決してもらいに 兄さん 行っちゃダメだよ! (モブ)いいじゃん (律)兄さん! ダメ (密裏(みつうら))カッコワライ? 興味深い (槌屋(つちや))カッコワライね (桜威(さくらい)) そこの教祖が悪霊のたぐいか 能力者かもしれません (霧藤(むとう)) 俺のように洗脳能力を持つ者だと? (誇山(こやま))分かった 俺が様子を見に行ってくる (亀田)カッコワライはね 人類を救うために降臨された教祖 エクボ様が設立された 今 最もトレンディな教団なんです どうぞ (モブ)えっ? (トメ)モブ君? 知らなかった トメさんも モテたかったなんて (トメ)ち… 違(ちげ)えよ! 私はここの教祖に興味があんの きっと電波な能力の持ち主で… (教団員たち) エクボ様! エクボ様! (教団員たち) エクボ様! エクボ様! (エクボ)ハッハッハッハッ みなさ〜ん! 笑ってますか〜? (教団員たちの笑い声) (エクボ)あったまってきたかな? じゃあ そろそろ スマイルマスク 外しちゃおうか! (教団員たちの笑い声) (エクボ)ハッハッハッ… みんな いい笑顔だ! 何か 不気味な連中だね (トメ)電波だわ〜 ストップ! (亀田)エクボ様 今日は新たに3人の仲間を 連れてまいりました フフフッ (エクボ)そうですか 布教活動が実を結んでいるようで 何よりです では 3人の導かれし不幸ちゃんたち 前へ! (亀田)ほら ほら 前へ 前へ! ハハハッ ほら ほらね みんな 前へ ハハハッ おや? 3人とも 見るからに不幸 原因は 一目瞭然 笑顔がない! 笑いなさい いつでも 笑顔でいれば幸せになれる それがカッコワライの教えです そこの女の子 あなたの最近の不幸は何ですか? えっ? えっと 部員が私1人になり 廃部になりそうに それは つらい! 笑えなくなるのも 無理はないでしょう でも 大丈夫! 私の力を込めた このスマイルマスクをかぶって 矯正すれば また 笑えるようになりますよ〜 やめてよ! もう (トメ)放してよ! 放して! (律)やめろ! トメさん (トメ)やめろよ! やめて! いや〜! (エクボ)ハッハッハッハッ! (笑い声) はっ! フフ… ハハハハッ (エクボ)どうですか? みなさん 最高の笑顔じゃありませんか! (トメ)あれ? あれ? おかしい 楽しくもないのに笑っちゃう アッハッハッハッ おめでとう! 印象変わったよ! (トメ)いや いや そんな うんと かわいくなったよ まぶしい笑顔だ! 輝いて見えるわ 何? この感覚 感じる 感じる めっちゃきてる みんなも 私も笑って 何だか すっごく幸せ (エクボ)ハッハッハッハッ! じゃあ 次は君! えっ? やめろ! 律! ハハハハハッ! 律! (エクボ)はっ! フフ… ハハハハッ どうしよう 笑いが止まらないよ 兄さん 律? (エクボ)さあ 君も! ハハハハハッ! は〜っ! (教団員たち)えっ? えっ? スマイルマスクが効かない? あの もう帰ってもいいですか? これ 笑顔とか幸せが テーマであって モテるかどうかとは 別ですよね (エクボ)ハハハッ 君! せっかく みんないい感じで笑ってたのに ぶち壊しじゃないか いいかい? 君が笑わないと収まらないんだよ 空気を読みなさい! ハア ハア… 笑え! 兄さん ♪〜 〜♪
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ヴォルトロン.S01E02.JA
1 NETFLIX オリジナルシリーズ ヴォルトロン 起(お)きて ザルコンの攻撃(こうげき)よ 城(しろ)が破壊(はかい)される 今すぐヴォルトロンに! 急(いそ)いで 時間がない もっと大げさにしないと アルーラ姫(ひめ)が死(し)んだ なんと頭がふっとんだ 頭が何か話そうとしてる 何ですか? 最期(さいご)のお言葉(ことば)は? コラン 何でしょう 姫(ひめ) 終(お)わりよ 無念(むねん)だ ヴォルトロンが 間に合っていれば 時間だ 本当の攻撃(こうげき)じゃないのか 何分かかったと思ってるの? コラン? 24度(ど) おっと 温度(おんど)計でした 時間がかかりすぎよ いつザルコンが攻(せ)めてくるか 見なさい 着替(きが)えてるのはシローだけ みんな ベイヤードは? ランスはどこ? おはよう どうした? 私(わたし)たちは城(しろ)の修復(しゅうふく)をしてたの それでテストを兼(か)ねて アラームを鳴らした あなたたちは落第(らくだい)ね いいかな 全然(ぜんぜん) 寝足(ねた)りないよ 月曜日は地球(ちきゅう) 気づけば宇宙(うちゅう)にいて 異星人(いせいじん)の悪党(あくとう)と戦(たたか)って ベトベトしたものを 変(へん)てこな城(しろ)で食べてる 今日は何曜日? スピコリアンの暦(こよみ)だと 週の真(ま)ん中だ 何がなんだか… 私(わたし)たちの任務(にんむ)は重要(じゅうよう)なの 1万年の間にあちこちから 救難信号(きゅうなんしんごう)が届(とど)いてる ザルコンが 全宇宙(ぜんうちゅう)を征服(せいふく)する日も近い 地球(ちきゅう)はここ 地球(ちきゅう)も今に攻撃(こうげき)される やばい そうよ すべての星を解放(かいほう)しなきゃ 出発(しゅっぱつ)の準備(じゅんび)ができるまで― ヴォルトロンに 合体できるよう訓練(くんれん)を 戦(たたか)いに備(そな)えて 姫(ひめ)の言うとおりだ 訓練(くんれん)を始(はじ)めよう 助(たす)けた捕虜(ほりょ)と話がしたい ダメだ 5番目くん 背(せ)の順(じゅん)で呼(よ)んだ 明日まで低温室(ていおんしつ)に入ってる そうよ ライオンに乗(の)って どうなってる? おい ウソだろ 誰(だれ)か あいつを捜(さが)しにいく? ごめんよ もう少し近くにしてほしいよ まずは 編隊(へんたい)を組んで 飛(と)んでみよう ライオンと仲間(なかま)と 1つになるのよ 5頭が合体することで ヴォルトロンになる みんな やる気ないだろ これじゃダメだ 一度(いちど) 地上(ちじょう)に降(お)りよう イチから組み立てたら? つまり? 文字どおり 組み立ててみるんだ 上に乗(の)っかってさ 組体操(くみたいそう)みたいに? ほかに考えが? やってみよう ハンク 何してる 何が? お前は脚(あし)だろ ええ? 前回は俺(おれ)が頭だったはずだ “脚(あし)”って言ってたぞ 混乱(こんらん)してたからな 頭はシローだ 毎回? 今回は俺(おれ)のやり方で 次(つぎ)は俺(おれ)が頭ね じゃあ 腕(うで)と脚(あし) 俺(おれ)は頭だ ライオンと1つになれ 合体できるよう念(ねん)じるんだ 集中(しゅうちゅう)だ 集中(しゅうちゅう)するんだ 集中(しゅうちゅう)してる? 前は楽にできたのに 休もうか アドバイスがあるの 昨日(きのう)は 戦(たたか)ってる時に 合体できた ああ そうだ だな では― 城(しろ)の防御(ぼうぎょ)システムの テストをするわ 走れ 何するんだよ システムのテストも兼(か)ねた 合体の手助(てだす)けよ あなたたちを信(しん)じてる ゴー! ヴォルトロン! やってられるか 城(しろ)に帰る やめてくれ 手加減(てかげん)してよ ザルコンが手加減(てかげん)する? 今 こっちに向(む)かってるかも 自動(じどう)ロックオン 早かったな 任務(にんむ)は完了(かんりょう)か? いえ 月の表面(ひょうめん)が安定(あんてい)せず― 乗組員(のりくみいん)の命(いのち)が危険(きけん)でしたので だが生き残(のこ)った者(もの)は強くなる 弱さは病気(びょうき)だ 広がる前に 切り捨(す)てたほうがいい お前とドルイドたちの 計画は? 今 仕上(しあ)げをしています 身(み)の毛もよだつ恐(おそ)ろしい モンスターをご覧(らん)にいれます ヴォルトロンなど― 我(われ)らのモンスターの 敵(てき)ではございません 5番コンデンサーの出力は? まだ84パーセントです ついに合体できたのね いいや バリアが消(き)えたから帰った 何ですって 防火設備(ぼうかせつび)のテストのために 止めてしまいまして まだ休憩時間(きゅうけいじかん)じゃないぞ そうよ 訓練(くんれん)して 地球(ちきゅう)にはいつ帰れる? 家族(かぞく)に会えるまで残(のこ)る ザルコンを倒(たお)さなければ 地球(ちきゅう)は滅(ほろ)びる 合体もできないのに どうやって? 無理(むり)もない 昔(むかし)の騎士(きし)たちは 何百回も共(とも)に戦(たたか)った 耳のつながったサルみたいに そんなの無理(むり)だよ 昨日(きのう)は生存本能(せいぞんほんのう)が チームを1つにした だが今度(こんど)こそ― 自分たちの力で合体し ザルコンを倒(たお)さなくては 訓練(くんれん)デッキで特訓(とっくん)を そんなのあるの? 待(ま)ちに待(ま)ったチャンスだよ チャンピオンに どう仕返(しかえ)しする? マイクのテスト中 よく聞くんだ 自分の身(み)の安全(あんぜん)より 仲間(なかま)の安全(あんぜん)を優先(ゆうせん)しろ ドローンたちが攻撃(こうげき)する 自分以外(じぶんいがい)の仲間(なかま)を 敵(てき)から守(まも)るんだ どうなってる? 何だこれ 準備(じゅんび)を 自分じゃなく チームメイトを守(まも)れ 集中(しゅうちゅう)するんだ キース どうだ? 集中(しゅうちゅう)して俺(おれ)を守(まも)れ 俺(おれ)はバッチリだ お前こそ集中(しゅうちゅう)しろ お互(たが)いへの信頼(しんらい)が大切だ この迷路(めいろ)が 信頼(しんらい)を教えてくれる 自分からは壁(かべ)が見えない 壁(かべ)に触(ふ)れないよう 仲間(なかま)の指示(しじ)をよく聞け 俺(おれ)のペアは? 2歩前に キースだけは 勘弁(かんべん)してほしかった 次(つぎ)は交代(こうたい)だからな 前に2歩 右に曲(ま)がり そっちの方向(ほうこう)に3歩だ わざとだな よく聞けよ 右って言ったろ “前に2歩”と その前に言った 2歩… 今すぐ交代(こうたい)だ ライオンと絆(きずな)が結(むす)べないと ヴォルトロンにはなれない 問題(もんだい)ない ブルーは俺(おれ)の最高(さいこう)の相棒(あいぼう)さ よし では問題(もんだい)は ないはずだ ではライオンで急降下(きゅうこうか)だ これは上級者向(じょうきゅうしゃむ)けの訓練(くんれん)だが 時間がないから やむを得(え)ない 訓練(くんれん)ヘルメットオン コラン 見えないよ ライオンの目を通して見ろ 地面(じめん)に衝突(しょうとつ)する直前に 上昇(じょうしょう)するんだ ライオンの気持(きも)ちを感(かん)じろ 怖(こわ)がってる まだか キース もちろんだ 俺(おれ)は加速(かそく)するとこだ そうか? 地面(じめん)が近いぞ そうだな ビビってるだろ ビビってなんかない 勝(か)った 衝突(しょうとつ)したのか? 分かってきた いいぞ シロー 騎士(きし)の訓練(くんれん)で大切なのは ただ1点に集中(しゅうちゅう)すること ヴォルトロンだ ほかのことは忘(わす)れろ ヴォルトロンになるたびに 必要(ひつよう)な技術(ぎじゅつ)だ リラックスして心を開(ひら)け 仲間(なかま)との間に秘密(ひみつ)や壁(かべ)はない 頭を空っぽにして 合体することだけ考えろ ヴォルトロンになるんだ 心を開(ひら)いて その調子(ちょうし) 集中(しゅうちゅう)して あと1体だ ピッジ 彼女(かのじょ)のことを思うな 違(ちが)う ハンク のぞくな 壁(かべ)はないはずだろ お互(たが)いの頭をのぞいていい 頭を空に よし もう少しだ ゴー! ヴォルトロン! いいぞ ピッジ もうやめた 頭をのぞかれるのは嫌(いや)だ うまくいきかけてたのに 僕(ぼく)… もう 疲(つか)れたんだ じゃあ少し休もう 頑張(がんば)ったから リラックスタイムだ なぜ訓練(くんれん)せず ゴロゴロしてるの? 休憩(きゅうけい)ですよ 頑張(がんば)りすぎもよくない そんなこと言ってる場合? グラディエーターと 戦(たたか)ってもらうわ 協力(きょうりょく)しないと グラディエーターは倒(たお)せない シロー 大丈夫(だいじょうぶ)か 今のはアルテアの 子供向(こどもむ)けの設定(せってい)よ そんなんじゃ ザルコンと戦(たたか)えない 集中力を鍛(きた)える食事(しょくじ)を 用意(ようい)した これを食べれば 何回でも合体できるぞ いいにおいだ どうも 何しやがる 個人(こじん)プレーばかりで チームプレーができてない 今日の最後(さいご)の訓練(くんれん)だ 気でも違(ちが)ったのか 食べさせ合えばいいんだ サルみたいにな ごめん キモい! グチャグチャにしたな お前のせいだ バカげてる 地球人(ちきゅうじん)は文句(もんく)ばかりね 勘弁(かんべん)してくれ 今日1日頑張(がんば)ったんだ 俺(おれ)たちは囚人(しゅうじん)じゃない つまりその… おもちゃにするな! ランス ありがとう 姫(ひめ)にどなるな 姫(ひめ)だって? 僕(ぼく)たちのお姫様(ひめさま)じゃない いくぞ ピッジ 燃(も)えてきた もうたくさん 分かってるの? ついに力を合わせたわね 本当にそうだな 今はお前も憎(にく)くない 俺(おれ)と同じ考え? ゴー! ヴォルトロン! いいぞ デザートが食べたかったけど いいか 準備(じゅんび)はいいか? ラジャー いいぞ 了解(りょうかい) いつでも来い 行くぞ ほらできたでしょ 敵(てき)が必要(ひつよう)だったのね 古いことわざにもあります “美女(びじょ)が本気で頼(たの)めば 男は何でもする”ってね やったぜ 興奮(こうふん)して今夜は眠(ねむ)れないかも 俺(おれ)は枕(まくら)に頭がついたら すぐ眠(ねむ)れる みんな ヴォルトロンになってた時― 俺(おれ)たちは完全(かんぜん)に 1つになってたな まるで兄弟だ 愛(あい)してるぜ ついに頭がイカれたか そうかもな 苦労(くろう)したから 寝(ね)ないのか? すぐに 頑張(がんば)ったな よくやった これで騎士(きし)たちを滅(ほろ)ぼせる ヴォルトロンは我(われ)らのものだ 日本語字幕 赤木 真理子
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とと姉ちゃん#117
1 演技は? …見てたよ。 そんなん 当たり前やんか! コーヒー いれるわ 俺…。 いや ごまかさんと! いやいや いやいや…。 なあ? ちょっと ほんまに! あっ ダンスは どやった? あれ ものすご しんどいよね。 ああ よかった よかった。 よかった? ほんまに…? (常子)試験をしましょう。 ♬~ 「あなたの暮し」で 商品の試験をするの。 (花山)このアイデアは すばらしい! <石けんの商品試験は 6つの項目で比較します。➡ まず 汚れの落ち具合を調べます> <一定量 汚れをつけた布を用意し その重さを量ります。➡ そして 洗ったあとの重さを量り 前後の重さの差から➡ どれだけ 汚れが取れたかを 調べる方法です> せ~の…。 (一同) いちに いちに いちに いちに…。 湯が1度ぬるい。 やり直せ。 (水田)え~? つべこべ言わずに さっさとやれ! はい! では ここの回 やり直します。 (一同)はい。 きちんと やらないと➡ 正確な結果が得られないから そのつもりで頼むぞ! (一同)はい! <常子たちは 商品試験と並行して➡ 各家庭の台所の取材も 行っていました> (青葉)この前の おばちゃまだ! あっ この間 傘で遊んでた…。 うん 青葉。 あっ そうだ 青葉ちゃんだ。 ねえねえ 今日 お父さん いるよ。 本当? うち来て うち来て。 いいの? いいよね? お兄ちゃん。 (大樹)うん。 ありがとう。 こっち こっち。 (本木)こいつは さい先が ええで。 (扇田)いや でも 親御さんに聞いてみない事には➡ まだ分かりませんよ。 せやな。 こっち。 お父さん 呼んでくるね。 青葉も呼ぶの! フフフ…。 取材できると いいんですけどね。 ええ。 (大樹)早く! お父さん。 ≪はいはい はいはい。 よいしょ。 お休みの日に すみません。 私 「あなたの暮し」という…。 星野さん? ♬「普段から」 ♬「メイクしない 君が」 ♬「薄化粧した朝」 ♬「始まりと終わりの狭間で」 ♬「忘れぬ約束した」 ♬「花束を君に贈ろう」 ♬「愛しい人 愛しい人」 ♬「どんな言葉並べても」 ♬「真実には ならないから」 ♬「今日は贈ろう」 ♬「涙色の花束を君に」 ♬「涙色の花束を君に」 ♬~ 星野さん? 常子さん? お知り合いですか? あっ 以前…。 以前…? ええ ご近所だったものですから。 ええ…。 (せきばらい) ご主人。 (星野)はい。 実は 台所を見せてもらえまへんか? 台所ですか? はい。 あの…。 私 あの… 「あなたの暮し」という雑誌を➡ 作っておりまして。 ああ…。 すごいな。 いえ。 あ… で… 台所の取材をさせて頂いて➡ 記事を書いているところなんです。 それで うちのを… ですか? ええ。 お願いできませんか? 汚いですが うちで よかったら。 なあ? ほんまでっか! ありがとうございます。 ありがとうございます。 ありがとうございます。 いえ。 あ… では どうぞ。 (本木)お邪魔します。 (扇田)お邪魔します。 (大樹)こっち こっち。 (青葉)こっちだよ~。 (大樹)こっち こっち。 (本木) 分かりました。 分かりました。 そっちだね。 はいはい。 (扇田) 本木さん 靴 靴! 本木さん! (星野)鍋やザルなどの調理器具は 上に並べています。 なるほど。 はい。 調味料なんかは? 調味料は ここに➡ 並べて置いてますね。 (扇田)便利ですね。 ♬~ (扇田) 今日は 奥様は お出かけですか? それが 先立たれまして。 (扇田)失礼しました。 いえ。 (青葉)おばちゃま 今日も お洋服 きれいね。 本当? ありがとう。 うん。 そのスカート とっても きれい。 フフフ…。 常子さん。 はい。 まずは こっちから撮っときます。 そう… そうですね。 すみません。 そうですね こっちから撮って➡ そのあと 引いて 全体を お願いします。 引いて 全体ですね。 分かりました。 じゃあ まずは このショットから。 はい。 それが終わったら 収納も。 収納ですね。 はい 収納も端から… そうですね。 (シャッター音) ありがとうございました。 助かりました。 そうですか。 何の変哲もない台所ですが➡ お役に立てたでしょうか? はい。 はい。 (扇田) 常子さん バス来ちゃいますよ。 はい。 では 失礼します。 (扇田)失礼します。 (本木)失礼します。 また今度 遊びに来てね。 またね。 またね。 (青葉)お父さん だっこ。 よいしょ。 ♬~ (君子) 無理して食べなくていいのよ。 美子がいると思って 夕飯 作り過ぎちゃったの。 ああ…。 このところ➡ 毎日のように 南さんと デートなのね。 かか。 うん? 今日 星野さんに お会いしました。 星野さん? 星野さん!? 私も驚きました。 偶然 取材に伺ったお宅が 星野さんのおうちだったんです。 15年ぶりに お会いした 星野さんは➡ 少し痩せられたようにも 見えましたが お元気そうでした。 ご結婚されて お子さんも2人いて。 そう…。 もしかしたら 戦争で… と思っていたので➡ 今 ああして 幸せそうな 星野さんを見る事ができて➡ ただただ ホッとしました。 星野さんも 今の常子を見て 驚かれたでしょうね。 まさか 社長さんだなんて。 どうですかね。 うれしいんじゃないかしら。 …だと いいですけれど。 せっかく 取材させて頂いたんですから➡ いい記事にしないと。 ♬~ これ 2番です。 どう? (松永)それが 全然。 (木立)昨日から 石けんの匂いに 囲まれてますから➡ 鼻が きかなくなってしまって。 実は 私も…。 (花山)やはりな。 そんな事を言いだすだろうと 予想はしていた。 (松永)だったら ほかの方法を…。 フフッ。 ≪(美子)こちらです。 (2人)こんにちは。 綾さん! 康恵さんも。 (綾)お声がけ頂いて うれしいわ。 (康恵) ああ。 大好きな「あなたの暮し」に 協力できるなんて➡ 光栄だよ。 (松永)協力? 我々と交代で 石けんの匂いを 嗅いでもらおうと思ってね。 今日は 2人とも よろしく頼むよ。 よろしくお願い致します。 お願いします。 本当にいいの? 太一君は? 太一は 母が面倒見てるから➡ 昼間 仕事がない日だったら 来られるわ。➡ それに 引っ越したから ここまでも近いのよ。 そう言って頂けて うれしいわ。 このところ 「あなたの暮し」は 新鮮味がなくなってきてるからね。 商品試験なんて なかなか いい企画だと思うよ。 康恵さん 手厳しいですね。 当たり前だよ。 私は 創刊号からの つきあいだよ。 誰よりも厳しく 誰よりも愛情を持って➡ 「あなたの暮し」を 読んでるつもりさ。 ありがとうございます。 ありがとうございます。 <石けんに含まれる 手荒れの原因になる成分は➡ 民間の検査機関に 分析を依頼しました> よろしくお願いします。 よろしくお願いします。 <およそ1か月かけて 1社につき50個➡ 延べ300個の石けんの試験を 行いました> どの写真もいいから 迷いますね。 エヘヘヘ…。 さすが! アハハハハ。 記事の方は どうですか? あの… 今 島倉と手分けして 書いてるんですけど➡ すいません 次号に間に合うかどうか…。 焦らなくていいわ。 じっくりと時間をかけて➡ いい記事を 書いてくれた方がいいもの。 (2人)はい。 はい。 どうしましょうかね 写真ね。 常子さん 石けんの試験結果が出た。 面白い結果が出たぞ。 汚れの落ち具合 香り 肌への刺激…。 どれを取っても麗風堂の石けんが 一番 評価が低いんですね。 (一同)えっ? 麗風堂って 最大手じゃないの? うちで使ってるのも これですよ。 (松永)僕もです。 で 評価が高いのは? 高いのは…。 この初音石鹸という会社のものだ。 えっ 初音? (扇田)そんな石けん 売ってるの➡ ほとんど 見た事ないですよ。 無名の会社のものが 一番 評価が高いなんて…。 どうだ? 面白い結果だろ? (松永)これは 読者も驚きますね。 では 本木さん どの会社のものか分かるように➡ 石けんの写真 撮って頂けますか? はい 分かりました。 (岸野)それは 困ります! (水田)岸野さん? 我が検査機関による検査を基に➡ メーカー名を公表するのは どうか おやめ下さい! それでは 試験結果を公表する意味がない! そうですよ。 検査結果が分かっても➡ メーカー名が分からなければ 読者は 商品を選べません。 どうしても メーカー名を 公表するというのであれば➡ この試験結果は 取り下げます。 なぜ メーカー名を公表したら あなたたちが困るんだ? 中立な民間機関のはずだろ! 麗風堂は うちが古くから➡ おつきあいさせて頂いている 会社です。 その麗風堂の顔に 泥を塗る訳にはいかないんです。 もともと 麗風堂の宣伝になると 思って お引き受けしたんです。 それが こんな結果になってしまっては…。 だったら どうしろと? 手荒れ成分の数値等を 誌面で公表するならば➡ 社名を伏せ A社 B社として頂きたいです。➡ もし 発表するのであれば➡ うちの検査結果は 掲載しないで頂きたい! 検査結果が出せなければ 実験の正当性が失われます。 どちらを選ぶかは お任せするしかありません。 ♬~ 関口知宏さんが➡ イタリアを列車に乗って ぐるっと1周。 1か月の旅を 1日ごとに 日めくりで お伝えします。 さあ どんな出会いと発見が➡ 待っているでしょうか。 今日は ターラントから ブリンディシに向かい➡ その後 イタリア半島の かかとの部分にあたる➡
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刑事7人2nd#08
1 ♬~ (伊吹俊也) 我々はどこから来たのか。 我々は何者か。 我々はどこへ行くのか。 我々は何者か。 (伊吹)我々はどこへ行くのか。 我々はどこから来たのか。 我々は何者か。 (男性)おい 大丈夫か? (伊吹)俺は… 人を…→ 殺した。 (パトカーのサイレン) お疲れさまです。 亡くなったのは伊吹俊也 29歳。 住所は この近くです。 目撃者の話によると→ 缶コーヒーを手に フラフラ歩いてきて→ 倒れたそうです。 (天樹 悠)この缶コーヒー 鑑定 急いで。 はい。 それと 死に際に 妙な事を言っていたと。 妙な事? ええ。 「俺は人を殺した」とか…。 人を殺した? (五十嵐正治)お気をつけて。 (刺す音) (柳 光太郎)うっ…! (光太郎)ううっ…! あっ… ああ…! (カメラのシャッター音) (沙村康介)青山。 (青山 新)被害者は柳光太郎さん。 柳ロイヤルリージェンシー ホテルグループの社長です。 (水田 環) 柳ロイヤルって超一流よ。 国内外のVIP御用達の。 確か 何カ月か前に→ 前社長が急死したって ニュースで見た覚えがあるな。 財布が見当たりません。 腕時計もしてたみたいですが…。 金目当ての犯行か? 所轄には 目撃者を探すよう指示する。 俺たちは被害者の周辺を当たろう。 (環・青山)はい。 どうした? いえ…。 (記者)来た 来た…! 柳さん! 柳副社長 この短期間に 相次いで→ 社長が亡くなっていますが どう思われますか? また後継者問題が再燃しますね。 社長が亡くなった 今のお気持ちを。 ♬~ ご家族は こちらで全員ですか? (田沼孝雄)はい。 光太郎様の奥様の美幸様。 妹で 現副社長の 静香さんでございます。 わたくしは この家で執事をしております→ 田沼と申します。 失礼ですが 確か お父様は先だって…。 (静香)2カ月前に 心筋梗塞で急死しました。 その後は 亡くなった 兄の光太郎さんが→ 社長を継がれたんですよね。 (静香)ええ。 今後は 副社長である あなたが あとを? 恐らく そうなるでしょうね。 ビジネス上のトラブルとか→ 社長に恨みを持つ人物に 心当たりとかは…? さあ…。 ホテルの人間に聞いてみたら? 奥様から見て 最近 変わった様子は? 会社の事は よくわかりませんし→ それより わたくし これから どうすればいいのか…。 泣いてても仕方ないでしょ。 刑事さん 私 会社のほうが心配なので→ 失礼していいかしら? (青山)もう少し よろしいでしょうか? 失礼ですが 昨晩はどちらに? 香港に。 出張で2日前から行ってました。 奥様は? 家におりましたわ。 奥様も私も 確かに この家におりました。 光太郎さんは ゆうべ どうして 現場の遊歩道にいたか→ ご存じですか? 五十嵐に聞けば わかるんじゃない? 五十嵐さんというのは…? 秘書兼運転手です。 田沼 案内してあげて。 はい。 では どうぞ こちらへ。 お願いします。 失礼します。 (ドアの開閉音) あの… 光太郎さんと妹の静香さん 仲悪かったんですか? お兄さんが亡くなったにしては 淡々としてるし→ 兄嫁の美幸さんとも 妙な感じっていうか…。 いずれ わかる事なので 申し上げますが→ 静香様は 先代と外の女性との間に 生まれたお子様でして…。 つまり…。 ええ…。 その女性が亡くなり→ 静香様は 8歳の時に この家に引き取られました。 当時は 奥様もご存命でしたので→ 随分つらい思いを されたと思います。 社長自ら 遊歩道脇で車を降りたんですね? (五十嵐)ええ。 運動不足とかで 家まで少し歩きたいと。 じゃあ ゆうべは たまたま? いえ ここ1カ月ほどは毎日…。 昨夜は何時に降ろしました? えっと… 10時5分です。 声を聞いたり 怪しい人を見かけたりは? いえ… すぐに車を出して 屋敷に帰りましたので。 その日課 他に知ってる方は? さあ… わかりません。 田沼さんは? いえ 初耳でございます。 ♬~ ホテルで 少し聞いて回ったんですが→ 殺された柳さん 相当 評判が悪いですね。 社長就任時に 強引な人事を敢行したらしく→ 恨んでる人も かなりいるみたいです。 強引な人事? わかった。 すぐにリストを送ってくれ。 了解。 ♬~ (堂本俊太郎) 伊吹俊也さんの死因は→ クロレゾールによる中毒死。 コーヒーと一緒に飲んだと 推測される。 それと 左手首に自傷の痕があった。 比較的新しい傷で 深くはない。 ただ 他にも 円形脱毛症や帯状疱疹の痕が→ いくつも見受けられる。 深い悩みや 強いストレスを 抱えていたのかもしれないな。 伊吹俊也さんの死因は→ クロレゾールによる中毒死と 聞きましたが。 ええ。 缶コーヒーから→ 同じ成分の毒物が 検出されました。 彼は画家でしてね。 毒物も 油絵に使う溶液に 含まれている成分だそうで…。 あっ 鞄の中からも 同じものが見つかっていますし→ 恐らく 自殺に間違いないでしょう。 (ノック) 奥様がいらっしゃいました。 (伊吹響子)実は 主人 1カ月前にも自殺を…。 (響子)絵が描けないって ずっと悩んでて…。 でも… 退院してからは 立ち直ったんですよ。 元気になったんです。 今日から 軽井沢に行く予定で…。 恩師の個展 楽しみにしてたのに…。 このお金は旅行用ですか? えっ? どうして そんな大金…。 ご主人 車は? うちには 車はありませんし めったに…。 実は ご主人 亡くなる直前に→ 人を殺したと 言い残しているんです。 人を… 殺した。 ご主人が 人を殺す事は あり得ますか? まさか…。 あんな繊細な人に 人を殺せるはずがありません。 ♬~ すみません。 (寺井信介)はい。 柳ロイヤルリージェンシーの 元専務 寺井さんですか? はい。 柳光太郎社長が殺害された件で お聞きしたい事が。 はい…。 クーデター…。 専務だった あなたが 仕掛けたんですか? ええ…。 でも 事前に悟られて失敗し ご覧のような有り様です。 つまり 光太郎さんが 社長になる事に反対だった。 先代には申し訳ないが 息子の光太郎は→ とても会社を継ぐような 器じゃない。 ホテルマンとして 現場経験も ろくにせず→ 視察といっては 海外で豪遊するような男ですから。 もしクーデターが成功していたら どなたが社長の席に? 寺井さんですか? まさか…。 我がホテルには 適任の人材がいたんです。 前社長の右腕と言っていいほど 絶大な信頼を得ていました。 その人を社長にしようと? でも 我々の計画のせいで 彼は→ 見せしめに 運転手にさせられたんです。 もしかして… 五十嵐さんの事ですか? ええ…。 ♬~ ありがとう。 (田沼)いってらっしゃいませ。 ♬~ ♬~ 柳光太郎…。 (青山)なんで天樹さんが これを? 伊吹俊也という男の 足取りを追っていたところ→ 3日前の夜に 彼が これを 捨てている事がわかりました。 伊吹俊也? 今 どこにいる? 昨夜 死亡しました。 その時 「俺は人を殺した」と 言い残したそうです。 死因は? クロレゾールによる中毒死。 飲んでいたコーヒーに 入っていました。 所轄は自殺と判断していますが 確証はありません。 この男 何者なんです? 画家だ。 といっても収入はないようで→ 奥さんが働いて 生計を立てていたようだ。 伊吹俊也…。 過去に窃盗と強盗未遂の 前科があります。 それと 柳さんの遺体を 堂本先生に見てもらえるよう→ 手配してもらえませんか? 何か見逃している点が あるかもしれない。 わかった。 ♬~ ごめんなさい お待たせして。 社長に就任されたそうですね。 (静香)ああ…。 ええ 正式発表は まだだけどね。 …で 今日は どんなご用件で? 2カ月前 お父様が急死されたあと→ 社内でクーデター騒ぎが あったそうですね。 ええ…。 他にも不当な人事異動に解雇…。 前社長で兄の光太郎さんを 恨んでいる人が→ たくさんいて驚きましたよ。 柳ロイヤルリージェンシーは 先代の柳隆一氏が→ ご友人とともに 創業されたそうですね。 ええ。 その方は 20年も前に もう亡くなっています。 お名前は五十嵐大吾さん。 今 運転手をされている 五十嵐正治さんは→ 彼のご子息ですよね? (静香)そうよ。 おかしくないですか? 同じ創業者の子でありながら 彼は経営に携わっていない。 本人が希望したって聞いてるけど。 でも 彼は今 社長秘書という名の 運転手ですよね? それは… 兄がやった事よ。 人望のある五十嵐を恐れて。 まさか… 五十嵐を疑ってるの? 何か彼に 変わった様子はないですか? やめてよ。 五十嵐は 人を殺すような人間じゃないわ。 では最後に この方 ご存じないでしょうか? 伊吹俊也さんといいます。 知らないわ。 ありがとうございます。 五十嵐さん あなた→ 前社長の右腕と呼ばれるほどの→ 優秀なホテルマン だったそうじゃないですか。 元専務の寺井さんから お聞きしました。 前社長の右腕と言っていいほど 絶大な信頼を得ていました。 彼は 見せしめに 運転手にさせられたんです。 さぞかし悔しかったでしょう。 いえ… これも大事な仕事です。 ただの運転手だとは 思っていません。 社長自ら 私を選んでくれたのですから。 社長秘書…? あなたの才能を見込んでの 大出世だ。 まずは運転手として 十分に そのスキルを発揮してください。 五十嵐さん 彼は あなたを追い出すために→ こんな不当な人事を 行ったんじゃありませんか? 社長の右腕とまで呼ばれ→ ホテルの歴史をつくってきた あなたにとって→ それは屈辱以外の 何ものでもなかったはずです。 どう思われようと 刑事さんの勝手ですが→ 私は このホテルが好きなだけです。 全てはホテルのためです。 ホテルのため? 念のため お聞きしますが 伊吹俊也という男に心当たりは? 伊吹? この男です。 いえ… 知りません。 (青山)えっ… 今の話 もう少し 詳しく聞かせてもらえますか? 確か 金曜日よ。 夜遅くに 奥さんの大きな声がして…。 あの お話って…。 実は 柳光太郎さんという方が 殺害された事件で→ ご主人が関わっている可能性が 出てきたんです。 柳って 今 ニュースでやってる ホテルの…? そうです。 ご主人と 何か関係のある方ですか? まさか! そんな人 知るはずないじゃないですか。 ですが 事件の日→ ご主人が 被害者の財布を捨てている姿が→ 防犯カメラに残っていたんです。 えっ…? 遺留品を もう一度 見せて頂けませんか? …はい。 ♬~ どうぞ。 拝見します。 ♬~ ご主人は 他にも携帯をお持ちですか? いいえ。 うちには そんな余裕は…。 (青山)失礼します。 奥さん ご主人の服を 見せて頂けませんか? 服? 4日前に着てた服です。 隣の方に話を聞いたんです。 血が付いてたとか。 出して頂けませんか? ♬~ あの夜 主人が 珍しく遅く帰ってきて→ なんか いつもと様子が違ったんです。 そしたら これに血が…。 ちょっと 血が付いてるじゃない! 怪我でもしたの? (伊吹)大丈夫だよ。 なんともないよ。 ねえ こんな時間まで どこに行ってたの? 心配しないで。 なんでもないから。 これ お借りします。 あの…! 本当に 主人が殺したんでしょうか? 私 信じられないんです! 確かに 贅沢は出来なかったけど ギリギリ生活は出来てたし→ お金の不満なんて一度も…。 また何かわかりましたら ご報告します。 (青山) 伊吹の服に付着していた血痕が→ 柳光太郎さんのものと 一致しました。 それと伊吹の財布に入っていた 1万円札からも→ 柳さんの指紋が検出されました。 伊吹が殺した可能性が 高くなった… って事か。 しかし 今のところ→ 柳さんとの接点も 動機も見当たらない。 僕が確認した 防犯カメラの映像では→ 伊吹は 柳さんの財布を捨てたあと 誰かに電話をしています。 しかし 伊吹の携帯に その時刻の通話履歴がなかった。 つまり その もう一台は 誰かとの連絡用? だとすれば 伊吹は 何者かに 殺人を依頼されたとも考えられる。 伊吹は 2人の関係がバレないよう→ 足のつかない携帯を渡されていた。 そして 指示された日の夜→ あの遊歩道へ行き 柳さんを待っていた。 (刺す音) うっ…! ♬~ 金品を盗んだのは 物盗りの犯行に見せ→ 行きずりの犯行だと 我々警察に思わせるため。 そして伊吹は 犯行が終わった事を連絡した。 全て終わりました。 (青山)でも 人殺しですよ? 伊吹が そんな簡単に 引き受けるでしょうか? 伊吹には 過去に 強盗未遂のマエがある。 大金をちらつかせれば 動くかもしれない。 もしかして五十嵐が…? 例の運転手ですか? 彼は 殺された柳から ひどいパワハラを受けてた。 これまでの功績を全否定されて ホテルを追われようとしていたの。 殺意を抱いていたとしても 無理はない。 確かに 事件当夜のアリバイもないし→ 柳さんの行動を 完全に把握出来たのは→ 五十嵐だけだ。 それと… これを見てください。 「我々はどこから来たのか→ 我々は何者か→ 我々はどこへ行くのか」 これって もしかして ゴーギャン? ええ。 ポール・ゴーギャン。 彼は このタイトルの絵画を残し→ その後 自殺を決意する。 伊吹も同じような心境にあった…。 どういう事だ? 伊吹は 1カ月前に→ 自殺未遂を起こして 病院に入院しています。 しかし 妻の響子の証言によると→ 伊吹は退院後→ 急に 前向きに気持ちを 切り替えていたようなんです。 恩師の個展 楽しみにしてたのに…。 それが どういう事なのか…。 とにかく接点は必ずある。 それを見つける事だ。 ♬~ (五十嵐)いい加減にしてください。 あなた方の妄想には ついていけない。 私は 伊吹俊也なんて 知りませんって…! あなたは1カ月前 株を処分して→ まとまった金額を 手にしていますよね。 そのお金は どうされたんですか? あなた方に言う義務は ないでしょう。 では 3日前の… 8月28日の午後9時頃→ どこにいたか教えてください。 その日が何か? 伊吹俊也さんが 亡くなられた日です。 その日は→ 静香さんが 会社で徹夜仕事がある という事だったので→ 私は帰りました。 一人暮らしなので 証明は出来ませんが…。 その手帳 お借りしてもいいですか? いいですけど…。 ありがとうございます。 ♬~ (看護師長)伊吹俊也さん…→ 1カ月前 7月26日に→ 手首を自傷し 救急で運ばれてきました。 その時に 何か変わった事は? ああ… そういえば→ 奥様が見舞いにいらした時に…。 (響子)あなたには才能があるの。 ずっと そう言ってるじゃない。 もう 俺を自由にしてくれ。 描けないんだよ。 今のままじゃ 俺の人生 駄目になる。 勝手な事 言わないで。 あなたが働かずに 絵を描いていられるのは→ 誰のおかげだと思ってるの? あなたには 私が必要なのよ。 私から離れる事なんか 絶対に出来ない。 ♬~ (携帯電話の振動音) ちょっと すいません。 (携帯電話の振動音) もしもし。 五十嵐の運転日誌を 調べたんだけど→ 1カ月前の7月26日の夜→ 車で豊洲第一病院に行ってる。 わかりました。 五十嵐 この病院に来てました。 すいません 7月26日の外来と入院患者→ 面会者のリストを 見せて頂けませんか? (青山)五十嵐 五十嵐…。 あっ! (青山)今回の事件は→ 柳ロイヤルリージェンシーの社長 光太郎氏が→ 何者かに刺殺されたのが 始まりです。 柳光太郎を殺害したのは→ 遺留品から見て 伊吹俊也の可能性が高い。 でも いくら調べても 2人に接点はなく→ 動機も見当たらない。 (青山)そこで 動機のある者が金を使って→ 伊吹俊也に 殺人を依頼したと考えました。 でも 違ったんです。 違った? 堂本先生の見立てどおり→ 伊吹俊也は 慢性的にストレスを抱え→ 追い詰められていました。 それは ただ単に 絵が描けないというだけではなく→ 妻の響子によるものでした。 (青山) 一種のモラルハラスメント→ 精神的暴力です。 伊吹が望んでいたものは 金じゃなかった。 妻の響子さんから 自由になる事だったんです。 だから思い余って自殺を図った。 死ぬ事でしか→ 響子から自由になる方法はないと 思ったんでしょう。 でも そんな彼が自殺未遂を境に 急に明るく前向きになった。 きっかけは 恐らく→ 病院で ある人物に 出会った事です。 (青山)その人物は 柳光太郎さんに 強い殺意を抱いていた。 そして伊吹は その人物から→ 妻から自由になれる もう1つの解決策を教わった。 妻の響子を殺す事です。 つまり 今回の事件は→ 伊吹が 一方的に依頼されたのではなく→ 交換殺人だった。 そう考えると→ 散らばっていたピースが はまり始める。 その 病院で出会った人物 っていうのが… 五十嵐って事? いいえ 違います。 交換殺人なら→ 自分は100パーセントのアリバイを 用意するはずです。 五十嵐には アリバイを証明する人間がいない。 100パーセントのアリバイ…。 そして 一番 得をした人物…。 ♬~ 柳静香…! でも… 交換殺人は成立してないわよね? そこが この犯人の特徴的なところです。 犯人は 何も知らない響子を殺すより→ 伊吹を殺したほうが メリットがあると考えた。 この秘密を知る者が 完全にいなくなるからです。 交換殺人を利用した 完全犯罪…。 ♬~ もう… なんなの? 朝から いきなり。 今日は社長就任の記者会見で 忙しいんだけど。 それは おめでとうございます。 本来なら手に入らなかった椅子だ。 別に私が望んだわけじゃないわ。 そうでしょうか。 あなたは 伊吹俊也に→ 兄の光太郎さんを殺してほしいと 頼んだんじゃありませんか? だから そんな男は知らないって…。 いいえ。 あなたは1カ月前 伊吹と出会っています。 豊洲第一病院で。 その日 あなたは 五十嵐さんの車で病院へ行き→ 検査入院したのは確認済みです。 (青山)出ますかね? 証拠。 (青山)パスワード? ローマ字で KINAKOでは ないでしょうか? 静香様が幼い頃に飼われていた 犬の名前でございます。 (青山)KINAKO…。 ♬~ (青山)天樹さん これ…。 あの日 あなたは兄の光太郎さんと もめたそうですね。 ケンカなんて日常茶飯事よ。 でも あの日は→ いつもと違ったんじゃ ありませんか? (光太郎)親父は死んだ。 金はやるから 家からも会社からも とっとと出ていけ。 冗談じゃないわ。 私だって立派な相続人よ。 あんたなんかより よっぽど能力あるわ! あっ! ねえ!! あなたは病院へ行った。 同じ日 伊吹俊也は自殺未遂をして 病院に運ばれています。 そして そのあと→ あなたは 伊吹俊也と 妻 響子の会話を→ 偶然 耳にした。 (響子)勝手な事 言わないで。 あなたが働かずに 絵を描いていられるのは→ 誰のおかげだと思ってるの? ≫私から離れる事なんて 絶対に出来ない。 あなたは その時 感じたんじゃないですか? 伊吹の中にある 奥さんへの殺意を。 そして 交換殺人を思いついた。 憶測で言わないで。 じゃあ どうして 彼に声をかけたんです? え…? 病院の防犯カメラの映像に 残ってました。 あなたが伊吹の病室に 入っていくところが。 (携帯電話の着信音) 失礼。 (携帯電話の着信音) はい 沙村。 わかった。 あなたの自宅から… 証拠が出ました。 (田沼)まさか 静香様が犯人だったとは…。 天樹さん 行きましょう。 では 我々は これで失礼します。 あっ… 失礼致しました。 気になりましたもので。 あっ… ありがとうございます。 失礼します。 押収した あなたのパソコンから→ 毒物購入の履歴が見つかりました。 伊吹俊也が飲んで死亡した毒物と 同じものです。 えっ…? 「そんなに お兄さんが憎かったのか?」 馬鹿なくせに 長男だからって優遇されて…。 案の定 父が死んだら 私を追い出そうとした。 私はね ずっとずっと我慢してきたの。 なのに 暴力までふるわれて 我慢出来るはずないじゃない! それで伊吹俊也に 交換殺人を持ちかけたんですね? あなたの奥さん 殺してあげる。 ただし 条件がある。 条件? 大丈夫。 死ぬ勇気があれば なんでも出来るわ。 自分の人生 取り戻しましょう? (静香の声)死ぬ事しか 考えてなかった人間が→ たったひと言で変わるんだから…。 簡単すぎて怖いくらいだったわ。 お兄さんが 帰宅途中 車から降りて歩く習慣は→ 前もって調べたの? 1人になるチャンスがないと 頼めないでしょ? (刺す音) うっ…! 全て終わりました。 (静香)お疲れさま。 ♬~ その伊吹を殺す事は 最初から考えてたのか? そうよ。 彼を殺したほうが得だって。 (伊吹)明日 妻は夜8時には 帰宅していると思います。 旅行 楽しんできてね。 きっと いい絵が描けるわ。 私たちは もう二度と会わない。 ♬~ さようなら。 ♬~ 殺人と殺人教唆…。 罪は重いぞ。 「はあ… 完璧に証拠隠滅したと 思ってたのに…」 なんでよ。 (携帯電話の着信音) はい。 (堂本)「俺だ」 「柳光太郎さんの解剖が終わった」 柳光太郎さんの死因は 刺殺で間違いない。 ただ 1つだけ 気になる事があった。 これは…。 ♬~ (田沼)そうですか…。 やはり 静香様が…。 実は 法医学の教授に→ 改めて 光太郎さんのご遺体を 解剖してもらったんです。 それによると…。 柳さんは二度 刺されている。 (青山)え!? 一度目の刺し傷は さほど深くはない。 致命傷ではなかった… という事ですか? そうだ。 恐らく 柳さんは→ ナイフが刺さったまま 抵抗したんだろう。 しかし犯人は さらに深くナイフを押し込んだ。 問題は その角度だ。 角度? 1番目の刺し傷は 強い力ではなく 骨に当たって止まった。 その傷の角度から見て 刺したのは右利きだ。 しかし さらに奥へ突き刺した傷は 角度が変わっていた。 つまり…。 田沼さん あなたは左利きですよね? 何を唐突に仰るかと思えば…。 確かに私は左利きですが 世の中には大勢おられますよ。 しかし 静香さんの計画を 知っている人の中で考えたら→ あなた以外 左利きの人間はいません。 だからといって→ そう決めつけて 話をされるのは…。 静香さんは 完璧に証拠を隠滅したそうです。 普通 毒物の購入記録なんて 真っ先に消しますよね? でも 残ってたんです。 我々は まんまと それをつかまされました。 静香さんのパソコンを 改めて解析したところ→ 消したはずの購入データは→ 3日前の午前10時に 復元されていました。 (青山)その時間 静香さん本人は→ 会社で新聞社のインタビューを 受けていました。 彼女以外 パソコンのパスワードを 知っているのは→ 幼い頃から ずっと見守ってきた あなた以外 考えられない。 それから伊吹は→ まだ光太郎さんが 生きているうちに→ 財布を上着から抜き取っています。 傷口を見ても 光太郎さんは 激しく抵抗したはずです。 しかし 遺体の衣服は 乱れていなかった。 それは あなたが反射的に 直したからじゃありませんか? 先ほど…→ 彼にしてくれたように。 ♬~ 田沼… 助けてくれ…。 うっ… 救急車…。 ♬~ (刺す音) (光太郎)ううっ…! ううっ…。 ♬~ 今 光太郎さんの衣服を 科捜研が調べ直しています。 恐らく あなたが接触した痕跡が 検出されるでしょう。 (ため息) 長年の習性というものは 恐ろしいものでございますね。 小さい頃から世話をしてきた 2人を なぜ…? 旦那様は かねてより 後継者である お二人の事で→ お悩みでした。 光太郎様は なんの疑いもなく あとを継げるものと思い→ プライドだけは高く なんの努力もしない。 静香様は 優秀なのは認めますが それを鼻にかけ→ 常に 人を見下しているところがある。 旦那様は 世襲はしないと 決めておりました。 でも その決断を 書面に残す前に…。 思いもかけぬ事でした。 そして これ幸いと 光太郎様は 社長の座に就こうとした。 私は 彼に言ったんです。 光太郎様が 強引に 社長の座に就こうとすれば→ 必ず 反発する者が現れます。 (光太郎)長年仕えてる お前まで 俺を馬鹿にするのか? だったら見せてやるよ。 俺の力を。 (田沼の声) 光太郎様は先手を打って→ 社内を粛清し 見せしめとして→ 五十嵐さんを秘書という名の 運転手にしました。 ただの… 自分のプライドのために。 浅ましい! そして あなたは 妹の静香さんの計画に気づき→ またとないチャンスだと思った。 静香さんが交換殺人であれ なんであれ→ 光太郎さんさえ殺してくれれば→ あとは折りを見て→ 彼女が犯人だという証拠を 警察に握らせればいい。 (静香)大丈夫。 あなたは 私の言うとおりにすれば。 3日後の夜 兄は遊歩道の脇で 車を降りるから…。 全ては旦那様のため…! 旦那様のため…。 本当に そうであれば 計画を知った段階で→ 止めるはずです。 (青山)あなたは ただ あの兄妹が憎かっただけだ。 長年支えてきた自分の忠誠心を 踏みにじった あの2人が。 違う! 私は 本当に旦那様のために…! (青山)たとえ 先代の意に反していたとしても→ 光太郎さんと静香さんは 血のつながった 実の子供です。 私は… ただ自分の仕事を 美しく全うしたかっただけだ。 あんな身勝手な連中のために 私の40年のキャリアを…→ 汚されてたまるか! 身勝手なのは お互いさまでしょう! あなたが大切に守りたかったのは 先代の思いじゃない。 自己中心的で→ 愚かなプライドだ。 ♬~ ♬~ ♬~ (山崎 晃)鋭利な刃物によって 大腿動脈を切られた事による→ 出血性ショック死。 購入された凶器の包丁は 全部で4本。 (山下 巧)連続犯だとしたら…。 第4の被害者が出るかも。 僕には犯行は不可能だ。 まさか…! 当番組は同時入力の為、誤字脱字 が発生する場合があります。
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孤独のグルメ6th#02
1 ♬~ ♬~ はい… なんとか今日の11時までに 間に合わせたいんですよ。 ああ そのコーヒーカップ 隣のと入れ替えましょう。 こうですか? そうですね。 いちばん端っこのが ドイツ製で➡ あとは フランス製なんですよ。 なるほど。 井之頭さん! はい。 この花は どっちの色のほうが いいですかね? あ~ このカップの色味だと➡ 青のほうが いいかもしれませんね。 はい ありがとうございます。 はい じゃあ お待ちしております。 カナちゃん 全然 センスない。 この端の2つ 逆にして。 この花も 青はありえないと思う。 あ… でも 井之頭さんが こうしたほうがいいって。 え? あ… いや…。 あ… ちょっと待ってね。 あっ これ やっぱ逆だな これ。 どこ製とか 全然 関係ない。 花も 赤にチェンジ。 ねっ アヤちゃん。 ハハハ! ハハハハ! おかしい。 ハハ! おかしいね 全然 おかしいんだもん。 まいっちゃうよ。 <時間や社会にとらわれず 幸福に空腹を満たすとき➡ つかの間 彼は自分勝手になり➡ 自由になる。 誰にも邪魔されず➡ 気を遣わず ものを食べるという 孤高の行為。 この行為こそが➡ 現代人に 平等に与えられた➡ 最高の癒やしといえるのである> お花 ここにも。 いいと思います。 はい。 《早朝から やった甲斐あって なんとか形になってきたな》 あとは シュガーポットとスプーンですね。 はい ようやく見えてきました。 そうですね。 井之頭さん➡ 少し休憩しませんか? ええ。 2人も。 (2人)はい! 私 自分の店で➡ 自分が かわいいと思うカップを 展示販売するのが➡ ずっと夢だったんです。 お気に入りのカップで飲むと➡ おいしさが倍になるような 気がしませんか? しますね。 ですよね。 でも 井之頭さんに お願いしてよかったです。 他の方だったら こうはいかなかったと思います。 あ… いえ…。 だって 急な無茶ぶりにも➡ 応えてくれるし 朝早くからにもかかわらず➡ こうして 準備まで 手伝ってくださって。 井之頭さんって ほんとに いい人ですよね。 いい人って。 滝山さんが そう言ってました。 すごく いい人だから 頼めば 何でもやってくれるよって。 滝山が? はい。 さくらさん ちょっといいですか? はい。 滝山! カナさん! これ どうですか? おっ いいじゃん! かわいいと思って…。 かわいい。 井之頭さんのおかげで 本当に助かりました。 これで なんとか 今日のイベントに間に合いそうです。 お力になれて よかったです。 夢の第一歩 頑張ってください! ありがとうございます! それでは。 《うまくいくといいな…》 《あ~ 気持ちいい朝だ。 8時半か…。 4時起きだったからな…。 ひと仕事 終わらせて…。 腹が… すっからかんだ!》 《店を探そう!》 《この時間に開いてる店… どこだ? モーニングのトーストじゃ 物足りない。 米… ご飯 食べたい! となると… 牛丼の店か…》 《えっ? こんなところに… 市場?》 《市場なら 早朝からやってる食堂とか➡ あったりしないかな…》 おはようございます。 トラックに お気をつけください。 あっ はい…。 ♬~ 《青果市場みたいだな…》 《ここで働く人たちが 行くような店 ないかな…》 《この建物… 怪しいな…》 ♬~ 《あった! やっぱり あった! やってる やってる! うん この看板と のれんの感じ グッとくるじゃないか…。 よ~し けさは市場飯だ》 ごちそうさんでした~。 ありがとうございました~! いらっしゃいませ~! すぐに片づけますんで➡ こちら どうぞ。 いらっしゃいませ~! 《いかにも 市場の食堂…》 どうぞ。 《この人たちも みんな 今がまさに昼飯どき。 フッ…》 お客さん あったかいお茶とお水 どっちがいいですか? お水 お願いします。 はい。 (バイブ音) もしもし? はいはい お疲れ。 おぉ… おぉ…。 はい どうぞ。 あっちが 定番メニューで 黒板のが 今日のメニューです。 あっ はい。 はい。 キャベツがゲタメで ジャガイモがダリハン。 ごちそうさ~ん! 《市場人しか わからない➡ 単語ばかり…》 ゲタメで ジャガイモがダリハン。 《さて… ここで食うべきものは なんだ? カツ丼に… へぇ 生姜焼は バラとロース両方あるのか。 珍しいな。 50円引き。 増しと引きがあるのか。 おもしろい》 ありがとうございました。 《カレーは月曜 まぐろは金曜。 今日は 何曜だっけ? えっ… えっ 何 このカレンダーの数》 野口さん お待ち。 はい。 お待たせしました。 はい チャーハン大盛りです。 《黒板が 今日のメニュー。 おっ アジフライ。 塩さけ定食もいいな。 なるほど こっちは副菜か。 ん? トマト酢漬? アジフライにもひかれるけど 今の気分は 労働後の肉。 プラス 小鉢の連打だな》 すみません。 はい。 お決まりですか? 豚バラの生姜焼定食をください。 はい。 豚バラ~。 あいよっ! それと え~ 納豆と たけのこの土佐煮➡ 明太子 あとトマトの酢漬もください。 はい。 納豆 たけのこ 明太子 トマトでいいですか? はい。 ご飯は 丼とお茶碗選べますけど。 あ じゃあ丼で。 盛りは 普通でいいですか? はい。 はい かしこまりました! おあと 納豆 たけのこ 明太子 トマト! あいよ! ごちそうさま。 ありがとうございました。 置いとくよ。 はいどうも~。 いらっしゃ~い。 いらっしゃいませ。 うぃっす。 うぃっす。 俺 アジフライで。 いつもの作っといてあげようか? お願いします。 はい。 じゃ ちょっと行ってきます。 いってらっしゃ~い。 《忙しそうだな》 はいはい。 お母さん 俺ね チャーシュー麺。 チャーシュー麺。 昨日 俺 何食べたっけ? え~ メンチカツサラダ。 そうだった じゃ 今日は魚だな。 ん。 塩さけ ご飯軽めで。 はいよ! 《軽め… ザ常連》 アジフライ チャーシュー麺 さけ ご飯軽め! 読まれますか? 新聞。 あぁ 大丈夫です。 じゃ それちょうだい。 どうぞ。 西山さんのチャーシュー 1枚多めにね。 あいよ。 《店員の動きがいい。 忙しいなかでも気配りがある。 これは うまいものが期待できる》 ごちそうさまでした。 ありがとうございました。 お漬物どうぞ 選んでください。 え? 6種類あります。 あぁ…。 じゃ これを。 はい。 はい どうぞ。 あ~ じゃこれ。 《いろんな組み合わせの 漬物を用意して➡ 客に選ばせるなんて すばらしいな。 いちばん いいかげんに なりがちなところを》 お待たせしました~。 お味噌汁は しじみのお味噌汁です。 はい どうぞ。 《あららら…》 ごゆっくりどうぞ。 《いや~。 朝から すごいことになっちゃったな》 《いや~。 朝から すごいことになっちゃったな》 いただきます。 《おお~ 質実剛健。 空腹にずばっとこたえる この香りと生姜のパンチ》 《やっぱり 豚バラ生姜焼定食は 定食界でも別格だな》 《このタレ。 ご飯が進みすぎる》 《この時季 たけのこの文字を見ると➡ 条件反射的に頼んじまう》 《やっぱり うまい。 四季のある日本。 旬のある幸せ》 《う~ん。 漬物 ちゃんとうまい》 《ああ~ 味噌汁もいいじゃないか。 ここ ほんとに誠実な店だ》 《おっと ちょっと出づらい》 《七味漬物 これも美味》 《ひと口サイズで3切れ。 この店の小鉢は➡ ちゃんと小鉢然とした量で 嬉しい》 《このサイズでこの破壊力。 ご飯の劣勢は必至》 《その劣勢を しのいでくれるのが➡ このおろしってわけか》 《豚バラは 飯の巻き食いが できるのがいいんですよ》 《ほ~ら うまい》 《つけ合わせのキャベツも この店では立派なごちそうだ》 はい お待ちどおさま。 ごちそうさん。 ありがとうございました。 《そこに唯一 海の滋味が➡ 定食に深みを与えている》 《これは初めて…》 《ほほ~ こうなるか 驚いた。 めちゃくちゃ うまいじゃないか》 《玉ねぎもきいてる。 この手があったかって感じ。 さすがさすが 青果市場。 野菜がもれなくうまい》 田中さん いらっしゃい。 肉豆腐 茶碗八分目。 はい 肉豆腐 茶碗八分目。 《細かいなぁ》 あ~ 腹減った。 ん? お疲れです。 どうだった? いやぁ しんどいっすね。 お前 ちゃんとやれよ。 はい。 ヤマちゃんとこは? キャベツ 僕が発注かけたので もう大丈夫です。 うまっ! 《フッ いかにも 仕事の途中飯だ》 ♬~ 《最高だ》 《9時3分の市場食堂で 生姜焼定食の充実》 タラモサラダ2つ。 はい。 タラモ2つ。 はいよ! まだ足りないんですか? 食うよ。 あんたがいちばん食べないと いけないじゃないの。 ちょっと左下がってるもん。 痛い 痛い 痛い! 力あるからね。 ♬~ 《うん うまい。 生姜焼のタレをつけたキャベツ これは名もなき一つの料理だ》 ♬~ 《うまいという生命の実感》 ♬~ 《うん 食べながら考えてたんだ。 納豆食うタイミング 大丈夫 この店には あの手がある》 すみません。 はい。 ご飯のおかわりください。 はい。 茶碗 八分目で。 はい。 茶碗八分目。 ごちそうさまです。 ああ ちょっと ゲンちゃん これ。 どうも ありがとうございます。 《ゲンちゃん専用おにぎり》 しっかりやれよ! 若いの。 はい。 《頑張れ ゲンちゃん》 女将 おにぎり 俺払うから。 はい。 《フッ》 はい おまけね。 あっ ありがとうございます。 《おかわりお新香 嬉しい》 よし。 《納豆は 混ぜれば混ぜただけ こたえてくれる》 《よ~し》 ♬~ 《白飯と相思相愛。 地味だが しっかり仕事する納豆は➡ 朝ご飯に欠かせない名脇役だ》 ♬~ 《最後は やっぱりこいつで…》 ♬~ 《町の食堂が 少なくなっている今➡ こんな定食を食べられる幸せ。 生姜焼きで ご飯をかっこめる喜び。 俺は今 生きている。 これ以上 何を望む…》 ♬~ 《市場朝食 完食》 ♬~ あぁ… ごちそうさまでした。 ありがとうございました~。 すみません お会計お願いします。 はい。 1, 450円になります。 じゃあ 2, 000円から。 はい 2, 000円から。 おつりは 550円です。 ありがとうございました。 お客さん 初めてですよね。 あ はい。 よかったら また来てくださ~い。 後ろに市場のお休みの日も 書いてますんで。 あ~ ありがとうございます。 また お願いします。 はい おいしかったです。 ごちそうさまでした。 (一同)ありがとうございました! 《朝 しっかり飯を食うのは➡ 労働の基本だな。 体中に血が巡り ファイトが湧いてくる。 今日は まだ始まったばかりだ。 一日しっかり働くぞ》 《あっ そうだ》 滝山 お前また 余計なことを…。 (電話の切れる音) (電話の呼び出し音) (電話の切れる音) 《あの野郎…》 <原作者 久住昌之が 実際にお店訪問> <今回は 淀橋市場にある➡ 渋い佇まいのお店 伊勢家食堂。 こちらのご家族の皆さんで➡ なんと 朝5時から 営業しているんです> <定番から 黒板の日替わりメニューと➡ 気になる料理が盛りだくさん> ラーメン類が木 金 土。 カレーライスが月曜日だけっていうの 珍しいですね。 セリわさび正油和えとか➡ 冬瓜ごま和えっていうのも…。 そうなんですか? じゃ チャーシューメンにしようか。 <注文も終わったところで➡ おかみさんから 日替わり小鉢の ご提案がありましたが…> < とりあえず 小鉢ふた品と 漬け物を選び➡ ラーメンの前に腹ごしらえ と思いきや> <早速ですが チャーシューメンの登場です。 曜日限定のラーメン 果たして…> (笑い声) うん。 < ということで おすすめの➡ 自家製ラー油を入れて いただきます> <先ほどの花わさびお浸しを 食べていると➡ なにやら 怪しい気配が> んっ? (栓抜きの音) あ 途中で飲んでもおいしいや。 (笑い声) <市場にお越しの際は➡ こちらの南門より お願いいたします。 詳しくは番組ホームページをチェック>
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半沢直樹#10
"1\n(渡真利)報告書 うまくできそう?\n\n(半沢)あとは 近藤の持ってくる\n(...TRUNCATED)
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